JPS5916763B2 - 靴の踵押圧装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は靴に靴底を接着するために用いられるプレス機
械、特に踵の高い靴、即ちハイヒールと呼ばれている靴
に用いられるプレス装置に関するものである。

ハイヒールと呼ばれている踵の高い女性の靴はその下面
の形状が極めて不規則である。

実際に、このような靴は足裏のつま先の部分に対応する
実質的に平らな前面部と、中央部において高さがかなり
突出している土踏まず部（踵の高さと形状に応じて傾斜
が少しずつ変化する）と、前面部に実質的に垂直で且つ
踵の前面に対応している壁部とによって構成されている
。

靴底を踵の部分に接着するためには水平面に押圧力を発
生させる必要がある。

この押圧力はプレス機械の基台のクッションに固定され
た油圧機構によって与えられ、基台のクッションを形成
するゴム製ブロックには弾性部材を取付け、靴底を踵に
接着するようにしである。

この型式の公知の装置は全て広い空間を取る吉いう問題
があり、寸法が大きいため作業者が基台のクッションに
靴を位置決めする操作が不便且つ苦痛になる程プレス機
械の基台から離れて作業しなければならなかった。

更に、平らな靴をプレスする時には基台に固着されたま
まの状態でプレス機械を操作するために作業者にとって
はじゃまになる。

本発明は非常に小型で且つプレス機械で平らな靴をプレ
スする時には作業者のじゃまにならないように非使用時
には下げることができるようにした高い踵を有する靴、
即ちバイヒール用の謙抑圧装置を提供するものである。

特に、本発明による謙抑圧装置はクッションを有するプ
レスの基台の端部に２つのアームを有するレバーを回動
可能に取付け、該レバーの一方のアームには踵に応じて
その高さを調節可能とした弾性押圧部材を装着し、他方
のアームには弾性押圧部材を踵の外周部に押圧する駆動
機構を配設したことを特徴とするものである。

本発明の特徴によれば、レバーの枢着軸をプレスの基台
に取付けた支持体と一体のヨークによって支持し、該支
持体をレバーの作業位置から休止位置に回動可能とし、
レバーを作業位置から下方の休止位置に回動したとき、
靴の踵に対応する区域に空間が形成できるようにしであ
る。

本発明の他の特徴によれば、レバーの枢着軸を支持体の
ヨークに着脱自在に取付けであるので、謙抑圧レバーを
プレス機械から取外せることができる。

本発明の実施例を添付図面について以下に詳細に説明す
る。

第１図に関し、本発明による謙抑圧装置は支持体３と一
体のヨークに支持された枢着軸２に回動可能に取付けら
れたレバー１によって構成されている。

支持体３はネジ付き端部を有する円筒状突出部４を有し
、この突出部４はこのプレスの基台６に取付けられた板
体５に形成された孔に係合している。

支持体３と基台６とは２つのナツト７と１つの座金８に
よって固定されている。

座金８は突出部４の肩部に当接していて、板体５に対し
て支持体３が回転できるだけの軸方向の遊びが設けられ
ている。

この回転によって支持体３及び支持体３に回動可能に取
付けられたレバー１を以下で詳細に説明する２つの位置
すなわち作業位置と休止位置に固定することができる。

支持体３を上述した２つの位置の施錠するために１位置
決めピン１０を備え、該位置決めピン１０は板体５に形
成された２つの孔１２．１３の１つと係合するようにバ
ネ１１によって付勢されている。

位置決めピン１０は操作バンドル１４により操作できる
ようにしである。

レバー１はその一端に焼き入れ鋼板１５を取付けてあり
、第１図に対応する作業位置にレバー１があるときに鋼
板１５は液圧シリンダー１７のロッド１６（第１図）と
当接する。

