JPS5850970B2 - エ−テル結合を持ったベンジルアルコ−ルおよび/またはベンズアルデヒト誘導体の製造方法 - Google Patents

エ−テル結合を持ったベンジルアルコ−ルおよび/またはベンズアルデヒト誘導体の製造方法

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JPS5850970B2
JPS5850970B2 JP52071378A JP7137877A JPS5850970B2 JP S5850970 B2 JPS5850970 B2 JP S5850970B2 JP 52071378 A JP52071378 A JP 52071378A JP 7137877 A JP7137877 A JP 7137877A JP S5850970 B2 JPS5850970 B2 JP S5850970B2
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弘明 皆川
康雄 岩根
寿一 今村
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Sanko Kagaku Kogyo KK
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Sanko Kagaku Kogyo KK
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、クレゾールのアルキルおたはアリールエーテ
ルを、低級飽和脂肪酸および/またはその無水物を溶媒
とし、被酸化物の0.01モル倍以上の可溶性コバルト
塩、とともに、可溶性臭素化合物、および共酸化剤の共
存下に、0.1〜2kg/ff1(絶対圧)の酸素分圧
下で、反応率60多以下の点まで分子状酸素によって液
相酸化することを特徴とする、エーテル結合を持ったベ
ンジルアルコールおよび/またはベンズアルデヒド誘導
体の製造法に関するものである。
エーテル結合ヲ持ったベンジルアルコールやベンズアル
デヒド誘導体は、有機精密化学工業原料として重要な化
合物であるが、その製法が困難なこともあって、これま
ではあまり工業的な関心が大きい化合物とは言えなかっ
た。
しかしながら、最近になって前記化合物群より誘導され
る重要な有機精密化学製品が続出しており、その合成技
術の開発が要望されている。
特にm−フェノキシベンジルアルコールやm−フェノキ
シベンズアルデヒドは農薬中間体としてきわめて重要な
化合物であるが、この方面の化合物の重要性が高まった
のは最近のことなので、現在のところ工業的に有利な合
成法は発表されていない。
本発明者らは、エーテル結合を持ったベンジルアルコー
ルやベンズアルデヒド誘導体の合成法としてもつとも合
理的と考えられる、クレゾールのアルキルまたはアリー
ルエーテルの液相自動酸化法について検討し、低級飽和
脂肪酸および/またはその無水物存在下に、比較的多量
の重金属塩−特にコバルト塩−を触媒として酸化反応を
行なうと、酸素過剰の反応条件下では主としてアルデヒ
ドが、酸素不足の反応条件下では主としてアルコールが
生成することを見出し先に特許を出願した←特許昭51
−42419、昭5l−127047)。
この方法は、p−位にエーテル結合を持ったトルエン誘
導体のメチル基酸化にはきわめて効果的であるが、エー
テル結合がm−位や〇一位にある場合はp−置換体酸化
時より大巾に反応速度が低下し、低酸素圧下の反応は生
起せず、高酸素圧下の反応も過酷な条件でないと円滑に
進行しなかった3しかし、過酷な反応条件では必然的に
副反応が増加し、エーテル結合の分解も起こりやすいか
ら途中で反応が進行しなくなったりして、m−および〇
−化合物の酸化では、わずかな反応条件の差で実験結果
