JPS5916921A - 付着スラグの除去方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は高炉から出銑された溶銑を転炉内へ装入するだ
めに製鋼工場へ運搬する混銑車に代表される溶銑容器内
に付着するスラグを分離除去する方法に関する。

高炉から出銑されだ溶銑を収容する混銑車内において、
転炉内へ装入する前に前記溶銑に対して脱珪処理、脱燐
処理、脱硫処理等の溶銑予備処理を施すことが一般に行
われている。このように混銑車内における溶銑に対して
溶銑予備処理を施す場合には、その混銑車内にスラグが
付着する。例えば溶銑予備処理として脱硫処理を施す場
合には、混銑車内に脱硫スラグが付着する。このように
付着しだスラグ（以下付着スラグという）の量が増加す
ると、次に列記するような点が操業上の問題となる。

（イ）混銑車の受銑量が付着スラグの存在により著しく
低下し、−回の出銑量当たりに必要な混銑車の台数が増
加すること （ロ）上述の如く一回の出銑量当たりに必要な混銑車の
台数が増加することにより、溶銑の温度が低下し、また
混銑車に関係する費用が嵩むこと （ハ）混銑車の上部に大量のスラグが付着した場合、混
銑車の比重が設計上のそれに比して著しく上方へ移行す
るため、混銑車傾転時に混銑車の横転事故等を誘発する
こと 従って斯かる付着スラグは除去する必要があり、これに
対して次に述べるような方法が従来より講じられている
。即モ、混銑車を定期的に専用廃滓場へ配車し、そこで
混銑車を傾転し、内部の付着スラグを冷却させて自然崩
壊させることによシ排出する。このような従来の付着ス
ラグ除去方法においては次に列記するような欠点がある
。

（イ）専用廃滓場が必要であること （ロ）付着スラグを混銑車から排出するときに飛散する
黒鉛粉によって発生する公害に対して十分な配慮が必要
であること （ハ）　付着スラグを混銑車から排出するときに、混銑
車が著しく冷却されることにより混銑車の耐火物が急激
な温度変化を受ける結果、スポーリング現象等が発生し
、その耐火物が損傷し、耐火物の原単位が悪化すること に）　混銑車内の付着スラグを冷却させて自然崩壊させ
るのに長時間を要すること 本発明はこのような欠点を解消するためになされたもの
であり、既設の溶銑容器を利用し、また製鉄所内にて多
量に発生する酸化鉄ダストを用いることにより、多額の
投資を行うことなく、溶銑容器内の付着スラグを短時間
で容易に、しかも溶銑容器の温度を急激に変化させずに
除去する方法を提供することを目的とする。

本発明に係る付着スラグの除去方法は、溶銑容器内に付
着したスラグを分離除去すべく、酸化鉄ダストを溶銑容
器内の溶銑に添加して攪拌することにより低融点のＳｉ
Ｏ□系スラグを生成させることを特徴とする。

本発明では酸化鉄ダスうトを溶銑中に添加するようにし
ているから、該ダストの０．５ｍｍ以下という細粒が生
かされ、短時間のうちに後述の反応力；進み、まだ還元
された鉄分が溶銑中に回収されることになる。

以下本発明方法を図面に基づいて詳しく説明する。図面
は本発明方法の実施状態を示す模式的断面図である。

１は混銑車であって、その上部に設けられだ受銑口１ａ
にて高炉から出銑された溶銑２を受銑して内部に収容し
、これを転炉内へ装入するだめに製鋼工場へ運搬するの
に用いられる。まだｉ訂ｉ己受銑口１ａからは、溶銑予
備処理を行うべく、窒素ガス等をキャリアガスとして脱
珪前１ｊ、脱“斉１］、脱硫剤等を溶銑２内へ添加した
後に窒素ガス等により攪拌するだめのランス３及び溶銑
２の降温を防止すべく酸素ガスを溶銑２表面へ吹き付け
るだめのランス４が挿入されるようになっている。

斯かる混銑車１にて高炉から、出銑された溶銑２を受銑
し、これを製鋼工場へ運搬する過程においては、該混銑
車１内の溶銑２に対し、前記ランス３から添加される脱
珪剤、脱燐剤、脱硫剤等により溶銑予備処理が施される
。このように混銑車１内にて溶銑予備処理が施されると
、混銑車１内には付着スラグ５が付着し、更にこれが経
時的に堆積することにより付着スラグ５の層が形成され
る。

このようにして層が形成される付着スラグ５の重量があ
る程度以上となった場合には、前述した如き操業上の諸
問題が生じるので、この付着スラグ５を除去する必要が
生じるが、本発明方法にあっては、以下に述べる方法を
実施する。

