JPS5916015Y2 - ジユ−サ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、遠心分離籠を取外さずにそのフィルタ面を洗
浄する洗浄具を備えたジューサに係り、特に上記洗浄具
の改良に関する。

ジューサ本体内に遠心分離籠を収納してこれを高速回転
させ、その籠の内底部にてジュースにすべき材料を切削
して籠の周壁フィルタよりジュース分を排出させる構成
のジューサは従来より周知のものであるが、この種のジ
ューサにあっては、遠心分離籠のフィルタ面に絞り粕が
付着し易く、このため従来では上記遠心分離籠をジュー
サ本体より取外し、ブラシなどを用いてフィルタ面に付
着した粕を除去するようにしていた。

従って、フィルタ面の洗浄には多くの時間を要し、かつ
面倒なものであった。

そこで、ホルダーの先端部にブラシを取付けた洗浄具を
設け、遠心分離籠を取外さずにジューサ本体内で高速回
転させてそのフィルタ面に上記ブラシを接触させ、フィ
ルタ面の洗浄を行なうことが考えられた。

このようにすると、遠心分離籠が高速回転しているため
、フィルタ面にただ単にブラシを接触させるだけで速や
かにフィルタ面の洗浄を行なうことができるが、ブラシ
全面を均一な圧力でフィルタ面に接触させることが難し
く、ブラシがフィルタ面に対し局部的に接触して好まし
い洗浄効果が得られなかったり、またブラシが摩耗し易
いなどの問題があった。

したがって本考案の目的とするところは、洗浄具のブラ
シ面が均等の圧力でフィルタ面に接触するようにして良
好な洗浄効果を得ることができるとともに、ブラシの長
寿命化を図れ、かつ洗浄具への粕の付着を防止して衛生
的に使用できるようにしたジューサを提供することにあ
る。

以下、本考案の構成を図面に示す実施例に基づいて説明
する。

第１図及び第２図はそれぞれジューサの使用状態及び洗
浄状態を示すもので、モータ１を内設したジューサ基台
２上にジューサ本体３を着脱自在に装着して構成されて
いる。

ジューサ本体３は上部を大径部４、下部を小径部５、中
間部を上方へ向って拡開するテーパ部６とした有底略筒
状の本体ケース７と、このケース７の上方開口を閉塞す
る取外し可能な蓋体８とから構成されている。

そして前記小径部５の下部周壁にはジュース流出口９が
設けられ、この流出口９には流出管１０が接続されてい
る。

また小径部５内には底板中央に設けられた軸受１１を介
してカッター状攪拌翼１２が回転自在に装着されている
。

そして、この攪拌翼１２はジューサ基台２側の主動カッ
プリング１３とジューサ本体３側の従動カップリング１
４との係合を介して前記モータ１により回転駆動される
ようになっている。

また、本体ケース７の内部には、大径部４よりテーパ部
６に亙る部位に遠心分離能１５が収納されている。

この籠１５は、上方へ向って拡開する円錐筒状のフィル
タ１６の内底面に多数の切削刃１７を切起し形成してな
るものであり、前記攪拌翼１２に同軸的に連結して攪拌
翼１２と一体に回転するようになっている。

前記蓋体８は上方向へやや膨らみをもち、かつ外周縁部
の数個所には係合突部１８を有し、この突部１８を本体
ケース７の外周上端部に設けられたフック部１９に係合
させて、ケース７に取付けられる。

なお、蓋体８と本体ケース７との間にはシール部材２０
が介挿されている。

そして、この蓋体８には、中心よりやや偏った部位に材
料投入筒２１が一体形成されている。

材料投入筒２１は上部を蓋体８の上面側へ突出させ、下
端を前記遠心分離能１５内の切削刃１７に近接させてい
る。

そして材料投入筒２１の上部外周には、蓋体８の上面側
にて回転操作部材としての操作リング２２が回転自在に
装着されている。

操作リング２２の周壁には第３図の如く同一方向へ傾斜
する３つの螺旋溝２３が等間隔に、かつ下方へ開口させ
て形成されている。

また蓋体８の材料投入筒２１側方位置には、蓋体８の上
面より斜め外方へ突出する給水筒２４が一体形成され、
その上端開口は蓋体８の上面に回動自在に装着されたキ
ャップ２５により閉塞されている。

更に蓋体８には材料投入筒２１の周囲３個所に、蓋体８
を貫通する円筒部２６が等間隔に設けられている。

前記遠心分離能１５の周りには、外周にフランジ部２７
ａを有する円筒状の可動隔壁２７が配設されている。

この可動隔壁２７は下端を本体ケース７のテーパ部６に
対向させ、かつ上端を遠心分離能１５の上端に近接させ
ているもので、内側を本体ケース７の下方へ通じるジュ
ース受は部２８、外側の環状空間を粕受は部２９とし、
フィルタ１６を通過したジュースをジュース受は部２８
へ、またフィルタ１６の上方開口縁より排出された絞り
粕を粕受は部２９へそれぞれ導びくようになっている。

