JPS5857346B2 - 自転車用デイレ−ラ− - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は自転車用ディレーラ−に関する。

一般に此種テイレーラーは、固定部材と、２本のリンク
部材及びチェノガイドをもった可動部材との４つの構成
部材から成り、インナーワイヤーとアウター筒とから成
る操作ワイヤー又は、アウター筒を用いない操作ワイヤ
ーの操作により前記チェノガイドを往復動させ、前記チ
ェノガイドにより案内するチェノを、自転車に設ける少
なくとも２枚以上のスプロケットの一つに掛換えて変速
するように構成されている。

所で従来以上の如く構成するディレーラ−において、前
記４つの構成部材のうちの１つの部材に、変速段位に対
応する個数の凹入部をもった制御体を取付け、この部材
と相対運動する他の部材に前記凹入部に係合するボール
を保持して、前記相対運動時、前記ボールを前記凹入部
に対し移動させて、所定の変速位置で係合させ、この変
速位置を決定し、この決定した位置を保持するようした
ものが提案されている。

所が以上の構成においては、決定した位置にチェノガイ
ドを保持するため前記ボールを前記凹入部に弾性的に係
合させているので、リターンスブリングを用いて復動さ
せるように構成することができず、その結果インナーワ
イヤーとアウター筒とから成る操作ワイヤーを２本用い
るかアウター筒を用いない所謂プッシュプルケーブルを
用い、前記チェノガイドの往復動を強制的に行なう必要
があった。

しかして以上の構成において前記リターンスプリングを
用いないことから、操作力は、前記ボールの凹入部への
係合を離脱させる力さえ与えればよく、それ丈軽く操作
できるのであるが、反面前記操作ワイヤーとして一般的
なプル式ワイヤーを用いることができず、コストアップ
になる別の問題があった。

又−カリターンスプリングを用い、プル式ワイヤーの牽
引操作で前記チェノガイドを往動させ、前記リターンス
プリングで復動させる形式のディレーラ−において、前
記した４つの構成部材のうちの１つの部材に変速段位に
対応する個数の段部をもったカム体を支持し、この部材
と相対運動をする他の部材に、ローラー又はピンを支持
してこのローラー又はピンを前記段部に係合させ、チェ
ノガイドを所望の変速段位に見合う位置に正確に位置づ
けられるようにしたものも提案されている。

所がこの構成においては、操作ワイヤーのインナーワイ
ヤーとアウター筒との相対長さ又は、アウター筒を用い
ない場合の前記操作ワイヤーの長さが変っても、前記チ
ェノガイドを所望の変速段位に位置決めできるのである
が、第一に位置決めした位置を、前記段部で保持できな
い構造となっており、従って、操作レバーに前記リター
ンスプリングに打勝つ摩擦抵抗を与える必要があり、そ
のため操作が重くなる問題があるし、チェノの切換過程
において音鳴りの問題がある。

即ち前記段部に対するローラー又はピンの移動は、前記
インナーワイヤーの牽引操作又は、弛緩操作による前記
構成部材の相対運動に伴ない前記カム体のカム面に沿っ
て行なわれるのであり、特に前記段部間の境界を移動す
る移動軌跡は、前記境界面を中心とする円弧状軌跡とな
るのである。

その結果前記ワイヤーの操作によるチェノの切換過程に
おいて、前記チェノガイドは前記ワイヤーの操作に対し
連続的に追従移動することになるのである。

従って前記操作ワイヤーの操作により前記チェノガイド
を往復動させる場合、チェノは、前記チェノガイドと共
に組換えようとするスプロケットに対し緩慢に接触する
ことになり、その結果前記チェノのスプロケットへの切
換過程で音鳴りの問題が生ずるのであり、また変速時に
おけるチェノ及びスプロケットの摩耗が多い問題もあっ
た。

