JPS5850201Y2 - ガス燃焼式貯湯湯沸器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はガス燃焼式貯湯湯沸器の加熱方式の改良に関す
るものである。

従来の貯湯湯沸器にあっては第５図に示すように貯湯槽
１′の底部にガス燃焼式加熱装置Ａ′を配置し、貯湯槽
１′の中央に貫通した排気管６′を経て排ガスを排気す
るようになっている。

しかしかかる従来例にあっては貯湯槽１′の底部にガス
燃焼式加熱装置Ａを配置しであるだけなので、給湯しよ
うとする場合湯の使用量に関係なく常に貯湯槽１内全体
の湯が加熱されることになり、貯湯槽１内の湯全体が高
温になるため放熱量が多くなり熱効率が悪いという欠点
があった。

本考案は叙述の点に鑑みて為されたものであって、本考
案の目的とするところは使用用途に応じて上部のみや全
体を加熱することができ、必要量だけ湯を高温に加熱で
きて放熱量を最低限に押えて熱効率を向上することがで
きるガス燃焼式貯湯湯沸器を提供するにある。

以下本考案を詳細に説明する。

ガス燃焼式貯湯湯沸器は、貯湯槽１の上下方向の略中央
部と下部とに夫々ガス燃焼式加熱装置Ａを配置し、貯湯
槽１の外套３の一部に上下方向に亙って収納部４を設け
、収納部４内に吸気管５と排気管６とを平行に近接させ
て上下方向に内装し、夫々のガス燃焼式加熱装置Ａと吸
気管５及び排気管６とを接続したものである。

次に本考案を実施例によりさらに具体的に説明する。

１は上下を閉塞せる高さの高い貯湯槽であって、この貯
湯槽１の中間部と下方の周側板２０には透孔２１を穿設
しである。

８は前記透孔２１を閉塞せる閉塞板であって、この閉塞
板８には筒状管よりなる燃焼室９とこの燃焼室９に一端
に接続せるＵ字状に曲成した筒状管よりなる熱交換器１
２の他端とを溶接等により密接的に固着してあり、この
燃焼室９及び熱交換器１２を前記貯湯槽１下部の透孔２
１を介して貯湯槽１内に横方向に位置させ、閉塞板８を
貯湯槽１の透孔２１に固着したフランジ管２２にビス等
により固着し、貯湯槽１の透孔２１を閉塞してあり、こ
の固着により燃焼室９及び熱交換器１２を貯湯槽１内に
配置固着されるものである。

２はガスバーナでガスバーナ２の燃焼部２３を前記燃焼
室９に露出させである。

２４は混合管１０端に設けた一次空気調節板、２５は二
次空気供給口でバーナ２の適所に設けである。

１１はバーナ２の混合管１０に一端を接続したガス供給
管で他端は器外に延出しである。

７は閉塞板８に固着した箱体であって、この箱体７には
吸気管５の一端を連結してあり、吸気管５の他端は器外
に延出させである。

６は排気管で排気管６の一端は前記熱交換器１２の出口
側に連結してあり、排気管６の他端はファン２６を介し
て器外に延出しである。

上記のようにしてガスバーナ２、燃焼室９及び熱交換器
１２よりなるガス燃焼式加熱装置Ａが構成され、貯湯槽
１の上下方向の略中間部と下部とに夫々ガス燃焼式加熱
装置Ａが位置している。

３は筒状の外套であって、外套３には上下方向に亙って
外方に突曲させて収納部４を設けてあって、この外套３
を前記貯湯槽１の外周に適宜断熱材を介して被着してあ
り、前記外套３の収納部４内に前述した吸気管５と排気
管６及び箱体７とを配置されるようしである。

さらに貯湯槽１の上面には台所、風呂、洗面所等に給湯
するための給湯口１４を突出させてあり、貯湯槽１の下
部側面には外套３より突出せる給水口１５を設けてあり
、貯湯槽１上面の給湯口１４近傍にはマグネシウムアノ
ードのような防蝕管を投入するための投入口１８を設け
である。

外套３の配管収納部４の中間部及び下部には箱体７に夫
々対応するように蓋体１６を取着してあって、蓋体１６
を開放することによりガス燃焼式加熱装置Ａの組立てや
修理・点検ができるようになっている。

また貯湯槽１の中間部と下部とには夫々サーモスタット
１７を配置してあって、中間部のサーモスタット１７に
て感知した温度にて中間部のガス燃焼式加熱装置Ａのバ
ーナ２の燃焼乃至消火の動作を制御し、下部のサーモス
タット１７にて感知した温度にて下部のガス燃焼式加熱
装置Ａのバーナ２の燃焼乃至消火の動作を制御するよう
になっている。

