JPS5910021Y2 - 食器用包装箱 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、陶磁器製の洋食器の包装箱に関し、詳しくは
、たとえば複数のティーカップあるいはコーヒーカップ
とその受皿および小皿や中皿や大皿等の各種皿とをセッ
トとして包装することのできる段ボール等の厚紙製の食
器用包装箱に関するものであって、その目的は、外箱内
に装入される中箱を容易かつ効果的に固定することがで
きるとともに外箱の強度向上をも図ることができて、包
装物の保護に好適な陶磁器洋食器用包装箱を提供するこ
とにある。

以下、本考案の包装箱を具体化した図示の実施例につい
て詳述する。

以下の実施例で小皿とはパン皿、フルーツ皿など、中皿
とはサラダ皿、スープ皿など、大皿とはディナー皿（ミ
ート皿）などのことである。

本実施例の包装箱は外箱と、この外箱内に装入されて包
装物の収容空間を区画し、かつ包装物を衝撃等から保護
するための複数の中村とによって構戊され、本実施例で
はティーカップとその受皿、小皿および中皿、大皿との
５点を１セットとして包装する場合について説明する。

まず、第１図に示す展開状態の外箱１について説明する
。

外箱１は両面段ボール等の厚紙を素材として構戊されて
おり、正四角形を形戒するために中央部分にそれぞれ折
目２を介して連設された４つの等しい寸法の側板３を有
し、各個板３の上側にはそれぞれ折目４を介して蓋板５
が連設され、また各個板３の下側にはそれぞれ折目６を
介して底板７が連設されるとともに、該底板７のうちの
２枚については隣接する底板の一部と重合接着されるの
りしろ８が設けられ、さらに側板３のうちの一端には折
目９を介してのりしろ１０が設けられている。

そしてこのように形戊された外箱１は第６図に示すよう
に、折目２を順次内側へ折曲げて側板３により四角形の
枠状に形威したるのち、側板３ののりしろ１０を対向す
る１つの側板３の端面にのりで貼着し、つぎに各底板７
を２つののりしろ８がそれぞれ外側に位置しかつ底板相
互が係合し合うように折目６から内側へ折曲げたるのち
、２つののりしろ１０を対応する底板７にのりで貼着す
ることによって組立てられる。

なお、上述の如き外箱１は従前より知られている構造の
ものである。

つぎに外箱１内に装入される中村について説明する。

第２図の展開図に示す中村は両面段ボール等の厚紙より
なる内装側枠１１であり、この内装側枠１１は折目１２
を介して連設された４つの側板１３よりなり、各側板１
３は外箱１内に装入したときに該外箱１の内側面にぴっ
たりと接合するようにその幅および高さの寸法が設定さ
れており、また各側板１３の上縁にはそれぞれ切込係合
部１４が形威されている。

このように作られた内装側枠１１は第６図に示すように
、四角形に折曲げてから切込係合部１４を上にした状態
で外箱１内に装入されるものであって、そしてこの内装
側枠１１は外箱１の強度を高めて包装物を外部衝撃等か
ら保護するとともに、後述する中皿用の中箱２５を固定
化させる。

第９図に示すように、外箱１内に内装側枠１１を装入後
、外箱１内にはまず包装すべき食器のうちの複数枚の大
皿３３がそれぞれ片面段ボール等からなるクッション材
１５を各皿間に介在して重合収納され、また最上の大皿
３３上には中村として第３図に示すような両面段ボール
等の厚紙からなる敷板１６が乗せられる。

この敷板１６はカップ受皿および小皿３４の下敷きであ
って、第３図に示す如く４隅部を切り落した四角形に作
られるとともに破線で示す対角線に沿って４本の折目１
７を有していて、この折目１７を一旦上方へ折曲げてか
ら元に戻すことによっていくらかの彎曲が与えられこの
ことにより多少の弾力性を保有している。

つぎに、第４図の展開図に示す中村は両面段ボール等の
厚紙よりなるカップ受皿および小皿用の中枠１８であり
、この中枠１８は折目１９を介して連設された収納すべ
きカップ受皿および小皿３４の大きさに適応した寸法を
もつ４つの側板２０と、各側板２０の下側にそれぞれ折
目２１を介して連設された固定用のフランジ２２とによ
り構威されている。

そして中枠１８は第６図に示すように折目１９から折曲
げて側板２０により四角形を形戒するとともに、各フラ
ンジ２２を外側へ９０’折曲げて側方へ突出させてから
、７ランジ２２を下側にした状態で外箱１内、すなわち
内装側枠１１内に装入され敷板１６上に乗せられるもの
であって、この場合、中枠１８は第７図に示すように各
側板２０が内装側枠１１の隅角部と対向するように装入
位置決めされ、そしてそのとき各フランジ２２はその傾
斜端面が内装側枠１１の隅角部近くの内面にぴったりと
当接され、このことによって中枠１８は内装側枠１１に
しっかりと固定される。

上述したようにフランジ２２は、内装側枠１１と当接し
て中枠１８を固定化するものであるから、外箱１に対す
る中枠１８の大きさに応じてその突出長さは適宜増減さ
れる。

なお、図示例ではフランジ２２の先端を切り落した場合
を示してあるが、先端を切り落さない形状でも何ら差支
えなく、またフランジ２２を上側にして内装側枠１１内
に装入してもよい。