そこで本発明は、前記したテイレーラーにおける前記し
た問題点を一挙に解決すべ〈発明したもので、目的は、
前記操作ワイヤーが一般的なプル式ワイヤーであっても
、変速位置の正確な位置決めと、決定した位置の保持が
行なえ、しかも前記操作ワイヤーの操作如何に拘わらず
、即ち運転者による前記操作ワイヤーの操作が緩慢に行
なわれてもチェノガイドの往復動時においても音鳴りが
生ずることをなくすることをなくすることができ、その
上チェ７及びスプロケットの摩耗を少なくすることので
きるテイレーラーを提供する点にある。

即ち本発明はテイレーラーを構成する構成部材の一つの
部材に、変速段位に対応した複数の係合部をもつ制御体
を取付け、前記部材と相対運動する他の部材に、前記制
御体の保合部に係合して前記チェノガイドの往復動を止
める係合体を取付けると共に、この係合体に前記操作ワ
イヤーを支持し、前記操作ワイヤーの操作による前記チ
ェノガイドの往復動時、前記操作ワイヤーの一定ストロ
ーク以下においては、係合体の前記係合部への係合を維
持して、前記チェノガイドの往復動を停止し、一定スト
ローク以上において前記係合体を前記係合部から離脱さ
せ、前記チェノガイドを早送りするごとく成したのであ
る。

尚本発明において、前記制御体及び係合体の支持は、デ
ィレーラ−を構成する固定部材、２本のリンク部材、可
動部材のうち相対運動する二つの部材にそれぞれ直接取
付ける場合は勿論、前記各部材を連結するピンに取付け
る場合及び前記各部材に固定又は枢着した第三の部材を
介して間接的に取付ける場合も含むものである。

又本発明はりャデイレーラーは勿論、フロントディレー
ラ−にも適用できる。

又本発明における操作ワイヤーはインナーワイヤーとア
ウター筒とから成るものは勿論のことアウター筒を用い
ないものをも含むのである。

次に本発明の実施態様を図面に基づいて詳記する。

図面に示したものは、何れもリャテイレーラ−であって
、その基本構造は、第１，２図に示した通り、固定部材
１、平行する二つのリンク部材５．６及び可動部材９の
四つの部材及びリターンスプリング１２から構成される
もので、前記固定部材１は、自転車のホークエンド（図
示せず）にハブ軸（図示せず）と共に固定されるブラケ
ット１ａと、このブラケット１ａに枢軸２を介して一定
範囲のみ回動可能に取付けられる固定体１ｂとから成る
。

この固定体１ｂは、ブラケツｔｌａに対しては回動でき
るが、前記可動部材９の移動方向に対しては固定され、
移動不能になっている。

またこの固定体１ｂには、その−刃側に取付片が相対向
して設けられており、この取付片に２本のピン３，４を
介して２つの前記リンク部材５゜６が枢支されるのであ
る。

このリンク部材５，６は一端開放のＣ字形断面をもって
おり、その開放側を互に相対向させて取付けるのであり
、これら各リンク部材５，６の先端にはピン７．８を介
して可動部材９を枢支するのである。

この可動部材９は、前記固定体１ｂと似た形状で、その
一方側に取付片が相対向して設けられ、この取付片に前
記した２本のピン７．８を取付けてリンク部材５，６と
互に揺動可能に枢支するのであり、他力側には前記枢軸
２と同方向に延びる枢軸１０を介して２つの案内輪１１
ａをもったチェノガイド１１が一定範囲のみ回転可能に
取付けられる。

前記案内輪１１ａは駆動チェノ（図示せず）を掛設し、
多段フリーホイール（図示せず）の所定のスプロケット
に前記チェノを誘導するもので、この案内輪１１ａの移
動即ち前記多段フリーホイールの軸方向への移動により
駆動チェノを所定のスプロケットに噛合わせて自転車の
変速を行なうのである。