が大巾に変動するし、p−一体酸化時り大巾に選択率が
低下するような欠点もあった。
また、m一体や〇一体酸化時にはきわめてわづかな不純
物による実験結果の変動内も大きく、これらは見掛は下
回現性の悪さとなってあられれる。
この現象は、もつとも酸化されにくいm一体でもつとも
顕著であり、例えばm−フェノキシトルエンを酸素加圧
下に液相酸化する場合は、最高値として反応率68%、
m−フェノキシベンズアルデヒド選択率35mol咎を
得たが、同一条件で反応を行なっても反応しない場合や
、反応率10φ程度で反応が停止してしまう場合が多く
、選択率も10molφ以下の場合が大部分であった。
本発明者らは、前記再現性の悪さについて種々探索した
が明確な結論を得ることができなかった。
そこで、より安定な酸化法について検討し、酸素加圧に
コバルトイオンとニッケルイオンを触媒とする方法や、
これにさらにセリウムイオンを共存させぬ方法が効果的
なことを見出したが、その反応成績はあまりすぐれたも
のでなく、反応率20φ程度でm−フェノキシベンズア
ルデヒド選択率13〜17mol優が再現性良く得られ
るにすぎなかった。
そこで、さらに第3戊分を添加する方法を中心に種々検
討を重ね本発明法に到達した。
酢酸中、コバルトを触媒とするメチルベンゼン類の液相
自動酸化系に、臭素化合物や共酸化剤を添加して難酸化
性化合物を酸化する方法は、テレフタル酸製造法として
良く知られており大工業化しているが、微量の臭素化合
物と共酸化剤をこの系に添加して、酸化中間物の生成選
択率を大巾に向上させた例はまったく発表されていない
しかるに、本発明者らの研究によると、コバルトを触媒
とし酢酸を溶媒とするm−クレゾールのアルキルまたは
アリールエーテルの常圧液相自動酸化反応時に、微量の
臭素化合物および共酸化剤を添り口するとともに、反応
率を60φ以下に抑えることによって、高選択率で酸化
中間体が生成することが認められた。
臭素化合物や共酸化剤が存在しない場合は、同一条件で
は反応が生起せず、反応開始剤を添加したりして反応を
開始させたとしても、反応率20〜30係において酸化
中間体選択率は10mo1%以下にすぎなかった実験結
果を併せ考えると、この結果は驚くべきことであり、従
来の常識からは信じられないことである。
臭素化合物は、反応液に溶解して反応系に臭素イオンを
提供するようなものであれば良く、臭化ベンゼンや臭化
アルキルのような有機臭素化合物もすぐれた成績を示す
ことは実施例からも明らかであるが、特にすぐれた効果
を示すのはアルカリ金属やアルカリ土類金属の塩または
臭化水素であり、溶解性、価格、および取扱いやすさな
どを勘案すると、臭化カリや臭化ソーダを使用するのが
もつとも有利である。
また、この場合の臭素化合物は反応系で形成することも
できる。
臭素化合物の添加量は、原料化合物の0.0001〜0
.5モル倍−特に0.001〜0.3モル倍−であり、
少なすぎればその効果カ月忍められず、多すぎた場合は
カルボン酸などの生成量が増力口して酸化中間体選択率
が低下するとともに、有機臭素化合物が多量副生ずるた
め生成物の分離精製費が増加するような欠点が認められ
る。
臭素化合物添カロ量は、コバルト塩添加量によって規制
することも重要であり、可溶性コバルト塩のo、ooi
〜10モル倍−特に0.005〜5モル倍−の範囲が良
く、この範囲より添加量が過少では臭素化合物の添カロ
効来が認められず、過大では誘導期が大巾;こ増加する
とともに選択率が大巾に低下した。
本発明法では触媒は、低級飽和脂肪酸を配位子として反
応液に溶解した形で作用しているようであり、溶解量以
上の触媒を添加してもプラス効果は認められない。
また、前記の理由からコバルトは低級飽和脂肪酸塩−特
に酢酸塩−として添加するのが望ましいが、反応系で容
易に低級飽和脂肪酸を配位したコバルトイオンの形にな
