JPS5932084B2 - コンバインにおける排藁搬出装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、コンバインの脱穀部から排出される排藁を、
コンバインの機体後部に装設しである排藁カッターに送
込む状態と未切截のまま機体後方に搬出する状態とに切
換えて搬出するコンバインにおける排藁搬出装置につい
ての改良に関するものである。

本発明の目的は、コンバインの脱穀部のフィートチエン
の終端部から排出される排藁を、排藁カッターに供給さ
れていく状態と該排藁カッターに供給されずに未切截の
ままコンバインの機体後方に搬出されていく状態とに切
換える作動が、排藁の流れに混乱を生ぜしめずに確実に
行なわれるようにすることと、各状態における排藁の流
れが円滑になるようにすることにある。

そして、この目的を達成するための本発明によるコンバ
インにおける排藁搬出装置は、脱穀部のフィートチエン
の終端部から排出される排藁を受継いでコンバインの機
体後方に搬出する排藁搬出機を、それの搬送方向の始端
部が、前記フィートチエンの終端部に臨む状態位置とそ
のフィートチエンの終端部から上方に離れた状態位置と
に切換わるよう上下に回動自在にコンバインの機体に設
けた支持機枠に装架し、該排藁搬出機の機枠主体の前端
側に、前記フィートチエンの終端部から排出される排藁
を排藁カッターの受入口に向は誘導する案内部材を、そ
れの前端側を支持する支軸中心に機枠主体に対し前後に
回動するよう軸支し、その案内部材と前記支持機枠とを
、リンク部材により、該案内部材が前記排藁搬出機の上
昇回動で機枠主体に対し前記支軸中心に前方下方に回動
し前記排藁搬出機の下降回動で前記支軸中心に機枠主体
に対し後方上方に回動するよう連繋せしめたことを特徴
とするものである。

次に実施の一例を図面に従い具体的に説明する。

第１図において、Ａは、図面では前端側（図面で左端側
）の大半を省略して後端部のみを示しているが、クロー
ラよりなる左右の走行装置ａ（図面上一方は明示してい
ない）で走行する通常のコンバインであり、ｂは該コン
バインＡの脱穀部、Ｃは前記脱穀部すのフィートチエン
１の終端部１ａから排出される排藁を切截処理するため
の排藁カッター、ｄは前述フィートチエン１の終端部１
ａから排出される排藁を未切截のまま集束して放出する
ためのドロンパー、ｅは前記フィートチエン１の終端部
１ａから放出される排藁を受継いでコンバインへの機体
後方に搬出するよう装架せる排藁搬出機、ｆは前記フィ
ートチエン１の終端部１ａから排出される排藁を前記排
藁カッターＣに供給されていくよう誘導する案内部材で
ある。

前記脱穀部すは、コンバインへの機体前端部に設げられ
る刈取部で刈取られた殻稈をエンドレスの搬送チェノ１
０とそれの搬送側に対向する挾扼レール１１とよりなる
フィートチエン１の始端部に受継いで、該フィートチエ
ン１により扱室に供給し脱穀処理する自説型の脱穀装置
よりなる従来公知のものである。

また、前記排藁カッターＣは、この実施例においては、
機筺状に形成した機枠２０の上面側の開放部に一対に対
向させて並列軸支した送込ロール２２，２３の対向間隙
の上方を受入口２１とし、それら送込ロール２２，２３
の繰出側となる機枠２０内腔の底部に、該機枠２０に横
架軸支せる回転軸２４０回りをシリンダ状に回転する回
転刃２５・・・・・・とこれに対向する固定刃２６とよ
りなるシリンダ型の切截機構を軸架収容せる従来公知の
シリンダ型の排藁カッターで、コンバインへの機体後部
となっている前述の脱穀部すの後方に配位して、取付機
枠２γによりコンバイン八〇機枠３に装架してあって、
前述の回転刃２５の回転軸２４を入力軸として、脱穀部
すに設げた動力取出軸４に伝導機構４０を介して伝導す
ることで、脱穀部す側から駆動するようにしである。

