JPS5912094Y2 - ストリツプ巻取装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はテンションリールによってストリップを巻取
るストリップ巻取装置に係り、特に、ストリップの外周
部を押圧保持するスナバロールを備えるストリップ巻取
装置に関する。

従来のテンションリールによってストリップを巻取るス
トリップ巻取装置においては、テンションリールへの巻
き終わり時に、ストリップエンドが外方に跳ねて周囲の
設備に衝突し、表面疵を生ずることから、ストリップの
歩留りが低下している。

そこで、従来、第１図に示されるようなストリツプ巻取
装置が提案されている。

すなわち、テンションリール１にはピンチロール２によ
って張力を与えられているストリップ３が巻締め状態で
巻取可能となっている。

このテンションリール１の近傍には、ブラケット４に揺
動自在に支持されている揺動アーム５が備えられ、揺動
アーム５の一端部にはスナバロール６が備えられている
。

揺動アーム５の他端部にはシリンダー装置７が連結され
、シリンダー装置７の作動によって、スナバロール６は
テンションリール１に巻取られているストリップ３の外
周面を押圧保持可能となっている。

また、テンションリール１の下方側には、テンションリ
ール１からストリップ３の巻取後のコイルを抜き取る際
のコイル支持用として、スキツド８およびリフター装置
９が設置されている。

しかしながら、このような第１図のストリップ巻取装置
においても、ストリップ３のストリップエンドがスナバ
ロール６を通過した後における外方への跳ね上がりを抑
制することはできない。

また、ストリップ３のストリップエンドがピンチロール
２を通過した後における巻き緩みを防止するために、ス
キツド８はストリップ３のストリップエンドがピンチロ
ール２を通過する以前にリフター装置９によって押し上
げられ、ストリップエンド側の数巻に相当する長い範囲
のストリップ３を押圧保持している。

したがって、このような従来のストリップ巻取装置にお
いては、ストリップエンドの比較的広い範囲における表
面疵の発生は余儀なくされているという問題点ある。

この考案は、上記従来の問題点に鑑みなされたものであ
って、ストリップエンドにおける表面疵の発生を軽減す
ることのできるストリップ巻取装置を提供することを目
的とする。

上記目的を達戒するために、この考案は、テンションリ
ールに巻取られるストリップの外周面を押圧可能なスナ
バロールを備えるストリップ巻取装置において、シリン
ダー装置によって上下動される中間アームの先端側にサ
ポート部を揺動可能に連結し、該サポート部両揺動端部
のテンションリール巻取部上方位置にそれぞれ第１上ロ
ールおよび第２上ロールを備える上スナバロール装置と
、シリンダー装置によって水平動される下ロールをテン
ションリール巻取部側方位置に備える下スナバロール装
置と、を有するようにしたものである。

以下、この考案の実施例を図面を参照して説明する。

第３図〜第５図は、この考案に係るストリップ巻取装置
の一実施例を示す説明図である。

テンションリール１１は、図示されない駆動源によって
回転され、ピンチロール１２によって張力を与えられて
いるストリップ１３を巻締め状態で巻取可能となってな
っている。

このテンションリール１１の上方には上スナバロール装
置２１が配置されている。

すなわち、ベース２２にはブラケット２３が立設され、
ブラケット２３゛には支持シャフト２４を介して中間ア
ーム２５が上下に揺動可能に支持されている。

中間アーム２５の基端部にはピン２６を介して、シリン
ダー装置２７のピストンロツド先端部が連結され、シリ
ンダー装置２７は、ベース２２上に固定されているブラ
ケット２８の上部に設けられているクレビス２９にピン
３０を介して支持されている。

さらに、中間アーム２５の先端部にはピン３１を介して
サポート部３２が揺動可能に連結され、サポート部３２
の一方の揺動端には第１上ロール３３が回転自在に軸支
され、サポート部３２の他方の揺動端には第２上ロール
３４が回転自在に軸支されている。

