JPS5917238B2 - 加圧ダイジェスタから繊維状物質を放出する静的放出装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、繊維状物質を加圧装置から放出する放出装
置に関し、特に繊維放出の”冷却ブロー″又はあふれ放
出方法を使用する連続式加圧化学パルプダイジェスタか
らサトウキビのしぼりかす、その他罪木材製の植物繊維
を放出する静的放出装置に関する。

化学的又は生化学的なパルプ処理に利用する典型的な連
続式ダイジェスタに於て、木のチップ、サトウキビのし
ぼりかす、竹、製材場廃物等の繊維状セルローズ物質を
、加圧蒸気のもとで蒸解液で蒸解する。

パルプ製造装置を連続的に作動することから、過剰な量
の蒸気を吹込むか又は装置内に圧力降下をもたらすこと
によってパルプ製造装置の作動に悪影響を生じさせない
繊維ストックを引出すための放出装置を提供することが
基本的なことである。

放出装置はスクリューコンベヤを内蔵した加圧容器及び
水門の原理で作動する交互作動保形往復動ブロー弁を利
用する排出ダクトを備えており、かくして流れの付随的
廃物を含むことなしに、且つ装置内に圧力降下を生じる
ことなしに繊維ストックを放出することができる。

その他の放出装置はより大きい繊維状物質の束を分解し
且つブロー弁オリフィスをワイピングする機械的動作の
羽根又は水かきを用いており、ブラックリカーあふれ形
放出方法又はダイジェスタの蒸気圧力が繊維状物質なブ
ロー弁のオリフィスを通ってブロータンクに吹込むのに
必要な推進力を提供する６冷却ブロー”方法を利用して
ダイジェスタから放出を行なう。

従来周知の放出装置はいくつかの理由によって欠点を有
している。

例えば、可動部品を備えていると、摩耗の問題及びしば
しば検査が必要になったり、パルプ製造装置の効率を維
持するために部品を分解し且つ摩耗部品を取替えなけれ
ばならない。

更に、石、木片、上流の装置、器具、金属製かんからの
金属片及びその他の異物のようなスクラップを含んでい
る不純物含有流れでブロー弁がつまることによって、連
続式ダイジェスタを有するパルプ製造装置に思いがけな
い不稼動時間を生じさせる。

洗浄装置を用いることでこの好ましくない不稼動時間の
発生を少なくすることはできるけれども、洗浄だけでは
不稼動時間の発生を完全に解消することはできない。

この発明は、ブロー弁のようなプラグ付き放出構成要素
によって不稼動時間の発生を完全になくした静的放出装
置、即ちどんな可動部品も備えていない放出装置を提供
することによって、従来周知ノ放出装置に生じた上記諸
欠点を解消している。

この発明による静的放出装置は、放出装置に送込まれる
ブラックリカーあふれ媒体による攪拌作用を利用してお
り、それ故、可動部品を備えておらずしかも動力の入力
は必要でない。

従って、静的放出装置は、製造が安価なだけでなく運転
も安価であり、不稼動時間の発生を少なくしてダイジェ
スタの効率を増大させることができる。

この発明によれば、上記諸効果は静的放出装置によって
達成でき、前記静的放出装置は繊維状物質の流れを冷却
し放出装置内に適当な液体レベルを維持するのに適した
大きさの中間パイプによってグイジエスタチューブ放出
口に連結した垂直な円筒状ケーシングボディーを有して
いる。

放出装置の底部及び下部はフランジを端に備えた円錐状
部分から成り、２個のゲート弁を含むスクラップ収集装
置を前記フランジに連結し、そしてゲート弁の間に円筒
状チャンバを形成する。

大きい直径のフランジ付き導管放出ネックは、放出装置
のボディーから適当な角度をもって延び、一連の間隔の
密な細長い自己清掃式の穴を有するグリッドプレートを
含んでおり、しかもブロー弁の取付は用フランジを端に
備えている。

盲フランジ付き清掃用の開口は放出装置の円錐状部分か
ら延びており、冷却用リカー用のフランジ付き人口導管
又はパイプをグリッドプレートのすぐ上方の付近で放出
ボディーに対して接線方向に配置する。