また、前記ドロンパーｄは、機枠主体５０に軸５１中心
に上下に回動するよう支架せる集束枠５２を、ストッパ
ー及び制御バネにより、常態においては水平な姿勢を保
持し、該集束枠５２上に載架する排藁の重量が所定の重
量に達したときに下方に向けて放出回動するよう制御し
た従来公知のものであって、前述の機枠主体５０を前記
排藁カッターＣの機枠２０後面に取付は支持せしめるこ
とで、その排藁カッターＣの後面側において作用するよ
うコンバインＡの機体後部に装設しである。

また、脱穀部すのフィートチエン１の終端部１ａから排
出される排藁を受継いでコンバインへの機体後方に搬出
するよう装設せる前述排藁搬出機ｅは、機枠主体６０の
前後（第１図において左右）の両端部に軸支せる伝導輪
６１と伝導輪６２とにエンドレスに掛は回した搬送ベル
ト６３（または搬送チェノ）と、その搬送ベルト６３の
搬送行程側（図示の実施例は上面側になっているが下面
側の場合もある）に対向させた搬送レール６４とよりな
り、搬送ベルト６３を駆動回転させることで、搬送ベル
ト６３の搬送レール６４との対向部位で排藁を挾持して
搬送するようになっていることについては、従来公知の
ものと変わりないが、搬送ベルト６３の機枠主体６０ば
、それの搬送方向における終端部である後端部を、前述
の排藁カッターＣの機枠２０から立設せる支持機枠７０
に、前記後端側の伝導輪６２の回転軸６５を回動支軸に
利用して該機枠主体６０の搬送方向における始端側であ
る前端側を回動端として自在に上下に回動するよう軸架
するとともに、該機枠主体６０と支持機枠γ０との間に
、連結軸γ１により屈曲回動自在に連結している長・短
のリンク部材γ２゜１３よりなる制御リンクを、短いリ
ンク部材γ２が機枠主体６０の前端部に設けた支軸γ４
中心に前後に回動し、長いリンク部材γ３が支持機枠１
０の上端部に設けた支軸１５中心に上下に回動するよう
に渡架軸支することで、前記回動支軸たる回転軸６５中
心に搬送方向における始端側（前端側）が上下に回動し
て、その始端側がフィートチエン終端部１ａに臨む状態
位置とフィートチエン終端部１ａからその上方に離れた
状態位置とに切換わるようにコンバインへの機体に装架
せしめてあり、また、前記搬送ベルト６３の搬送側に対
向さす搬送レール６４は、それの後端部（前記搬送方向
において終端部）の上面に設けたブラケット６４ａを、
搬送ベルト６３の搬送側に対向せしめて該搬送ベルト６
３の上方に配設せる取付機枠１６に回動支軸７γを介し
軸架することで、搬送方向における始端側が前記回動支
軸γγ中心に自在に上下に回動するようにしてあり、か
つ、前記取付機枠γ６に設けた板バネよりなるバネ材γ
８の遊端側を、該搬送レール６４の上面にガイド１９を
介し摺動自在に当接せしめることで、該搬送レール６４
が搬送ベルト６３の搬送側に向は圧接していくよう付勢
せしめである。

なお、該排藁搬出機ｅの前記搬送ベルト６３の駆動は、
前述の機枠主体６０の回動支軸となっている伝導輪６２
の回転軸６５を入力軸として、これに伝導輪８０を設け
て、その伝導輪８０を、前述の排藁カッターＣの機枠２
０に設げられている伝導軸８１に設けた伝導輪８２と伝
導チェノ８３を介し伝導させることで、排藁カッターＣ
側からその排藁カッター〇に設けられる伝導軸８１より
駆動するようにしである。

また、搬送ベルト６３の機枠主体６０の、前記回動支軸
たる回転軸６５中心とする上下の回動作動は、機枠主体
６０に適宜の握持部を設けて、その把持部を持って直接
該機枠主体６０を回動させるようにするか、第４図に示
している如＜、機枠主体６０に連繋ロッド９０の一端を
軸着連結して、その連繋ロッド９０の他端を、例えば排
藁カッターＣの機枠２０の側面にノ・ンドル杆９１の操
作により支軸９２中心に前後に回動するよう軸支せしめ
た回動アーム９３と、連結軸９４により回動自在に連結
しておいて、バンドル杆９１の操作により回動アーム９
３を回動させる回動により行なわせるようにし、かつ、
各回動させた状態位置への保定を、前記・・ンドル杆９
１に設ける係止ピンと機枠２０の側面に設けられる係合
穴との係合で行なわす等、適宜の手段によって行なわれ
る。

