JPS59165891A - 渦流ポンプ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、羽根車室に羽根車が収容され、渦巻室は全幅
のうち大部分が自由な空間を構成している渦流ポンプに
関するものである。

従来の渦流ポンプを水中ポンプとして用いた例を第１図
に示す。１はケーシングであり、その上に中間ケーシン
グ２を介してモータ３が載置されている。モータ軸４の
先端には羽根車５が、取付けられ、モータ３により回転
駆動されるようになっている。

ケーシング１は、羽根車室６と、渦巻室７と、脚部８と
より成る。渦巻室７は、中心軸９上片側に吸込口１０を
有し、外周に吐出口１１を有し、吸込口１０と反対側に
おいて羽根車室６と連通している。

羽根車５は、主板１２と複数枚の羽根１３とより成る。

渦流ポンプはせんい状異物、固形状異物などの異物を含
んだ液体を輸送するために用いるポンプであり、閉塞防
止の点のみを考えた場合には、吸込口１０の口径　Ｄｓ
、羽根１３の軸方向開放端縁１４と渦巻室７の吸込口１
０側の内壁１５との間の間隔（以後、羽根端軸方向間隔
と称す）Ｃ５渦巻室７の幅　Ｂｖ　　及び吐出口１１の
口径　Ｄｄは等しく、 Ｄｓ　＝　　Ｃ＝　Ｂｖ　＝　Ｄｄ なることが好ましい。

また、場合によっては、吸込口１０における損失を防ぐ
ために、吸込口１０の口径　Ｄｓ　　はＣ１Ｂｖ、　Ｄ
ｄ　　よりも大きく選び、水底１７がら吸込口１０の下
面までの隙間の高さくこの隙間により吸込異物の寸法を
制限する）　　Ｌｓ　　を基準にしてＬｓ＝　　Ｃ＝　
Ｂｖ＝　　Ｄｄ なる如く選ぶこともある。

いづれにせよ、従来の渦流ポンプにおし１ては、Ｃ＝　
　Ｂｖ とするために、羽根車５は、全ての羽根１３の軸方向開
放端縁１４は渦巻室７の中に突出せず、羽根１３全体が
羽根車室６の空間内に収容されてし）る。

しかしなが呟このような従来のものにおり）ては次の如
き欠点がある。

（１）Ｑ−Ｈ特性が悪く、ポンプ効率が低い。

上記の如ト従来の渦流ポンプにおいては、渦巻室７内の
流体は羽根１３が直接駆動するのではなく、羽根１３の
面に沿って生ずる渦流を介して駆動するのでＱ−Ｈ特性
は悪くなり、ポンプ効率も低くなる。

（２）エアロツクの解除が困難である。

ポンプ停止時には、液中に混在或いは溶解していた空気
が遊離して羽根車室６の上部に溜るが、起動に当たりこ
の空気を液の中に混ぜ合わせることが十分なされず、空
気が残留し、空まわりをしてエアロツクを起こす。

これを防ぐために空気抜き穴１６が設けられているが、
穴径は小さく含水率の低い高濃度液を扱う場合には空気
抜ぎ穴１６を用いても不十分であ１）、エアロツクの解
除は困難である。

（３）以上の問題を解決するために、羽根１３を軸方向
に延長して、羽根の一部を渦巻室７の中に突出すと、Ｑ
−Ｈ特性及び効率の改良ははかれるが、異物の通過許容
限界寸法が小さくなり、適用範囲が狭くなＩ）、又閉塞
を起こし易くなる。

などの欠点である。

本発明は、従来のものの上記の欠点を除き、Ｑ−Ｈ特性
友びポンプ効率の向上をはかり、起動時のエアロツクを
解消し、しかも異物の通過許容限界寸法の低下を招かな
い渦流ポンプを提供することを目的とするものである。

本発明は、中心軸上片側に吸込口を有し、外周に吐出口
を有する渦巻室と、該渦巻室に吸込口と反対側において
連通し、回転可能の羽根車の少なくとも一部を収容する
羽根車室とを備えた渦流ポンプにおいて、　前記羽根車
の羽根が、主板から軸方向開放端縁までの羽根幅が狭い
狭幅羽根と、該狭幅羽根より羽根幅が広く、かつ前記羽
根車室より突出して前記渦巻室内に延長された広幅羽根
とより成り、該広幅羽根は円周方向に等配に配置され、
該広幅羽根の数、羽根幅、羽根の軸方向開放端縁の形状
は、前記狭幅羽根の軸方向開放端縁と前記渦巻室の前記
吸込側の内壁との間隔を直径とする球体の通過を許す流
路が前記渦巻室の中に形成されるよう選ばれていること
を特徴とする渦流ポンプである。

