JPS5923565Y2 - 接触面の変化する座席 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、接触面、すなわち座面、背もたれ面の一方又
は両方の形状が変化する座席に関するものである。

従来の座席は、座面や背もたれ面が一定の形状に形成さ
れ、着座者の体型や好みに応じてこれら接触面の形状を
変化させることはできなかった。

本考案は、着座者の接触する面の形状を変化させること
により、着座者の体型や好みに応じ、長時間着座による
疲労を減少させ、リクライニング時にはベッドとしてフ
ラットな接触面とすることもできる接触面の変化する座
席を提供することを目的とするものである。

以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。

座席部と背もたれのそれぞれの基本フレーム１．２を四
角い枠状に形成し、これら基本フレーム１．２の略中夫
に両サイドと平行にそれぞれガイドレール３，４を固定
しである。

このガイドレール３（ガイドレール４も同様であるため
説明を省略する）は、断面し］状に形成し、内部に磁気
ローラ５゜６．７．８を配設し、これら磁気ローラ５，
６，７．８にＴ字型のブラケットアーム９，１０，１１
．１２を取付けである。

第１図中ブラケットアーム９のみＴ字型に描いであるが
、他のブラケットアーム１０ないし１２もブラケットア
ーム９と同様のＴ字型に形威しである。

これらブラケットアーム９，１０，１１．１２に波形フ
レーム１３．１４の両端を取付けである。

この波形フレーム１３．１４は、合成樹脂製の円弧状の
板を６枚互いに蝶番状にピンＰで連結したものであり、
ピンＰの連結個所が谷折り、山折りとなることにより伸
縮可能になっている。

なお、この波形フレーム１３．１４は、図中左半分しか
図示していないが、実際には図示する波形フレーム１３
．１４の右端を延出形威しであるものである。

前記ガイドレール３゜４は、操作ユニット１５を介して
電線（図示せず、自動車の場合バッテリーを電源とする
）に接続され、操作ユニット１５の操作によりガイドレ
ール３，４に通電するとガイドレール３，４に磁気が発
生するようになっていて、これにより磁気ローラ５，６
，７゜８がガイドレール３，４に吸着し磁気ローラ５，
６，７゜８の滑動を停止させる。

第１図中符号１６は、ヘッドレストフレームであり、符
号１７は背もたれの基本フレーム２を座部の基本フレー
ム１に対して傾動可能に取付けるためのリクライニング
機構である。

第１図に示すフレーム構造は、クッション材と表皮（図
示せず）で被覆され、第２図に示すように座面１８、背
もたれ面１９、ヘッドレスト２０を有する座席になる。

この際、波形フレーム１３．１４の１単位の板が１個の
クッションブロック１３’、 １４’を構成し、クッシ
ョン材と表皮とで被覆しても波形フレーム１３．１４の
動きが規制されることのないようにしておくことが必要
である。

なお、第２図中のクッションブロック１４′は８個示し
であるが、上の２個は波形フレーム１４とは無関係のも
のであり、残りの６個が波形フレーム１４の６枚にそれ
ぞれ対応している。

次いで、本考案実施例の作用について説明すると、操作
ユニット１５の操作によりガイドレール３．４への通電
をしゃ断し、これにより磁気ローラ５．６，７．８を滑
動自由にする。

磁気ローラ５，６，７．８がガイドレール３，４内で滑
動が自由になると、着座者の自重により波形フレーム１
３．１４が変化し、すなわち座面１８と背もたれ面１９
の形状が変化し、体型や好みに合った形状にした後ガイ
ドレール３，４へ通電して磁気ローラ５，６，７．８を
ロックすれば好みの形状を固定できる。

さらに詳しく説明すると、第３図に示すような波形フレ
ーム１３．１４を構成する複数枚のクッションブロック
１３’、 １４’を両端のものを斜めにし、残りのもの
を平坦にした状態でガイドレール３，４への通電を遮断
したとき、例えば、波形フレーム１３．１４に上方から
の荷重がかかると、波形フレーム１３．１４は各クッシ
ョンブロック１３’、 １４’をつなぐピンＰの個所で
折曲し、全体形状が第４図に示すように着座者の尻の形
状に合致した形状に変化し、着座者の好みの形状状態に
おいてガイドレール３に通電し磁気ローラ５．６をガイ
ドレール３の所望個所に吸着してロックすれば、着座者
の好みの形状で座面が固定される。