シリンダー１７は挙動式のもので、液圧が無くなるとバ
ネ１８の作用でロッド１６が戻るように構成しである。

レバー１の他端には案内体１９が形成され、該案内体１
９中で謙抑圧スライダー２０が摺動する。

スライダー２０にはナツト２２によってスリーブ部材２
３を有するネジ棒２１を取付け、該スリーブ部材２３中
を通して調節ネジ２４のシャフトを延伸させである。

調節ネジ２４は回転しないように案内体１９に保持され
たネジ付きスリーブ２５と噛合っており、該スリーブ２
５はスリーブ部材２３用の停止部材を形成している。

引張りバネ２６はスリーブ２３とスリーブ２５との接触
を維持するようにスライダー２０を常に上方に付勢して
いる。

調節ネジ２４を回転することによってネジの全長にわた
って回転しないように案内体１９に支持されたスリーブ
２５がねじ込まれたりねじ戻されたりし、それによりス
リーブ２３．即ちスライダー２０を両方向に移動させる
。

スライダー２０には板体２８がピン２７により回動可能
に取付けられ、該板体２８はフェルトパッド２９を支持
し、常に引張りバネ３０の力を受けており、該引張りバ
ネ３０はスライダー２０にネジ込んだネジ杆を有する調
節環３１に常に板体２８を接触させた状態を保持する。

調節環３をスライダー２０内にネジ込むか又はネジ戻す
ことによって、フェルト パッド２９の傾斜を靴の踵の
傾斜に一致させるように変更させることができる。

以下、上記装置の操作法を説明する。

靴３２を基台６上に備えたクッション６′のゴム製ブロ
ック３３上に載置した後、レバー１を第１図に示す作業
位置に位置決めし、フェルト パッド２９を踵の形状に
一致させるためにネジ２４と調節環３１を移動させてフ
ェルト パッド２９の位置と高さを調節する。

その後、プレスを駆動し、シリンダー１７のピストンロ
ッド１６で押圧されるレバー１が靴の踵にフェルト パ
ツード２９を押圧し、プレスの別のシリンダーでプレス
の停止部材３４及び３５に対して靴を支持しているゴム
製ブロック３３のクッション６′を押圧する。

この操作順序はプレスのシリンダーの上方移動の速度を
変えずに流量調節器（図示せず）を用いてピストンロッ
ド１６の移動速度を調節することによって行われる。

従って踵を押圧する機溝の運動にクッション６′の移動
を協働させるように流量調節器又はそれに類する他の器
具によってプレスシリンダーの上方移動を遅らせるため
、時間の損失が生じない。

靴３２及びその中にはめ込まれた靴型３６がプレスの固
定停止部材３４．３５と接触すると、靴はクッションの
ゴム製ブロック３３を圧搾し、ゴム製ブロック３３の下
側のクッションを押し下げる。

この運動中靴はフェルト パッド２９も押し下げ、フェ
ルト パッド２９は戻しバネ２６を引張りながらスライ
ダー２０を下降する。

このように、靴の踵とフェルト パッド２９との間の相
対移動を生じさせることがないので、踵は常に支持され
て靴底に押圧される。

上記の接着操作が完了し、プレスのクッションの下降が
開始する前に、後退されたピストンのロッド１６ともは
や係合していないレバー１はバネ３７によって時計廻り
方向に回動されるので、フェルト パッド２９は靴の踵
から離れ、プレスは次の作業サイクルが開始できる状態
にされる。

踵の高い女性用ハイヒールに使用しない場合には、操作
ハンドル１４を引張ることにより孔１３から位置決めピ
ン１０を外し、レバー１を枢着軸４を中心に第２図に示
した位置まで１８０°回転させ、謙抑圧機構はプレスの
クッション６′ともはや対立しなくなり、通常の靴、即
ちローヒールの靴の押圧作業用に使用できる。

回転させた位置でシリンダー１７のピストンロッド１６
とレバー１とぶつからないようにするために、レバー１
にはピストンロッド１６を収容するための孔３８が形成
されている。