るような可溶性コバルト塩は触媒として使用可能であり
、アセチルアセトネート、ナフテン塩酸、安息香酸塩、
ステアリン酸塩、硝酸塩なども用いることができる。
しかし、ハロゲン化コバルトでは反応が生起しない場合
が多く、好ましい触媒とは言えなかった。
触媒の最適添加量は、共酸化剤が存在しないと、原料、
溶媒、および臭素化合物の種類や、反応温度、溶媒量な
どの反応条件によってかなり変動するが、共酸化剤の添
カロによって変動中が小さくなり、また共酸化剤無添加
時には、低級脂肪酸とその無水物の混合溶媒を使用しな
いと円滑に反応が進行しない場合も多かったが、共酸化
剤の併用によってこのような欠点も解消した。
可溶性コバルト塩の最少添加量は原料化合物の0.01
モル倍、最犬添力ロ量は反応条件におけるその飽和溶解
量であり、特に好ましいのは原料化合物の0,05〜0
.3モル倍であった。
触媒の添か目量が少なすぎると。反応速度、選択率とも
低下し、原料化合物の0.001モル倍程度では反応が
開始しなくなる。
触媒温の目量が多すぎた場合は、反応工学的な面取外の
反応に対するマイナス効果はあまり見当らないが、生成
物の分離回収時に触媒が多量析出したりして、目的物の
得量を減らすなどのマイナス点があり好ましいことでは
ない。
本発明法によって収率良く置換ベンズアルデヒドや置換
ベンジルアルコールを得るためには、炭素数2〜4の低
級飽和脂肪酸および/またはその無水物を溶媒として使
用することが必須条件であり、低級飽和脂肪酸としては
特に酢酸が、低級飽和脂肪酸無水物としては特に無水酢
酸がすぐれている。
また、低級飽和脂肪酸単独使用時よりも、無水物を併用
した場合の方が置換ベンジルアルコールの低級飽和脂肪
酸エステルが生成しやすい傾向も認められている。
溶媒の添加量は、溶媒の種類や反応条件および被酸化物
の種類によっても変動するが、一般的には原料化合物の
0,2〜20モル倍程度であり、特にすぐれた範囲は1
〜15モル倍程度である。
溶媒使用量が少なすぎると、本発明法の特色が失なわれ
、大きな反応速度低下や選択率低下が認められ、反応が
生起しないことも多い。
しかし、溶媒使用量が過大であっても大巾な変化はなく
、原料化合物の15モル倍以上の溶媒添加時に最高選択
率が得られる場合もあるが、過大な使用では酸化速度が
低下したりして生産性が下がるし、最適触媒量が増加し
たり生成液の後処理費用が増加するなどの欠点もあり、
好ましいことではない。
共酸化剤は、反応条件で容易に酸化されてペルオキシラ
ジカルを生成するようなものであれば倒れも使用可能で
あり、n−ブテンやシクロヘキサノンなども使用し得る
が、添加効果、使い易さ、価格、および共酸化剤が酸化
して生成する化合物などを勘案すると、特にアセトアル
デヒド、パラアルデヒド、およびメチルエチルケトンが
すぐれており、そのなかでも特に前2者が良い。
共酸化剤の添加量は一般に原料化合物の0.0001〜
0.5好ましくは0.001〜0.2モル倍程度であり
、少なすぎればその効果が認められず、多すぎても特に
悪影響はないが、必要以上Iこ多量添力目することはコ
スト的に不利であるし、多量添力目で11発熱量が増加
して反応制御が困難となることも認められるので、必要
以上の多量添加は好ましいことではない。
共酸化剤の添加効果は、臭素化合物の添加効果と類似し
ており、反応温度の低下や反応時間の短縮、および酸化
中間体選択率の向上などが認められ、臭素化合物の添加
効果と同様にこの効果も、難酸化性化合物の酸化時に顕
著である。
それゆえ、p置換体にくらべ酸化されにくいm位にエー
テル結合を持つ置換トルエンの酸化時には、共酸化剤の
併用効果が大きくあられれ、共酸化剤を併用しない場合
は反応の生起しない条件(反応温度50°C以下の場合
、低級飽和脂肪酸単独溶媒使用時にコバルト塩添加量が