また前記蓋体８には第４図に示すような連動体３０が装
着されている。

すなわち連動体３０は、前記材料投入筒２１を囲む環状
平板３１の内周に各螺旋溝２３に挿入する３本の保合ピ
ン３２を有し、同平板３１の上面には３個の円筒キャッ
プ３３を等間隔に有し、その各円筒キャップ３３を前記
各円筒部２６に上方より被冠している。

また各円筒キャップ３３の内底面中心より棒状の支持体
３４を垂下させ、各支持体３４を前記円筒部２６内に挿
入させている。

そして各支持体３４の下端は前記可動隔壁２７のフラン
ジ部２７ ａに等間隔をあけて連結されている。

従って操作リング２２を回転すると係合ピン３２が螺旋
溝２３に沿って摺動し、連動体３０を介して可動隔壁２
７を昇降させ、可動隔壁２７の下端とテーパ部６との間
に軸流出口３５を適宜、形成するようにしている（第２
図参照）。

第２図中３６はジューサ本体３内の洗浄に使用する洗浄
具で、これは第５図及び第６図に示すように、外周にフ
ランジ３７を有する筒状のホルダー３８と、このホルダ
ー３８の側面先端部に設けられた開口３９内にこの開口
３９の全周縁との間に空隙を形成して収められたブラシ
４０と、このブラシ４０の背板のほぼ中央部位を上記ホ
ルダー３８の先端部に連結する連結部材としての板ばね
４１とから構成されている。

上記ホルダー３８はフランジ３７より先の部分が角筒状
をなし、その部分の周壁及び先端には多数の小孔４２が
設けられている。

そしてそのフランジ３７より先の部分を前記給水筒２４
内へ挿入して上記フランジ３７を係止具４３で給水筒２
４の端面に係止するとともに、ホルダー３８の先端を前
記材料投入筒２１の下端側部に当接させて一定位置に保
持されるようになっている。

また、フランジ３７より外側の部分は円筒状になつてい
て、その部分にはゴムホース４４などを嵌込んで水道の
蛇口に接続される。

前記ブラシ４０は、背板の左右側壁中央部に支持ピン４
５を有し、これらのピン４５をホルダー３８の先端部左
右側壁に設けられた各長孔４６に内側より挿入させてい
る。

また、前記板ばね４１はＵ字形に曲成されてブラシ４０
の背板中央部を押し、常時は前記各支持ピン４５を長孔
４６の一端に係止させてブラシ４０をホルダー３８の側
方へ突出させているが、ブラシ４０は板ばね４１の弾力
により揺動自在となっている。

すなわちブラシ面に外力が作用すると、ブラン４０は板
ばね４１の弾力に抗してホルダー３８の内方へ移動する
とともに第５図に仮想線で示す如くピン４５を支点とし
て前後に傾いたり、あるいは第６図に仮想線で示す如く
左右の支持ピン４５が不均一に長孔４６内を移動して左
右に傾いたりするようになるのである。

従って、第２図の如くフランジ３７が係止具４３により
給水筒２４の端面に係止されている状態では、ブラシ４
０のブラシ面全面がフィルタ１６の内面に対し常に均一
な圧力で接触するようになる。

また、ホルダー３８の開口３９側縁には、ゴム片などで
形成されたへら４７が、接着等の手段で取付けである。

なお、図中４８は材料投入筒２１内へ挿入してジュース
にすべき材料４９を切削刃１７に押付ける押し棒、５０
は流出管１０より流出するジュースを受けるコツプを示
している。

そこで、このジューサにより野菜、くだもの等のジュー
スをつくる場合には、第１図の如く流出管１０の下方に
コツプ５０を置き、操作リング２２を回して可動隔壁２
７を下降させて相流出口３５を閉塞し、給水筒２４をキ
ャップ２５にて閉塞してモータ１を駆動すると、攪拌翼
１２及び遠心分離能１５が高速回転する。

そこでジュースにすべき材料４９を材料投入筒２１内へ
投入してそれを押し棒４８で遠心分離能１５内の切削刃
１７に押付けると、材料４９は高速回転する切削刃１７
により細がく切削され、ジュース分はフィルタ１６を通
過してジュース受は部２８へ排出され、流出管１０より
コツプ５０内へ流出する。

一方、フィルタ１６にて搾汁された絞り粕はフィルタ１
６の上端開口縁を乗り越えて粕受は部２９へ排出される
。

このようにしてジュースをつくった後、ジューサ本体３
内の洗浄は第２図の如く行なうことができる。

すなわち、操作リング２２を逆に回して回動隔壁２７を
上昇させ、可動隔壁２７の下方に相流出口３５を形成す
るとともに、流出管１０の開口端を流しの上に位置させ
、キャップ２５を外して給水筒２４内に洗浄具３６を挿
入する。

