JPS5850112B2 - 静止形インバ−タ装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は直流を交流に変換する静止形インバータ装置
の改良に関するもので、特に静止形インバータの自動限
流に関するものである。

一般に静止形インバータは規定値以上の負荷電流を一瞬
間でも流すと転流失敗を生じ直流−交流の変換機能が停
止するので負荷電流が規定（置板上になれば出力電圧を
ほとんど零ボルト程度に降下させ負荷電流を規定値以下
に限流するようになっている。

従って負荷投入時にインラッシュ電流が流れるような負
荷を投入する場合には主に抵抗とコンタクタより成る抵
抗付負荷投入機が使用されインラッシュ電流を抑制させ
る方法が採用されている。

このようなものにおいて今負荷が通常の変圧器、モータ
等の負荷であればまず抵抗によってインラッシュ電流が
抑制されコンタクタにて抵抗を短絡すれば第２回目のイ
ンラッシュ電流も生じることもなく正常に負荷へ給電で
きる。

しかし負荷が通信機等の容量性負荷であれば、抵抗付負
荷投入機により第１回目のインラッシュ電流は抵抗で抑
制されるが、抵抗をコンタクタで短絡すれば短絡時の抵
抗量電圧とフィルタコンデンサと電線等のインダクタン
スより決まるフィルタコンデンサの放電電流が流れ、こ
の放電電流が第２回目のインラッシュ電流となって負荷
へ流れることになる。

このような従来の静止形インバータ装置のブロック図を
示す第１図および動作波形の包絡線を示す第２図でもっ
て、容量性負荷を投入する場合の説明をする。

図において５は静止形インパーク装置であり、直流を交
流矩形波に変換する静止形インパーク１と、交流矩形波
を交流正弦波に波形整形する直列リアクトルＬＳおよび
フィルタコンデンサＣＰからなるフィルタ２、出力電流
を検出する変流器３および出力電流が規定値以上になっ
たときにインバータ出力電圧を零ボルト程度に降下し出
力電流を規定値以下に限流するための限流回路４より構
成され、ラインフィルタ０１． Ｌｌ。

０２等を有する通信機等６の容量性負荷７へ配線用しゃ
断器ＮＦ１と抵抗Ｒ□とコンタクタに１より構成される
抵抗付負荷投入機３を通して給電される。

このような構成において、金策２図の時刻ｔ１で容量性
負荷７を投入すれば静止形インバータ１の出力電流は静
止形インバータ１−フィルタ２−変流器３−配線用しゃ
断器ＮＦ１→抵抗Ｒ１−負荷７と流れインラッシュ電流
は抵抗Ｒ１により抑制され第２図す図の様になり、従っ
て出力電圧第２図ａ図にも変化が生じない。

しかし時刻ｔ２でコンタクタに１により抵抗Ｒ１を短絡
すればインバータ１の出力電流は静止形インバータ１→
フィルタ２−変流器３−配線用しゃ断器ＮＦ１−コンタ
ククに１−負荷７と流れると同時に第２図Ｃ図の抵抗量
電圧■□がコンタクタに１によって瞬時に零ボルトにさ
れるためにフィルタコンデンサＣＰの放電電流がフィル
タコンデンサＯＰ→変流器３→配線用しゃ断器ＮＦ１→
コンククタに１−負荷Ｔと流れこの電流が第２回目のイ
ンラッシュ電流となり電線のインダクタンスをｌ （Ｈ
ｌとし電線の抵抗を無視すれば第２図す図のインラッシ
ュ電流ＩＰはほぼ■□１１→＋’となる。

一般に電線インダクタンスｌは非常に小さな値であるた
めに、抵抗電圧■□が小さくても第２回目のインラッシ
ュ電流ＩＰは持続時間は短いが大きな波高値となる。

この電流ＩＰが変流器３を流れることによって限流回路
４が動作し静止形インバータ１の出力電圧Ｖｏｕｔは第
２図ａ図のごとく瞬時に零ボルト程度に降下し、インラ
ッシュ電流ＩＰが減少ｆ時刻ｔ３に出力電圧Ｖｏｕｔは
正常に復帰する。