過少な場合など)下でも、共酸化剤の併用によって円滑
に反応が進行し、高選択率で酸化中間体が得られる場合
がしばしば認められた。
コバルトを触媒とし、低級飽和脂肪酸および/またはそ
の無水物を溶媒とするクレゾールのアルキルまたはアリ
ールエーテルの酸化反応性は、アルキル基やアリール基
が複雑なほど低下するうえ、原料化合物の分解(クレゾ
ールの生成反応)は相対的1こ生起しやすい傾向を持つ
ので、それだけ低温で反応が円滑に進行し得るような反
応条件を選択しなければ反応が生起しなくなり、複雑な
化合物はど臭素化合物と共酸化剤の併用効果は顕著と言
える。
しかしながら、あまり複雑な化合物は原料合成が困難で
あるし、臭素化合物と共酸化剤を併用しても酸化反応よ
り分解反応が容易となるためか反応性や選択性も減少し
て行くので、実際上はアルキル基やアリール基の炭素数
は12以下に限定するのが良く、特に臭素化合物と共酸
化剤の併用効果が顕著なのは、フェニル、シクロヘキシ
ル、m−トリル、あるいはC0〜C3の直鎖アルキルエ
ーテルを原料とする場合であった。
本発明によりm−クレゾールのアルキルまたはアリール
エーテルを酸化する場合は、後記実強例に示した実験結
果から理解されるように、所望する酸化中間体を高選択
率で得るには、反応率を60fb以下、好ましくは15
〜50%程度にするのがよい。
反応率の最小値はプロセスの経済性を考えて一般的には
10饅以上にするのがよいが、もちろん、それ以下の反
応率例えば5〜10%であっても、生成物の種類(商品
価値)によっては十分な経済性が得られる場合があるの
で、特にこれに限定されるものでもない。
このように、m−クレゾールのアルキルまたはアリール
エーテルを酸化する場合は、0−およびp−クレゾール
のエーテル酸化時と異なり、反応率60φ以下で行なわ
なければ高選択率で酸化中間体が得られず、この理由は
明らかでないが、アルキル基やアリール基の如何を問わ
ずにこのような現象が認められ、この点でm−クレゾー
ルのエーテルを酸化する場合と0−またはp−クレゾー
ルのエーテルを酸化する場合は大巾に異なっていた。
反応率と選択率の関係をより具体的に説明すると次のと
おりである。
すなわち、アルデヒド合成を目的として反応率70,5
0.30および20%までメトキシトルエンを酸化した
場合、〇一体酸化時のアルデヒド選択率はそれぞれ58
.62.73、および75mol咎、p一体酸化時のそ
れは65.63.61、および71mo1%であったが
、m一体酸酸化は16.38.70、および67mo1
%であり、反応率50%以上で選択率が急激に低下する
ことが認められた。
フェノキシトルエンヲ酸化して、フェノキシベンズアル
デヒドを得る場合も同様な現象が認められ、〇一体やp
一体の酸化では、適当な反応条件を選定することによっ
て、反応率50〜80%でも50mo1%以上の選択率
でアルデヒドが得られるが、m−フェノキシトルエンの
酸化では、反応条件如何にかかわらず反応率50多以上
で選択率40 mo 1%以上とすることは困難であり
、特に反応率60f0以上では選択率を25 mo 1
%とすることも困難であった。
アルコールやアルコールとアルデヒドの混合物を得る目
的で酸化を行なった場合も、反応率と選択率の関係は前
記と同一傾向を示し、m−位にニー−チル結合がある場
合は、反応率を60%以上とすると選択率良く酸化中間
体が得られないことが明らかであった。
本発明によれば、前記した原料化合物はそのベンゼン核
に結合するメチル基はヒドロキシル基やアルデヒド基に
酸化され、対応する酸化誘導体に変換されるが、この場
合、酸素圧が0.1〜2kg/i程度の低い場合の反応
と、それより高い場合の反応とでは、生成物組成や最適
反応液組成などには明確な差異が見られ、目的の製品を
高収率で得るには、反応温度、溶媒組成、触媒量などの