以上説明した構造は、ディレーラ−の基本構造で、既知
のものと何ら変わりはない。

従ってその構造は以上の説明で充分理解できよう。

この発明は以上の如く構成するディレーラ−において、
変速操作時相対運動を行なう二つの部材即ち固定部材１
と可動部材９又はリンク部材５゜６或いは可動部材９と
リンク部材５，６更らにはリンク部材５と６との間に、
変速段位に対応した複数の保合部２１をもつ制御体２０
と、この制御体２０の前記係合部２１に係合して前記チ
ェノガイド１１の往復動を止める係合体３０と、蓄勢ス
プリング４０及び操作ワイヤー１３を緊張方向に附勢す
るテンションスプリング４１とを設けて、変速操作時そ
の変速位置を決定すると同時に前記チェノガイド１１の
往復動を止め、かつ前記係合体３０の係合部２１への係
合離脱により前記チェノガイド１１を早送りさせるごと
くしたのである。

しかして前記制御体２０と係合体３０との取付けは、前
記制御体２０を固定部材１に取付けて、前記係合体３０
を可動部材９又はリンク部材５゜６の一力に取付ける場
合と、前記制御体２０を可動部材９に取付けて、係合体
３０を固定部材１又はリンク部材５，６の一力に取付け
る場合及び、前記制御体２０をリンク部材５，６の一方
に取付けて、係合体３０を固定部材１又は可動部材９或
いはリンク部材５，６の他力に取付ける場合とがある。

尚以上の構成は代表的なもので、前記制御体２０及び係
合体３０は、固定部材１、可動部材９及びリンク部材５
，６の伺れかに直接取付ける以外、前記各部材を連結す
るピン３，４，７．８に支持してもよいし、その他図示
していないが、前記部材又は前記ピンに別の部材を取付
けて、この部材を介して間接的に取付けてもよいのであ
る。

次に本発明の実施例を図面により説明する。

先ず、前記制御体２０を可動部材９に、また係合体３０
を前記リンク部材６に取付けた実施例を第１図乃至第１
０図に基づいて説明する。

この実施例における前記制御体２０は、前記可動部材９
の一方側取付片を固定部材１側に１体的に延出して形成
したもので、この延出部を側貰いて、該刺貫孔面に追歯
形式とした６個の係合部２１を形成するのである。

しかして前記保合部２１は、前記係合体３０を係止し、
前記チェノガイド１１の位置を保持する係合部２１ａと
、隣接する保合面２１ａ間を結ぶ連結面２１ｂとをもっ
ており、前記保合面２１ａは、後記するピン３４を中心
とする弧状面から放り、その長さは、操作ワイヤー１３
のインナーワイヤー１３ａを操作する操作レバー（図示
せず）の１段の変速操作に必要なワイヤーストロークに
相当する長さになっている。

又前記係合体３０は、前記係合部２１に噛合う爪として
、支持アーム３１を介して前記リンク部材６に枢着した
ものである。

即ちこの係合体３０を第４図の如くガイド筒３２及びピ
ン３３を介して前記支持アーム３１に枢着して該アーム
３１に対し揺動可能にすると共に、前記支持アーム３１
をピン３４を介して前記リンク部材６に枢着して該リン
ク部材６に対し揺動可能にするのである。

前記係合体３０の揺動は、操作ワイヤー１３の操作によ
り行なうのであって、この操作ワイヤー１３のインナー
ワイヤー１３ａとアウター筒１３ｂとの一方を前記係合
体３０に支持し、他力を可動部材９、リンク部材５又は
６の倒れか一つの部材又は可動部材９を支持するピン７
．８の何れかに支持するのである。

尚図面ではアウター筒１３ｂを支持具１４を介して係合
体３０に支持し、インナーワイヤー１３ａを固定具１５
を介して可動部材９に固定している。

しかして前記係合体３０と該係合体３０を支持するリン
ク部材６との間に前記蓄勢スプリング４０とテンション
スプリング４１とを設けるのであって、図面の如く前記
蓄勢スプリング４０は、前記ピン３４に巻回してその一
端を前記ピン４に係止し、他端を前記ピン３３に係止す
るのであり、又前記テンションスプリング４１は前記ピ
ン３３に套嵌した前記ガイド筒３２に巻回してその一端
を前記ピン３４に、他端を前記係止体３０の延出部に係
止するのである。