そしてブラシ４０をフィルタ１６の内面に接触させてフ
ランジ３７を係止具４３にて給水筒２４端面に係止し、
筒体３８を通して本体ケース７内へ給水する。

そうすると筒体３８の各小孔４２より洗浄用水が噴射し
て蓋体８の裏面や材料投入筒２１の上部など、通常洗浄
しにくい部分も能率よく洗浄される。

そこでモータ１を駆動して攪拌翼１２及び遠心分離能１
５を高速回転すると本体ケース７内には回転水流が生じ
、攪拌翼１２０回転によって生じた回転水流はテーパ部
６に沿って上昇して全周に互って開口した相流出口３５
より粕受は部２９内へ浸入するようになる。

また粕受は部２９の内部には遠心分離能１５の回転によ
る回転水流が生じるので、粕受は部２９内の絞り粕はそ
の粕受は部２９内の回転水流に流されて回転し、更に相
流出口３５を通して下方より浸入した回転水流に引かれ
てジュース受は部２８内へ速やかに流出する。

そして本体ケース７の小径部５内へ流下してジュース流
出口９より外部へ排出されることになるが、比較的大き
な粕は攪拌翼１２の刃により予め細かく切削されるので
、流出管１０を通して外部へ排出される粕には大きなも
のが含まれてなく、従ってそのまま排水口へ廃棄するこ
とができる。

またフィルタ１６の内面に付着した粕はへら４７でかき
あげられ、かつブラシ４０により速やかに剥離されて、
本体ケース７内の随所に付着した粕やジュースと共に外
部へ排出される。

このようにして粕捨て及び洗浄が完了した後は、再び操
作リング２２を回転して可動隔壁２７を下降させ、相流
出口３５を閉成すると、再びジュースをつくることがで
きる。

以上のような構成であると、洗浄具３７のブラシ４０は
連結部材としての板ばね４１によってホルダー３８に対
し揺動自在に連結されているので、ホルダー３８が遠心
分離能１５のフィルタ１６に対し平行に保持されていな
くても、常にブラシ４０の全面がほぼ均等な圧力でフィ
ルム面に接触して良好な洗浄効果を得ることができると
ともに、ブラシ４０の長寿命化を図ることができる。

なお、洗浄具３７の連結具として板ばね４１を使用する
とホルダー３８とブラシ４０との連結が容易に行なえ、
使用後の洗浄も容易に行なうことができる利点があるが
、連結具は必ずしも板ばねに限らず、ゴムなどの弾性体
や圧縮コイルスプリングなどを使用することもできる。

また、材料投入筒２１に形成されたホルダ３８の当接部
や、保持具４３は必ずしも必要でなく、ホルダー３８を
直接子で持って使用するようにしてもよい。

更に、前記実施例では遠心分離能１５の下方に籠１５と
一体に回転する攪拌翼１２を設けるものとしたが、この
攪拌翼１２は必ずしも必要ではない。

本考案は以上説明したようになるから、洗浄具のブラシ
のほぼ中央位置を洗浄具のホルダーに対して、弾性を有
した連結部材を介して揺動自在に連結したことにより、
ホルダーがフィルタ面に対し平行に保持されていなくて
も、揺動によって常にブラシの全面がほぼ均等な圧力で
フィルタ面に接触する。

したがって、良好な洗浄効果を得ることができるととも
に、ブラシがフィルタ面に対し局部的に接触しないから
、ブラシの長寿命化を図ることができる。

そして、ホルダーを筒状で洗浄時の給水通路としである
とともに、ブラシをホルダーの先端部側面に設けた開口
に、この開口の全周縁との間に空隙を設けて収めたから
、洗浄時においては水が空隙を通ってブラシの全周から
フィルタ面側に噴出される。

したがって、フィルタ面からブラシによって除去された
粕がホルダーの先端部内に入り込むことが防止され、ブ
ラシおよび連結部材への粕の付着を防止でき、このため
衛生的に使用できるとともに、ブラシの揺動が粕によっ
て妨げられるようなおそれもない。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の一実施例を示すもので、第１図及び第２図
はジューサの断面図、第３図は操作リングの斜視図、第
４図は連動体の斜視図、第５図は洗浄具の部分縦断面図
、第６図は洗浄具の横断面図である。 ３・・・・・・ジューサ本体、１５・・・・・・遠心分
離能、１６・・・・・・フィルタ、３６・・・・・・洗
浄具、３８・・・・・・ホルダー、３９・・・・・・開
口、４０・・・・・・ブラシ、４１・・・・・・板ばね
（連結部材）。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）ジューサ本体内で高速回転する遠心分離籠のフィ
   ルタ面へブラシを接触させて上記フィルタ面の洗浄を行
   なう洗浄具を備えたジューサにおいて、前記洗浄具は、
   洗浄時にジューサ本体内に給水する筒状のホルダーと、
   このホルダーの先端部側面に設けられた開口に、この開
   口の全周縁との間に空隙を設けて収められたブラシと、
   このブラシのほぼ中央位置をホルダーの先端部に揺動自
   在に連結して設けられかつ弾性を有した連結部材とから
   構成したことを特徴とするジューサ。
2. （２）前記連結部材を板ばねにて構成したことを特徴と
   する実用新案登録請求の範囲（１）項記載のジューサ。