JPS5855906Y2

JPS5855906Y2 - 布送り装置

Info

Publication number: JPS5855906Y2
Application number: JP11431079U
Authority: JP
Inventors: 芳昌伊藤; 隆宏板倉
Original assignee: トキコ株式会社
Priority date: 1979-08-20
Filing date: 1979-08-20
Publication date: 1983-12-22
Also published as: JPS5630880U

Description

【考案の詳細な説明】本考案はミシン、特にミシンに用いられる布送り装置に
関する。

ミシンにおいては、鉢の上下動に同期させて布を送る布
送り装置が設けられており、この布送り装置は、工業用
ミシン、一般家庭用ミシンを問わず不可欠の要素となっ
ている。

ところで、一般家庭用ミシンにおいてはミシン針の上下
動速度が遅いために布送り装置の布送り速度も遅くてよ
いが、工業用ミシンにあっては、ミシン針の上下動速度
が一般家庭用ミシンに比して極端に速いために特別な布
送り装置の付加を必要とする場合がある。

また、従来のこの種特別な布送り装置においては、モー
タの回転を例えばタイミングベルト又は歯車の一方だけ
を介して布送りローラに伝達している。

しかし乍らタイミングベルトだけを介する場合には、質
量を比較的少なくし得るため慣性の影響を除去し得るが
、布送りローラの横方向にタイミングベルトが位置する
ため、縫製作業性が劣化する。

これに対して、縫製作業性を向上させるべく、タイミン
グベルトの巾を狭くすることも考えられるが、耐久性の
点であまり狭くすることは好ましくない。

一方歯車だけを介する場合には、縫製作業性の劣化はそ
れ捏上じないが、質量が比較的大となるため、慣性の影
響により重送リローラの回転開始及び回転停止を所定に
正確に行い難く、加えてバックラッシュ等の問題も生じ
る。

本考案は前記諸点に鑑み案出されたものであり、その目
的とするところは、回転伝達機構における質量を比較的
小にし得ると共に縫製作業性を向上させることのできる
布送り装置を提供することにある。

次に本考案による好ましい一具体例を図面に基づいて説
明する。

第１図ないし第３図において、基台１に載置固定された
ミシン本体２のヘッド部３近傍には、平面形状がＬ形と
なったベース板４が固定され、ベース板４の突出片５と
は反対側にあるベース板端部には、ガイドブロック６が
固着され、突出片５の端部には、ガイドブロック７が固
着されている。

ガイドブロック６には、板８が螺子９を介して取り付け
られており、板８とガイドブロック６との間に、一端が
ブラケット１０に連結されて上方向に突設された６角形
のロッド１１が上下動自在に挿入されており、他方のガ
イドブロック７には、垂直方向に伸延する貫通孔１２及
び１３が形成されておリ、貫通孔１３の周面には螺合部
が形成されている。

貫通孔１２には、ブラケット１０から上方向に突設した
スライドロッド１４が摺動自在に挿通されており、スラ
イドロッド１４の上端部には、螺合部１５が形成されて
おり、螺合部１５にナツト１６が螺合されており、これ
により、スライドロッド１４、従って、スライドロッド
１４に連結されたブラケット１０の下降距離が調節でき
るようになっている。

即ち、スライドロッド１４に対するナツト１６の螺合位
置を上下することにより、重送リローラ１７の、基台１
からの高さ調節が可能となり、布が無い場合に、重送リ
ローラ１７と基台１とが接触しないように両者の間にわ
ずかな間隙を持たせることが可能となる。

中ぐり部１８を有しかつ外周面に螺合部を有する筒部材
１９は貫通孔１３に螺入されており、中ぐり部１８内に
はバネ２０が位置されており、バネ２０の圧縮、伸長が
筒部材１９を回転することにより調整できるようになっ
ており、バネ２０の下端によってブラケット１０を下方
向に押圧している。

ガイド用のロッド２１がバネ２０の内側中空部に差し込
まれ、バネ２０のブレを防止している。

ブラケット１０は水平プレート２２と、水平プレート２
２に対して下方向へ直角状に取り付けてなる垂直プレー
ト２３とを有し、水平プレート２２に設けた貫通孔には
、ロッド１１及びスライドロッド１４の夫々の下端部が
挿通されてナツト２４により固定されており、垂直プレ
ート２３には、長孔２５に挿通された螺子２６．螺子２
６に螺合したナツト２７等によりステップモータ２８が
固定されていると共に、ステップモータ２８の回転軸２
９が垂直プレート２３から突出されており、回転軸２９
にプーリ３０が固着されている。

垂直プレート２３からアーム３１がほぼ４５°下向き方
向に一体的に延設されており、アーム３１の下縁からは
、カバー３２がプーリ３３及び歯車３４を下方から覆う
ようにして一体的に延設されている。

プーリ３０よりも布速リローラ１７側に接近して配置さ
れたプーリ３３は軸３５に回転自在に取り付けられてお
り、軸３５の一端は夫々、アーム３１とカバー３２とに
支持されている。

ブー１１３０と３３との間には、ベルト、好ましくはタ
イミングベルト３６が張設されており、アーム３１側に
おけるプーリ３３の一端面に固着された歯車３７は歯車
３４と噛合されており、歯車３４は軸３８を介してアー
ム３１に回転自在に片持ち支持されている。

一端が夫々アーム３１とカバー３２に支持されている軸
３９には、回転自在に重送リローラ１７が取り付けられ
ており、アーム３１側において重送リローラ１７の一端
面に固着された歯車４０は歯車３４と噛合しており、こ
れにより、ステップモータ２８の回転軸２９の回転力は
プーリ３０からタイミングベルト３６を介してプーリ３
３へ伝達され、プーリ３３へ伝達された回転力は、歯車
列としての歯車３７．３４及び４０を介して布送りロー
ラ１７を回転させる。