静的放出装置からの放出はその他の放出装置からの放出
と同様の方法で達成することができるが従央周知の放出
装置に生じる欠点を避けることができる。

ダイジェスタ内の蒸気圧力は繊維状物質をブロー弁のオ
リフィスを通ってブロータンクまで送込むために必要な
推進力を提供する。

液体中で沈むのに十分な重さの異物を、スクラップ収集
チャンバ内に集めそして全作動中に装置外に取出すこと
ができる。

木材や浮揚可能な物質は”冷却ブローパ液体中でじゃま
にならないように浮いており、最後に定期的に停止させ
てそれら浮揚物質を取り出す。

パルプは比較的にゆっくりと動く液体中に浮遊状態にな
っているから、部品を感知できるほど摩耗させることは
ない。

更に、スクラップ収集チャンバにはいる蒸解液の量を調
節することによって、上方への流れが生じ、そのためス
クラップ収集チャンバ内にパルプが沈殿することはない
。

それ故に、この発明の目的は、可動部品を備えておらず
しかもプラグ付き放出弁によって実質的に不稼動時間の
発生を少なくすることができる静的放出装置を提供する
ことである。

この発明の別の目的は、複雑な機械的装置を必要とする
ことなしにダイジェスタから繊維状物質を放出し、更に
放出装置をつまらせて不稼動にするような好ましくない
不稼動時間の発生を少なくすることによって装置を最大
限に近い効率に維持するダイジェスタから繊維状物質を
放出する装置を提供することである。

放出装置内の繊維状物質濃度が約８％以上になった時に
装置から繊維状物質を放出することが好ましい場合に、
この発明の別の実施例による放出装置は機械的攪拌装置
を設けることもできる。

従って、必要な攪拌作用を提供すると共にグリッドプレ
ートをワイピングする攪拌装置を放出装置内に配置する
。

攪拌装置はパルプ中を落下し又は沈んでいくどんな物質
でもスクラップ収集チャンバの中に集めて放出すること
ができるわずかに円錐形をしたプレートを備えている。

これらの物質即ち異物を、前文で説明したように、ダイ
ジェスタの運転を停止させることなしに取り除くことが
できる。

更に、この発明の別の目的は、８％以上の濃度を有する
蒸解液とパルプとを効果的に放出することができる機械
的攪拌装置を有する改良放出装置を提供することである
。

この発明の上記及び付属的な構成及び効果は、図面を参
照して説明した次の記載からもつと容易に分るだろう。

第１図を参照すると、サトウキビのしぼりかすからパル
プを生産するのに有用な連続式ダイジェスタを全体的に
番号１０で示している。

処理されるべき材料、例えばサトウキビのしぼりかすを
入口シュート１２からスクリューフィーダ１４に供給し
、スクリューフィーダ１４は適当な駆動装置によってス
プロケット又はプーリ１６を介して回転する送りスクリ
ュー機素を含んでいる。

安全ブローバック閉鎖装置１８はサトウキビのしぼりか
すを圧縮することによってサトウキビのしぼりかすから
水分を取除くスクリューフィーダスロットを囲んでいる
。

サトウキビのしぼりかすから搾り出された水は、スクリ
ューフィーダスロートと連絡しているドレインパイプ（
図示省略）を通じて排出する。

蒸気通気パイプ２０をブローバックのため設ける。

フィーダはサトウキビしぼりかすを垂直排出パイプ２２
を通ってダイジェスタチューブ２４に放出する。

サトウキビのしぼりかすの上記送りの他に、蒸解物質を
入口ホッパ２６に導入し、そして回転フィーダ２８を通
って垂直排出パイプ２２に放出する。

ダイジェスタチューブ２４のためにホワイトリカーを入
口バイブ３０によって垂直排出パイプ２２に送り込むこ
とができる。

水平なダイジェスタチューブ２４は垂直排出パイプ２２
を通って一端部において化学的に蒸解されるべき物質を
受は入れ、そして矢印３２で示す方向に内部送りスクリ
ューによって前記物質を送り、排出口３４から放出する
。

内部送りスクリューは、外側に位置するブロック軸受３
６で支持されていて適当なモータから延びているチェー
ン又はベルトを介してスプロケット又はプーリ３８によ
って駆動される。

ダイジェスタチューブと連絡する蒸気ヘッダー（図示省
略）は蒸気な蒸解処理のために供給する。

上記説明はこの発明を有効に利用する実施例を説明する
ための一般的なことであり、しかも種々のタイプの送り
とダイジェスタチューブ装置を以下で説明する放出装置
４２を主として提供するこの発明と関連して有効に使用
することができることを理解されたい。

第１図及び第２図に示すように、静的放出装置４２を中
間パイプ４０を通じてダイジェスタチューブ２４に連絡
する。

中間パイプ４０は周知の作動状態およびパラメータに従
って所定の割合に寸法法めされる。

即ち、中間パイプは、放出装置の中に液体レベルを維持
して繊維状物質を冷却させるのに十分な長さに形成され
る。

放出装置４２は中間パイプ４０のフランジ４８に連結す
るための上部フランジ４６を有する垂直円筒状ケーシン
グ又はボディー４４から成る。

ボディー４４の底部分はフランジ５２を端部に有する円
錐状部分５０である。

２個のゲート弁５４．５６とこれらゲート弁の間の円筒
状チャンバ５８との組立体をフランジ５２に連結し、そ
して円筒状チャンバ５８はスクラップ収集チャンバを構
成する。

