JPS5935205B2 - 搬送波発生回路 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、パイロット入力に同期しパイロットｍ波数
の整数倍の周波数を持つ搬送波を発生する搬送波発生回
路に関するものである。

従来このような搬送波発生回路としては第１図に示すよ
うな回路が用いられている。

第１図において１はパイロット信号入力端子、２はパイ
ロット周波数のバンドパスフィルタ、３はクリッパ、４
は微分回路、５は全波整流回路、６は搬送波周波数（パ
イロット周波数の整数倍）のバンドパスフィルタ、７は
増幅器、８は搬送波出力端子である。

この回路で、入力端子１から入る一定周波数（例えば６
０Ｈｚ）のパイロット信号は、バンドパスフィルタ２に
より雑音や妨害信号を除去された後クリッパ３によりデ
ユーティ５０％の矩形波（正確に云うと台形波）に整形
され、微分回路４により微分される。

微分回路４の出力は、パイロット周波数の高調波をほぼ
一様なスペクトラムで含むので、バンドパスフィルタ６
を通し所定の高調波のみを取り出し、増幅器７により所
定のレベルまで増幅して出力端子８から出力させる。

この場合、微分回路４の出力はパイロット周波数の奇数
次の高調波のみを含むので、パイロット周波数の奇数倍
の搬送波を得たい時は、微分回路４の出力を直接バンド
パスフィルタ６に加えれば良いが、パイロット周波数の
偶数倍の搬送波を得たい時は、微分回路４の出力を全波
整流回路５を通して偶数倍の高調波に変換した後バンド
パスフィルタ６に加える。

このような従来の搬送波発生回路は、 ａ パイロット入力のオン・オフに対する搬送波出力の
０Ｎ−ＯＦＦの追随性が良い。

ｂ 回路が故障した時は搬送波出力がオフとなり、フェ
イルセーフ特性ヲ持つ。

のような利点を持つが、パイロット入力にＡＭがかかっ
たり妨害波が重畳されたりした場合、搬送波出力にスプ
リアス成分が混入しやすいという欠点を持つ。

すなわちパイロット入力のＡＭはクリッパ３により抑圧
しているが、入力レベルが低い場合はクリッパの効果が
不完全となりクリッパ出力に側帯波スプリアスが生じ、
逓倍によりスプリアスのレベルが増大する。

また妨害波はバンドパスフィルタ２により除去している
が妨害波の自波数かパイロンｔ［波数に近い場合は、バ
ンドパスフィルタの帯域幅を極めて狭くする必要があり
、フィルタが大形、高側となる。

このような従来の搬送波発生回路を欠点を改良する手段
として位相同期ループ（以下ＰＬＬと呼ぶ）を用いるこ
とが考えられる。

第２図にＰＬＬの回路図を示す。

図中、９は位相検波器１０は電圧制御発振器（以下■Ｃ
Ｏと呼ぶ）、１１は分周器、１２はループフィルタであ
る。

図のようなＰＬＬの動作は良く知られており、分周器１
１の分周数をｎとすると、■Ｃ０１０の発振周波数は入
力端子１から加えられる信号の周波数のｎ倍の周波数に
同期される。

それ故入力端子１からパイロット信号を加え、ｎを所定
の逓倍数に等しく選べば、出力端子８からの出力は所望
の搬送波となる。

このＰＬＬは原理的に入力のレベル変動やＡＭの影響を
受けにくく、また負帰還ループ利得とループフィルタを
適切に設計して閉ループ帯域幅を十分狭くすることによ
り、パイロット周波数にかなり近い妨害波の影響も除去
することが可能であり、前述のような従来の搬送波発生
回路の欠点を改良し得るものである。

しかしながらこのままでは、パイロット入力のオン・オ
フに対する追随性および回路の故障に対するフェイルセ
ーフ性が失なわれるという欠点を持つ。

この発明はＰＬＬに若干の回路を付加することにより、
上記のようなＰＬＬの欠点を解消し、すぐれた性能の搬
送波発生回路を提供するものである。

以下第３図に示すこの発明の一実施例を用いて本発明を
説明する。

第３図においで、９，１０，１１．１２は第２図と同じ
＜ＰＬＬを構成しており、１３は９０゜移相器、１４は
同期験波器、１５はゲート回路である。

ＰＬＬは分局器１１の出力がパイロット入力とほぼ直角
の位相（位相検波器９の出力がほぼゼロ）になるように
自動制御されるので、分局器１１の出力を移相器１３を
通してパイロット入力とほぼ同相にし、同期検波器１４
に加えて入力端子１からのパイロット信号を同期検波す
ると、１４の出力にはパイロット入力の振幅に比例した
直流電圧が得られる。

この電圧でゲート回路１５を制御し、同期検波出力が一
定電圧以上の時はゲートを開いてｖｃｏｉｏの出力を出
力端子８に導き、同期検波出力が一定電圧以下の時はゲ
ートを閉じて出力端子８には何も出力が出ないようにす
る。

このようにするとパイロット入力がＯＦＦとなった場合
とか、回路の故障により位相同期が外れた場合は同期検
波器１４の出力がゼロとなり、パイロット入力のオン・
オフに対する追随性および回路の故障に対するフェイル
セーフ性を持たせることができる。

以上のようにこの発明によれは、パイロット入力レベル
の変動や振幅変調および妨害波の混入に対して安定で、
スプリアスの少ない搬送波を発生し、かつパイロット入
力のオン・オフに対する追随性が良く、回路の故障に対
するフェイルセーフ性を持つ搬送波発生回路を得ること
ができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の搬送波発生回路のブロック図、第２図は
ＰＬＬのフ宅ツク図、第３図は本発明の一実施例を示す
ブロック図である。 図中１はパイロット入力端子、９は位相検波器、１０は
ｖＣＯｌｌｌは分周器、１２はループフィルタ、１３は
９０°移相器、１４は同期検波器、１５はゲート回路、
８は搬送波出力端子である。 なお、図中同一符号は夫々同一または相当部分を示す。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 電圧制御発振器（ＶＣＯ）、分局器、位相検波器、
   およびループフィルタから成る位相同期ループ（ＰＬＬ
   ）の、位相検波器にパイロット入力を加えることにより
   ｖＣＯの周波数をパイロット周波数の整数倍（分局器の
   分局数に等しい整数）に同期させ、分局器の出力を９０
   °移相器を通した後パイロット入力とともに同期検波器
   に加えてパイロット入力を同期検波し、その同期検波出
   力およびｖＣＯ出力をゲート回路に加えて同期検波出力
   が一定電圧以上の場合のみ■ＣＯ出力を出力端子に導く
   ようにしたことを特徴とする搬送波発生回路。