JPS59111044A - 油入絶縁電器の油中ガス測定装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は変圧器のような油入絶縁電器におい）て、何ら
かの熱的または電気的異常により発生した油中ガスの種
類と量を測定することにより、電器内部の異常の種類と
程度を検出する油入絶縁電器の内部異常検出装置に関す
る。

従来、変圧器など全保守管理する技術としては、絶縁抵
抗、誘電正接の測定あるいはコロナ試験などの電気的試
験による方法もあるが、これらの方法では電器を運転し
たままでは測定できず、電器の運転を停止して測定しな
ければならない。それに対し、電器を運転したまま保守
管理する方法として、油中ガス分析による方法が広く用
いられている。この方法は、変圧器内部で異常が発生し
た場合、絶縁油あるいは絶縁物の熱分解ガスカ″−７山
中に溶解することを利用したもので、油入絶縁電器を運
転したまま絶縁油を採取し、油中に溶存しているガスを
抽出し、その中の水素、Ｃ２（時にはＣ４以下の炭化水
素、炭酸ガス、−酸化炭素をガスクロマトクラフィで分
析することにより、ガスの１類と割合から内部異常の種
類と程度を診断するものである。この方法は永い実績が
あり、信頼性Ｃ高い診断方法と認められているので、特
に高電圧大容量変圧器の管理には主としてこの方法が採
井されている。しかし診断には約２１の採油を必要とし
、更にガス抽出、分析の工程が必要で、これらは専門業
者に依頼する場合が多く、頻繁に行うことが困難なため
年１回ないし２回の診断にとどまるのが普通である。

従って、内部異常が発生しても、場合によっては半年あ
るいは１年近くたたないと発見されない可能性もある。

また統計的にみれは、９０％以上Ｃ変圧器は何の故障も
なく運転されているから、イの都度かなりの費用を要す
るガス分析を行うことは無駄であるといえる。

これに対し、油中ガスの測定を頻繁にあるいは常時行う
方法として、変圧器の絶縁油に高分子膜を透過してくる
ガスを測定し、透過平衡の関係から油中ガス濃度を求め
るものもある。透過してきたガスを測定する方法として
は、これまで次の４つの方法が考案されている。即ち、
（１）燃料電池方式のもの、（２）半導体ガスセンサー
を使用するもの（特開昭５２−３２２号公報参照）　、
ｆ３１ガス電極電極分測定するものおよび（４）ガスク
ロマド方式のものである。このうち前王者は透過ガスの
うち水素のみを測定するものであるが、後者は水素だけ
でなく多成分のガスを測定することができる。また試料
ガスの消費から見ると、（１）　、（２）　、（４）の
方法はガス消費型であるが、（３）の方法はガス非消費
型である。ガス消費型の場合、特に全量消費型の場合は
、１回の測定の後次の測定を行うまでには、高分子膜の
種類や厚さにもよるが普通は透過平衡に達する時間とし
て約１００時間が必要である。その点ガス非消費型の場
合は、測定間隔に特別な制約はない。上記方法（３）は
ガス非消費型であるが、これは水素を測定するものであ
υ、他の炭化水素系のガスやｃｏ　、　ｃｏ２などを測
定することができないのが欠点でちる。変圧器の内部異
常の多くの場合水素の発生を伴うが、内部異常のすべて
を水素の分析だけで検出することはできず、他のガス例
えばＣＨ４、Ｃ２Ｈ４、Ｃ０、００２などの分析によっ
て内部異常が検出される場合もある。このように水素だ
けでなく、その他のガスの分析によって、内部異常の検
出率が向上すると共に、各成分ガスの割合から内部異常
の種類や程度を推定することもできる。従って、水素以
外のガスの検出は変圧器の内部異常を診断する上で非常
に有効な方法であるが、従来はガス非消費型で水素以外
のガスを検出する方法がなかった。

この発明は上述の欠点を除去して、油中から透過膜を透
過してきたガスを消費することなく、所望の種類のガス
を測定し、さらには複数種のガス全同時にあるいは切換
により測定できる装置全提供することである。

本発明の実施例の一つを第１図に従って説明する。

本発明の油中ガス測定装置は、変圧器１に付属するパル
プ２の端部の７ランジ３にとりつけられる。パルプ２と
７ランジ３０間の導管の途中には。

図に示したようにコック４がとりつけられている。

フランジ３の外側には、２枚の穴あき補強板５ａ。

５ｂの間に挾持された透過膜６がとりつけられる。

更に、外側の穴あき補強板５ｂには、透過膜６を透過し
てくるガスを捕集するガス室７がとりつけられる。この
ガス室７の相対する壁面には赤外線透過窓８　ａ　＋　
８ｂがとりつけられる。この赤外線透過窓８ａ、８ｂの
外側には赤外線式ガス検出器が備えられる。赤外線ガス
検出器は、赤外線光源９、チョッパーエ０．２つの受光
室１１ａおよびｌｌｂ、２つの受光室をつなぐ導管の途
中に備えられた検知器（マイクロフローセンサー）１２
とから成っている。