また、フィートチエン１の終端部１ａから排出される排
藁Ｓを排藁カッターＣの受入口２１（この実施例では送
込ロール２２と２３との対向間隙）に向けて誘導するよ
う前記フィートチエン１の終端部１ａに臨ませて設ける
前述の案内部材ｆは、それの基端部となる前端部を前述
のリンク部材１２、γ３の中の支軸γ４中心に回動する
リンク部材７２に、一体に連結支持せしめておくことで
、前記支軸γ４中心に機枠主体６０に対し前後方向に軸
支され、かつ、前述のリンク部材γ３を介し前記支持機
枠γ０と連繋した状態としてあって、これにより、排藁
搬出機ｅを昇降させるときのリンク部材γ３の作動によ
って、排藁搬出機ｅが第２図に示している如く始端側を
下降させていくと前記支軸７４中心に後方上方に回動し
て排藁を誘導する作用部が機枠主体６０に沿う格納状態
となり、排藁搬出機ｅが第３図に示している如く始端側
を上昇させてフィートチエン１の終端部１ａからその排
藁搬出機ｅの始端部を上方に引き離した状態とすると、
前記支軸１４中心に機枠主体６０に対し前方下方に回動
して、該案内部材ｆの作用部が、同第３図に示している
如く、機枠主体６０の前端部から後方下方に向は突出し
てきて、フィートチエン１の終端部１ａから排出されて
くる排藁Ｓを排藁カッターＣの受入口に向は誘導するよ
うフィートチエン１の終端部１ａに臨む位置に、前進し
ながら下降してくるようにしである。

次に作用効果について説明すると、上述の如く構成しで
ある本発明によるコンバインにおける排藁搬出装置は、
脱穀部のフィートチエン１の終端部１ａから排藁を受継
いでコンバインへの機体後方に搬出する排藁搬出機ｅを
、それの始端側が下降するように動かせば、排藁を排藁
カッターＣの受入口２１に向けて案内する案内部材ｆが
、リンク部材７３の作動により、該排藁搬出機ｅの機枠
主体６０の前端部位に設けられた支軸γ４中心に後方上
方に回動して、第１図及び第２図に示している如く排藁
搬出機ｅの機枠主体６０に沿う格納状態となっていくか
ら、この案内部材ｆが邪魔になることなく、排藁搬出機
ｅの始端部を前記第１図及び第２図にあるようにフィー
トチエン１の終端部１ａに臨む状態になって、フィート
チエン１の終端部１ａから排出される排藁Ｓが排藁搬出
機ｅの始端部に受継がれてコンバインへの機体後方に未
切截のまま搬出されるようになり、また、該排藁搬出機
ｅをそれの始端部が上昇するように上方に回動させて、
その排藁搬出機ｅの始端部をフィートチエン１の終端部
１ａから上方に引き離して排藁を受継がない状態として
いくと、その排藁搬出機ｅの機枠主体６０に設けた前記
案内部材ｆが、リンク部材γ３の作動により、支軸７４
中心に機枠主体６０に対し前方下方に向は回動して、前
述の機枠主体６０に沿う格納状態位置から機枠主体６０
の下方に向は突出する状ＭＫ切換わり、フィートチエン
１の終端部１ａに臨む位置から排藁カッターＣの受入口
２１に臨む位置との間に渡架される状態となり、フィー
トチエン１の終端部１ａから排出される排藁を、この案
内部材ｆが受継いで排藁カッターＣの受入口２１に誘導
するようになる。