なお、中間アーム２５には、サポート部３２の上面に係
合可能なストツパ３５が備えられ、サポート部３２のピ
ン３１を中心とする図において時計方向の回転端を形或
している。

すなわち、上スナバロール装置２１は、シリンダー装置
２７の駆動によって、中間アーム２５を介して、サポー
ト部３２をテンションリール１１側に下降し、第１上ロ
ール３３と第２上ロール３４とをコイル状に巻き取られ
たストリップ１３の外周面に接触可能としている。

なお、ストリップ１３のコイルが大径である場合には、
第１上ロール３３および第２上ロール３４の両者によっ
てストリップ１３を保持し、ストリップ１３のコイルが
比較的小径である場合には、シリンダー装置２７が大き
く伸張され、サポート部３２がより下方位置まで下降さ
れた状態でストツパ３５に係止され、第１上ロール３３
のみがストリップ１３の外周部を押圧保持し、第２上ロ
ール３４が後述する下スナバロール装置４１に干渉する
ことのないようになっている。

テンションリール１１の側方には下スナバロール装置４
１が配置されている。

すなわち、ベース２２上に固定されているガイドブラケ
ット４２には一対の平行なガイドロツド４３が前後方向
移動自在に支持され、ガイドロツド４３の先端部に固定
されているサポート部４４には下ロール４５が回転自在
に支持されている二また、サポート部４４の後方位置に
固定されているブラケット４６にはシリンダー装置４７
が備えられ、シリンダー装置４７のピストンロツド４８
先端部はサポート部４４の背面に点接触状態で当接可能
とされている。

すなわち、下ロール４５は、シリンダー装置４７の駆動
によってテンションリール１１に側方から接近し、コイ
ル状に巻取られているストリップ１３の外周面を側部か
ら押圧保持可能となっている。

さらに、テンションリール１１の下方にはスキツド５１
がリフター装置５２によって上昇可能に備えられている
。

なおスキツド５１の上面に、クレ一ドルロール５３を備
えても良い。

次に、上記実施例の作用について説明する。

第３図に示されるような、ストリップ１３の通常の巻取
状態において、図示されていない光電管等によって、ス
トリップエンドがピンチロール１２に接近している事が
検出されると、シリンダー装置２７が駆動される。

シリンダー装置２７の駆動によって、中間アーム２５は
その先端側に取り付けられているサポート部３２を下降
する方向に揺動される。

サポート部３２はストリップ１３側に接近するに従い、
ピン３１を中心として揺動し、第１上ロール３３と第２
上ロール３４の両者によってストリップ１３の外周上面
を押圧保持する。

このように第１上ロール３３および第２上ロール３４が
ストリップ１３の外周上面に密着された後、所定の時間
遅れでシリンダー装置４７が駆動され、下ロール４５を
前進させ、ストリップ１３の外周側面を押圧保持する。

なお、シリンダー装置２７の駆動に対するシリンダー装
置４７の駆動の遅れ動作は、タイマー等の介在によって
行われ、その遅れ時間はストリップエンドが第１上ロー
ル３３の直前に至るまでの時間が好適である。

また、下ロール４５がストリップ１３を押圧すると同時
に、リフター装置５２が作動され、スキツド５１が上昇
してストリップ１３の外周下面を押圧保持する。

このスキツド５１の上昇動作は、ガイドロツド４３の移
動領域にリミットスイッチを設けることによって作動さ
せることが出来、その作動回路にタイマー等を介在させ
れば、ストリップエンドがスキツド５１の上部を通過す
る以前の範囲内でスキツド５１の上昇動作を遅らせるこ
とが可能となる。

第７図はテンションリール１１に巻取られるストリップ
１３のコイル径が比較的小径である場合における、上ス
ナバロール装置２１および下スナバロール装置４１の作
動状態を示す説明図である。