本発明の実施例につき図面を用いて説明する。

第２図において、第１図と同じ符号の部分は同様な構成
、作用を有する。

羽根車５の主板１２には、軸方向の羽根幅Ｂａを有する
狭幅羽根１３ａと、Ｂａよりも広く、Ｂｂ　　＞　　Ｂ
ａ なる羽根幅Ｂｂを有する広幅羽根１３ｂとが備えられて
いる。狭幅羽根１３ａは渦巻室７の中に突出されず、軸
方向開放端縁１４ａからの羽根端軸方向開隔　Ｃａ　　
は渦巻室幅　Ｂｖ　　に等しく、Ｃａ　　＝　　Ｂｖ となっている。しかし、広幅羽Ｍｉ１３ｂは、軸方向に
延長され、軸方向開放端縁１４ｂは渦巻室７の中に突出
幅　Ｐ　だけ突出している。従って羽根端軸方向間隔　
ｃｂ　　は、 Ｃｂ　　＜　　Ｂｖ 即ち、Ｃｂ　　＜　　Ｃａ となっている。

羽根の平面的な配置は、第３図に示す如く、全羽根数は
６枚で、円周等配（６等分）されており、このうち４枚
が狭幅羽根１３ａ、２枚が広幅羽根１°３ｂとなってい
る。従って広幅羽根１３ｂは円周等配（２等分）に配置
されている。

全羽根枚数は、動的バランス及び流体力学的バランスを
とるため１こ素数では好ましくなく、ある数　ｎ　の倍
数とする。しかして広幅羽根１３ｂは１番目ごとに備え
られており、円周　ｎ等分の等配となっている。１１と
しては２，３，４・・・など任意の数が選ばれる。

例えば、 １１　＝２、　羽根全数　４、　　広幅羽根数　２〃　
　　６、　　　　　〃　　　３ 〃　　　８、　　　　　〃　　　４ 〃　　１０、　　　　　〃　　　５ 〃　　１２、　　　　　〃　　　６ １１　＝３、　　　〃　　　６、　　　　　　　　２〃
　　　９、　　　　　〃　　　３ 〃　　１２、　　　　　〃　　　４ １１　＝４、　　　〃　　　８、　　　　　〃　　　２
〃　　１２、　　　　　〃　　　３ などである。

し、かじ、工作上の制約などにより羽根全数は１０枚以
下が好ましい。

羽根の軸方向開放端縁１４ａ、１４ｂは、軸直角端縁部
１８ａ、１８ｂと、傾斜部１９ａ、１９ｂとより成る。

軸直角端縁部１８ａの長さＴａと、１８ｂの長さＴｂと
はほぼ等しくとられている。従って傾斜部１９ａ、１９
ｂの、主板１２がらの傾斜角で、羽根に沿って測った立
上り角度は、狭幅羽根１３ａにおける方が、広幅羽根１
３ｂにおけるよりも小さくなっている。

軸直角端縁部１８ａと１８ｂとは異なる寸法でもよいが
、立上り角度は狭幅羽根１３ａにおける方を、広幅羽根
１３ｂにおけるよりも小さくすることが好ましい。

立上り角度は、狭幅羽根で４５度以下、広幅羽根で５５
度以下とすることが好ましい。

狭幅羽根１３ａの羽根幅　Ｂａに対して広幅羽根１３ｂ
の羽根幅Ｂｂは、 Ｂｂ　　＝（１，２−２）　　Ｂａ 程度とする。

また、広幅羽根１３ｂが、渦巻室７に突出する突出幅Ｐ
は、渦巻敞７の幅　Ｂｖに対し、Ｐ　、＝（０，’０６
７０．５）　　Ｂｖ程度の範囲、 望ましくは、 Ｐ　　＝（０，１−０，５）　　Ｂｖ とすることが好ましい。

