JPS591363B2 - フイルタプレスにおける「ろ」布に対する原液供給板の取付構造 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、フィルタプレスにおける炉布に対する原液供
給板の取付構造の改良に関するものである。

従来より、フィルタプレスは、一般的に、相隣る炉板間
に一対の炉布を介在せしめるとともに、該炉布を挟んで
一対の板材よりなる原液供給板を取付け、かつ上記相隣
る炉板を締付けて上記原液供給板を固定し、原液を、炉
板の原液孔から各炉布に形成した打抜き開口を介して、
原液供給板の原液供給用連通開口に流通させるとともに
、さらに該連通開口から下方に連通した原液供給用通路
に流通させ、炉布間に形成したＦ室に供給するようにな
っている。

ところで、上記原液供給板は、炉布に対して接着、縫着
又はボルト締め等により固定し、炉布の洗浄の際に該炉
布を走行させても脱落しないようにしている。

しかし、上記原液供給板を炉布に固定する取付作業は煩
雑であるうえに、ボルトやボルト取付穴等が必要となる
など構造もより複雑なものとなるといった欠点があった
。

さらに、上記の如く原液供給板をボルト等により炉布に
固定すると、修理作業を行ったり、炉布を交換する時、
取外しか容易でないといった欠点があった。

また、原液供給板が炉布と炉板間に位置しているので、
炉布を走行させて炉布の洗浄を行う型のフィルタプレス
では、炉布走行時、原液供給板が炉板のｐ過面に接触し
て、該沢過面の損傷原因となったり、Ｐ布帛り装置の故
障原因となる等の不具合があった。

本発明は上記問題に鑑みてなされたものであって、構造
が簡単でかつ炉布に対して容易に取付は取外しが行え、
しかも確実に所定位置に固定できるフィルタプレスにお
ける炉布に対する原液供給板の取付構造を提供すること
を目的としている。

本発明に係るフィルタプレスにおける炉布に対する原液
供給板の取付構造は、各炉布の開口の内面側周面に形成
した差込部内に、原液供給板の差込用脚部を差込むよう
にしたことを特徴としている。

以下に、図示の実施例に基づいて本発明を具体的に説明
する。

原液供給板は、一対の面対称な板材１ａ、１ｂで構成さ
れており、一方の板材１ａを第１〜４図に示す。

上記板材１ａは、上部が半円形状となった縦長でかつ比
較的薄手のものである。

その上部には、厚み方向に打抜いた円形の原液供給用達
通開口２を形成して、戸板の原液孔に連通しうるように
なっている。

上記板材１ａの相対向する面には、夫夫連通開口２から
下方に向けて原液供給用凹溝３ａを形成している。

したがって、一対の板材Ｉａ、１ｂの相対する面を圧着
させることにより、上記連通開口２から板材１ａ、１ｂ
に流入した原液は、上記一対の凹溝３ａ 、３ｂにより
形成された原液供給用通路３を通って、一対の炉布７，
７間に形成した炉室１４内に入る。

また、上記各板材１ａ、１ｂの両側に該板材１ａ、１ｂ
の下面から上向きに溝５，５を夫々切込み、角柱状の差
込用脚部６，６を形成している。

該脚部６の相対する面６ａは、板材１ ａ、１ ｂの他
の面より一段凹ませている。

一方、上記原液供給板１を介在せしめる一対の炉布７，
７には、第４図に示すように、上記原液供給板１の連通
開口２に連通する打抜き開ロアａを夫々形成するととも
に、上記各炉布７の内面の打抜き開ロアａの周辺に板材
１ａ、Ｉｂと大略同一形状の補強布９を設けている。

上記打抜き開ロアａの両側部の補強布９には、炉布７と
同質の布よりなる断面Ｕ字状の差込用筒部８を形成して
いる。

したがって、上記各板材１ａ、Ｉｂの脚部６゜６を上記
各炉布７の筒部８，８に夫々差込むことにより、各板材
１ａ、１ｂを炉布７に取付ける。

上記原液供給板１を取付けた一対の炉布７，７を介在せ
しめる原液濾過面内供給型戸板１０，１０（第５図参照
）の開枠・締付けは、次の如く行われる。

炉布走行式のフィルタプレスでは、第６図に示すように
、戸板１０を開枠状態から締付状態へと移動させると、
原液供給板１か炉板１０のパツキン部材よりなる原液孔
１１の周囲の凹部１２に嵌合し、上記原液供給板１の連
通開口２周辺が上記凹部１２のパツキン部材に密着し、
原液が炉布７と戸板１０間に侵入しないようにする。

そして、原液が、戸板１０の原液孔１１から炉布７の打
抜き開ロアａ１原液供給板１の連通開口２を通り、該連
通開口２から一対の凹溝３ａ 、３ｂにより形成した原
液供給用通路３を介して上記一対の炉布７．７間に形成
された炉室１４内に確実にかつ円滑に流入する。

通常、戸板ｉｏ、ｉｏの開枠は、濾過終了後、ｐ液回収
のために行われる。

そして、このろ液回収は、炉布７を炉布走行装置１５に
より下方の巻取ローラ１６に巻取ると同時に、洗浄ノズ
ル１７から洗浄水を噴射させて、炉布７を洗浄すること
により行う。