又前記リターンスプリング１２は、前記固定部材１と可
動部材９又はリンク部材５，６の一力、或いは可動部材
９とリンク部材５，６の一方、又はリンク部材５，６と
の間に設けるのであって、図面では可動部材９とリンク
部材６との間に設けている。

しかして前記操作ワイヤー１３の操作による前記チェン
ガイド１１の往復動時、前記ワイヤー１３の一定ストロ
ークが一定以下であって、係合体３０が前記係合部２１
に係合を維持した場合には前記チェンガイド１１の往復
動は停止し、前記ストロークが一定以上になって前記係
合体３０を前記保合部２１から離脱したとき、前記スプ
リング１２又は４０の働らきで前記チェンガイド１１の
変速段位に対応して継続的に早送りさせるのである。

即ちこれらスプリング４０．４１と前記リターンスプリ
ング１２との力関係を、リターンスプリン ング１２のばね力をＦ５、蓄勢スプリング４０のばね力
をＦ２、テンションスプリング４１のばね力をＦ３とし
たとき、Ｆ２〉Ｆｌ〉Ｆ３とし、前記操作ワイヤー１３
の牽引操作により前記チェンガイド１１を前記リターン
スプリング１２に抗して往動させるとき、前記蓄勢スプ
リング４０及びテンションスプリング４１を撓ませて前
記操作ワイヤー１３の操作力を前記蓄勢スプリング４０
で蓄勢し、該蓄勢力により前記チェンガイ下１１を早送
りさせるのであり、又前記操作ワイヤー１３の弛緩操作
により前記チェンガイド１１を前記リターンスプリング
１２の力で復動させるとき、前記テンションスプリング
４１の働らきて前記係合体３０を前記保合部２１から離
間する方向に揺動させ、この係合体３０の係合部２１へ
の係合離脱により前記リターンスプリング１２に蓄勢す
る蓄勢力で前記チェンガイド１１を早送りさせるのであ
る。

しかして以上の構成において、前記チェンガイド１１を
前記リターンスプリング１２に抗して往動させ例えば第
５図に示した最高速位置から第７図に示した低速位置に
移動させて変速を行なう場合、操作レバーを所定のレバ
ーストロークで動作させ、前記ワイヤー１３ａを牽引す
ることにより行なうのであって、この操作により前記ワ
イヤー１３ａとアウター筒１３ｂとの相対移動による押
圧力が前記係合体３０及び支持アーム３１に作用し、前
記支持具１４と固定具１５との間の間隔が短かくなって
、前記係合体３０がピン３３を中心として時言−１力向
に揺動し、テンションスプリング４１が撓むと共に、こ
の係合体３０を支持する支持アーム３１がピン３４を中
心として時計方向に揺動し、この揺動に伴ない前記蓄勢
スプリング４０が撓んで前記ワイヤー１３ａの操作力を
蓄勢スプリング４０で蓄勢するのである。

このとき前記ワイヤー１３ａのストロークが一定値以下
では、前記スプリング４０が撓むだけで、前記係合体３
０の係合部２１への係合は維持されており、前記チェン
ガイド１１の往動を停止している。

そして前記ワイヤー１３ａのストロークが一定値以上に
なり、支持アーム３１が一定の揺動角以上に揺動すると
、この支持アーム３１に支持した係合体３０が係合部２
１から離脱して第６図の状態となる。

しかして前記係合体３０が、係合部２１から離脱すると
、前記蓄勢スプリング４０の蓄勢力により前記チェノガ
イド１１は直ちに往動方向に早送りされ、このチェノガ
イド１１の往動に伴ない前記係合体３０が支持アーム３
１とともにピン３４を中心に反時計方向に揺動して次位
の係合部２１に係合し、前記チェノガイド１１の往動を
停止する。

