JPS5917894B2 - パルス幅信号変換器 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、微少な入力直流信号を電気的に絶縁するとと
もに、この入力直流信号に対応するパルス幅信号を得る
パルス幅信号変換器に関するものである。

本発明の目的は、簡単な構成で微小な直流信号を電気的
に絶縁し、微小信号の大きさに関連した２種のパルス幅
信号を得ることのできる装置を実現しようとすることに
ある。

第１図は本発明の一実施例を示す接続図である。

図において、ｌＬ１２は入力直流信号Ｅｉが印加される
入力端子、Ｃは入力端子１１，１２間に接続したコンデ
ンサ、Ｄｌ、Ｄ２は互に逆極性に並列接続したダイオー
ドで、これらは並列ダイオード回路りを構成している。

ＴＲは一次巻線ｎ１゜二次巻線ｎ２および三次巻線ｎ３
を有するトランス、２１．２２は二次巻線ｎ２の両端
に接続された出力端子、Ｏ８は三次巻線ｎ３に接続され
たパルス発生器である。

トランスＴＲの一次巻線ｎ１ は、並列ダイオード回路
りを介して入力端子１１，１２に接続され、これらは入
力回路を構成し、また二次巻線ｎ２は出力回路を構成し
ている。

第２図は並列ダイオード回路りの特性線図で、加わる電
圧ｅ１ と流れる電流１１ とは図示するように非
線形の関係をもっている。

このように構成した装置において、トランスＴＲの一次
巻線ｎ１ と二次巻線ｎ２ との巻数比を１＝１とし
、三次巻線ｎ３に正負対称のパルス信号ｉ。

を与えるものとすればその等価回路は第３図に示す通り
となる。

第３図の等価回路において、スイッチＳはダイオードＤ
１．Ｄ２のスイッチング動作を表示したものであって、
パルス発生器Ｏ８から正極性のパルスが印加されると、
スイッチＳが接点ａ側に接続され（ダイオードＤ１が導
通）、負極性のパルスが印加されるとスイッチＳが接点
す側に接続される（ダイオードＤ２が導通）。

ダイオードＤ１゜Ｄ２は、いずれも順方向電圧Δで表わ
される。

いま、パルス発生器Ｏ８から正極性のパルス＋Ｉｏ、が
印加されている状態では、スイッチＳは接点ａに接続さ
れたのと等価（ダイオードＤ１が導通）となり、トラン
スＴＲを代表するコイルのインダクタンスをＬｌそこを
流れる電流をｉＬとするとパルスの立上り時には（１）
式が成立する。

同様に、パルス発生器Ｏ８から負極性のパルス−Ｉｏが
印加されている状態では、スイッチＳは接点すに接続さ
れたのと等価（ダイオードＤ２が導通）となり、パルス
の立下り時には（２）式が成立する。

（１）式において、ｉＬが一■ｏから■。

に達するまでの時間ｔ１ を求めると（３）式で表わす
ことができる。

また、（２）式において、ｉＬか■。

から−Ｉｏに達するまでの時間ｔ２を求めると（４）式
で表わすことができる。

したがって、二次巻線ｎ２（出力回路）の出力端子２１
，２２間には、コイルを流れる電流（ｉｔ、）が変化し
ている時間だけ電圧信号が生ずることとなり、この電圧
信号ｅは、（３）式、（４）式に示すような入力直流信
号Ｅｉに関連したパルス幅（時間幅）ｔｌ、ｔ２を有す
る２種のパルス幅信号となる。

第４図は、第３図回路の動作波形図である。

パルス発生器Ｏ８から、第４図イに示すようなＩｏ、−
Ｉ。

に変化するパルス信号を与えるものとすると、ダイオー
ド回路りと入力端子１１゜１２側の入力回路には、第４
図口に示すような電ａ１１ ．１２がパルスの立上り時
、パルスの立下り時に流れ、また、インダクタンスＬに
は第４図ハに示すような電流ＩＬが流れる。

ここで、１１゜１２が零になるまでの時間ｔ１．ｔ２は
、（３）式および（４）式で表わされる。

インダクタンスＬに、第４図ハに示すような直線的に上
昇又は下降する電流ｉＬが流れると、出力端子２１，２
２間には、第４図二に示すようなパルス幅ｔ１．ｔ２の
信号ｅを得ることができる。