しかし時刻ｔ２とｔ３の間の出力電圧異常が例えば配線
用しゃ断器ＮＦ２に接続されている他の負荷に悪影響を
与える。

この発明はこのような点にかんがみてなされたもので、
フィルタコンデンサの放電電流が流れても負荷に安定な
電力を供給することができる静止形インバータ装置を提
供するものである。

以下第３図に示すこの発明の一実施例を示す第３図につ
いて説明する。

第３図において第１図と異なるところは変流器３をフィ
ルタコンデンサＣＰの前段に設けた点である。

このような構成において、令弟４図の時刻ｔ１で負荷７
を投入すれば静止形インパーク１の出力電流は静止形イ
ンバーク１−直列リアクドルＬＳ−変流器３−配線しゃ
断器ＮＦ１−抵抗Ｒ７−負荷７と流れインラッシュ電流
は抵抗Ｒ１により抑制され第４図す図の様になり出力電
圧第４図ａ図にも変化が生じない。

次に時刻ｔ２でコンダクタに１により抵抗Ｒ１を短絡す
ればインバータ出力電流は静止形インバータ１→直列リ
アクトルＬＳ→変流器３−配線しゃ断器ＮＦ１→コンタ
クタに１→負荷７と通常の値で流れ、同時に第４図Ｃ図
の抵抗量電圧■Ｒがコンタクタに１によって瞬時に零ボ
ルトにされるためにフィルタコンデンサＣＰの放電電流
がフィルタコンデンサＯＰ→配線用しゃ断器ＮＦ１−コ
ンタクタに１→負荷７とインラッシュ電流として流れる
が、この電流は波高値は高いが持続時間が短いため大部
分フィルタコンデンサＣＰから流れこのインラッシュ電
流ＩＰは変流器３に流れないので限流回路４が動作せず
従ってインバータの出力電圧はａ図の様に何の影響も受
けずに負荷１０及び配線しゃ断器ＮＦ２に接続されてい
る他の負荷へも安定な電力を供給できる。

なお以上は変流器３をフィルタコンデンサｃＰと直列リ
アクトルＬＳとの間に設けたものについて述べたが、こ
れには限らずフィルタコンデンサＣＰより前段部であれ
ば良く、例えば直列リアクトルＬＳより静止形インバー
タ１側にあっても同一機能をもたせることができる。

また電流検出用に変流器３を使用しているが、抵抗等の
他の検出器でも同一機能をもたせることができる。

さらに複数台の静止形インバータを並列運転させる場合
にも同様にこの発明を適用することができ同一機能をも
たせることは明らかである。

以上のようにこの発明は静止形インバータの出力をフィ
ルタコンデンサの前段部で検出し、この検出出力によっ
て上記静止形インバータの出力を制御しているめで、静
止形インバータは上記フィルタコンデンサの放電電流に
よる影響がなく制御され負荷に正常な電力を安定して供
給することができる等効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の静止形インバータ装置を示すブロック図
、第２図は上記第１図の各部の信号を示す波形図、第３
図はこの発明の一実施例を示すブロック図、第４図は上
記第３図の各部の信号を示す波形図である。 図において、１は静止形インバータ、３は変流器、４は
限流回路、ＣＰはフィルタコンデンサである。 なお図中同一符号は同一または相当部分を示すものとす
る。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 容量性負荷を投入する際のインラッシュ電流を抑制
   する目的で、抑制抵抗と抵抗短絡用コンタクタとから構
   成される抵抗付負荷投入機が静止形インパークの出力と
   容量性負荷との間に設けられた静止形インバータ装置に
   おいて、出力波形整形用のフィルタコンデンサの前段部
   に上記静止形インバータの出力電流を検出する検出器を
   設け、この検出器の検出出力により上記抵抗付負荷投入
   機の抵抗短絡時に上記フィルタコンデンサから流れる放
   電電流の影響を受けないで、出力電圧を一定に制御する
   ことを特徴とする静止形インパーク装置。