しかして幅広羽Ｍｉ１３ｂの数、羽根幅Ｂｂ、羽根の軸
方向開放端１４ｂの形状、即ち、軸直角端縁部１８ｂの
長さＴｂ、傾斜部１９ｂの立上り角度などの値は次の如
くして選ばれる。

即ち、狭幅羽根１３ａの羽根端軸方向開隔　Ｃａを直径
とする球体を考えると外、吸込口１０から渦巻室７を経
て吐出口１１に達するまでの間、主板１２、広幅羽根１
３ｂ、狭幅羽根１３ａ、内壁１５、渦巻室７の壁などに
より囲まれて、前記の直径Ｃａ　　の球体の通過を許す
流路が渦巻室７の中に形成されるよう選ばれる。

例えば羽根車５の外周面における展開図である第４図に
おいて、Ｃａと同じ直径Ｄ１の球体の通過を許容する流
路が形成されるように広幅羽根１３ｂの弱根幅Ｂｂを決
める。若し全部の羽根の羽根幅をＢｂとすると通過が許
容される直径はＤ２となり、Ｄｌに比べて極めて小さな
寸法となり、扱い物が制約され不利になる。

羽根車５の外周より内方の部分については広幅羽根１３
ｂの間隔が小さくなるので、羽根幅Ｂｂを中心に蓮づく
にっれ次第に小となるよう傾斜部１９ｂを形成し、成る
立上り角度を以て主板１２に接続するようにする。

第４図は主として直線羽根の場合の説明であるが、羽根
が曲線でありかつ半径方向に対して回転方向に前傾又は
後傾している場合を第３図にて説明する。網目模様を施
した部分は広幅羽根１３６′の軸直角端縁部１８ｂであ
り、この部分は高くなっているが、狭幅羽根１３ａの軸
直角端縁部１８ａはこれよりも低くなっている。中央の
吸込口１゜力鴨入った直径Ｄ　１　（＝　Ｃａ）の球体
は広幅羽根１′３ｂと衝突することはあるが、何等阻止
されることなく、広幅羽根１３ｂの間の流路を通って自
由に外周から放出されるように、広幅羽根ｊ３ｂの羽根
幅Ｂｂや形状な決める。

この実施例は羽根幅が２種類のものを示したが、広、狭
のほか中間の羽根幅のものを用いてもよい。

また、狭幅羽根１３ａは、羽根車室６より延長され渦巻
室７の中に突出していてもよい。この場合も勿論　Ｂｂ
　　＞　　Ｂａ　　なる関係を保つ。

以上の如ぎ実施例の作用及び効果につき説明する。

（１）一部の羽根を広幅羽根１３ｂとして、その一部を
渦巻室７の中に突出せしめたにも拘らず、通過許容寸法
の限界は低下せず、全羽根が狭幅羽根１３ａであったと
きと同様の天外な異物の通過を許す。

（２）広幅羽根１３ｂの部分で、渦巻室７内の液体を直
接駆動するので、損失が少なく、Ｑ−Ｈ特性が向上し、
かつポンプ効率も向上する。

第５図は一つの実験例を示し、■は従来例、ＩＩは本実
施例である。

（３）広幅羽根１３ｂの羽根幅Ｂｂが広がり１．かっ渦
巻室７の中に突出したことにより、渦流が強く形成され
、空まわりすることなく、羽根車室６の上部に滞留して
いた空気も渦流に巻き込まれて渦巻室７に入り、主流に
も巻外込まれて吐出され、エアロツクが解消される。

（４）羽根の主板１２に対する立上り角度が、狭幅羽根
１３ａにおける方が広幅羽根１３１＋におけるよりも小
さいので、広幅羽根１３ｂに当たって阻止されようとし
た異物も、直ちに隣の狭幅羽根１３ａの傾斜部１９ａの
方に逃げて吐出されるので閉塞のおそれがない。

（５）羽根の軸直角端縁部　１８ａ、１８ｂの長さＴａ
、Ｔｂが、広幅羽根１３ｂにおいても狭広幅羽根１３ａ
と同様に長いので、渦巻室７における流体の直接駆動の
作用が強く、Ｑ−Ｈ特性及び効率の向上が着しい。