このとき、密着していた一対の板材１ａ、ｌｂが戸板１
０，１０の開枠とともに分離せしめられるので、各板材
１ａ、Ｉｂの凹溝３ａ。

３ｂ内に滞留していた原液等をその自重により除去でき
る。

また、上記原液供給板１を炉布７と炉布７との間に介在
せしめたので、炉布７のＰ板側面に何ら突起物が突出し
ない。

したがって、炉布７の走行時、原液供給板１が炉布１０
の濾過面１３等に接触して、該沖過面１３の損傷原因と
なったり、炉布吊り装置１９の故障原因となったり、あ
るいは炉布７の上下走行が阻害されるといったことがな
く、炉布７を円滑に走行させることができる。

なお、上記原液供給板１は、原液孔をｐ過面内に備えた
原液濾過面内供給型戸板に対しても同様に取付けること
ができる。

さらに、第７図に示すように、炉布走行式のものに限ら
ず炉布振動式のフィルタプレスにおいても上記原液供給
板１を取付けることができる。

１８は炉布振動装置であり、炉板１０，１０の開枠後、
該炉布振動装置１８は炉布７に路上下方向に振動を与え
、該炉布７に付着したろ液をはく離させてｐ液回収を行
う。

したがって、上記炉布７の振動に伴い原液供給板１も振
動し、各板材１ａ、１’ｂの凹溝３ａ 、３ｂ内に滞留
していた原液等をその自重により除去できる。

さらに、原液供給板１を炉布７と炉布１間に介在せしめ
たので、炉布７を振動させても戸板１０の濾過面１３に
は何ら損傷を与えない。

本発明は本実施例に限定されるものではなく、その他種
々の態様で実施できる。

例えば、第８図に示すように、原液供給板２２の板材２
２ａの両側面上部に夫々斜め下方に突出した差込用脚部
２０．２０を形成し、炉布７に斜め下方向きに形成した
差込用傾斜筒部２１．２１に上記脚部２０゜２０を夫々
差し込むようにしてもよい、上記の如く原液供給板２２
を炉布７に取付けると、上方向へ原液供給板２２が抜は
出しにくくなり、抜止め保持が行える。

また、第９図に示すように、原液供給板２３の板材２３
ａ上端面中央から上方に向けてＴ字状差辺側脚部２４を
形成し、炉布７に形成した一対の差込用水平筒部２５．
２５内に上記脚部２４の両側部２４ａ 、２４ａを差し
込むようにしてもよい。

上記の如く原液供給板２３を炉布７に取付けると、容易
に抜止め保持を行うことができる。

さらに、上記補強布は布で形成されているが、布の代わ
りに合成樹脂製等のフィルムやシート類でもよいととも
に、上記筒部も布の代わりにゴムテープ類や合成樹脂製
のシート類等でもよい。

また、上記筒部は、上記実施例の如く１本の筒で形成し
たが、数個の筒を組合せて筒部を構成するようにしても
よい。

なお、適宜、筒部もしくは原液供給板に抜止め手段を設
けて、炉布の走行もしくは振動により原液供給板の脚部
が筒部から容易には抜けないようにするのが好ましい。

上記実施例に詳記した如く、本発明によるフィルタプレ
スにおける炉布に対する原液供給板の取付構造は、各炉
布の開口の内面側周面に形成した差込部内に、原液供給
板の差込用脚部を差込むことにより取付を行うので、ボ
ルト締め等の煩雑な取付作業がなく、取付、取外が極め
て簡単に行えるとともに、所定位置に確実に保持するこ
とができる。

さらに、一対の炉布と炉布の間に上記原液供給板を取付
け、炉布の戸板側面には何ら突起物が突出しないので、
炉布の洗浄の際の炉布走行時もしくは炉布振動時に戸板
の沢過面等を傷めたり、炉布量り装置等を故障させたり
することがない。

【図面の簡単な説明】

第１．２，３図は夫々一実施例に係る原液供給板を示す
正面図、第１図のＩ−１線断面図及び底面図、第４図は
第１図の原液供給板を炉布に取付ける状態を示す斜視図
、第５図は戸板の正面図、第６図は炉布走行式フィルタ
プレスに原液供給板を取付けた本発明の一実施例を示す
一部断面側面図、第７図は炉布振動式のフィルタプレス
に原液供給板を取付けた本発明の実施例を示す側面図、
第８，９図は夫々本発明の他の実施例を示す正面図であ
る。 １．２２，２３・・・・・・原液供給板、２・・・・・
・原液供給用連通開口、３ａ、３ｂ・・・・・・凹溝、
５・・・・・・溝、６、２０、２４・・・・・・差込用
脚部、７・・・・・・炉布、８゜２１．２５・・・・・
・差込用筒部、１０・・・・・・戸板、１１・・・・・
・原液孔、１４・・・・・・ｐ室。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 各炉布に形成した原液供給用開口に連通ずる原液供
   給用連通開口を夫々備えかつ該連通開口から下方に向け
   て原液供給用凹溝を相対して夫々形成した一対の板材を
   炉板間の一対の炉布間に介在せしめてなるフィルタプレ
   スの原液供給板において、 上記各炉布の開口の内面側周面に差込部を形成する一方
   、上記各板材に上記差込部に嵌合する差込用脚部を形成
   し、該各脚部を上記炉布の差込部に差込むようにしたこ
   とを特徴とするフィルタプレスにおける炉布に対する原
   液供給板の取付構造。