２つの受光室１１ａおよびｌｌｂには、それぞれ図に示
す位置に赤外線透過窓１３ａおよび１３ｂがつけられて
いる。赤外線光源９から出た光は、まずチ冑ツバ−１０
を透過したのち、ガス室７０２つの透過窓８ａＴ８ｂを
透過し、受光室１１８．１１ｂに入射するように全体が
配置されている。受光％１１ａおよび１１ｂには測定様
ガスが封入される。またガス室７には２本のパイプが接
続され、コック１４ａ、１４ｂがとりつけられており、
本装置の外側にはカバー１５がとりつけられている。

以下各部分の機能について述べる。

変圧器ｌに付属するパルプ２は、本装置がと９つけられ
ていない時は変圧器ｌ内の絶縁油を外気からしゃ断し、
本装置がフランジ３に取りつけられた後変圧器１内の絶
縁油を穴あき補強板４ａを通して透過膜６に接触させる
機能ケ持つ。透過膜６に接触する部分の絶縁油と変圧器
本体内の絶縁油は溶解ガスの種類および溶解量の点にお
いて常に差のないことが望まれるため、パルプ２の口径
はできるだけ大きなものが望ましい。例えばバタフライ
バルブあるいは口径の大きなボールパルプなどが適当で
ある。コック４は、本装置をフランジ３に取りつけた後
、パルプ２を開けて変圧器内の絶縁油を透過膜６に接触
嘔せる際、パルプ２と透過Ｍ６の開にあった空気を排出
するために使用する。従ってコック４に接研するパイプ
の増付位置は、第１図に示したようにパルプ２と７ラン
ジ３をつなぐ導管の上部が望ましい。

穴あき補強板５ａ　、　５ｂは、その間に透過膜６を挾
持し、絶縁油の油圧に対して透過膜を保護すると共に、
油中溶解ガスが透過膜６を透過してガス室７に蓄積する
事を防げないものであればよい。透過膜６の材質および
厚みにもよるが、補強板につける穴はできるだけ小葛く
て数の多いものほど望ましい。もちろん外部との気密性
が充分に保たれる構造および材質であることが必要であ
る。従って必らずしも透過膜と接する中心部付近に穴を
開ける必要はなく、例えば中心部付近のみ多孔性金属、
を用いても目的は達成される。

透過膜６は、絶縁油を通さず油中に溶解しているガスだ
けを透過するものであれはよいが、ある程度温度が上昇
した絶縁油と接触するため、使用期間中に絶縁油によっ
て変質あるいは劣化しないものが望ましい。この目的に
かなう膜としては、ホＩＪ　ｆ　）ラフルオロエチレン
（ＰＴＦＥ）、フルオロエチレンプロピレン（ＦＥＰ）
およびポリイミドなどの高分子膜が考えられる。

次にガス室７は、油中から透過して来るガスを蓄積する
部分であるから、透過膜に面する開口部以外は完全に気
密性が保たれていなければならない。また透過膜を介し
て油中溶解ガスがガス室内に透過して平衡に達するまで
にはある程度の時間を要するため、ガス室７の開口部の
面積を大きく取り、かつガス室の体積をできるだけ少な
くして、（厚さを減らして）ガスが平衡に達する時間を
短くするように構成することが望ましい。そのためには
、赤外線光源９、チョッパー１０．受光室１１ａ、　　
　　　１１ｂもできるだけ小さいものが望ましい。

受光室１１ａおよびＩｌｂ　Ｋは測定様ガスが封入され
ており、ガス室７に同種のガスが存在する場合には、当
該ガスに特有な波長の赤外光がガス室７内で部分的に吸
収されるため、受光室に入射する当該波長の赤外光が減
少することになる。この事により、受光室１１ａとｌｌ
ｂ　Ｋは吸収エネルギーの変化により圧力差を生じ、ｌ
ｌａと１１ｂをつなぐ導管内にガスの流れが生じる。こ
の微量のガスの流れを検知器（マイクロフローセンサー
）１２が電気信号に変換し、その信号量からガス室内の
当該ガスの濃度を知ることができる。受光室に封入する
ガスとしては、特定の赤外波長に吸収を持っＣＯ。

ＣＯ２およびＣＨ４などのガスが使用できる。

第１図は、１種類のガスを測定する場合を示したもので
あるが５次のいずれかの方法を用いることに、Ｊニジ複
数種のガスを測定することが可能である。

（１）一つのガス室に対して赤外光源と受光室を並列に
設ける。

（２）受光室の直前にプリズムを置き赤外光線を分枝し
て受光室を並列に設ける。

（３）受光室の最終像面にも赤外線透過窓を設け、その
うしろに直列に受光室を設ける。

（４）上記（１）、（２）および（３）のいずれか２つ
または３つを組み合わせる。

本発明に係る他の実施例全第２図に示す。この図におい
ては、ガス室７が穴あき補強板５ｂに直結するのではな
く、パイプ１６、コック１７およびジヨイント１８を介
して接続されている。この場合パイプ１６、コック１７
およびジョイ゛ント１８は透過膜を透過したガスが外部
にもれないよう充分な気密性を保つことのできる材質、
構造であり、透過ガスができるだけ短時間に平衡に達す
ることができるように必要最小限の大きさにすることが
望ましい。