第４図は座面の形状変化を示したが、背もたれ面の変化
も座面と同様である。

背もたれ面の場合、上方の磁気ローラ８は、電流遮断時
に所定の個所よりも下降しないようにガイドレール４の
途中にストッパー（図示せず）を設けるのが良い。

なお、電流遮断時においては、磁気ローラ５，６゜７．
８が、ガイドレール３，４内を自由に滑動するとともに
、ブラケットアーム９，１０，１１．１２も回動可能と
なるものである（第３図矢印参照）。

なおまた、磁気ローラ５の滑動は、第５図に示すように
、断面四角形の上面中央に長手方向にそった溝孔３ｂを
有し、かつ両側内側にコ字状スペース３ａ、３ａを有す
るガイドレール３のコ字状スペース３ ａ 、３ ａ内
を滑り動くようになっている。

磁気ローラ５は、軸５ａの両端にローラ５ｂ、５ｂを固
着したもので゛あり、これらローラ５ｂ、５ｂが前記コ
字状スペース３ ａ 、３ ａ内に滑動かつ回動可能に
セットされている。

また、軸５ａの中央部分にはブラケットアーム９の基幹
９ａを固着し、この基幹９ａの上端に波形フレーム１３
の端に位置するクッションブロック１３′を固着しであ
る。

以上説明したように、本考案によれば、座面と背もたれ
面の一方又は両方の基本フレームの前後方向又は上下方
向に沿って両側にコ字状スペースを有するガイドレール
を固定し、このガイドレールのコ字状スペース内に少な
くとも２つの磁気ローラを滑動自由かつ回動可能に配設
し、この磁気ローラに上方に立ち上り前記ガイドレール
の長手方向に沿って移動するブラケットアームを固着し
、このブラケットアームに複数のクッションブロックを
蝶番状に連結して成る波形フレームの両端に位置するク
ッションブロックを固着し、前記ガイドレールに通電す
ることにより磁気ローラをガイドレールの所望個所に吸
着させてその滑動をロックするようにしたので、ガイド
レールへの通電をしゃ断した状態では波形フレームが磁
気ローラの滑動に伴って自由に伸縮し、この波形フレー
ムの表面形状の変化により接触面も変化する。

そして、着座者の体型や好みに合った形状で接触面の変
化を固定すれば、長時間着座による疲労も少なく、リク
ライニング時にはフラットなベットとすることもでき、
特に狭い自動車室内では空間を有効に利用することがで
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図はフレーム構造の斜視図、第２図は完成品の外観
斜視図、第３図及び第４図は接触面の変化を説明する側
面図、第５図は磁気ローラとガイドレールの関係を示す
断面図である。 １．２・・・・・・基本フレーム、３，４・・・・・・
ガイドレール、５゜６．７．８・・・・・・磁気ローラ
、９，１０，１１．１２・・・・・・ブラケットアーム
、１３．１４・・・・・・波形フレーム。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 座面と背もたれ面の一方又は両方の基本フレームの前後
   方向又は上下方向に沿って両側にコ字状スペースを有す
   るガイドレールを固定し、このガイドレールのコ字状ス
   ペース内に少なくとも２つの磁気ローラを滑動自由かつ
   回動可能に配設し、 この磁気ローラに上方に立ち上り前記ガイドレールの長
   手方向に沿って移動するブラケットアームを固着し、 このブラケットアームに複数のクッションブロックを蝶
   番状に連結して成る波形フレームの両端に位置するクッ
   ションブロックを固着し、前記ガイドレールに通電する
   ことにより磁気ローラをガイドレールの所望個所に吸着
   させその滑動をロックするようにしたことを特徴とする
   接触面の変化する座席。