さらに中間部のバーナ２及び下部のバーナ２は夫々別々
のスイッチにて燃焼乃至消火が行なえるようになってい
る。

しかして貯湯槽１内に給水口１５から水を入れ、ガス供
給管１３からガスを供給すると共にガス燃焼式加熱装置
Ａのバーナ２に点火して吸気管５から強制的に空気を送
って燃焼させると、加熱空気が熱交換器１２を通って排
気管６から外部に排気される。

この際熱交換器１２内のフィン１３により加熱空気が熱
交換して貯湯槽１内の水が加熱され、貯湯槽１内の水が
湯になる。

また通常は中間部に位置するガス燃焼式加熱装置Ａのバ
ーナ２だけを燃焼させてあって、中間部のガス燃焼式加
熱装置Ａにて貯湯槽１の中間部より上の湯だけ加熱され
て比較的低い温度の湯を台所、洗面所等に給湯できるよ
うになっている。

通常貯湯槽１内の湯の温度を低温に保っておくと貯湯槽
１内の湯と仲買との温度差が小さくて放熱量が少なく熱
効率が良い。

殊に中間部より上部の湯だけ加熱されていると一層熱効
率がよい。

また風呂等に給湯するために温度の高い湯が必要なとき
には下部に位置するガス燃焼式加熱装置Ａのバーナ２も
燃焼させると、中間部より上方の湯が供給されている間
に中間部より下方の湯も加熱され、また下のガス燃焼式
加熱装置Ａにて加熱された湯か沖間部のガス燃焼式加熱
装置Ａにて再加熱されて高温の湯が風呂等に供給される
。

さらに中間部のガス燃焼式加熱装置Ａのバーナ２を消火
して下部のガス燃焼式加熱装置Ａのバーナ２を燃焼させ
ることにより貯湯槽１の上の湯を供給している間に貯湯
槽１の下部の湯を加熱でき、量的に風呂に充分給湯でき
るものである。

本考案は叙述の如く貯湯槽の上下方向の略中間部と下部
とに夫々ガス燃焼式加熱装置を配置しであるので、通常
台所、洗面所しか湯を必要とせず比較的低温の湯だけで
よい場合は中間のガス燃焼式加熱装置だけを作動させて
おくことにより貯湯槽内の上部を加燃して上部のみを加
熱して低温の湯を貯湯でき、放熱量が少なく熱効率のよ
いものである。

しかも貯湯槽の上方のみを加熱して下方は水に近い状態
にしておけるので、ガスの使用量も少なくできるもので
あり、また風呂等に高温あるいは多量の湯を給湯する場
合は中間部と下部のガス燃焼式加熱装置を両方作動させ
ることにより、貯湯槽の上部の湯を中間部のガス燃焼式
加熱装置にて加熱して供給している間に下部の湯を下部
のガス燃焼式加熱装置にて加熱できると共に下部の加熱
した湯を中間部のガス燃焼式加熱装置にて加熱でき、高
温の湯を多量に供給できるものであり、さらに風呂等に
給湯する場合下部のガス燃焼式加熱装置のみを作動させ
ることにより貯湯槽の上部の湯を給湯している間に下部
の湯を加熱でき、量的に充分給湯できるものである。

従って本考案により必要なときに必要な温度の湯を得る
ことができると共に放熱量を最低限に押えて熱効率を向
上できるものである。

また本考案は貯湯槽の外套の一部に上下方向に亙って収
納部を設け、収納部内に吸気管と排気管とを平行に近接
させて上下方向に内装し、夫々のガス燃焼式加熱装置と
吸気管及び排気管とを接続したので、中間部と下部に配
設したガス燃焼式加熱装置にて加熱するものであっても
ガス燃焼式加熱装置に対して吸気と排気とを夫々１本の
管で行なえるものであり、しかも貯湯槽の内面に露出し
ないようにコンパクトに収めることができるものである
。

つまりガス燃焼式加熱装置は配管が複雑になり２個のガ
ス燃焼式加熱装置があると一層複雑になるが本考案はそ
の配管を外部から見えないようにコンパクトにまとめる
ことができるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の斜視図、第２図は同上の一
部切欠斜視図、第３図は同上の概略断面図、第４図は同
上のガス燃焼式加熱装置の断面図、第５図は従来例の断
面図であって、１は貯湯槽、３は外套、４は収納部、５
は吸気管、６は排気管、Ａはガス燃焼式加熱装置である
。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 貯湯槽の上下方向の略中間部と下部とに夫々ガス燃焼式
   加熱装置を配置し、貯湯槽の外套の一部に上下方向に亙
   って収納部を設け、収納部内に吸気管と排気管とを平行
   に近接させて上下方向に内装し、夫々のガス燃焼式加熱
   装置と吸気管及び排気管とを接続して戊るガス燃焼式貯
   湯湯沸器。