反応条件を適正に選定することが必要である。
例えば、触媒量に関しては、本発明法により0.1〜2
kg/ffl程度の低い酸素圧を用いる場合には、被酸
化物の0.01モル倍以上用いることが必要であるが、
酸素圧が高い場合は低酸素圧時より反応が容易に進行す
るので、コバルト塩添加量は0.001モル倍以上へ拡
大される。
反応温度は、被酸化物の種類や反応条件によっても変動
するが、一般的には30〜160℃であり、比較的酸化
しゃすいm−フェノキシトルエンやm−メトキシトルエ
ンでは30〜80°C程度の比較的低温が、原料化合物
のアルキル基やアリール基がより複雑な化合物ではより
高温が望ましい。
特にアルキル基やアリール基の炭素数が8以上の複雑な
化合物では、反応温度を100℃以上にしなければ反応
が生起しない場合もあるから注意が必要である。
酸化剤としては、酸素のほか空気または空気と酸素の混
合ガスなど種々の酸素含有ガスが使用できる。
また、反応形式はバッチ式、連続式の伺れでもよく、生
産性や装置費などを勘案して適宜定めれば良い。
本発明の方法を実焔する場合、溶媒として使用する脂肪
酸やその無水物は、反応系内において生成させることが
できる。
本発明法では、共酸化剤としてアセトアルデヒド、パラ
アルデヒド、またはメチルエチルケトンを使用すれば、
その酸化によって酢酸が生成する。
それゆえ、このような共酸化剤を比較的大量に使用させ
ることにより、反応開始時(とまったく低級飽和脂肪酸
やその無水物が存在しなくても、反応開始後の比較的早
い時期に系内で必要量の酢酸が生成するから、かなり収
率良く酸化中間体が得られる。
すなわち、共酸化剤をあらかじめ多量使用することによ
り、低級飽和脂肪酸をin 5itu#こ生成させる方
法も可能である。
しかしながら、この方法は反応開始時に低級飽和脂肪酸
および/またはその無水物を添加した場合より劣るし、
cost的にも有利とは言えない。
なお、この方法では0.5〜5モル倍程度の共酸化剤の
添カロが望ましいが、このような大量添加では、稀釈剤
として不活性溶媒を添加しないと反応制御が困難な点や
、最適反応条件域がかなりせまいことも認められ、これ
らの点からも好ましい方法とは言えない。
反応生成物より触媒、溶媒、原料、生成物などの分離回
収は、この方面の技術者に公知の方法、例えば反応液中
の低級飽和脂肪酸の過半を減圧下に留去し、残液にトル
エンと水をカロえ、触媒および低級飽和脂肪酸を溶解し
た水層と、原料や生成物を含むトルエン層に分離し、ト
ルエン層を減圧下に精留することによって容易にかつ高
収率に行なうことができる。
また、このようにして回収した溶媒や触媒は再度反応に
使用し得ることは言うまでもない。
次に本発明法を実焔例によりさらに詳細に説明する。
なお、後記表中に示した「アルデヒド」「酢酸エステル
」「アルコール」及び「酸」はいずれも使用した原料に
対応するものを意味する。
実施例 1 撹拌器、温度計、ガス吹込口、および還流冷却器を備え
たガス出口を持つ500mA!容パイレックスガラス製
四つロフラスコに、m−フェノキシトルエン:酢酸:パ
ラアルデヒド: Co (OAC)24H20:臭素化
合物−1: 12.5 : 0.03 :0.3 :0
.04(モル比)の組成を持つ原料液200TfLlを
加え、湯浴で反応温度を50〜55℃に保つとともにr
−p−m1000〜1200で液を激しく撹拌しながら
300TLl/minの速度で空気を送入し所定時間反
応を行なった。
反応生成液は、シラン処理したセライト545に10重
量係のシリコン油0V−17を担持させたものを充填剤
とする昇温ガスクロマトグラフ法により分析した。
実験結果は表1のとおりである。
なお、共酸化剤を添加しない場合は、臭素化合物を添7
711してもこの条件ではまったく反応しなかった。
原料のm−フェノキシトルエンは、m−クレゾール1.
