JPS5849847Y2 - ウインドガラスの周縁モ−ル - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、車体に接着固定されるウィンドガラスと車体
との間隙部を隠蔽するために用いられるウィンドガラス
の周縁モールの改良に関する。

一般に、接着式ウィンドガラスの取付構造として、フロ
ントウィンドガラス１を例にとって説明すると、第１図
及び第２図に示すように、フロントウィンドガラス１は
、このフロントウィンドガラス１の周縁裏面に予めダム
ラバー２を貼着すると共に、このダムラバー２より外側
のフロントウィンドガラス１の裏面に接着剤３を塗布し
、この状態で車体側に形成した態形ロフランジ４の突出
部５にダムラバー２によって接着剤３のはみ出しを防止
しながら接着固定されるものである。

このタイプに於いて、フロントウィンドガラス１の周縁
と窓開口フランジ４との間隙６を隠蔽するために、従来
にあってはモールＭが装着されてイタ。

このモールＭは、第２図に示すように、合成樹脂等によ
って長尺に押出成形されるものであって、フロ／トウイ
ンドガラス１の周縁と窓開口フランジ２との間隙６を覆
う装飾部７と、この装飾部７の裏面から内方に延びる脚
部８と、この脚部８の両側に複数突設されたリップ９と
から成り、このモールＭは、上記間隙６内に上記脚部８
を挿入して脚部８の先端をフロントウィンドガラス１固
着用の接着剤３内に埋設させると共に、上記装飾部７の
両側をフロントウィンドガラス１の周縁上面及び窓開口
フランジ４の立上り部１０基端上面に当接させて取付け
られていた。

そしで、上記窓開口フランジ４の立上り部１０には、複
数の凸条から成る係止部１１を備えたファスナ１２が貼
着されており、上記車体側に突設したリップ９ａの先端
が上記係止部１１に係止されると共に、フロントウィン
ドガラス１側に突設したリップ９ｂの先端がガラス端面
１３に弾接した状態で、モールＭの抜は防止及び幅方向
の位置規制が為されていた。

然しなから、このような従来のウィンドガラスの周縁モ
ールにあっては、フロントウィンドガラス１の周縁と窓
開口フランジ４との間隙６にかける幅寸法ｔがフロント
ウィンドガラス１の組付誤差によって狭くなった個所に
、上記モールＭの脚部８を挿入すると、脚部８の両側に
突設した複数のリップ９が大幅に曲げられることになり
、特に、上記車体側に突設したリップ９ａの先端がファ
スナ１２の係止部１１に係止されることなく、めくれ上
った状態になってし１う虞れがある。

この結果、モールＭの脚部８の先端が接着剤３内に充分
に埋設されていない場合にあっては、上記リップ９によ
ってはモールＭの浮上りを有効に防止し得ないという不
具合があった。

本考案は以上の観点に立って為されたものであって、そ
の目的とするところは、少くとも脚部の一側に設けたリ
ップの先端部近傍裏面に、ウィンドガラスの周縁若しく
は窓開口フランジの立上り部に設けた係止部に係止され
る突起を形成することにより、ウィンドガラスの周縁と
窓開口フランジとの間隙幅が狭い個所に釦いても、リッ
プと係止部との係止状態を確保し、もって、モールの浮
上りを有効に防止するようにしたウィンドガラスの周縁
モールを提供することにある。

以下、添付図面に示す実施例に基づいて本考案を詳細に
説明する。

第３図及び第４図に示す実施例に於いては、フロントウ
ィンドガラス１の周縁に装着されるモールＭが示されて
かり、このモールＭの基本的構成は、従来例と同様に、
フロントウィンドガラス１の周縁と窓開口フランジ４と
の間隙６を覆う装飾部７と、この装飾部７の裏面から内
方に延びる脚部８と、この脚部８の両側に突設された複
数のリップ９とから成るが、従来例と異なり、上記リッ
９の先端部近傍裏面には、突起１４がリップ９と一体的
に形成されている。

又、この実施例に於いて、窓開口フランジ４の立上り部
１０には、第４図に示すように、複数の凸条から成る係
止部１１を備えたファスナ１２が貼着されており、モー
ルＭ装着時に、上記車体側に突設したリップ９ａの先端
あるいは上記突起１４が上記係止部１１に係止され得る
ようになっている。

従って、この実施例に係るウィンドガラスの周縁モール
によれば、フロントウィンドガラス１の周縁と窓開口フ
ランジ４の立上り部１０との間隙６にち・ける幅寸法ｔ
が狭い個所に、上記モールＭの脚部８を挿入すると、こ
の脚部８の先端が接着剤３内に喰込むと共に、上記装飾
部７の両側がフロントウィンドガラス１の周縁上面及び
窓開口フランジ４の立上り部１０基端上面に夫々当接し
た状態になって、モールＭがフロントウィンドガラス１
の周縁に装着される。

