JPS5924644B2 - 超音波を利用する葉緑素抽出装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は超音波振動子から発生される超音波を集束して
葉緑素を、それを含む溶液から有効に抽出する装置に係
る。

従来溶液中のある物質を抽出するためにレンズによつて
集束された光線を利用する装置が知られ５ ているが、
集束された光線は高熱を発生し、被抽出物質を破壊する
ため有効でない。

本発明はかかる欠点なしに植物の葉及び茎に含まれる葉
緑素を能率よく抽出する装置を得ようとするものであつ
て、本発明によればほゞ円錐形の１０抽出管の内部中間
位置に設けた環状支持器に多数の超音波振動子を設置し
てこれより上下両方向に向つて超音波を発射させ、上方
に向つて発射された超音波は抽出管の円錐形内面で多数
回反射させてその上部へ導き、下方へ向つて発射された
超音１５波は前記抽出管底部に設けたＷ字形反射器によ
つて上部へ向つて反射させ、前記円錐形抽出器上端近く
で前記上方へ向つて発射された超音波と共に高度に集束
させ、葉緑素を含んだ溶液を該集束された場所を通過さ
せて葉緑素を該溶液から抽出す２０るようにしたことを
特徴とする超音波を利用する葉緑素抽出装置を設ける。

以下本発明を添付図面を参照して説明するとほゞ円錐形
の抽出管４の中間部に環状支持体５’で支持した多数の
超音波振動子５、例えげチタン酸塩２５及びヂルコン酸
塩を主成分とする圧電振動子を設置し、振動子の上下両
方向に向つて超音波６及び６’を発射させる。

上方に向つて発射された超音波６は抽出管４の円錐形内
面で多数回反射されその頂部付近に集束される。一方下
方に向つて発射３０された超音波１は抽出管の断面Ｗ字
形の底部１０で２回反射された後上方に向う超音波にと
なり抽出管上部に達し、ここで超音波６と同様多数回反
射される。従つて抽出管の上端近くでは上下両方向に向
つて発射された超音波６及び６’が一緒にな３５り全体
として高度に集束される。尚超音波振動子５は導線Ｔを
介して高周波発振器Ｔに接続する。超音波ｗの反射を有
効に行い、高度の集束を得るためにはＷ字底部の各反射
面Ａ−Ｂ，Ｂ−Ｃ，Ｃ−Ｗ及びＷ−Ｎの水平線に対する
角度は４５至５５及とすることが望ましい。即ちこれら
すべての反射面の角度を４５望とすれば下方に向つて反
射された超音波σと、反射面Ｂ−Ｃ及びＣ−Ｗによつて
反射されて上方へ向う超音波ダとは平行となる。しかし
上部における高度集束は必ずしもこの関係でなくとも得
られ、上方へ向う超音波ｒが環状支持体夕によつて遮ぎ
られることなく円錐形抽出管の上部へ達すればよいので
あるから実験の結果４５上〜５５すと決定した。抽出し
ようとする葉緑素を含む溶液例えば９４％エチルアルコ
ール溶液ｖは汐ンク１内に貯蔵しておき、ポンプ２によ
り抽出器４内を底部から上部へ向つて流し、管３を経て
タンク１へ戻す。

この液が高度に集束された超音波６及びダ中を通る時生
ずるキヤビテーシヨン現象を利用して葉緑素を抽出、即
ち溶液から分離し、適当の濃度になつたときタンク１底
部に設けた抽出管（図示しない）から葉緑素工キズとし
て抽出する。以上の如く本発明によれば簡単な構造で超
音波振動子から上下両方向に出る超音波を有効に集束し
、葉緑素を高収率で抽出できる。

【図面の簡単な説明】

添付図面第１図は本発明装置の縦断面図、第２図は第１
図の一線に沿う横断面図である。 １・・・溶液汐ンク、２・・・ポンプ、４・・・円錐形
抽出器、１０・・・反射器、７・・・高周波電源。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ ほぼ円錐形の抽出管の内部中間位置に設けた環状支
   持器に多数の超音波振動子を設置してこれより上下両方
   向に向つて超音波を発射させ、上方に向つて発射された
   超音波は抽出管の円錐形内面で多数回反射させてその上
   部へ導き、下方に向つて発射された超音波は前記抽出管
   底部に設けたＷ字形反射器によつて上部へ向つて反射さ
   せ、前記円錐形抽出器上端近くで前記上方へ向つて発射
   された超音波と共に高度に集束させ、葉緑素を含んだ溶
   液を該集束された場所を通過させて、葉緑素を溶液から
   抽出するようにしたことを特徴とする超音波を利用する
   葉緑素抽出装置。 ２ 第１項記載の装置において前記Ｗ字形反射器の各反
   射面を水平線に対し４５°乃至５５゜傾斜させた特許請
   求の範囲第１項記載の抽出装置。 ３ 第１項記載の抽出装置において前記溶液はタンクか
   らポンプにより抽出器底部に導入し、前記超音波集束部
   へ向つて上方へ流すようにしたことを特徴とする特許請
   求の範囲第１項記載の抽出装置。