JPS591507Y2 - 釣竿における釣糸ガイドの固定構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は釣竿における釣糸ガイドの固定構造に関するも
ので、その目的は釣糸ガイドの釣竿への固定が極めて確
実に行なえ、キャスティングなどを行なっている内に釣
糸ガイドの釣竿への固定が緩み、釣竿上で釣糸ガイドが
不用意に回動するごとき恐れをなくする点にある。

一般に魚釣を行なう場合、釣竿に挿通した複数個の釣糸
ガイドを、その各ガイド孔が同一線上に位置するごとく
釣竿に固定するのであるが、この釣竿の外面は比較的硬
度が高く、かつ平滑に仕上げられているので、前記釣糸
ガイドの釣竿への固定が確実に行なえず、例えばキャス
ティングを繰返し行なっている内に前記釣糸ガイドの釣
竿への固定が緩み、この釣糸ガイドが釣竿上で回動して
、該釣糸ガイドのガイド孔が他のガイド孔に対し偏位し
、キャスティング時この回動偏位した釣糸ガイドのガイ
ド孔を通る釣糸に大きな抵抗を与え、この釣糸の飛距離
が極端に低下したり、糸切れが生じたりする゛問題があ
った。

一方前記釣糸ガイドの釣竿への固定は、釣竿のテーパー
を利用して行なわれるのであるが、この釣竿のテーパー
は非常に緩く、しがち釣竿の製作精度（釣竿の外径寸法
）は高くないので、前記釣糸ガイドを釣竿上の設定位置
に正確に固定することが困難であり、例えば一つの釣糸
ガイドが設定位置からずれると、該釣糸ガイドに隣接す
る一側方の釣糸ガイド間距離が大きく、他側方の釣糸ガ
イド間距離が小さくなって、魚の釣上げ時に釣竿に偏荷
重が作用し、即ち魚の釣上げ時釣糸に作用する負荷を各
釣糸ガイドを介して釣竿が担持するので、前記の如く隣
接する釣糸ガイド間の距離が大きい筒部では釣竿の担持
荷重が小さく、隣接する釣糸ガイド間の距離が小さい筒
部では釣竿の担持荷重が大きく、これによって釣竿の設
定以下の負荷で破損するごときに問題があった。

そこで本考案は以上の如き問題点を解決すべく考案した
もので、釣竿への取付用挿通孔をもつ釣糸ガイドの該挿
通孔内面に多数の凹凸条を形成する一方、前記釣竿の釣
糸ガイド固定位置に熱収縮チューブを挿通させると共に
、該チューブを加熱による熱収縮をして釣竿に固定し、
前記釣糸ガイドを熱収縮チューブ上に固定するごとくし
たことを特徴とするものである。

以下本考案の実施例を図面に基づいて説明する。

図において１は先細状としたテーパーをもつ釣竿であり
、また２は釣竿１への取付用挿通孔２１と、釣糸案内用
のガイド孔２とを備えた釣糸ガイドであって、前記釣竿
１に釣糸ガイド２をその挿通孔２１をして取付けると共
に、前記釣竿１に沿って延びる釣糸を釣糸ガイド２のガ
イド孔２２に挿通させて、この釣糸の引出し移動或は巻
取り移動を案内するごとく用いるものである。

しかして前記釣糸ガイド２における挿通孔２１の内面に
、その軸芯と同方向に延びる多数の凹凸条２３を形成す
る一方、前記釣糸ガイド２の挿通孔２１での軸方向長さ
よりも大きい長さで、前記釣竿１の釣糸ガイド固定位置
での直径よりも大きい直径とした熱収縮チューブ３を形
成し、この熱収縮チューブ３を前記釣竿１に挿通させる
と共に、該チューブ３を加熱による熱収縮をして前記釣
竿１の釣糸ガイド固定位置に密着固定し、前記釣糸ガイ
ド２を熱収縮チューブ３上に固定するごとくしたもので
ある。

斯くして不使用時には、釣糸ガイド２が釣竿１上で先細
側に自由に移動できるもので、魚釣時には、釣糸ガイド
２を熱収縮チューブ３側に移動させて、該釣糸ガイド２
を熱収縮チューブ３上に固定するのである。

このとき前記熱収縮チューブ３は極く僅かではあるが弾
性変形して、前記釣糸ガイド２における挿通孔２１内面
の凹凸条２３が熱収縮チューブ３側に喰込むと共に、該
チューブ３の一部が凹凸条２３内に人込み、前記釣糸ガ
イド２の釣竿１への固定が極めて確実に行なわれるので
ある。

尚既述実施例では、釣糸ガイド２における挿通孔２１の
内面に形成する凹凸条２３を、挿通孔２１の軸芯と同方
向に延びる切溝としたが、この凹凸条２３は基盤目状と
してもよい。

またこの凹凸条２３はローレットなどにより極く浅く形
成するものである。

以上説明した如く本考案によるときは、釣竿への取付用
挿通孔をもつ釣糸ガイドの該挿通孔内面に多数の凹凸条
を形成する一方、前記釣竿の釣糸ガイド固定位置に熱収
縮チューブを挿通させると共に、該チューブを加熱によ
る熱収縮をして釣竿に固定し、前記釣糸ガイドを熱収縮
チューブ上に固定するごとくしたことを特徴とするもの
であるから、この釣糸ガイドの熱収縮チューブ上での固
定時に該チューブが極く僅かではあるが弾性変形して、
前記釣糸ガイドにおける挿通孔内面の凹凸条が熱収縮チ
ューブ側に喰込むと共に、該チューブの一部が凹凸条内
に人込み、前記釣糸ガイドの熱収縮チューブ上での固定
が極めて確実に行なえ、キャスティングを行なっている
内に釣糸ガイドの熱収縮チューブ上での固定が緩むよう
な恐れ、をなくし得るに至ったのである。

然してこれにより前記釣糸ガイドを釣竿に対し常に適正
な位置に固定維持することができ、釣糸の飛距離が極端
に低下したり、糸切れが生じたりするような恐れをなく
し得るのである。

また前記釣糸ガイドの釣竿への固定位置が正確に設定す
ることができ、即ち釣糸ガイドの釣竿への固定が釣竿の
テーパーを利用するもので、この釣竿のテーパーが非常
に緩く、かつ釣竿の製作精度が悪くとも、前記熱収縮チ
ューブの弾性変形をして製作誤差を吸収して、前記釣糸
ガイドを釣竿の設定位置に正確に固定することができ、
これによって魚の釣上げ時に釣竿に偏荷重が作用するよ
うなことがなく、即ち魚の釣上げ時釣糸に作用する負荷
を釣糸ガイドを介して釣竿で均等（若しくは設定通り）
に担持させ得るのである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すもので、第１図はその縦断
正面図、第２図は同縦断側面図である。 １・・・釣竿、２・・・釣糸ガイド、２１・・・挿通孔
、２３・・・凹凸条、３・・・熱収縮チューブ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 釣竿への取付用挿通孔をもつ釣糸ガイドの該挿通孔内面
   に多数の凹凸条を形成する一方、前記釣竿の釣糸ガイド
   固定位置に熱収縮チューブを挿通させると共に、該チュ
   ーブを加熱による熱収縮をして釣竿に固定し、前記釣糸
   ガイドを熱収縮チューブ上に固定するごとくしたことを
   特徴とする釣竿における釣糸ガイドの固定構造。