JPS589671B2 - 麹の保管、供給装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 食品製造工業においては、例えばその製造工程中に麹（
米、麦、大豆、コンミールなど）の定量混合或いは保管
の過程があり又、その麹として培養処理された麹が対象
となることがある。

例えば代表的なものとしては、酒、味噌等の製造工場が
挙げられる。

麹は培養完了后、出麹され、次工程に移行されるが、味
噌製造工程における仕込作業として麹を一定均一に排出
し蛋白原料と混合を行なう場合の保管として、或いは清
酒製造工程の発酵管理上、出麹水分の調整を必要とする
時のいわゆる「麹を枯らす」処理を行なうことがある。

しかし堆積厚さが厚く、保管時間が長時間に及べば、麹
菌の繁殖作用によって、品温が上昇し、遂に失活に至る
。

従って長時間保管に際しては、上記し発生熱量を除去し
なければならない。

従来は、麹の堆積層を薄くして拡げる方法、或いは箱型
容器に通気構造を取り入れ、品温の上昇を防止する方法
等の手段がとられて来たが、何れも取扱い繁雑で省力に
反し、品質管理、合理化には程遠いものであった。

そこで本発明は上記したような工程において、先ず、出
麹された麹を通気性を有する保管機の回転床上に堆積し
、冷却用空気を通気して麹の発熱を除去し、該麹の次工
程供給に対しては、搬出可能であるようにし、高度な品
質管理維持と合理化の実現を計るようにしたものである
。

次に本発明を添附図面に示す一実施例について説明する
。

図において、１は通気性を有し回転可能であるようにし
た回転床であって、該回転床の上には、米、麦、大豆、
コンミール等或いはその他の粉粒体を培養処理した麹を
堆積収容させる。

２は回転床１上の麹を堆積収容させるようにした側壁、
３は麹のかきならし或いは搬出のための搬出手段、すな
わち、スクリュウ・コンベヤ、３′は該スクリュウ・コ
ンベヤの支持体すなわちスクリュウ軸、４はスクリュウ
・コンベヤ３を回転させる駆動装置、５はスクリュウ・
コンベヤ３を昇降させるための昇降装置、６は昇降装置
５を作動させる駆動装置、７はスクリュウ軸３′の両端
に設けられた昇降装置の同期的１駆動を行う伝動軸、８
は昇降自在な、麹の搬出用シュート、９は回転床１を回
転させるための駆動装置、１０は通気性を有する回転床
１を回転可能にするための中心軸、１１は回転床１上に
堆積収容した麹、１２は搬出山 １３は前記麹１１の粒
子間に冷風を供給通気させ繁殖発熱を除去するための冷
風供給手段すなわち排風機である。

又、１４はスクリュウ・コンベヤと相互関係を保ち、搬
送機能を高めるスクレーパである。

今、スクリュウ・コンベヤ３を、昇降装置５、駆動装置
６、伝動軸７により麹収容の高さにセットし、該スクリ
ュウ・コンベヤ３を麹が中心寄りに搬送するように作動
させ、通気性を有する回転床１に回転を与え、搬出口１
２を閉じ、任意の搬送手段で回転床１上の外同部附近に
麹１１を堆積収容させる。

堆積収容が進捗すると、麹１１はやがてスクリュウ・コ
ンベヤ３に接触し、接触した部分から中心部へ搬送され
て、ならされる。

さて、次にこれらの麹を直ちに次工程に移行させる場合
は問題はないが、作業の都合で比較的長時間に亘って保
管するような場合には、前記したように麹の繁殖熱によ
り品温は上昇し、やがて失活に至る。

そこで、発熱を避けるために排風機１３により冷風を上
部より吸引し、麹の粒子間に通気させ、前記繁殖熱を除
去し、合理的保管を行えるようにしたものである。

上記実施例では排風機１３により回転床１下を負圧とし
、麹１１の上面より冷風を供給して発熱を除去する手段
を図示、説明したが、送風機により回転床１下に冷風を
供給し麹の粒子間を通気させ発熱を除去させてもよいし
、又は両者すなわち上向きの通気と下向きの通気とを併
用してもよい。

又、これらの通気条件は品温調節計によって管理させて
もよい。

次に単位時間一定量搬出に対しては、先ず搬出口１２を
開き、回転床１に駆動装置９によって回転を与え、スク
リュウ・コンベヤ３を駆動装置４によって回転させる。

次にスクリュウ・コンベヤ３を設定された条件で次第に
下降させ、単位時間に一定量の関係を保ち乍ら搬出を行
わせるものであるが、そのスクリュウ・コンベヤ３の条
件設定、下降の手段としては、昇降装置の駆動装置６を
可変速方式とし、求める速度に設定する方法、或いは昇
降装置６にリミット・スイッチ・タイマ等を組入れ、ス
クリュウ・コンベヤ３を間歇的に下降させる手段等種々
あるが、要は次工程に対する供給量に応じた下降設定を
行えばよい。

かようにして次工程供給までの保管工程における麹の発
熱に対しては、冷風の通気によって熱を除去して、品温
を調整し、次段供給に対しては、回転床１とスクリュウ
・コンベヤ３の回転下降によって、単位時間に一定量の
搬出を実現することにより、高精度の定量混合とともに
すべて自動的に操作され、品質管理、省力の面でも一段
と効果を発揮するものである。

図示の例ではスクリュウは半径の幅にわたり設置されて
いる直径的に設置することも可能である。

【図面の簡単な説明】

添附図面は本発明の一実施例を示す堅断面図である。 尚、図中、１は通気性回転床、２は側壁、３は搬出手段
（スクリュウ・コンベヤ）、４はスクリュウ・コンベヤ
３の駆動装置、５は昇降装置、６は昇降装置５の駆動装
置、７は伝動軸、８は搬出用シュート、９は回転床１の
駆動装置、１０は中心軸、１１は麹、１２は搬出口、１
３は排風機（冷風供給手段）、１４はスクレーパである
。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 米、麦、大豆、コンミール及びその他の粉粒体を培
   養処理した麹を保管のために堆積すべく通気性を有する
   回転床を囲繞して側壁を構成し、この側壁に形成した排
   出口に向かって前記麹を半径方向に搬出するための搬出
   手段とこの搬出手段の昇降手段とを駆動装置に連動可能
   に関連させると共に、前記回転床の下方に前記麹に対す
   る上向き及び／又は下向きの通気を行って麹菌の繁殖を
   阻止しうる冷風供給手段を設け、保管中の麹から発散す
   る熱を逸散させることにより前記麹の麹菌の不時の繁殖
   を阻止しうるようにした麹の保管、供給装置。