即ち、混銑車１内に収容した溶銑２内へ、前記ランス３
よシ製鉄所内にて多量に発生する酸化鉄ダストを窒素ガ
スをキャリアガスとして添カロし、同時にその混銑車１
内の溶銑２を十分に攪拌する。

斯くして酸化鉄ダストが添加されだ溶銑２をＪＦＬＰＩ
’すると、酸化鉄ダストと溶銑中の珪素等７５二反Ｌｉ
し、下記ｆｌ１式に示す反応により、低融点のＳｉｎ、
、系のスラグが生成する。

２　ＦｅＯ＋Ｓｉ　＝　５ｉｎ２＋　２　Ｆｅ　　　　
　　・−ｆｌｌ生成しだ５ｉｎ２系スラグは低融点であ
るので、溶釧。

温度においても溶融し、また溶融しだ５ｊ０２系スラグ
は流動性がよいので、前述の如く溶銑２１ｉ’　Ｉｆｔ
、　４１”されると、前記付着スラグ５と激しく接剤モ
する。。

その結果、付着スラグ５は溶融分離し、溶銑２１−に浮
遊する。然して溶融分離し、溶銑２」二にｔＹ遊した付
着スラグ５は、混銑車１内から適宜の１吸す１装置（図
示せず）を用いて吸引することにより、又は溶銑鍋（図
示せず）へ溶銑２と共に移し換えた後にその溶銑鍋内に
て溶銑２と分離することにより除去する。

斯くして混銑車１から付着スラグ５を除去することによ
り、前述した如き付着スラグ５の化カニ」９加した場合
の操業上の問題、さらにはそのイす着スラグ５を除去す
る従来の欠点を回避すること力；できる０ なお、上述の説明においては混銑車１内に付着するスラ
グを除去する方法について言及したが、混銑車１以外の
溶銑容器内に付着するスラグを除去する場合にも本発明
方法を適用し得るのはいうまでもない。

次に本発明方法の実施例について説明する。付着スラグ
が著しく多い混銑車に対し、本発明方法／ を実施しだ。即ち、前記混銑車内に収容された溶銑に対
し、浸漬ランスを用いて酸化鉄ダスト（その組成はＦｅ
Ｏ：　７０％＋　ＣａＯ：　ｉｏ％、　Ｆｅ　：　２０
％）をキャリアガス（窒素ガス）と共に１５ｋｇ／溶銑
トンの比率にて添加した。この酸化物ダスト添加前の溶
銑は、その珪素濃度が０．５０％であり、その温度が１
４５０℃であったのに比し、添加後の溶銑は、その珪素
濃度が０．３０％であシ、その温度が１４３０℃であっ
た。また添加後においては、スラグが完全に溶融してお
り、その組成は、ＣａＯ：　４３．７係。

５ｉｎ２：　３８．９％＋　Ｔ−Ｆｅ　：　３−２％　
＋その他：１４．２％　であった。

然る後に混銑車内の溶融したスラグ及び溶銑を溶銑鍋へ
全て移し換え、空の状態となっだ混銑車内を目視するこ
とにより、また空の状態となっだ混銑車の重量を計測し
、これと本発明方法を実施する前に計測しておいだ空の
状態の混銑車のＭ量とを比較することにより、混銑車内
の付着スラグの除去状況を調査した。その結果、混銑車
内のイ」着スラグが略完全に除去されていることが目視
にて確認され、その除去された付着スラグの重量は、混
銑車の重量が本発明方法の実施前後において１６５トン
から１５０トンへ変化していることより、約１５トンで
あることが分かり、本発明方法が混銑車内の付着スラグ
を除去する方法として極めて優れていることを確認した
。

以上詳述したように、本発明は溶銑容器内に付着したス
ラグを分離除去する方法において、酸化鉄ダストを溶銑
容器内の溶銑に添加して攪拌することにより、低融点の
５ｉｎ２系スラグを生成させることとしているので、短
時間で容易に、しかも溶銑容器の温度を急激に変化させ
ずに、付着スラグを分離除去することができる。従って
本発明は製銑製鋼工程における生産性を向上させる上で
極めて優れた効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明方法の実施状態を示す模式的断面図である
。 】・・・混銑車　２・・・溶銑　３，４・・・ランス５
・・・付着スラグ 特許出願人　　住友金属工業株式会社 代理人弁理士　河　　野　　登　　夫

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １、溶銑容器内に付着したスラグを分離除去すべく、・
   酸化鉄ダストを溶銑容器内の溶銑に添加して攪拌するこ
   とによυ低融点のＳ　ｔｏ２系スラグを生成させること
   を特徴とする付着スラグの除去方法。