（６）同様に、渦流も強くなるので、空気の巻込み作用
も強くエアロツクを効果的に解消することが゛で軽る。

（７）羽根に沿った立上り角度が主板１２から測って４
５度以下なので、せんい異物などの如外艮いものが羽根
にからみ着くのを防ぐことができる。

本発明により、Ｑ−Ｈ特性及びポンプ効率の向上をはか
り、起動時のエアロツクを解消し、しかも異物の通過許
容サイズの低下をもたらさない渦流ポンプを提供するこ
とができ、実用上極めて大なる効果を奏することができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例の一部縦断面正面図、第２図は本願発明
の実施例の縦断面図、第３図はその羽根車のＩ−４矢視
図、第４図は、羽根車外周面の一部展開図、第５図はＱ
−Ｈ特性線図及び効率線図であり、■は従来例、ＩＩは
本願発明の実施例を示す。 １・・ケーシング、２・・中間ケーシング、３・・モー
タ、４・・モータ軸、５・・羽根車、６・・羽根車室、
７・・渦巻室、８・・脚部、９・・中心軸、１０・・吸
込口、１１・・吐出口、１２・・主板、１３・・羽根、
１３ａ・・狭幅羽根、１３ｂ・・広幅羽根、１４，１４
ａ、１４ｂ・；軸方向開放端縁、１５・・内壁、１６・
・空気抜き穴、１７・・水底、１８ａ、１８ｂ・・軸直
角端縁部、１９ａ、１９ｂ・・傾斜部。 特許出願人　　株式会社　荏原製作所 代理人弁理士　千　　　１）　　　捻

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、　中心軸上片側に吸込口を有し、外周に吐出口を有
   する渦巻室と、該渦巻室に吸込口と反対側において連通
   し、回松可能の羽根車の少なくとも一部を収容する羽根
   車室とを備えた渦流ポンプにおいて、　前記羽根車の羽
   根が、主板から軸方向開放端縁までの羽根幅が狭い狭幅
   羽根と、該狭幅羽根より羽根幅が広く、かつ前記羽根車
   室より突出して前記渦巻室内に延長された広幅羽根とよ
   り成り、該広幅羽根は円周方向に等配に配置され、該広
   幅羽根の数、羽根幅、羽根の軸方向開放端縁の形状は、
   前記狭幅羽根の軸方向開放端縁と前記渦巻室の前記吸込
   側の内壁との間隔を直径とする球体の通過を許す流路が
   前記渦巻室の中に形成されるよう選ばれていることを特
   徴とする渦流ポンプ。 ２、　前記羽根の、前記主板に対する立上り角度は、前
   記狭幅羽根における方が、前記広幅羽根におけるよりも
   小さい特許請求の範囲第１項記載の渦流ポンプ。 、３．前記狭幅羽根も前記広幅羽根も前記羽根車室から
   突出して前記渦巻室内に延長されている特許請求の範囲
   第１項記載の渦流ポンプ。 ４、前記広幅羽根の、前記渦巻室内への突出幅Ｐが、該
   渦巻室幅を　Ｂｖ　　とすると、Ｆ’−（０，０６−０
   ，５）　　Ｂｖ なる特許請求の範囲第１項記載の渦流ポンプ。 ５、　前記羽根全数が　ｎ　の倍数であり、前記広幅羽
   根が　ｎ　番目ごとに備えられている特許請求の範囲第
   １項記載の渦流ポンプ。 ６、ｎ＝２　　である特許請求の範囲第５項記載の渦流
   ポンプ。 ７、ｎ＝３　　である特許請求の範囲第５項記、載の渦
   流ポンプ。 −８，ｎ＝４　　である特許請求の範囲第５項記載の渦
   流ポンプ。 ９、前記羽根の、前記主板に対する立上がり角度（羽根
   に沿って測った）が、前記狭幅羽根で４５度以下であり
   、前記広幅羽根で５５度以下である特許請求の範囲第１
   項記載の渦流ポンプ。 １０、前記羽根の軸方向開放端縁の、軸直角端縁部の長
   さが、前記狭幅羽根と前記広幅羽根においてほぼ同じで
   ある特許請求の範囲第１項記載の渦流ポンプ。 １１、前記広幅羽根の羽根幅　Ｂｂ　　は前記狭幅羽根
   の羽根幅　Ｂａ　　に対して Ｂｂ　　＝（’１．２−２）　　Ｂａ なる特許請求の範囲第１項記載の渦流ポンプ。