JPS58691Y2 - バツチ炉の炉蓋シ−ル装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、バッチ炉の炉蓋シール装置に関するものであ
る。

従来のバッチ炉は第１図にみられるように、インボッ）
ａを収容した炉体すの側壁Ｃ上には炉蓋ｄが配置されて
いる。

この蓋ｄはその上方に設置したレール上を走行する台車
（いずれも図示せず）に、モータ、減速機、ロッドクラ
ンク、吊ロッド等からなる昇降装置を介して可動的に吊
下げられている。

鉄蓋ｄの周縁に設けた枠ｅには第２図に示されているよ
うに、下方に向けてシールプレートｆが突設され、炉体
側壁Ｃの上端に取付けたカーブタイルｇ内の耐火砂り内
に埋入されて炉内の燃焼ガスの流出をシールしている。

なお第１図におけるｉはバーナ、ｊは廃ガスポートを示
す。

ところが、このようなシール装置では、炉内の熱変化に
より、第２図に示すギャップＸ、！ｌ：ｙは通常２５ｍ
ｍ程度であるが、これが枠ｅの変形により８０ｍｍ程度
にも達してシールが破れたり、カーブタイルｇに炉蓋の
荷重がかかつてカーブタイルｇを破損する等の不具合が
あった。

このような不都合を補なうため、第３図に示す装置が考
案され、一部で使用されている。

すなわち、同図において、炉体側壁Ｃの上端にはセラミ
ックフェル）ｋが止め具ｍおよびナラ）ｎにより固定さ
れており、炉蓋ｄの枠ｅの下面に取付けられたシールプ
レー）ｆとセラミックフェルトｋによってシールを保つ
ようにしである。

しかしながら、第３図のようにした構造においても、炉
内の温度変化により枠ｅおよび側壁Ｃのレベルが断面方
々の場所によって差異を生じ、セラミックフェル）ｋの
押え込み寸法Ｘ′が変化してシールプレートｆとセラミ
ックフェルトにの間に隙間を生じたり、あるいは側壁Ｃ
に異常な力が加わり、これを破損することがある。

またインゴットの抽出時にインゴットから発生するスケ
ールがセラミックフェルトにの上に落下して、セラミッ
クフェルトにの寿命を短かくする欠点がある。

またセラミックファイバーを炉蓋の周囲にボルトとナツ
トで取付けたシール装置も知られているが、そのセラミ
ックファイバーは折りたたんでブランケット状にしてい
るため、カーブタイル上にスケールが堆積した場合に、
そのスケールの周囲を充分にシールするという性能が得
られなく、かつ、取付手段がボルトとナツトで行なって
いるため、使用中にボルトとナラとに焼きつきが生じ易
く、シかも、それを取替えるにも、多くの手間がかかる
という欠点がある。

本考案は、上記従来のシール装置の欠点を解消すること
を目的とするもので、その一実施例について、第４図を
参照しながら説明する。

第４図において、１は炉体、２は炉体側壁、３は炉蓋で
ある。

この炉蓋３の枠４の下端の外側に押え板５を取付け、内
側に支持具６と７を取付け、支持具７はセラミックファ
イバー８を支えるべく支持具６より幅の広い円断面とし
、外側押え板５も下端がセラミックファイバー８を支持
しやすく内側に曲げた構成にしである。

このセラミックファイバー８は上部を圧縮して押え板５
および支持具６と７の内側に挿入し、炉蓋３の枠４の下
端に接着剤１０と共に押着してあり、ちょうど第４図で
は、炉蓋３が閉じた状態を示してあり、この場合、セラ
ミックファイバー８は垂下して自由端となっていた下端
が少し押し曲げられた状態でシール材９に押着される。

なお前記セラミックファイバー８は、フェルト状または
クロス状のものがらなっている。

上述のように、本考案は、炉体側壁上に炉蓋を可動的に
配置してなるバッチ炉において、炉蓋の枠の下端外側に
押え板と内側に支持具とを備え、かつ、該押え板の下部
と支持具の下部はセラミックファイバーを支えるべく屈
曲または円弧状になっており、しかも、下部先端が自由
端となっていて炉体側壁上部のカーブタイル内のシール
材に押着するように、上端部を炉蓋の枠下端に接着して
上部が前記押え板と支持具とによって支持されて垂下し
たセラミックファイバーを備えているから、セラミック
ファイバーは押え板と支持具とによって、きわめて確実
に支持され、また第２図に示した従来のものでは、シー
ル部が破れた場合に炉内の熱ガスがシールプレートを焼
損させ、炉体の枠を変形させていたが、本考案では、か
りに熱ガスが洩れても、セラミックファイバーの下端を
熱ガスが逃げる程度にとどまり、炉体の枠に直接熱ガス
がふれないので、枠の変形がなく、枠の断熱効果となる
。

しかも、第３図などに示した従来のものに比較して、セ
ラミックファイバーの下先端の自由端がシール材に押込
まれるので、セラミックファイバーに無理な押う力が働
くことがなく、寿命が長くなり、またシール性がよく、
シかも、インゴットがら落下するスケールが付着しない
ので、焼損がない。

さらにまた、補修の場合、第２図の装置ではシールプレ
ートを枠に溶接しているので、取付は取外しが困難であ
り、第３図の装置では炉蓋を取除いて炉上に作業員が行
って取替えを行なう必要があり、補修費や補修時の熱に
よる危険があったが、本考案では、炉蓋は炉上より離し
て、セラミックファイバーを差し替えするのみであり、
補修がきわめて簡単である。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のバッチ炉の断面図、第２図は第１図の炉
蓋シール部の拡大図、第３図は第２図に対応せしめて表
わした従来のもう１つの炉蓋シール部の拡大図、第４図
は本考案の一実施例の断面図である。 １・・・・・・炉体、２・・・・・・炉体側壁、３・・
・・・・炉蓋、４・・・・・・枠、５・・・・・・押え
板、６，７・・・・・・支持具、８・・・・・・セラミ
ックファイバー、９・・・・・・シール材、１０・・・
・・・接着材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 炉体側壁上に炉蓋を可動的に配置してなるバッチ炉にお
   いて、炉蓋の枠の下端外側に押え板と内側に支持具とを
   備え、かつ、該押え板の下部と支持具の下部はセラミッ
   クファイバーを支えるべく屈曲または円弧状になってお
   り、しかも、下部先端が自由端となっていて炉体側壁上
   部のカーブタイル内のシール材に押潰するように、上端
   部を炉蓋の枠下端に接着して上部が前記押え板と支持具
   とによって支持されて垂下したセラミックファイバーを
   備えてなる、バッチ炉の炉蓋シール装置。