円筒状延長部６０は、フランジ６１を有し且つ掃除口を
形成するためにボディー４４の円錐状部分から下向きに
延びている。

延長部６０をフランジ６１に固着した盲フランジ６２で
蓋をする。

大きい直径の管状放出ネック６４はボディー４４から適
当な角度をもって上向きに延びる。

第３図に最もよく示すように、管状放出ネック６４と円
筒状ボディー４４との交差部に形成された開口にグリッ
ドプレート６６が配置される。

グリッドプレート６６は、放出ネック６４の内側に嵌合
し且つ薄いフランジ７０に溶接された薄い壁厚のバイブ
ロ８に取付けられてグリッド組立体を完成する。

このグリッドプレート組立体は、フランジ部分７０をネ
ックフランジ７２とリデューサ部分７６のフランジ７６
とで挾持することによって所定の位置に固定的に保持さ
れる。

リデューサ部分７６の一端部にはブロー弁が取付けられ
ている（図示せず）。

第４図に示すように、グリッドプレート６６は僅かに間
隔をへだてた一連の細長い開ロア８を有しており、これ
ら開口は放出側の方向に向ってテーパ状に形成すること
によって自己清浄をする。

グリッドプレート６６の排出側の開ロア８の、面積８０
は上流側の開ロア８の面積８２よりも大きく、かくして
開ロア８が詰まる傾向を最少にする。

フランジ付き人口バイブ８４をグリッドプレート６６の
すぐ上方の付近でボディー４４に対して接線方向に配置
し、冷却用あふれリカーをボディー４４へ導く。

より小さい液体入ロバイブ８６をスクラップ収集チャン
バ５８に同様な方法で取付ける。

じゃまにならないサンプリング弁８８及び温度検知針９
０用の取付具を、円錐状部分５０とリデューサ部分７６
とにそれぞれ取付ける。

この発明の静的放出装置４２の作動を次に説明する。

通常の作動中に、スクラップ用円筒状チャンバ５８の上
方のゲート弁５４は完全に開放しており、下方のゲート
弁５６は閉鎖している。

ブラックリカーのあふれ媒体を入口バイブ８４を通して
接線方向にボディー４４の中へ送込み、それで接線方向
流れによってボディー４４内にゆっくりした攪拌を生じ
させる。

入口バイブ８６を通って円筒状チャンバ５８の中へ流入
するりカーの量を調節して、スクラップ収集チャンバに
必要な上方に向う流れを生じさせる。

パルプ又は繊維状物質はダイジェスタチューブ２４を通
って流れ、そしてダイジェスタチューブ２４から中間パ
イプ４０の中の冷却用リカーへ重力で落下し、ここでか
たまりや繊維の束は自然に及び入口バイブ８４を通って
チャンバ５８にはいるりカーによって生じる攪拌流れの
助けで分離する。

金属、石及び砂利のような重い物質は下に沈みそしてス
クラップ収集チャンバ５８内に集る。

周期的に、作業者は上方のゲート弁５４を閉鎖し且つ下
方のゲート弁５６を開放してケーシングから重い物質を
取出し、チャンバ５８を空にし、その作業はわずかな時
間で行なうことができるからパルプ蒸解作業を中断しな
くてすむ。

グリッドプレート６６を通過できないようなサイズの木
材等の浮揚物は浮遊したままで液体上を動きまわり、該
物質はダイジェスタの予定停止時に取り出される。

開ロア８を通過できる小さな物質はつまったりする問題
を生じさせることなしにブロー弁な通過できるようにグ
リッドプレートの開ロア８の大きさを決める。

従って、浮動物質を良好に取出すことができる。

更に、液体に沈む重さの異物をダイジェスタ及び排出装
置の全作動中にスクラップ収集チャンバに集めそしてそ
こから取出し、しかも木材等の浮く物質は冷却用ブロー
液体中に害にならないように浮いた状態になり定期的な
装置の清掃の時に取除くから、開口がつまることによっ
て停止するようなことはない。

上記の静的放出装置は放出装置内の繊維物質濃度が６〜
８％になると、最高の効果を奏することが分った。

もし濃度が８％を越えるとしても、又はもしその他の状
態になり得るとしても、機械的装置によって攪拌状態を
提供でき、更にスクラップ収集チャンバの異物を除去で
き、つまるのを避ける効果をなお維持しておくことがで
きる。

