JPS5934931B2 - 放吸熱部材の製造法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、冷暖房などに好適な放吸熱部材を製造する方
法に関するものである。

プレストレストコンクリート工法によれば、杭、舗装、
枕木、水槽、タンク、圧力容器として強度が強く、通常
のコンクリートより肉薄で製造が可能であるが、本発明
は、このプレストレストコンクリート工法を利用して、
熱交換パイプをコンクリート中に配設することにより冷
暖房用として広範囲の面積にも簡易に施工できる放吸熱
部材を製造する方法である。

すなわち、本発明は、熱交換パイプを屈曲させて配設し
、両側乃）ら数列に亘り直線位置において、熱交換パイ
プに固着した金属製ガイドに金属線を挿通し、該金属線
に引張り圧力をかけながらコンクリート造形することを
特徴とす６放吸熱部材の製造法で、熱交換パイプに電熱
線、湯、高温ガス等を通すことにより面発熱体となり、
逆に冷媒を通すことにより吸熱パネルとしても使用でき
る放吸熱部材が得られる。

図面に示す一実施例に基いて、本発明の詳細な説明する
。

これは長方形の放吸熱パネルを製造する方法を示すもの
で、コンクリートを流し込み固化成形するための長方形
の型１に、熱交換パイプ２を全面に亘るように屈曲蛇行
させて配設し、熱交換パイプ２の両端部は、型１の外に
突出させておく。

熱交換パイプ２は熱伝導部分となるもので、鉄、ステン
レス、銅、アルミ等で形成されている。

熱交換パイプ２には、長方形の型１の長手方向の両側か
ら数列に亘り直線位置において、金属線３を挿通保持す
る孔を有する金属製ガイド４が溶接により固着配設され
ている。

そして、この金属製ガイド４に挿通する金属線３は、プ
レストレストコンクリート工法において使用されるもの
であって、引張り強度の強いもので、普通にはＰＣ硬線
が使用されている。

ＪＩＳでは径３〜９ｍｍであるが、これらの撚線も使用
される。

金属製ガイド４に挿通した金属線３は、型１の両側から
引張り、１００〜４０ ｏｋｙ／ｉの引張り圧力をかけ
ながら、型１にコンクリートを流し込み造形すると、熱
交換パイプ２がコンクリート５で被覆された長方形の放
吸熱パネルが得られる。

放吸熱部材の形状は平板状に限られるものではなく、熱
交換パイプの屈曲配設の仕方によって、各種形状のもの
が得られる。

たとえば、前記長方形の型の平面を波形状に形成した型
枠とし、この型枠にしたかって熱交換パイプを屈曲配設
すれば、長方形の波形状表面を有する放吸熱パネルが得
られる。

また円筒状の型枠に熱交換パイプを螺旋状に配設し、金
属製ガイドに挿通した金属線を型枠の両側から引張り、
引張り圧力をかけながら型枠にコンクリートを流し込み
造形すると、熱交換パイプがコンクリートで被覆された
管状の放吸熱部材が得られる。

この際、コンクリートに熱伝導性の良い物質、たとえば
、カーボン、鉄粉、鉄チップ、チタン含有鉄粉、チタン
含有海砂などを混入するか、または表面にコーティング
すれば、平均した熱伝導が得られるので好ましい。

プレストレストコンクリートにおいては、金属線は造形
コンクリートに収縮による強度補償を与えて使命を終る
のであるが、本発明においては、金属線は金属製ガイド
を通じて熱交換パイプから熱伝導を行ない、二次的な熱
伝導の平面効果を導くものである。

熱交換パイプは可及的薄くともコンクリートで防錆効果
が得られ、材質によっては、有機熱媒体で３００〜４０
０℃あるいは無機熱媒体で６００〜７００℃まで使用で
きる。

電気発熱の場合、シーズ化（ＭｇＯ絶縁）した熱交換パ
イプで大きな熱量の補給も可能である。

これはタンク形にして海水淡水化等に効果があり、コン
クリ−ト製に金属性のヒーター等を投入するよりも腐蝕
の点で大きい差異を生ずる。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の一実施例を示す説明図で、第１図は長方
形の型に熱交換パイプを屈曲配設した平面図、第２図は
得られた長方形の放吸熱パネルの縦断側面図、第３図は
熱交換パイプ、金属製ガイドおよび金属線の繋合関係を
示す断面図である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 熱交換パイプを屈曲させて配設し、両側から数列に
   亘り直線位置において、熱交換パイプに固着した金属製
   ガイドに金属線を挿通し、該金属線に引張り圧力をかけ
   ながらコンクリート造形することを特徴とする放吸熱部
   材の製造法。