このような要求を満足するものであれは、フレキシブル
なパイプを使用することも可能である。また第２図にお
いても、第１図と同様、単一ガス成分の測定装置を示し
ているが、先の実施Ｉ＋ｏで記したように（１）〜（４
）の方法によって膜数成分の測定がてきる点は変シがな
い。その上第３図の例では、ガス透過部分からコック１
７にいたるパイプ１６を分岐させるかあるいはジヨイン
ト１８の部分で分枝させて複数個のガス室および赤外１
式ガス分析装置を設けることに工つても複数成分のガス
を測定することができる。

第２図に示したＪ：うに、ガス透過部分とガス検知部分
を取りはずすことができるため、保守点検が容易になる
と共に、別種のガスを測定するにも検知部分を簡単に交
換して測定することができる。

この発明によれば、高分子透過膜を介して透過してきた
ガスを赤外線型ガス分析計により分析するため、変圧器
の内部異常を診断する上に非常に有効なＣＯ、ＣＯ２、
ＣＨ４などのガスを測定することができる。例えば変圧
器の内部異常のうち、金属部分の過熱によっては主とし
てＣ）Ｌｌが生成し、また絶縁紙の過熱によってはＣＯ
やＣ０２が増大することが知られており、これらのガス
成分の量および変化の傾向から内部異常の種類と程度を
精度よく診断することが可能となる。

また、分析方法として赤外線の吸収を利用しているため
、サンプルガスを全く消費することがない。従って任意
の測定間隔で測定が可・能であり、ガス室内のガス濃度
の変化を追跡することができる。またガスを消費しない
ことから、ガス室ｔ−ｉつだけでなく２つあるいは３つ
設置して、２種類あるいは３種類のガスを並列に測定す
ることも可能である。ガス室の体積を増したり、数を増
したりすると、油中ガスとガス室内のガスが平衡に達す
るまでにより多くの時間を必要とするので、ガス消費型
の検出器では一回の測定の後火の測定までの時間をより
長くしなければならないが、ガスを消費しない場合には
、たとえガス室の体積が増加し、平衡に達する時間は多
少長くなるにしても。

測定上何ら支障はない。

本発明を主として変圧器内の絶縁油中ガスの分析につい
て述べてきたが、変圧器に限らず他の油入絶縁電器、例
えば油入しゃ断器、油入コンデンサ、油入ケーブルにも
応用できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明一実施例の断面図、第２図は他の実施例
の断面図である。 に油入絶縁電器、２：バルブ、５ａ、５ｂ　：穴あき補
強板、６：透過膜、７：ガス室、８ａ、８ｂ　：赤外線
透過窓、９：赤外線光源、１１ａ、１１ｂ　”受光室、
１２：検出器（マイクロフローセンサー）。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １）油入絶縁電器を収納する容器内に充満される絶縁油
   に直接に接するように取付けられ、絶縁油を通さず該絶
   縁油中に溶存するガスのみを透過する透過膜と、該透過
   膜の絶縁油側とは反対の側に連通して画成され、かつ赤
   外光に対して透明な入口窓および出口窓を持ち該透過膜
   を通るガスを捕集してその分圧を絶縁油中の該ガスの分
   圧と平衡状態に保つよう密閉されたガス室と、前記人口
   窓を通して赤外光を前記ガス室に入射する赤外光源と、
   前記ガス室内のガスを透過した赤外光を前記出口窓を通
   して受ける赤外線検出器とを備えたことを特徴とする油
   入絶縁電器の油中ガス測定装置２、特許請求の範囲第１
   項記載の測定装置において、ガス室が透過膜に隣接して
   固定的に画成さ乳赤外線検出器が測定すべきガスの種類
   に応じて複３）特許請求の範囲第１項記載の測定装置に
   おいて、ガス室が透過膜に隣接して固定的に画成され、
   赤外線検出器が測定すべきガスの種類に応じて取置。 ４）特許請求の範囲第１項記載の測定装置において、ガ
   ス室が透過膜に隣接して固定的に設けられたガス捕集室
   と、該ガス捕集室に連通するよう着脱可能に取付けられ
   入口窓および出口窓を備えた赤外光透過室と、該赤外光
   透過室の着脱時に前記ガス補集室を一時的に封じるコッ
   クとからなり、前記赤外光透過室と赤外線検出器とが測
   定すべきガスの種類に応じて取換可能に構成されたこと
   を特徴とする油入絶縁電器の油中ガス測定装置。 ５）特許請求範囲第１項記載の測定装置において、透過
   膜が高分子材料からなる薄膜であり、その絶縁油側およ
   びガス室側からそれぞれ多孔質の補強板により挾持され
   てなることを特徴とする油入絶縁電器の油中ガス測定装
   置。 ６）％許請求の範囲第１項記載の測定装置において、ガ
   ス室に絶縁油の圧力に抗するよう赤外光ＩＦ吸収性の所
   定のガスが所定圧力であらかじめ封入されたことを特徴
   とする油入絶縁電器の油中ガス測定装置。