第・５図及び第６図を参照すると、攪拌用横部材１０４
によって攪拌軸９６に固着したワイピング羽根１０２か
ら成る垂直な機械的攪拌装置９２を有している以外は上
記放出装置と同様であるこの発明の放出装置についての
別の実施例を示す。

軸９６はフランジ９５に取付けた軸受パツキン箱９４を
貫通し、適当な、駆動装置（図示省略）によって連結具
を介して軸９６を回転させることができる。

ゲート弁組立体５４及び５６並びにスクラップ収集チャ
ンバ５８を取外して、延長部６０に抜き差し自在に嵌合
し且つフランジ６１に連結したフランジ１０８で固定し
たりデューサ部分１０６を、盲フランジ６２に代えて掃
除口に取付けることがで盛る。

別のフランジ１１０にスクラップ収集チャンバ５８を取
付けることができる。

軸９６の端部はわずかに円錐状のプレート１００を備え
ており、プレート１００は液体中を落下する又は沈むど
んな異物でもチャンバ５８の中へ導びき放出することが
できる。

更に、円錐状プレート１００は羽根１０２がグリッドプ
レート６６をワイピングする時に放出装置４２内の液体
に攪拌を生じさせ、グリッドプレート６６を異物のよう
な繊維及び／又はその他の粒子によってつまらないよう
に保護することができる。

従って、第５図に示す放出装置は上記と実質的に同様に
作動することができる上に、更に機械的な攪拌を生じさ
せしかもグリッドプレートの面を清浄することができる
。

ダイジェスタの運転を停止することなしに、異物を上記
のように除去することができる。

従って、ダイジェスタの連続運転を止めることなしに且
つダイジェスタ内の蒸気又は圧力を過剰なまでに損失す
ることなしに、加圧ダイジェスタから繊維状物質を放出
するパルプ放出装置を記述した。

この改良放出装置は、装置がつまって性能が落ちるのを
実質的に減少し、複雑な可動部品の必要性及びそれらの
保守に必要な部品を少なくする。

更に、詰まらないようにワイピングされる放出グリッド
プレートを保持する装置を設け、液体を適当に循環させ
ることができ、温度等のような変数は調節することがで
き、ダイジェスタ内の物質を更に均一に処理することが
でき、従って適当にダイジェスタを平衡状態で運転でき
、その結果、高い品質のパルプを得ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の一実施例による静的放出装置を利用
する連続式ダイジェスタについての正面図、第２図は第
１図に示す静的放出装置についての拡大した詳細な図面
、第３図はグリッドプレートによって被覆され且つ放出
ネックと放出ボディーとの交差部に形成した開口につい
ての一部断面の図面、第４図は自己清浄用のテーパ付き
細長い穴を示している第３図に図示のグリッドプレート
についての拡大した詳細な図面、第５図はこの発明の別
の実施例による機械的攪拌装置及びグリッドプレートワ
イパーを有している改良放出装置についての一部断面の
詳細な図面、並びに第６図は機械的攪拌装置を示してい
る第５図の線６−６に於ける断面図である。 （番号の説明）、１０・・・・・・連続式ダイジェスタ
、２２・・・・・・放出パイプ、４０・・・・・・中間
パイプ、４２・・・・・・静的放出装置、４４・・・・
・・ボディー（ケーシング）、５０・・・・・・円錐状
部分、５４．５６・・・・・・ゲート弁、５８・・・・
・・円筒状チャンバ、６０・・・・・・円筒状延出部、
６１・・・・・・フランジ、６２・・・・・・盲フラン
ジ、６４・・・・・・放出ネック、６６・・・・・・グ
リッドプレート、７８・・・・・・開口、８４・・・・
・・入口バイブ、１００・・・・・・円錐状プレート、
１０２・・・・・・ワイピング用の羽根。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 連続式加圧ダイジェスタチューブ装置から液体中に
   浮遊している繊維状物質を放出する放出装置であって、
   繊維状物質の流れをダイジェスタチューブ装置から受は
   入れるために、パイプを介してダイジェスタチューブ装
   置に連結された垂直ケーシングと、該垂直ケーシングに
   連結され、前記流れの中の浮かない異物を中空チャンバ
   に集めたり中空チャンバから取出したりするため、中空
   チャンバを交互に開閉するための一対の弁装置を含むス
   クラップ収集組立体と、前記垂直ケーシングから繊維状
   物質を放出するため、前記スクラップ収集組立体より上
   の位置で前記垂直ケーシングから延びる管状放出ネック
   と、垂直ケーシング内に僅かに移動する液体の液面を維
   持するためにあふれ流体を垂直ケーシングに導入する装
   置とを有することを特徴とする加圧ダイジェスタから繊
   維状物質を放出する静的放出装置。