しかして、外箱１内に装入された中枠１８内には第９図
に示すように複数枚のカップ受皿および小皿３４が片面
段ボール等のクッション材２３を各皿間を介在して重合
収納される。

一方、中枠１８の装入により、前記敷板１６上には中枠
１８の側板２０と内装側枠１１の側板１３とによって囲
まれる相当に広い４つの空間部２４が区画形威され、そ
してこの各空間部２４にはそれぞれティーカツプ３５が
収納される。

つぎに、第５図の展開図に示す中村は両面段ボール等の
厚紙よりなる中皿用の中箱２５であり、この中箱２５は
中央部に中皿３６の大きさに対応する正方形の底板２６
を有し、この底板２６の４端面にはそれぞれ折目２７を
介して側板２８が連設され、側板２８のうちの対向する
２つの側板２８にはそれぞれ対向する側端面に折目２９
を介して固定用の保合片３０が連設された構或となって
いる。

４個の保合片３０は前述した内装側枠１１の各切込保合
部１４とぴったり係合するものであり、従ってその寸法
は切込係合部１４と対応するように定められる。

このように構威された中箱２５は第６図に示すように各
側板２８がそれぞれ上方へ折曲げられるとともに、各保
合片３０が隣接する側板２８の外側に位置するようにそ
れぞれ内側へ折曲げ′られつまり隅角部から外方に向け
て突出した状態で、内装側枠１１内に装入され前記中枠
１８の上端縁に載置されるが、この場合中箱２５は第８
図に示すように各側板２８が内装側枠１１の隅角部と対
向するように位置決めされ、そしてそのとき各保合片３
０がそれぞれ対応する切込保合部１４内に係合され、こ
のことによって中箱２５の横方向および下向をの動きは
完全に封じられ固定される。

しかして、中箱２５内には第９図に示すように複数枚の
中皿３６が片面段ボール等のクッション材３１を各皿間
に介在して重合収納される。

その後は必要に応じて適当なたとえば片面段ボールを丸
めて形或した充填材３２を前記内装側枠１１の隅角部と
中箱２５の各側板２８との間に詰め込むことによって前
記空間部２４内に収納されているティーカツプ３５を上
方から押えてその踊りを防止し、しかるのち外箱１の４
枚の蓋板５を順次折曲げて重ね、これをテープ止め、ワ
イヤー止めあるいは糊付けすることによって封をすれば
、ここに本包装箱内への前述した食器５点セットの収納
包装が完了する。

以上詳述したように、本発明は四角形の外箱と、四角形
の枠状に形或された前記外箱内に密接状態に装入される
内装側枠と、内装側枠よりも背丈の低い四角形の箱状に
形或されるとともに隅角部が内装側枠の側板中央部と対
向するような位置関係をもって該内装側枠内に装入され
る中箱とからなり、前記内装側枠の側板上部には切込保
合部を形戒する一方、前記中箱の側板には隅角部から外
方に向けて突出する係合を連設するとともに、該保合片
を前記切込保合部に係合させることで中箱を内装側枠内
に懸垂状に保持するようになしたことを特徴とするもの
である。

従って、本考案によれば外箱内に内装側枠を装入したる
のち、該内装側枠に中箱を装入する際に中箱の係合片を
内装側枠の切込係合部に嵌め込むだけで、該中箱を容易
かつ効果的に固定することができ、輸送時等における中
箱の動きを封じて包装物を保護することができ、とくに
中箱は内装側枠内に懸垂状に保持されることから、該中
箱内の包装物を外力の衝撃から保護し得ることは勿論の
こと、中箱内包装物の重量を内装側枠が保合片を介して
受承することができ、従って内装側枠の下側に収納され
る包装物を中箱内包装物の重さから保護することが可能
である。

また本考案にあっては中箱の固定機能をもつ内装側枠は
該固定機能に止まらず外箱の強度を向上させる補強材と
して役立つものであって、この補強効果による包装物の
安全性も一段と良化する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示し、第１図は外箱の展開図、
第２図は内装側枠の展開図、第３図は敷板の平面図、第
４図は中枠の展開図、第５図は中箱の展開図、第６図は
上記外箱等の組立状態を個別的に示す斜視図、第７図は
外箱に中枠を装入した状態を示す平面図、第８図は外箱
に中箱を装入した状態を示す平面図、第９図は食器を包
装した状態の包装箱を示す断面図である。 １・・・・・・外箱、３・・・・・・側板、５・・・・
・・蓋板、７・・・・・・底板、１１・・・・・・内装
側枠、１４・・・・・・切込係合部、１６・・・・・・
敷板、１８・・・・・・中枠、２２・・・・・・フラン
ジ、２５・・・・・・中箱、３０・・・・・・係合片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 四角形の外箱と、該外箱とほぼ同じ背丈を有する四角形
   の枠状に形戊され前記外箱内に密接状態に装入される内
   装側枠と、内装側枠よりも背丈の低い四角形の箱状に形
   威されるとともに隅角部が内装側枠の側板中央部と対向
   するような位置関係をもって該内装側枠内に装入される
   中箱とからなり、前記内装側枠の側板上部には切込係合
   部を形戒する一方、前記中箱の側板には隅角部から外方
   に向けて突出する保合片を連設するとともに、該保合片
   を前記切込保合部に係合させることで沖箱を内装側枠内
   に懸垂状に保持するようになしたことを特徴とする陶磁
   器洋食器用包装箱。