従って、謙抑圧機溝が非作動状態にある場合にシリンダ
ー１７の油圧回路からピストンロッド１６を分離させた
り、又は適当な方法で施錠させる必要はない。

第２図に示したレバー１の第２の位置において、操作ハ
ンドル１４を離すことによって、位置決めピン１０を別
の孔１２内に挿入でき、レバー１を施錠できる。

従って、作業者は靴の踵に当る区域は完全に自由な空間
が形成され、従来の靴の作業に使用できないので、非操
作位置に位置決めされたハイヒール用の踵抑圧機構が機
械上に存在していても、従来の靴をクッション上に位置
決めするための操作をクッションの直ぐ近くで行うこと
ができる。

所望ならば、枢着ピン２を引き抜き、レバー１を取外せ
ば、謙抑圧機構を完全にプレス機械から取外すこともで
きる。

本発明は上述した実施例のみに限定するものではなく、
特許請求の範囲から逸脱することなく各種の変形及び変
更を行うことができる。

【図面の簡単な説明】

図は本発明の実施例を示したもので、第１図は作業位置
にある踵抑圧装置の一部を断面で示した側面図、第２図
は非作業位置にある装置の一部を断面で示した第１図と
同様の側面図である。 １・・・・・・レバー、２・・・・・・枢着軸、３・・
−・・・支持体、６・・・・・・基台、６′・・・・・
・クッション、１０・・・・・・位置決めピン、１１・
・・・・・バネ、１２，１３・・・・・・孔、１４・・
・・・・操作ハンドル、１６・・・・・・ピストンロッ
ド、１７・・−・・ウリンダー、１９・・・・・・案内
体、２０・・−・・・スライダー、２４−・・−・・調
節ネジ、２９・・・・・・フェルト パッド、３１・・
・・・・調節環、３２・・・・・・靴、３４゜３５・・
・−・・固定停止部材、３３・・・・・・ゴム製ブロッ
ク。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ クッションを有するプレスの基台の端部に支持体を
   回動可能に取付け、該支持体には２つのアームを有する
   レバーを枢動可能に軸着し、該レバーの一方のアームに
   は踵に応じて高さを調節可能とした弾性押圧部材を装着
   し、他方のアームには弾性押圧部材を踵の外周部に押圧
   する駆動機構を配設したことを特徴とするバイヒールと
   呼する高い踵を有する靴に靴底を接着するための踵押圧
   装置。 ２ レバーの枢着軸をプレスの基台に回動可能に取付け
   た支持体と一体のヨークに支持させ、レバーを下方に下
   げて靴の踵に対応する区域に空間を形成できるように支
   持体をレバーの作業位置から休止位置に回動可能とした
   ことを特徴とする特許請求の範囲第１項に記載の装置。 ３ レバーをプレスから外せるようにレバーの枢着軸を
   支持体のヨークに着脱自在に取付けたことを特徴とする
   特許請求の範囲第２項に記載の装置。 ４ レバーにはバンドルによって操作され且つ弾性力を
   付加させた位置決めピンを備え、レバーの作業位置と休
   止位置を形成するため位置決めピンが選択的に挿入でき
   るようにした２つの孔を基台に備えたことを特徴とする
   特許 いずれか１項に記載の装置。 ５ 弾性押圧部材をレバーの一方のアームに備えた案内
   体に着脱自在に取付けたスライダーに支持させたことを
   特徴とする前記特許請求の範囲のいずれか１項に記載の
   装置。 ６ 弾性抑圧部材をフェルトから構成し、該フェルトを
   スライダーに回動可能に取付け、その長さを調節可能に
   した調節環をスライダーに取付け、フェルトをバネによ
   って調節環上に支持させたことを特徴とする特許請求の
   範囲第５項に記載の装置。 ７ スライダーには回転しないように案内体に支持され
   たネジ付きスリーブと螺合した調節ネジを挿入したスリ
   ーブを備え、ネジ付きスリーブをスライダーに備えたス
   リーブの停止部材として形成し、スライダーを少なくと
   も１つのバネによってネジ付きスリーブと係合するよう
   に支持したことを特徴とする特許請求の範囲第５項又は
   第６項に記載の装置。 ８ 調節ネジと係合したスライダーのスリーブにはスラ
   イダーにネジ止めされたネジ付き叱ンドを備えたことを
   特徴とする特許請求の範囲第７項に記載の装置。