JPS5918782Y2 - ポ−タブルビデオカメラ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、ポータプルビデオカメラの特にスタートスイ
ッチ装置の改良に係わる。

ポータプルビデオカメラの場合はそのグリップの一部に
ＶＴＲの記録開始用スイッチを附設したものが多く、こ
のスイッチの型式は通常ブツシュスイッチとなっている
。

つまり、これは撮影時の操作を容易化するためであるが
、しかし、反面においてブツシュスイッチは誤操作を招
き易いという欠点があり、不用意にプツシユングしてス
タンバイ状態のＶＴＲを不要に動作させるなどの事例も
少くない。

本考案は斯る点に鑑みてなされたもので、その目的は、
上述の如きブツシュスイッチの誤操作を解消し得る新規
な回動式スタートスイッチを提案せんとするにある。

以下図面により本考案の具体例を説明しよう。

第１図は本考案によるポータプルビデオカメラの例を示
す路線的要部縦断正面図で、仮想線により前面輪郭形状
を示した１はポータプル型ビデオカメラの本体、２はそ
の対物レンズ、３はファインダー、４はカメラ本体を構
成する側壁の一部を示し、この左面側壁４に対し以下に
述べるグリップをはじめスタートリング及びその他の部
材が取付けられる。

即ち、図中５は側壁４の面に倣いその略中央位置から下
方部に至る如き屈曲断面を呈して取付けられたグリップ
ホルダーを示し、これは例えば樹脂成形品又は軽合金ダ
イキャストよりなり、このホルダー５の上方部外面には
、内部に隔板７を有する円筒６が一体に形成され、その
中心を通る水平軸線上で隔板７に設けられた透孔に対し
て、両端部分に夫々ねじ部８ａ、８ｂを有するロッド８
の右端ねじ部８ａを挿通し、隔板７の両面側においてね
じ部８ａにナツト９及び１０を螺合緊締することにより
ロッド８を支持せしめている。

なお、５′はホルダー５の内面に形成された凹部を示し
、この凹部５′は円筒６の内径よりも大径で同心の両凹
部となされ円筒内の右側及びカメラ本体内と連通してい
る。

また、１１は周知のグリップを示しているが、例示のグ
リップ１１はホルダー５と同様な成形品よりなり、その
握り柄１２の頭部の右側には円筒６と同じ外径で成る内
径の座ぐり状凹部１３′を有する円形ボス１３、左側に
は大径のテーパボス１４を夫々備えて、このテーパボス
１４にも右側の凹部１３′よりも大径の座ぐり状凹部１
４′が形成され、両側凹部１３’１４’の中心部を結ぶ
如くなされた連通孔には図示のように上述のロッド８が
挿通され、握り柄１２を把持してカメラ本体１を自在な
向きに操作し得るようになされている。

そして、グリップ１１に対するカメラ本体１の前後傾角
の調整手段として本例の場合は上述のナツト９と、円形
ボス１３の座ぐり状凹部１３′との間にカラー１５を介
装すると共に、テーパボス１４の側においてロッド８の
左端ねじ部８ｂにセット嫡子１６のねじを螺合せしめ、
この嫡子１６の有する円筒部１６′の端面を座ぐり状凹
部１４′の奥端と対接させて、セット嫡子１６のねし戻
し、ねじ込みによりカメラ本体１とグリップ１１との傾
角を選択し、かつセットできる如き設定となっている。

但し、斯る傾角調整手段は常套的な一例である。

ところで、本考案は例えば図示のようなビデオカメラ本
体１及びグリップ１１の連結構造に対して、ホルダー５
の円筒６とグリップ１１の円形ボス１３との周りに、樹
脂成形品などのスタートリング１７を嵌合する。

この場合に、スタートリング１７の外周面がカメラ本体
１及びグリップ１１の外壁面より外側に出っ張らないよ
うにされる。

すなわち、スタートリング１７の外周面とロッド８の中
心軸線位置とのなす距離の最大値がロッド８の挿通孔を
有する本体１及びグリップ１１の面の周縁までのその挿
通孔の中心からの距離の最小値以下に選定される。

そして、カメラによるＶＴＲへの映像信号の記録時には
、握り柄１２を把持した手の親指乃至は人さし指でスタ
ートリング１７を定められた方向へ４５′程度回動させ
、この回動々作に関連してスイッチオンの態様を現出す
べくなされたものであり、カメラ本体１とケーブルを介
して連結されかつスタンバイの状態に在るＶＴＲはこの
時点で作動を開始し、従ってビルトインマイクあるいは
外部マイクよりの音声信号も同時に記録される。