しかして以上の如くチェノガイド１１は前記スプリング
４０の蓄勢力で早送りされるのでチェノが切換途中でス
プロケットに接触して生じる音鳴りを非常に少なくでき
るのである。

即ち前記係合体３０の移動を、先ず係合部２１の係合面
２１ａと同方向に、かつこの係合面２１ａに沿って行な
わせ、係合面２１ａとの係合が外れた後には前記連結面
２１ｂに沿って移動させ、前記係合面２１ａに沿う移動
時には、可動部材９が動作しないようにし、係合体３０
の係合面２１ａへの係合離脱により前記可動部材９を動
作させ、前記チェノガイド１１を早送りするようにした
ので、換言すると間歇送りとなるごとくしたので前記チ
ェノ切換途中での音鳴りを少なくできるのである。

又係合体３０の係合部２１への係合により変速位置も位
置決めできるから前記ワイヤー操作のワイヤーストロー
クに多少の変動があっても必らず正確な変速位置に停止
できるしまたこの位置を維持させられるのである。

次に前記操作とは逆に、前記ワイヤー１３ａをゆるめて
、チェノガイド１１を、リターンスプリング１２の作用
で復動させ、第８図に示した最低速位置から第１０図に
示した高速位置に移動させる場合について説明する。

この場合は、前記係合体３０に蓄勢スプリング４０は早
送りに作用せず、前記ワイヤー１３ａの牽引時により撓
むリターンスプリング１２だけを利用するのであって、
第８図の状態で前記ワイヤー１３ａがゆるめられてその
ゆるみが一定ストローク以上になると、前記ワイヤー１
３ａを常時緊張させるため係合体３０に作用する前記テ
ンションスプリング４１により該係合体３０が反時計方
向に揺動して前記係合部２１から離脱し、第９図の状態
となる。

このとき前記ワイヤー１３ａのゆるみが一定ストローク
以下では、係合体３０が係合部２１に係合しているため
可動部材９は動作しない。

そして前記係合体３０の保合離脱により前記可動部材９
の移動阻止が解除され、リターンスプリング１２に蓄勢
する蓄勢力で前記チェノガイド１１を早送りするのであ
る。

このとき前記係合体３０は前記テンションスプリング４
１によって反時計方向に附勢されているが、この係合体
３０の係合離脱後直ちに前記チェノガイド１１が早送り
されて復動するため、前記係合体３０は必らず次段位の
係合部２１に係合し、この位置で維持させられるのであ
る。

しかして前記チェノガイド１１の早送りによりチェノが
切換途中でスプロケットに接触して生じる音鳴りを非常
に少なくできるのである。

即ち前記係合体３０の移動を、先ず係合部２１の係合面
２１ａを同方向に、かつこの係合面２１ａに沿って移動
させ、前記係合面２１ａに沿う移動時には、可動部材９
が動作しないようにし、係合体３０の係合部２１への係
合離脱により前記可動部材９をリターンスプリング１２
の蓄勢力で動作させ、前記チェノガイド１１を早送りす
るようにしたので、前記チェノの切換途中での音鳴りを
少なくできるのである。

次に以上説明した形式以外の実施例を第１１図乃至第２
０図により説明する。

第１１図乃至第２０図に示したものは、制御体２０を固
定部材１に取付け、前記係合体３０を可動部材９に取付
け、この係合体３０にインナーワイヤー１３ａを固定し
、固定部材１にアウター筒１３ｂを支持したものである
が、これら第１１図乃至第２０図に示した実施例は、基
本的には第１図乃至第１０図に示した実施例と同じであ
って、同一部材には同−附号を付しである。

