JPS5855090B2 - 低水和速度・難炭酸化性にして水和自硬性を有する生石灰の製造方法 - Google Patents

低水和速度・難炭酸化性にして水和自硬性を有する生石灰の製造方法

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JPS5855090B2
JPS5855090B2 JP5532176A JP5532176A JPS5855090B2 JP S5855090 B2 JPS5855090 B2 JP S5855090B2 JP 5532176 A JP5532176 A JP 5532176A JP 5532176 A JP5532176 A JP 5532176A JP S5855090 B2 JPS5855090 B2 JP S5855090B2
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cupric oxide
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JP5532176A
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俊介 松村
孝一 袋
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Yoshizawa Lime Industry Co Ltd
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Yoshizawa Lime Industry Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、石灰石を焼成して生石灰を製造する方法にお
いて、原料石灰石に、あらかじめ酸化第2銅または焼成
によって酸化第2銅を形成する銅塩、例えば炭酸銅、塩
基性炭酸銅の1種または2種以上を添加し、これを焼成
することによって、水利速度が低く、水利による自硬性
を有し、炭酸化されにくい特性を有する生石灰を製造す
る方法に関するものである。
石灰石を焼成して生石灰をつくるためには850〜90
0℃で焼成すれば脱炭酸は起こるが、工業炉で生石灰を
製造する場合は焼成に要する時間を短縮するために11
00〜1300℃で焼成することが一般的に行われてい
る。
このようにして得られた生石灰は水との反応が極めて早
く、かつ、400〜600℃で炭酸ガスによる再炭酸化
も受は易い。
これらのことが生石灰の取扱い上の難点であり、有効な
利用を困難にしていた。
従来生石灰の水利速度を遅くする方法について多くの研
究が行なわれ、その方法として、クルコーズ、ショ糖、
クエン酸ナトリウム等の有機物、ケイ弗酸ナトリウムな
どのケイ弗酸塩の添加が公開されている。
また石灰原料に酸化マンガン、バナジウム、酸化鉄等を
添加して高温(1250〜1700℃)で焼成して水利
や細粉化し難い生石灰を製造する方法も示されている。
然し、上記方法による、添加物の添加によって得られる
生石灰は、無添加の場合に比べては水利速度がおそく、
その特性に多少の改善はみとめられるけれども、その改
善の程度は小さく、また焼成のために特別な高温を必要
とする等、満足すべき状態とは言われなかった。
本発明の発明者たちは、従来の方法による生石灰の特性
の改善をなお不十分と考え、更に良好な特性を有する生
石灰を得るための、工業化の容易な方法について研究を
行った。
この研究において、酸化カルシウムに、その融点を降下
させる添加物を添加して得られる生石灰をクリンカ状に
すれは、クリンカ状になっていない生石灰に較べて水が
内部に入りにくいから、当然水和速度は遅れることか考
えられ、添加物としてホウ酸、カセイソーダ、酸化鉛化
合物、酸化鉄、酸化銅等を実験に用いた結果、予想した
ような傾向が認められた。
なかんずく酸化銅は、生石灰の特性の改善のために、他
の添加物に比べてはるかに優れた効果を有することかわ
かった。
例えば酸化鉛(pbO)を石灰石粉末に3係添加し、1
200℃で焼成すればクリンカ状になり、そのクリンカ
は、水中で、普通の生石灰よりははるかに安定である。
このクリンカを粉砕したものについて普通の生石灰粉末