すなわち、このようにストリップ１３が小コイルである
場合には、前述のようにサポート部３２がストツパ３５
と係合し、第２上ロール３４がコイル側に接触すること
なく、第１上ロール３３と下ロール４５とによってのみ
ストリップ１３が押圧保持される。

なお、上記実施例におけるシリンダー装庫２７およびシ
リンダー装置４７の作動圧は、テンションリール１１が
片持ち支持されてい゛る場合には強い力でストリップ１
３を押し付けるごとを避ける必要があり、空気圧による
場合には５ｋｇ／Ｃｍ２程度とし、油圧を用いる場合に
は１０ｋｇ／ｃＩｎ”程度に設定し、シリンダー内径も
１００ ｍｍ程度とすることが望ましい。

また、油圧シリンダーを用いる場合には、巻き太りを考
慮して、油圧配管系統にリリーフ機能を備える必要があ
る。

上記実施例によれば、上スナバロール装置２１には２個
の第１上ロール３３と第２上ロール３４とを備え、下ス
ナバロール装置４１には１個の下ロール４５を備え、か
つ第１上ロール３３と第２上ロール３４は揺動可能なサ
ポート部３２の両揺動端に支持されていることから、い
かなるコイル径のストリツプをも、少くとも２個のロー
ルによってコイル外周面を押圧保持し、ス｝ ＩＪツプ
の外方への跳ねを確実に防止することが可能となる。

また、ストリップ１３を第１上ロール３３、第２上ロー
ル３４および下ロール４５の３個または第１上ロール３
３、下ロール４５の２個のロールによって保持している
ことから、巻き緩みが発生しにくく、かつ、スキツド５
１をストリップ１３に押し付け多タイミングを極力遅く
設定することが可能となり、ストリップ１３のストリッ
プエンド側における表面疵の発生範囲を大巾に減少する
ことが可能となる。

以上のように、この考案に係るストリップ巻取装置によ
れば、シリンダー装置によって上下動される中間アーム
の先端側にサポート部を揺動可能に連結し、該サポート
部両揺動端部のテンションリール巻取部上方位置にそれ
ぞれ第１上ロールおよび第２上ロールを備える上スナバ
ロール装置と、シリンダー装置によって水平動される下
ロールをテンションリール巻取部側方位置に備える下ス
ナバロール装置と、を有するようにしたので、ストリッ
プエンドにおける表面疵の発生を軽減することが出来る
という効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例に係るストリップ巻取装置を示す側面図
、第２図は第１図のストリップエンド巻取状態を示す側
面図、第３図はこの考案に係るストリップ巻取装置の一
実施例を示す側面図、第４図は第３図のＩＶ−ＩＶ線に
沿う矢視図、第５図は第３図の■−■線に沿う矢視図、
第６図は同大径コイルの巻取状態を示す側面図、第７図
は同小径コイルの巻取状態を示す側面図である。 １１・・・・・・テンションリール、２１・・・・・・
上スナバロール装置、２５・・・・・・中間アーム、２
７・・・・・・シリンダー装置、３２・・・・・・サポ
ート部、３３・・・・・・第１上ロール、３４・・・・
・・第２上ロール、４１・・・・・・下スナハロール装
置、４４・・・・・・サポート部、４５・・・・・・下
ロール、４７・・・・・・シリンダー装置。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. テンションリールに巻取られるストリップの外周面を押
   圧可能なスナバロールを備えるストリップ巻取装置にお
   いて、シリンダー装置によって上下動される中間アーム
   の先端側にサポート部を揺動可能に連結し、該サポート
   部両揺動端部のテンションリール巻取部上方位置にそれ
   ぞれ第１上ロールおよび第２上ロールを備える上スナバ
   ロール装置と、シリンダー装置によって水平動される下
   ロールをテンションリール巻取部側方位置に備える下ス
   ナバロール装置と、を有することを特徴とするストリッ
   プ巻取装置。