JPS5912651Y2 - 温水器用逆止減圧弁 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は家庭用の温水器に使用する逆止減圧弁に関す
るもので、特に寒冷地において凍結による障害をなくす
ように改良したものである。

従来家庭用温水装置の給水方式では、その実施の有利性
により一般に減圧弁方式が採用されているが、これを寒
冷地において使用する場合には、器内に適切な凍結に対
する破損防止手段を必要とし、これがないと弁内の水が
凍結して体積膨脹により強度の弱い部分が損傷するため
、減圧弁の機能を失うなどの弊害があった。

この考案はこれらの弊害を解決して、器内に残水凍結が
あっても体積膨脹に作用されない機構を備えて、本来の
機能を完全に果すことができる温水器用逆止減圧弁を目
的とする。

以下図面において説明すると、一方に水道管と連結する
一次側の供給口１ａを、また他方には温水タンク側の給
水管と連結する二次側の配送口１ｂを開口し、供給口１
ａの内方には、これに連通ずる傾斜状の逆止弁管部１Ｃ
および中心部の垂直方向に形成した給配管部１ｄを設け
て本体１を形或する。

前記本体１の上位には、この開口径に適合する大形のダ
イヤフラム１８を張設し、その上部に被着したバネ力バ
ー９の周縁と本体１の周縁とで、ボルトを介して挾合的
に固定する。

次に本体１内の給配管部１ｄの縦心位置には、上位をグ
ラス形の凹部６Ｃに形或し、その底部には横孔６ａを設
けた弁棒６を、脚部にジスク１９をナットで固着した状
態をもって上下動自在に収納するとともに、弁棒６の凹
部６Ｃ内には、上身部に縦孔６ｄを貫通し、脚部には横
溝６ｂを設けた逃し弁５３を、バネ５８の支弾力で凹部
６Ｃの内底部に押圧するように収容したのち、この態様
の弁棒６を、頭部に弁座ナット５２を被着して、ジスク
５４を設けたダイヤフラム押え５１内に逃し弁５３を挿
通させることで、またその上部に固定するナット２７位
置の座金とダイヤフラム押え５１間に係架したバネ５９
の支弾力をもって、ジスク１９が給配管部１ｄの弁座に
着座できるように配置する。

なお５２ ａは弁座ナット５２に設けた横溝である。

またバネ力バー９に装着した調節ネジ７とダイヤフラム
押え５１間には、調節バネ１５を係架することで弁座ナ
ット５２を、ダイヤフラム押え５１内に設けたジスク５
４に着座させる。

この場合ダイヤフラム１８は、下方からのダイヤフラム
押え５１と上方からのダイヤフラム受１１とで挾着し、
輪ナット５５により一体的に締着するとともに、本体１
縦心の下方にはキャップ５を被着して、減圧弁を組或す
る。

さらに前記の傾斜状逆止弁管部１Ｃ内には管壁に接合す
る弁座３４を設け、この上面に当る管内に、ジスク２０
を装着した逆止弁体４を、内方からの押バネ１６の支弾
力をもって弁座３４に着座できるように配置し、弁座３
４の下部にはストレーナー１０を介装したのち、これを
キャップ３で支承的に固定する。

またキャップ３の中心孔部１７内にはボール１４を収納
し、外方からバキュームブレー力８を取付けて逆止弁を
組或し、全体として一括体の温水器用逆止減圧弁を構或
する。

これによってｌ次側供給口１ａからの高圧力水は、スト
レーナ１０でろ過され、逆止弁体４をバネ１６に抗して
押し開き、１次側給配管部１ｄ内に流入するが、弁棒６
の下部に固定したジスク１９は、開口位置にあるように
ダイヤフラム１８上方に設けた調節バネ１５の弾力を調
整してあるので、流入水は直ちに２次側配送口１ｂに達
し、１次側から２次側への流通は円滑に行われる。

この場合２次側の水圧が調節バネ１５で調整した弾力に
相当する圧力よりも高くなると、ジスク１９は弁座口を
閉じる方向に動いて２次側への流入を制限し、また反対
に２次側の圧力が低くなると、ジスク１９は弁座口を開
く方向に動いて２次側への流入量を増加するように作動
する。

従って２次側水圧はあらかじめ調整した一定値に保たれ
るので、高圧力の１次側圧力水は調節バネ１５の弾力に
相当する圧力に自動的に、かつ連続的に減圧保持される
結果、２次側配送口１ｂからは常に安定した圧力水が得
られることになる。