と比較すると、普通の生石灰よりは水利速度が遅い。
然し、酸化銅特に酸化第2銅を添加した生石灰はその水
利速度が酸化鉛添加に比べて更に著しくおそい。
次に、上記の実験の結果を表−1および表−2**によ
って説明する。
試薬の沈降性炭酸カルシウムに酸化第1銅、酸化第2銅
、ホウ酸、酸化鉛を表−1のように配合し、るつぼに入
れて1150°Cに2時間焼成したのち、室温まで冷却
した。
その焼成物は指頭でつぶせる程度から硬いクリンカ状の
ものまであったが、これを乳鉢で粉砕し、88μのふる
い通過分が75〜85係になる程度とした。
これを気温15℃の室内で、5g小型るつぼにとり4c
cの水を加えた場合の水利発熱の状態を比較した。
表1で示されるように、酸化第2銅を用いた場合はその
水和か非常におくれる現象が見られる。
酸化鉛(pbo)の添加はクリンカ状にするには、効果
的であったが、酸化銅特に酸化第2銅と比較すると極度
に水和しやずいとみることができる。
同様にホウ酸もクリンカ状とするための効果はあったが
、酸化第2銅のようには水利速度に対する効果が無いこ
とがわかる。
表−1は試料を混合した粉状のままるつぼに入れて電気
炉で焼成したものであるが、次にこの混合粉体を50〜
80kg/iの圧力で成形したのち、これを1200℃
に焼成して、冷却後粉砕したものについて、前と同様に
水利の状態を調べると表2のようになった。
加圧成形した場合、水利発熱の温度は大きな変化はない
か、水利に要する時間は延びる傾向が示された。
なお、実験過程において、酸化第2銅(または後述する
ように焼成によって酸化第2銅に転化する炭酸銅、塩基
性炭酸銅の如き銅塩)の添加量は、それを添加される石
灰石に対して0.2 %未満では、従来の方法に比べて
特に優れた効果を示さず、またo、 5%を超えても、
その効果は殆ど横ばい状態で、添加量増加に見合う利益
が期待されないことが明かになったので、本発明におけ
る上記添加物の添加量は0.2〜5.0%を以て適量と
する。
以上のように石灰原料に酸化第2銅を添加焼成して得ら
れる生石灰の水利速度は極めて遅く、また水利によって
自硬性を発揮するという、他の添加物によっては得られ
ない効果か示された。
、その化学的機構は単にクリンカ状になること以外にも
伺らかの因子があると考えられ、今後の研究課題である
が、この性質は次の実施例で示すように応用範囲が広く
、工業的価値が大きい。
次に本発明の実施例を示す。
(実施例 1) 通常石灰原料として使用している石灰石に、酸化第2銅
(Cub)を1係添加、混合粉砕した。
これをフレーク状にプレス成型したのち、電気炉を用い
、空気中で1200℃に1時間焼成した。
冷却後ボールミルで粉砕し、この100部に対し、水4
50部を混ぜ、攪拌したが、水の混合時に発熱は認めら
れなかった。
更にこれを直径5CIrL、高さ10cIrLの鉄の型
に流し込んだところ、約4〜6時間の間発熱が認められ
たが、高温にはならなかった。
約24時間経過後青緑色に着色した硬化体となった。
そのときの圧縮強さは8〜15kg/ciの範囲で、平
均12kg/iであった。
なお、本実施例においては、電気炉が用いられたが、工
業的には立炉、回転炉、流動炉等適当な炉を選択するこ
とが出来る。
(実施例 2) 酸化第2銅の代わりに塩基性炭酸銅を用い、石灰石に1
係添加し、実施例1と同様に焼成、粉砕後の水利状態を
調べたところ、4〜5時間の間に発熱が認められ、24
時間後には硬化していた。
その強度は13kg/iであった。
炭酸銅、塩基性炭酸銅等を添加、焼成する場合には、銅
塩が酸化第2銅に転化するので、酸化第2銅添加の場合
と同等の効果が見られる。
前述した酸化銅や銅塩を混用した場合も同様である。
(実施例 3) 製鋼原料ioo部に、実施例1で製造した生石灰6部を
加えて混合粉砕したのち、これをガス炉で加熱して、そ
の融点を調べた結果、添加物の入っていない生石灰を加
えた場合よりも50℃位融点が低下した。
(実施例 4) 低硫黄重油100部に、酸化第2銅粉末30部を加えた
ものに石灰石を浸してこれを引き上げ、滴下する重油外
がなくなった状態にしたのち焼成した。
得られた先石灰は表面部分が溶融状態になつており、こ
の生石灰塊を割ってみると、数ミリの層がガラス状から
タリン力状になっていた。
この生石灰を普通の生石灰と並べて室内に放置しておい