このとき、上記リップ９は狭い間隙６内にあって大幅に
曲げられることになり、車体側に突設したリップ９ａの
先端が係止部１１に係止されることなくめくれ上った状
態になる。

この状態において、夫々のリップ９ａ。９ｂの先端部近
傍裏面には突起１４が形成されているので、一方のリッ
プ９ａに設けた突起１４が上記係止部１１に係止され、
リップ９ａの先端が係止部１１によって位置決めされる
と共に、他方のリップ９ｂに設けた突起１４がガラス端
面１３に弾接して支持されることになる。

この結果、車体側に突設したリップ９ａの先端が外方向
に移動することはなく、モールＭの浮上りは有効に防止
される。

尚、フロントウィンドガラス１周縁と窓開口フランジ４
との間隙６における幅寸法ｔが比較的広い場合にあって
は、従来と同様に、車体側のリップ９ａの先端が係止部
１１に係止され、フロントウィンドガラス１側のリップ
９ｂの先端がガラス端面１３に弾接することになる。

尚、上記実施例に於いては、フロントウィンドガラス１
側のリップ９ｂにも突起１４を形成しているが、この突
起１４は、必ずしも必要ではなく、少くとも係止部１１
を設けた側に延びるリップ９ａに突起１４を形成すれば
よい。

又、上記突起１４は夫々のりツブ９に一つずつ形成して
いるが、必ずしも、これに限定されるものではなく、突
起１４をリップ９の先端から基端に向けて複数形成して
もよく、この場合には、フロントウィンドガラス１周縁
における間隙６の幅寸法ｔが極端に狭い場合であっても
、基端寄りの突起１４が係止部１１に係止されてモール
Ｍの浮上りを有効に防止できることになる。

更に、上記実施例では、係止部１１を窓開口フランジ４
の立上り部１０に形成しているが、フロントウィンドガ
ラス１側に設けてもよく、筐た、夫々に設けても差支え
ない。

更に又、上記実施例ではフロントウィンドガラス１の周
縁モールについて説明しているが、これに限定されるも
のではなく、例えば、サイドウィンドガラス、バックウ
ィンドガラスあるいはルーフパネルに開設した屋根開口
に装着されるウィンドガラス等の周縁モールについて本
考案を適用してもよいことは勿論である。

以上説明してきたように、本考案に係るウィンドガラス
の周縁モールによれば、少くとも脚部の一側に設けたリ
ップの先端部近傍裏面に、ウィンドガラスの周縁若しく
は窓開口フランジの立上り部に設けた係止部に係止され
る突起を形成したので、ウィンドガラスの周縁と窓開口
フランジとの間隙幅が狭い個所においてモールを装着し
た場合であっても、突起の存在によってリップの先端部
と係止部との係止状態を確保することができ、モールの
浮上りを有効に防止することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はウィンドガラスの周縁モールの取付位位を示す
自動車の斜視図、第２図は従来のウィンドガラスの周縁
モールの一例を示す第１図中■■線断面図、第３図は本
考案に係るウィンドガラスの周縁モールの一実施例を示
す断面図、第４図は第３図における周縁モールの取付状
態を示す断面図（第１図中■−■線断面図に相当）であ
る。 Ｍ・・・モール、１・・・ウィンドガラス（フロントウ
ィンドガラス）、３・・・接着剤、４・・・窓開口フラ
ンジ、７・・・装飾部、８・・・脚部、９（９ａ 、９
ｂ）・・・リップ、１０・・・立上り部、１′１・・・
係止部、１４・・・突起。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １）車体に固定されるウィンドガラス１の周縁と車体に
   形成した窓開口フランジ４との間隙６を覆う装飾部７と
   、この装飾部７の裏面から内方に延び、その先端がウィ
   ンドガラス１固着用の接着剤３内に埋設される脚部８と
   、この脚部８の両側に複数突設され且つその先端がウィ
   ンドガラス１の周縁及び窓開口フランジ４の立上り部１
   ０に夫々弾接するリップ９とから威るウィンドガラスの
   周縁モールに於いて、少くとも脚部８の一側に設けたリ
   ップ９の先端部近傍裏面には、ウィンドガラス１の周縁
   若しくは窓開口フランジ４の立上り部１０に設けた係止
   部１１に係止される突起１４を形成したことを特徴とす
   るウィンドガラスの周縁モール。 ２）上記突起１４は、リップ９の先端から基端に向かっ
   て複数形成されていることを特徴とする実用新案登録請
   求の範囲第１）項記載のウィンドガラスの周縁モール。