25モルにブロムベンゼン1.0モル、KOHl、0モ
ル、および銅粉1gをカロえ、撹拌しながら昇温しで生
成水を系外に追出し、反応温度が200°Cに達してか
らさらに60分反応させて合或し、ベンゼン抽出後、ア
ルカリ洗浄および精留をくり返し、充分精製して使用し
た。
実施例 2 臭素化合物としてNaBrを使用し、実症例1とまった
く同様な酸化実験を行ない、反応温度と反応成績の関係
について検討し表2の結果を得た。
米1 反応液組成をm−フェノキシトルエ ン2 ン:酢酸:Co(OAc)2 ・4H20:NaBr:
アセトアルデヒド−1=8 :0.05:0.01 :0.03(モル比)とし、酸
化剤として酸素(送入速度 3.61/hr)を用いた。
反応液組成をm−フェノキシトルエ ン:酢酸:Co(OAc)2・4H20:NaBr:ア
セトアルデヒド−1:8: 米3 米4 0.01 :0.01 :0.03(モル比)とし、酸
化剤として酸素(送入速度 3.611/hr)を用いた。
反応液組成をm−フェノキシトルエ ン:酢酸:無水酢酸: Co(OAc)24H20:L
iBr−H2O:パラアルデヒド−1ニア :0.5
:0.1 :0.07:0.03(モル比)とした。
反応液組成をm−フェノキシトルエ ン:酢酸:無水酢酸:Co(OAc)2 4H20:LiBr−H2O:アセトアルデヒド=1ニ
ア:1:0.1:0.07 :0.1(モル比)とした。
実施例 3 Co (OAc ) 2 ” 4 H20を触媒、酢酸
を溶媒とし、臭素化合物としてNaBrを、共酸化剤と
してアセトアルデヒドを添力日し、各種反応条件でm
−メトキシトルエンの常圧酸素酸化(送入速度3〜3.
61/hr)を行ない表3の結果を得た。
なお、反応装置や分析法は実焔例1とまったく同様であ
る。
また、m−メトキシトルエンは、m−クレゾールとジメ
チル硫酸より常法によって合或し、実施例1に記載した
のと同様な方法で充分に精製して反応に使用した。
実施例 4 被酸化物をm−フェノキシトルエンとする以外は実施例
3とまったく同様にして実験を行ない、表4の結果を得
た。
実施例 5 実施例1とまったく同様にして種々の化合物の酸素酸化
を行ない、反応系に臭素化合物および共酸化剤が存在す
る場合と、存在しない場合の比較を試みたところ、反応
系に臭素化合物および共酸化剤が存在しない場合は、表
5に示した反応条件ではまったく反応が生起せず、反応
湯度を酢酸の沸点付近とし、原料化合物の2〜3モル倍
の無水酢酸と8〜10モル倍の酢酸の混合溶媒を使用し
ても、3時間以内には反応が生起しなかった。
共酸化剤および臭素化合物が共存時の実験結果は表5の
とおりである。
なお、原料化合物はm−クレゾールと臭化炭化水素より
、実施例1と同様にして合成した。
また、反応生成物の確認はGC−MS法によって行なっ
た。
対圧) 1.5 Ke/crAで酸素化した。
なお、酸素は蓄圧器より圧力調整器を通して供給し、酸
素圧は常に1.5 Ky/fflに保つようにした。
また、攪拌速度は1600rpmとした。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 m−クレゾールのアルキルまたはアリールエーテル
    を、低級脂肪酸および/またはその無水物を溶媒とし、
    被酸化物のo、oiモル倍以上の可溶性コバルト塩、被
    酸化物の0.001〜0.3モル倍でかつコバルト塩の
    0.005〜5モル倍の可溶性臭素化合物、および被酸
    化物の0.001〜0.2モル倍の共酸化剤の共存下に
    、0.1〜2ny= (絶対圧)の酸素分圧下で、反応
    率10〜60饅の点まで、分子状酸素によって液相酸化
    することを特徴とする、エーテル結合を持ったベンジル
    アルコールおよび/またはベンズアルデヒド誘導体の製
    造方法。
JP52071378A 1977-06-16 1977-06-16 エ−テル結合を持ったベンジルアルコ−ルおよび/またはベンズアルデヒト誘導体の製造方法 Expired JPS5850970B2 (ja)

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JP52071378A Expired JPS5850970B2 (ja) 1977-06-16 1977-06-16 エ−テル結合を持ったベンジルアルコ−ルおよび/またはベンズアルデヒト誘導体の製造方法

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JP (1) JPS5850970B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4962438A (ja) * 1972-10-16 1974-06-17

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JPS4962438A (ja) * 1972-10-16 1974-06-17

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JPS5382738A (en) 1978-07-21

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