従って、フィートチエン１の終端部１ａから排出されて
くる排藁Ｓを、未切截のまま機体の後方に搬出されてい
く状態と排藁カッター〇に供給されていく状態とに切換
える作動が、排藁搬出機ｅの始端部がフィートチエン１
の終端部１ａに臨み案内部材ｆが排藁搬出機ｅの機枠主
体６０に沿う格納位置に引込まれた状態と、排藁搬出機
ｅの始端部がフィートチエン１の終端部１ａから上方に
引離なされ前記案内部材ｆが排藁搬出機ｅの機枠主体６
０から垂下するよう突出してフィートチエン１の終端部
１ａと排藁カッターＣの受入口２１との間に渡架される
ようになる状態とに、交互に切換わることで行なわれる
ようになって、その切換えが排藁の流れに混乱を生せし
めることな（確実に行なわれるようになる。

しかも、排藁搬出機ｅの機枠主体６０に対し案内部材ｆ
がその機枠主体６０に沿う格納位置と機枠主体６０から
突出する状態位置との間を回動する作動が、リンク部材
１３により、排藁搬出機ｅの機枠主体６０を回動さす作
動によって行なわれるようになるのだから、前述の排藁
の流路を切換える操作を面倒にすることもない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明装置を実施せるコンバインの一部省略し
た側面図、第２図及び第３図は同上装置の排藁の流れを
説明する説明図、第４図は機枠主体を上下に回動させる
操作手段の側面図である。 図面符号の説明、Ａ・・・・・・コンバイン、３・・・
・・・同上の機枠、ａ・・・・・・走行装置、ｂ・・・
・・・脱穀部、１・・・・・・フィートチエン、１ａ・
・・・・・同上の終端部、１０・・・・・・搬送チェノ
、１１・・・・・・挾扼レール、Ｃ・・・・・・排藁カ
ッター、２０・・・・・・同上の機枠、２２，２３・・
・・・・送込ロール、２４・・・・・・回転軸、２５・
・・・・・回転刃、２１・・・・・・取付機枠、４・・
・・・−動力俄出軸、４０・・・・・・伝導機構、ｄ・
・・・−・ドロッパー、５０・・・・・・同上の機枠主
体、５１・・・・・・軸、５２・・・・・・集束枠、ｅ
・・・・・・排藁搬出機、６０・・・・・−機枠主体、
６１，６２・・・・・・伝導輪、６３・・・・・・搬送
ベルト（搬送チェノ）、６４・・・・・・搬送レール、
６５・・・・一回転軸、γ０・・・・・・支持機枠、γ
１・・・・・・連結軸、γ２，７３・・・・・・リンク
部材、γ４・γ５・・・・・・支軸、７６・・・・・・
取付機枠、γγ・・・・・・支軸（回動支軸）、１８・
・・・・・バネ部材、８０・・・・・・伝導輪、８１・
・・・・・伝導軸、８２・・・・・・伝導輪、８３・・
・・・・伝導チェノ、ｆ・・・・・・案内部材、９０・
・・・・・連繋ロッド、９１・・・・・・ノ・ンドル杆
、９２・・・・・・支軸、９３・・・・・・回動アーム
、９４・・・・・・連結軸。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 脱穀部すのフィートチエン１の終端部から排出され
   る排藁を受継いでコンバインへの機体後方に搬出する排
   藁搬出機ｅを、それの搬送方向の始端部が、前記フィー
   トチエン１の終端部に臨む状態位置とそのフィートチエ
   ン１の終端部から上方に離れた状態位置とに切換わるよ
   う上下に回動自在にコンバインＡの機体に設けた支持機
   枠γ０に装架し、該排藁搬出機ｅの機枠主体６０の前端
   側に、前記フィートチエン１の終端部から排出される排
   藁を排藁カッター〇の受入口に向は誘導する案内部材ｆ
   を、それの前端側を支持する支軸１４中心に機枠主体６
   ０に対し前後に回動するよう軸支し、その案内部材ｆと
   前記支持機枠７０とを、リンク部材７３により、該案内
   部材ｆが前記排藁搬出機ｅの上昇回動で機枠主体６０に
   対し前記支軸１４中心に前方下方に回動し前記排藁搬出
   機ｅの下降回動で前記支軸Ｔ４中心に機枠主体６０に対
   し後方上方に回動するよう連繋せしめたことを特徴とす
   るコンバインにおける排藁搬出装置。