し、かして第１１図乃至第１５図に示したものは、制御
体２０の係合部２１を立上がらせて突起状とし、この保
合部２１に係合する保合突起３０ａを前記係合体３０に
設けると共に、該係合体３０を支持ピン３５を介して前
記リンク部材５に枢着し、蓄勢スプリング４０及びテン
ションスプリング４１を前記支持ピン３５に巻回し、前
記蓄勢スプリング４０の一端を前記係合体３０に係止し
、他端を前記ピン７の一側に、前記係合体３０の時計方
向の動き、即ち前記テンションスプリング４１の作用方
向支持ピン３５にはフリーとなるごとく引掛け、また前
記テンションスプリング４１の一端を前記係合体３０に
、他端を前記ピン７にそれぞれ係止したもので前記テン
ションスプリング４１が作用するときには、前記蓄勢ス
プリング４０は作用しないようにしたものである。

しかして第１１図の状態から前記ワイヤー１３ａを牽弓
操作すると、係合体３０が反時目方向に揺動して、前記
ワイヤー１３ａの操作力が蓄勢スプリング４０に蓄勢さ
れる。

そして係合体３０が第１３図の如く係合部２１から離脱
すると前記蓄勢スプリング４０の蓄勢力によりチェンガ
イド１１が往動方向に早送りされると共に、係合体３０
が第１４図の如く係合部２１に係合し、前記チェンガイ
ド１１の往動を停止する。

又この第１４図の状態から前記ワイヤー１３ａをゆるめ
ると、係合体３０に作用するテンションスプリング４１
により該係合体３０が時計方向に揺動して前記保合部２
１から離脱し第１５図の状態となる。

そしてこの状態からリターンスプリング１２に蓄勢する
蓄勢力で前記チェンガイド１１が復動力向に早送りされ
、このチェンガイド１１の復動により前記係合体３０が
係合部２１に係合して前記チェンガイド１１を停止する
。

又第１６図乃至第２０図に示したものは、前記係合体３
０を、前記枢軸１０と同方向に延びる支持ピン３６を介
して制御アーム３１に枢支し、このアーム３１を前記ピ
ン３６と直交する前記ピン８に枢支すると共に蓄勢スプ
リング４０を前記ピン３６に、巻回して、その一端を前
記係合体３０に、他端を前記制御アーム３１に係止し、
テンションスプリング４１を前記ピン８に巻回して、そ
の一端を前記制御アーム３１に、他端を前記ピン７に係
合させたもので前記蓄勢スプリング４０とテンションス
プリング４１とは、独立していて、その作用方向は異な
っており、テンションスプリング４１の作用力向に蓄勢
スプリング４０は作用しない構造となっている。

しかして第１６図及び第１７図の状態から前記ワイヤー
１３ａを牽引操作すると、係合体３０が支持ピン３６を
中心に第１７図反時計方向に揺動して、前記ワイヤー１
３ａの操作力が蓄勢スプリング４０に蓄勢される。

そして係合体３０が第１８図の如く保合部２１から離脱
する。

このとき支持具１４と固定具１５との間の間隔が前記ワ
イヤーストロークだけ短かくなるため、前記蓄勢スプリ
ング４０の蓄勢力によりチェンガイド１１がリターンス
プリング１２に抗して往動方向第１９図矢印Ｘ力向に早
送りされると共に、係合体３０が第１９図の如く保合部
２１に係合し、前記チェンガイド１１の往動を停止する
。

又第１９図の状態から前記ワイヤー１３ａをゆるめると
、係合体３０に作用するテンションスプリング４１によ
り該係合体３０が支持アーム３１とともに前記ピン８を
中心に時計方向に揺動して前記保合部２１から離脱し第
２０図の状態となる。

そしてこの状態からリターンスプリング１２に蓄勢する
蓄勢力で前記チェンガイド１１が復動力向第２０図矢印
ｙ方向に早送りされ、このチェンガイド１１の復動によ
り前記係合体３０が係合部２１に係合して前記チェンガ
イド１１を停止する。