たところ、普通の生石灰は3日間でIg−Lossが1
50;bであったのに対し、同一時間で1.2係であっ
た。
尚はじめのIg−Lossは普通の生石灰が1.5係、
この生石灰が0.7 %であった。
なお、分散媒としては、重油以外に、タール、ピンチの
ごとき瀝青質物質、天然または合成樹脂、水、水溶性樹
脂の水溶液、有機コロイド状物質の懸濁液等の使用が可
能で、これらの液に分散させて石灰石に付着させる酸化
第2銅等の量は付着させられる石灰石に対して0.2〜
5.0係に相当する量である。
(実施例 5) 水分の多い軟弱地盤(含水比110%)に直径20Cr
fL1深さ10cIrLの孔をあけた。
この孔には上面より約5mまで水が溜っていた。
これに実施例4で得た生石灰塊(3crn以下)のもの
を投入したところ、1日後には膨張したが、よく硬化し
ていた。
そして、このパイル近くの含水率は低下して、土質は安
定化した。
1ケ月後にその一部を切り出し、その圧縮強度を測定し
たところ11kg/crIt程度であった。
(実施例 6) 銅鉱山で黒鉱より、亜鉛などの鉱石を分離するフローテ
ーション、あるいはそれに準する工程で分離された湿っ
た黒鉱を主成分とするものに実施例1の方法に準じて得
た生石灰(石灰石粉末100部に酸化第2銅0.6係を
添加し、プレス成型後、1200℃に焼成したもの)を
混合した。
除々に水和して、湿った状態のものを乾燥するのに役立
ち、しかも乾燥後粉状化せず、その取り扱いに効果的で
あった。
以上の実施例によって知られるように、本発明により、
石灰石に酸化第2銅または焼成によって酸化第2銅を形
成する銅塩、例えば炭酸銅、塩基性炭酸銅の1種または
2種以上を添加し、焼成してつくられた生石灰は、水利
速度がおそく、炭酸化されにくく、かつ水和による自硬
性を有するという優れた特性を有し、従って得られた生
石灰は土質安定用生石灰としても好適であり、更に製鋼
用生石灰(造滓材)としての用途に於てもすぐれた特性
を示す。
すなわち第一に生石灰製造後これを使用するまでの期間
に風化を受は難いこと、第二に製鋼原料に含まれている
シリカその他と石灰と反応してスラグが生成するときの
温度を下げる効果をもつこと、第三にスラグ生成反応が
起こる以前に製鋼炉より発生する水分や炭酸ガスが生石
灰に作用して、水酸化カルシウムや炭酸カルシウムに変
化することを防止すること等である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 石灰石粉、消石灰等粉末状石炭質原料に、酸化第2
    銅、または焼成によって酸化第2銅を形成する銅塩、例
    えば炭酸銅、塩基性炭酸銅の1種または2種以上を0.
    2〜5.0係添加混合したものを、そのままあるいは造
    粒後、酸化雰囲気中において焼成することによる。 水和速度が低く、水和による自硬性を有し、炭酸化され
    にくい特性を有する生石灰の製造方法。 2 石灰石に対する配合比として0.2〜5.0 %に
    相当する酸化第2銅、または焼成によって酸化第2銅を
    形成する銅塩、例えば炭酸銅、塩基性炭酸銅の1種また
    は2種以上を、瀝青質物質、樹脂、水、水溶性樹脂の水
    溶液、有機コロイド状物質の懸濁液の如き液状物質に分
    散させたものを、石灰石の表面に付着させ、これを酸化
    雰囲気中において焼成することによる、水利速度が低く
    、水和による自硬性を有し、炭酸化されにくい特性を有
    する生石灰の製造方法。
JP5532176A 1976-05-17 1976-05-17 低水和速度・難炭酸化性にして水和自硬性を有する生石灰の製造方法 Expired JPS5855090B2 (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61196976U (ja) * 1985-05-30 1986-12-09

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JPS61196976U (ja) * 1985-05-30 1986-12-09

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