JPS5925996A - シ−ム溶接性の優れた溶接缶用表面処理鋼板 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はシーム溶接性の優れた溶接雑用表面処理鋼板に
関するものである。

近年、果汁あるいはコーヒー等の各種飲料鑵および食鑵
あるいはエアゾール罐、雑罐等に溶接罐が広く用いられ
ている。この溶接罐は罐胴のサイドソーム部を溶接（通
常、スードロニツクプロセス）によって接合した罐で、
はんだ罐、接着鑵に比べてラップ部が薄いので巻締性が
向上する、サイトンーム部が強い、印刷よけが狭くでき
るので印刷効果に優れる、はんだ飛込みがない等多くの
利点があるが、安価なＴＦＳ　（ティンフリースチール
）では安定した溶接性を確保し難い等の理由から、現状
では高価なブリキを使用しなければならず、錫資源の枯
渇とも関連して溶接性の優れた低コスト素材の開発が望
まれている。この対策として錫メツキ量の低減あるいは
代替金属によるメッキ法等が検討されているが、溶接性
、１制食性およびコスト面で末だ満足すべき改善がなさ
れていない。

そこで、本発明者らは上述の要件を満足すべく、有効な
代替金属を探索するためメッキ金属の融点および表面抵
抗等Ｊ−溶接特性との関係につＶ）で調査を行ない、低
融点金属、とくに亜鉛を主成分とするメッキ金属の溶接
特性に着目するに至った。

周知の如く、従来の電気亜鉛メッキ鋼板は比較的厚メッ
キ（１０〜３０　ｆ／ｎ？　）、厚鋼板Ｃ０，８ｍｍ前
後）の状態で構造部材（自動車等）として多用されてい
るが、これら部材の主要な浴接法であるスポット溶接性
の面では亜鉛の融点が低いため溶接電流が下地鋼板に集
中し難く、十分な溶接強度を附与し難いとの欠点がある
。一方、本発明者らは溶接部の如き極薄鋼板（板厚０−
２　ｍｍ前後）のシーム溶接の場合には上述の如き低融
点金属による溶接電流の集中の抑制が逆に好結果をもた
らすとの知見を得た。すなわち、シーム溶接の場合には
、溶接電流の集中は散り発生の原因となり安定した溶接
性を阻害し、耐食性にも悪影響を与えるほか、溶接入熱
が過大となったラップ端部において、素材（焼鈍後冷延
加工を施こすいわゆる２ＣＲ材）の局所的な軟化を生じ
罐蓋を取り付ける目的で行なう罐胴のフランジ加工の際
に変形歪が集中しフランジ割れを生じ易い等の問題を生
じるので、メッキ金属としては溶接電流の集中が少ない
低接触抵抗、低融点の金属が望ましい。

本発明は以上の知見を基に、耐食性およびコスト低減に
も配慮して構成したものである。

すなわち本発明は亜鉛を主成分とし、ニッケル、鉄、銅
の１種もしくは２種以上を皮膜の全重量あたり３〜５０
％含有し、皮膜付着量が０．３〜３９／ｙｒ？である電
気メツキ層を表面に有することを特徴とするシーム溶接
性の優れた溶接雑用薄鋼板を提供するものである。

メッキ皮膜の成分元素であるニッケル、鉄、および銅は
耐食性の向上に寄与するもので、本発明はこれら成分元
素の組合せにより亜鉛−ニッケル系、亜鉛−ニッケルー
鉄系および亜＆Ｑ％鉄系の３種類に大別できる。これら
成分元素の最適含有量範囲は罐内容物の腐食性等により
異なるが、皮膜全重量に対してニッケルおよび鉄はそれ
ぞれ概略５％以上３０％以下が望ましく５％未満では耐
食性が不十分で、３０％を越えると耐食性改善効果およ
び溶接性が低下し、かつニッケルの場合コスト高となり
不利である。銅は０．１％以上１％以下の含有によシ亜
鉛の耐食性向上に寄与する。ニッケル等の成分元素の含
有量の総和が皮膜全重量の５０％を越えると溶接性が低
下し、３％未満では耐食性が不十分となる。皮膜付着量
は０．３ｒ／ｉ以上３　ｙＡｔ？以下が好ましい。０．
３ｆ、鷹未満では罐内容物によって耐食性が不十分な場
合もあり、寸だ性能上から３２汐を越える必要はなく、
前述の構造用に用いられるいわゆる電気亜鉛メッキ鋼板
の約１／１０以下で良い。該メッキ皮膜上に耐食性向上
を目的として必要に応じて公知の方法にょシフロムおよ
びクロメートよシなる皮膜を設けても良い。この場合皮
膜量が過大であると表面抵抗が増大し、溶接性を損なう
のでクロム量に換算した値が全体で１５０ｍｆ／ｄ以下
が望ましい。

以下、本発明の効果を実施例並びに比較例によって詳し
く説明する。

実施例Ｉ Ｎｉ　１５％を含むＺｎ　−Ｎｉ合金メッキ（付着量０
．９２Ａ？）を施した板厚０．１７ｍｍの電気メ′ツキ
鋼板を下記の条件で作成した。

実施例２ 実施例１で作成した鋼板の表面に更に下記の条件で３０
　ｍν讐のクロムを析出させた鋼板を作成した。

実施例３ Ｆｅ　１３％を含むＺｎ−ｐｅ合金メッキ（付着量１．
６ｔ／ｒｒ？　）を施した板厚０．１７ｍｍの電気メツ
キ鋼板を下記の条件で作成した。

実施例４ Ｎｉ　１０％、Ｃｕ　Ｏ，５％を含むＺｎ−Ｎｉ−Ｃｕ
合金メッキ（付着量１．２ｆ／ｍ”）を施した板厚０．
’１７ｍｍの電気メツキ鋼板を下記の条件で作成した。

比較例 下記の（イ）に示す条件で錫メツキ後、（ロ）に示す条
件でクロム量として１．Ｏｙｑ／ｌｒ？の皮膜をつけた
錫付着量の異なるＡ鋼板（錫付着量２．８　ｔ／ｐｙ？
　）、Ｂ鋼板（１，０７Ｒ）を作成した（板厚０．１７
ｍｍ）。

溶接性の判定は以下の方法によって行なった。

溶接材はスードロニツク型と同型の銅ワイヤ一方式７−
ム溶接試験機を用いて、４００　Ｈｚ、５０　ｍｐｍ、
ラップｌｌＯ，６ｍ、加圧力４５に２の溶接条件で溶接
を行ない、溶接部強度が良好で、かつ散り（スプラッシ
ュ）が発生しない溶接適正電流範囲を求めた。一般に溶
接性はこの電流範囲の広いものが良好であるとされてい
る。

第１表に実施例１〜４、および比較例における比較鋼板
ＡおよびＢの結果をまとめて示した。これから本発明に
よる表面処理鋼板は優れた溶接性を有することが明らか
である。壕だ、耐食性においても常法による溶接後の鑵
内面スプレー塗装を施すことによシ十分な性能を示した
。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 鋼板」二に亜鉛を主成分とし、ニッケル、鉄、銅の１種
   もしくは２種以上を皮膜の全重量あたり３〜５０％含有
   し、皮膜付着量が０．３〜３グ汐の電気メツキ層を形成
   させたことを特徴とするシーム溶接性の優れた溶接雑用
   表面処理鋼板。