このようにプーリ３３と重送リローラ１７との間に設け
られた歯車列の始端の歯車３７はプーリ３３により回転
され、終端の歯車４０は重送リローラ１７を回転させる
。

尚、螺子２６をゆるめて垂直プレート２３に対するステ
ップモータ２８の取り付は位置を上下に調整することに
より、タイミングベルト３６に所定の張力を与えること
ができる。

本体２の側部には、プーリ４１が設けられており、他の
駆動装置からの回転力をプーリ４１に伝達するベルト４
２の移動にるリプーリ４１が回転されると、プーリ４１
に固着されたミシン主軸が回転され、この回転により、
送り歯４３による布送り動作及びミシン針４４の上下動
が生起される。

送り歯４３上に配置された布押さえ板４５は押さえ板ホ
ルダ４６を介して、本体２から伸長されたロッド４７に
連結されており、本体２に回動自在に取り付けられたバ
ンドリフタ４８の回動で、ロッド４７及び押さえ板ホル
ダ４６を介して布押さえ板４５は上下動され、布押さえ
板４５が下降位置に設定されることにより、布押さえ板
４５と送り歯４３とは、その間に装着された布を挟持す
る。

送り歯４３．針４４の作動機構及びロッド４７のバンド
リフタ４８による上下動に対する機構は公知であるので
説明を省略する。

カバー３２には、レバー４９の一端が固着されており、
レバー４９の他端は押さえ板ホルダ４６とロッド４７と
の連結部における凹所５０に位置しており、布押さえ板
４５の上昇の際には、レバー４９の一端と押さえ板ホル
ダ４６とが係合するため、レバー４９が上昇され、カバ
ー３２、従って送り歯４３の近傍に位置する重送リロー
ラ１７が基台１からより離れるように持ち上げられ、重
送リローラ１７と基台１との間に装着された布に対する
挟持状態が解除される。

ミシン主軸の回転と同期して一連の電気パルスを発生す
る発生器５１がプーリ４１に隣接して設けられており、
発生器５１からのパルスはステップモータ駆動装置５２
に供給されており、駆動装置５２は供給されるパルスに
基づいてステップモータ２８を回転作動させる。

このように構成された布送り装置を有するミシンでは、
ベルト４２が走行され、プーリ４１が回転されてミシン
主軸が回転されると、針４４は上下動され、送り歯４３
は布をＡ方向に移送すべく動作される。

同時にステップモータ２８は駆動装置５２により作動さ
れ、回転軸２９は回転され、この回転により、プーリ３
０が回転されてタイミングベルト３６が走行され、プー
リ３３が回転される。

プーリ３３の回転は歯車３７．３４及び４０を介して重
送リローラ１７に伝達され、重送リローラ１７が回転さ
れると、送り歯４３により移送されてくると共に重送リ
ローラ１７と基台１とに挾持される布は若干引っ張られ
るようにして更にＡ方向に移送される。

このように布送りローラ１７は送り歯４３と協働して布
を移送する。

ところで、ステップモータ２８の回転軸２９の回転は、
重送リローラ１７の近傍の位置においては、歯車３７．
３４及び４０により伝達される一方、重送リローラ１７
から離れた位置においては、タイミングベルト３６で伝
達されるため、布送り装置の重送リローラ１７附近での
横巾を実質的に重送リローラ１７の巾とほぼ等しく得る
一方、慣性及びバックラッシュ等による好ましくない作
動を低減し得る。

従って、縫製作業性を極めて向上し得、正確に布送りを
行い得、縫製品品質を向上させることができる。

加えて、カバー３２を設けるため、移送される布の歯車
３７．３４及び４０又はタイミングベルト３６等への巻
き込みを防止し得、これにより縫製作業能率を更に向上
させることができる。

尚、前記具体例では、歯車列を３個の歯車で構成したが
、本考案は必らずしもこれに限定されず、２個又は４個
以上で構成してもよく、またモータとしてはステップモ
ータに限らず他の直流モータでもよい。

前記の如く、本考案によれば、布送り部位での布送り装
置の横巾を実質的に重送リローラの中程度にし得るため
、縫製作業が容易となり、張り出した個所に布が引っか
かる恐れも低減し得、作業能率を向上させることができ
る上に、慣性及びバックラッシュの影響をほとんど無く
し得、正確な布送りを行い得る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案による好ましい一具体例が適用されたミ
シンの斜視図、第２図は第１図に示す重送リローラ等の
説明図、第３図は第２図に示す重送リローラ等の正面説
明図である。２・・・・・・ミシン本体、１７・・・・・・重送リロ
ーラ、２８・・・・・・ステップモータ、２９・・・・
・・回転軸、３０、３３・・・・・・プーリ、３６・
・・・・・タイミングベルト、３４，３７．４０・・・
・・・歯車。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

送り歯と協働して布を移送すべく、送り歯近傍に設けら
れた重送リローラと、ミシン本体に取り付けられたモー
タと、このモータの回転軸に固着された第１のプーリと
、この第■のプーリよりもより重送リローラ側に接近し
て設けられた第２のプーリと、第１及び第２のプーリ間
に掛は渡されたベルトと、始端の歯車が第２のプーリに
より回転されると共に、終端の歯車が重送リローラを回
転させるように、第２のプーリと布送りローラとの間に
設けられ、夫々噛合した歯車列とからなる布送り装置。