スタートリング１７の具体的な構造は一例として第３図
に示すように、その内周面の一部に環状仕切り１８を有
し、これにより区切られた右方部内面１９ａにホルダー
５の円筒６を、左方部内面１９ｂにグリップ１１の円形
ボス１３を夫々遊嵌しく第１図）、環状仕切り１８を円
筒６内に臨ませる如くなされている。

そして、この環状仕切り１８の内縁には右方へ延長され
かつその遊端に傾斜部２０′を有する円弧片２０が形成
され、一方、円筒６の隔板７には円筒の内周に沿う一定
の長さの案内溝２１を有しく第２図参照）、円弧片２０
はこの案内溝２１から上述の凹部５．内に突出せられて
いる。

即ち、本例はスタートリング１７を回動させることによ
り案内溝２１内で円弧片２０を一方向へ変位せしめ（例
えば第２図に矢印ａで示す反時計方向なるも、方向の選
定は設計事項）、この円弧片の傾斜部２０’を利用して
次に述べる例えばリーフスイッチのオン状態を得んとす
るものであるが、スタートリング１７は常にスイッチを
開く方向へ偏倚されていなければならない。

そこで、簡単な偏倚手段の一例としては、円弧片２０に
直接スプリング２２を連結してこれに時計方向への弾性
偏倚力を賦与すれば所期の作用を奏し得る。

但し、図示の如きスプリング２２の連結構造などは説明
上の便宜的な例にすぎない。

なお、図中２３は案内溝２１の両端部に当てがわれたゴ
ム又は弾褥材よりなるダンパーで、これはビルトインマ
イクを装備したカメラの場合の防音対策となる。

第１図において、２４はカメラ内部の適所に配されたリ
ーフスイッチ、２５はそのリーフに対応して設けられた
スライドピンを示し、このスライドピン２５の一端は円
弧片２０の傾斜部２０′に臨み（第２図、第３図参照）
、かつその方向に弾性偏倚されており、上述の如くスタ
ートリング１７を指先で回動させれば、スライドピン２
５は円弧片の傾斜部２０′により押圧されてリーフスイ
ッチ２４のリーフを接触せしめる（スイッチオン）。

又スタートリング１７から指をはなしてこれを復元させ
れば、リーフスイッチ２４もオフ状態を呈することは当
然である。

かくして、本考案を施したスタートスイッチは回動式ス
タートリングによりオン、オフされるのであるから、従
来のブツシュスイッチに認められた如き誤操作は殆どな
く、冒頭に述べたようなスイッチ誤操作に起因する種々
の不都合を解消し得るものであり、その合理的な構成と
相俟って実用上に優れた実益をもたらすことができる。

また、スタートリングの外周面はカメラ本体及びグリッ
プの外壁面より外側に出っ張らないから、スタートリン
グに誤ってユーザーが触れてしまうことによる誤動作も
回避することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案を適用したポータブルビテ゛オカメラの
例を示す路線的要部縦断正面図、第２図はそのＡ−Ａ線
上の断面図、第３図はスタートリングの例を示す一部縦
断側面図である。 １はビデオカメラ本体、５はグリップホルダー６は円筒
、７はその隔板、８はロッド、１１はグリップ、１２は
握り柄、１３は円形ボス、１７はスタートリング、１８
はその環状仕切り、２０は円弧片、２０′はその傾斜部
、２１は案内溝、２４はリーフスイッチ、２５はスライ
ドピンである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ポータプルビデオカメラの本体と、この本体に対して連
   結軸によって取り付けられ上記本体を支持するためのグ
   リップと、上記本体と上記グリップとの間の連結部に上
   記連結軸位置を回転中心として回転自在となる状態で嵌
   合されて設けられるスタートリングと、このスタートリ
   ングの回転に応じてオン・オフされるスイッチとからな
   り、上記スター）−１，１ングの外壁の上記連結軸の中
   心軸位置からの距離の最大値が、上記本体及びグリップ
   の上記連結軸の挿通される孔が設けられる面の周縁の上
   記孔の中心からの距離の最小値以下に選定されてなるポ
   ータプルビデオカメラ。