以上の如く本発明は、複数の係合部をもった匍脚体と、
この制御体の保合部に係合し、チェンガイドの往復動を
止める係合体とを組合わせ、この係合体を操作ワイヤー
の操作により作動させると共に、前記ワイヤーの一定ス
トローク以下においては係合体の前記係合部への保合を
維持してチェンガイドの往復動を停止し、一定ストロー
ク以上において前記係合体を前記係合部から離脱させ、
前記チェンガイドを早送りさせるようにしたから、前記
チェンガイドのスプロケットに対する位置を正確に設定
できると共に、この位置で確実に保持できるのであり、
しかも操作ワイヤーの操作如何に拘わらず前記チェンガ
イドの往動並びに復動時においても、チェ７がスプロケ
ットに接触して生ずる音鳴りの問題を解消できるのであ
る。

更に変速時におけるチェ７及びスプロケットの摩耗をも
少なくできるのである。

また操作ワイヤーが、インナーワイヤーとアウター筒と
から戒るプル式ワイヤーであっても変速位置の正確な位
置決めと、決定した位置の保持が行なえるので、安価に
製作できるのである。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の実施例を示すもので、第１図は正面図、
第２図は底面図、第３図は第１図■−■線断面図、第４
図は第２図Ｎ−ＩＶ線断面図、第５図乃至第１０図は作
動状態を示す底面図、第１１図乃至第２０図は別の実施
例を示すもので、第１１図及び第１６図は底面図、第１
２図及び第１７図は一部省略背面図、第１３図乃至第１
５図及び第１９図乃至第２０図は作動状態を示す底面図
、第１８図は作動状態を示す背面図である。 １・・・・・・固定部材、５，６・・・・・・リンク部
材、９・・・・・・可動部材、１１・・・・・・チェン
ガイド、１３・・・・・・操作ワイヤー １３ａ・・・
・・・インナーワイヤー１３ｂ・・・・・・アラクー筒
、２０・・・・・・制御体、・・・係合部、３０・・・
・・・係合体。 ２１・・・

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 固定部材と、２本のリンク部材及びチェノガイドを
   もった可動部材を備え、操作ワイヤーの操作で前記チェ
   ノガイドを往復動させるようにした自転車用テイレーラ
   ーであって、該ディレーラ−を構成する構成部材の一つ
   の部材に、変速段位に対応した複数の係合部をもつ制御
   体を取付け、前記部材と相対運動する他の部材に、前記
   制御体の係合部に係合して前記チェノガイドの往復動を
   止める係合体を取付けると共に、この係合体に前記操作
   ワイヤーを支持し、前記操作ワイヤーの操作による前記
   チェノガイドの往復動時、前記操作ワイヤーの一定スト
   ローク以下においては、係合体の前記保合部への係合を
   維持して前記チェノガイドの往復動を停止し、一定スト
   ローク以上において前記係合体を前記係合部から離脱さ
   せ、前記チェノガイドを早送りするごとく成したことを
   特徴とする自転車用ディレーラ−８ ２ディレーラ−構成部材の二つの部材間にリターンスプ
   リングを設け、係合体と該係合体を支持するテイレーラ
   ー構成部材の一つの部材との間に、蓄勢スプリングと操
   作ワイヤーを緊張力向に附勢するテンションスプリング
   とを設け、操作ワイヤーの操作によりチェノガイドを前
   記リターンスプリングに抗して往動させるとき、前記操
   作ワイヤーの操作力を前記蓄勢スプリングで蓄勢し、係
   合体の係合部への係合離脱により、前記蓄勢スプリング
   の蓄勢力で、前記チェノガイドを早送りさせ、前記操作
   ワイヤーの操作によりチェノガイドをリターンスプリン
   グの力で復動させるとき、前記リターンスプリングに蓄
   勢する蓄勢力で、前記チェノガイドを早送りさせるごと
   くしたことを特徴とする特許請求の範囲第１項記載の自
   転車用テイレーフー。 ３ リターンスプリングのばね力をＦｌ、蓄勢スプリン
   グのばね力をＦ２、テンションスプリングのはね力をＦ
   ３としたとき、Ｆ２〉Ｆｌ〉Ｆ３としたことしたことを
   特徴とする特許請求の範囲第１項又は第２項記載の自転
   車用テイレーラー。