第５図および第６図は本発明の他の実施例を示す接続図
である。

第５図の実施例は、複数個（ここでは２つの入力につい
てのみ示す）の入力直流信号Ｅｉ２． Ｅｉ２を並列的
にパルス幅信号に変換できるようにしたものであって、
各トランスＴＲの三次巻線ｎ３を互に直列に接続し１．
これにパルス発生器Ｏ８から駆動用のパルス信号ｉ。

を与えるようにしたものである。

ここで、パルス発生器Ｏ８は、矩形波発振器ＯＳＣ，こ
の発振器からの出力信号を入力するダイオードブリッジ
回路、ＦＥＴの定電流性を利用した定電流素子Ｑとを含
む正負極性定電流源Ｃ８で構成したものである。

第６図の実施例は、一次巻線ｎ１．二次巻線ｎ２を有す
るトランスＴＲを用い、パルス発生器Ｏ８を二次巻線ｎ
２の両端に接続したものである。

この場合も動作は第１図回路と全く同様である。

なお、パルス発生器Ｏ８は一次巻線ｎ１の両端Ａ。

Ｂ間に接続するようにしてもよい。

第７図〜第９図は並列ダイオード回路りの他の例を示す
接続図である。

第７図は複数個のダイオードを直列に接続したものを並
列接続して構成したものである。

直列に接続されるダイオードの数を変えることによって
順方向電圧Δを調整できる。

第８図はトランジスタをダイオード接続し、これを逆極
性に互に並列接続して構成したものである。

第９図はツェナーダイオードを並列接続して構成したも
のである。

なお、上記の実施例において、トランスＴＲの一次巻線
ｎ１ と二次巻線ｎ２ との比は１：１でなくともよい
。

また、入力端子１１，１２間に接続したコンデンサＣは
なくともよい。

以上に説明したように、本発明によれば、次に列挙する
ような種々の特長をもった微小信号を絶縁し、かつパル
ス幅信号に変換する機能をもったパルス幅信号変換器が
実現できる。

（１）全体をトランス、ダイオード回路で実現できるの
で構成が簡単でかつ小形にできる。

（１１）機械的接点をもたないので長寿命、高信頼性が
期待できる。

（曲トランスの三次巻線あるいは二次巻線側にパルス発
生器を接続すれば、一次巻線側に電源や制御信号等を必
要とせず、本質安全性が高い。

【図面の簡単な説明】 第１図は、本発明の一実施例を示す接続図、第２図は本
発明に用いられる並列ダイオード回路の特性線図、第３
図は第１図回路の等両回路、第４図はその動作波形図、
第５図および第６図は本発明の他の実施例を示す接続図
、第７図〜第９図は並列ダイオード回路の他の例を示す
接続図である。 １１．１２・・・入力端子、２Ｌ２２・・・出力端子、
Ｄ・・・並列ダイオード回路、ＴＲ・・・トランス、ｎ
ｌ・・・一次巻線、ｎ２・・・二次巻線、ｎ３・・・三
次巻線、Ｏ８・・・パルス発生器、Ｃ・・・コンデンサ
。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 一次巻線、二次巻線を有するトランス、印加電圧が
   所定値以上になると電流か流れ出すような非線形の電圧
   対電流特性をもった非線形回路、入力直流信号を前記非
   線形回路を介してトランスの一次巻線に与える回路手段
   、トランスの一次巻線。 二次巻線、該トランスに設けた三次巻線のいずれかに矩
   形波状のパルス信号を与える手段を具備し、前記トラン
   スの二次巻線から前記入力直流信号に対応したパルス幅
   信号を得るようにしたパルス幅信号変換器。 ２ 非線形回路としてダイオードを互に逆極性に並列接
   続した回路を用いた特許請求の範囲第１項記載のパルス
   幅信号変換器。 ３ 非線形回路としてトランジスタをダイオード接続し
   たものを互に逆極性に並列接続した回路を用いた特許請
   求の範囲第１項記載のパルス幅信号変換器。 ４ 非線形回路としてツェナーダイオードを互に逆極性
   に並列接続した回路を用いた特許請求の範囲第１項記載
   のパルス幅信号変換器。 ５ 矩形波状のパルス信号を与える手段を、矩形波発振
   器と、この矩形波発振器からの出力信号を入力とするダ
   イオードブリッジ回路と定電流素子とを含む正負極性定
   電流源とで構成した特許請求の範囲第１項記載のパルス
   幅信号変換器。