なお寒冷地で使用した場合に、弁内の残留水が凍結して
体積が膨脹すると、１次側の膨脹分は弁棒６の横孔６ａ
から進入し、逃し弁５３がこれを吸収するようにバネ５
８に抗して上方に働くため、流入した水は横溝６ｂを通
り、凹部６Ｃと連通する縦孔６ｄを経て上部外方に排出
される。

また２次側の場合は、ジスク１９が弁座口に当接してい
ても、ダイヤフラム１８はその体積膨脹分を吸収するよ
うにバネ５９の弾力に抗して上方に働くので、ダイヤフ
ラム１８の損傷を回避することができる。

そのうえ、長期間の使用で、仮りに弁内の摺動要部に水
アカやホコリまたは砂などが積って弁棒６の円滑な摺動
を阻害され、その結果２次側圧力が設定値を超えて異常
に上昇することがあっても、ダイヤフラム１８は、弁棒
６などをバネ５９の弾力に相当する力で引上げるように
作動するうえ、その弾力が不足のときは、２次側圧力の
上昇で、ダイヤフラム１８はバネ５９を圧縮してさらに
上方へ動くため、ジスク５４と弁座ナット５２が離れて
、横溝５２ ａを通り縦孔６ｄを経て外に排出される。

以上に示すようにこの考案は、本体１内の縦心位置に、
バネ５８の支弾による逃し弁５３を凹部６Ｃ内に設けた
弁棒６を、作動自在に収納するとともに、弁棒６の頭部
に取付けた弁座ナット５２と、ダイヤフラム１８に装着
したジスク５４とを、調節バネ１５およびバネ５９を介
して接合可能に配置することにより、弁内残留水の凍結
時に起る体積膨脹分を円滑に外部に排出できるため、弁
内の要部およびダイヤフラム１８の損傷を防止して、常
に確実な弁作動を継続できる効果がある。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案による温水器用逆止減圧弁の構或を示す
縦断面図である。 符号の説明、１・・・・・・本体、１ａ・・・・・・供
給口、１ｂ・・・・・・配送口、１Ｃ・・・・・・逆止
弁管部、１ｄ・・・・・・給配管部、３，５・・・・・
・キャップ、４・・・・・・逆止弁体、６・・・・・・
弁棒、６ａ・・・・・・横孔、６ｂ，５２ａ・・・・・
・横溝、６Ｃ・・・・・・凹部、６ｄ・・・・・・縦孔
、７・・・・・・調節ネジ、８・・・・・・バキューム
プレーカ、９・・・・・・バネ力バー１０・・・・・・
ストレーナ、１１・・・・・・ダイヤフラム受、１４・
・・・・・ボール、１５・・・・・・調節バネ、１６・
・・・・・押バネ、１７・・・・・・孔部、１８・・・
・・・ダイヤフラム、１９， ２０， ５４・・・・・
・ジスク、２７・・・・・・ナット、２１， ２２，
２３， ２４， ２５， ２６， ６０，６１・・・・
・・Ｏリング、３４・・・・・・逆止弁座、５１・・・
・・・ダイヤフラム押え、５２・・・・・・弁座ナット
、５３・・・・・・逃し弁、５５・・・・・・輪ナット
、５８， ５９・・・・・・バネ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 本体１の１次側供給口１ａより上部に設けたダイヤフラ
   ム１８の制御を受ける給配管部１ｄの弁座口から２次側
   配送口１ｂに流路を構或する逆止滅圧弁において、給配
   管部１ｄを開閉する弁棒−６を本体１の縦心位置に配置
   し、その内部に形威した凹部６Ｃに１次側の圧力を通す
   横孔６ａを設け、この凹部６Ｃに入った圧力をさらに逃
   し弁５３の縦孔６ｄを介して外部に排出できるようにし
   、かつ逃し弁５３を軸として上下摺動するダイヤフラム
   １８のジスク５４と、弁棒６の上部に取付けた弁座ナッ
   ト５２とを、調節バネ１５およびバネ５９の各支弾を介
   して接合できるようにすると共に、前記弁座ナット５２
   とダイヤフラム押え５１の間には２次圧上昇時に前記逃
   し弁５３の縦孔６ｄと連通する横溝５２ ａを設けたこ
   とを特徴とした温水器用逆止減圧弁。