JPS5849158Y2 - 圧造成形機の素材供給量検出装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、圧造成形機へ間歇的に供給される長尺素材
の各回ごとにおける実際の供給量を自動的に検出させる
ための装置に関する。

ところで、ボルトフォーマ−などのような圧造成形機に
於ては、加工される素材として長尺のものが使用され、
これを間歇的に供給して機内で所要長さに切断させた後
、その切断された素材に対し所定の圧造加工を施すよう
にされている。

かかる圧造成形機への一回の素材供給量は、供給ロール
の回転量によって制御され、且つ機内の素材ストッパー
の位置によって規制されるのが通例であるから、常に同
じ筈であるが、実際には供給ロールの長尺素材に対する
滑り等が原因して、散発的もしくは続発的に不足するこ
とがあり、従って該素材の機内での切断長さも不足して
、後の圧造段階で不良な圧造成形品を生ぜしめることに
なり易い。

本考案は、上記したような実情に対処して、圧造成形機
への実際の素材供給量を常時監視させ、ひいては供給量
が不足するときの対応処置を講じ易くするため、間歇的
に供給される長尺素材の各回ごとにおける供給量を、該
素材の実際の移動量から自動的に検出させ得るようにし
たものである。

以下これを図面に示す実施例について詳述する。

図に於て１は圧造成形機の機体であって、図には素材供
給側の一部分のみが示されている。

２゜３は長尺素材４を圧造成形機内へ向かって第１図中
の矢印イ方向へ間歇的に移動させるための素材供給ロー
ルであって、少なくとも上下一対が用意される。

これらの各ロール２，３は、機体１側に支持され、長尺
素材４を上下から加圧挾持しつつ互に相反する矢印口、
へ方向へ夫々間歇的に回転させられるようになっている
。

従って所要長さずつ間歇的に供給されるべき長尺素材４
の各回ごとにおける供給量は、上記両ロール２，３の各
回ごとの回転量によって制御されることになり、且つま
た第１図の矢印イ方向前方の機内へ設置された図示しな
い素材ストッパーの位置によっても、その上限値が規制
されるようになっているものとする。

かかる圧造成形機の素材供給装置に対して、本考案に係
る素材供給量検出装置は次のように構成されている。

即ち１１は前記機体１の素材供給ロール２，３よりも手
前に設置された装置全体のハウジングであって、広い内
部空間１２を有する。

１３は上記−・ウジング１１の下部を貫通する素材通路
であって、前記の長尺素材４を通過させるに充分な内径
をもつと共に、その入口はラッパ状に拡開された素材導
入口１４とされ、筐た該通路の途中−個所には、長尺素
材４の外周面をハウジングの内部空間１２内へ露呈させ
るための開所１５が設けられている。

１６は上記−・ウジングの内部空間１２内へ収められた
可動アームであって、基端部を枢支する支軸１７により
回動昇降自在とされ、バネ１８の加圧力によって、先端
を下降させる方向へ弾力的に附勢されている。

１９は長尺素材４の長さ方向への移動量を回転量に変換
するための検出ローラであって、回転軸２０を有し、該
軸で軸受２１を介して上記可動アーム１６の先端下方に
支持されている。

この検出ローラ１９は、前記の開所１５上に位置し、該
開所から露呈した長尺素材４の外周面へ、可動アーム１
６に働く前記のバネ１８で弾力的に圧接させられるよう
になっている。

２２は上記検出ロー２１９の回転量を電気的な検出信号
ａに変換して出力するための回転量検出器であって、例
えば微小回転角ごとに１個のパルスを発生させるような
ロータリ・パルスエンコーダなどが使用されるものとす
る。

この回転量検出器２２は、−・ウジング内部空間１２の
開所１５から少し離れた個所にあり、前記の可動アーム
１６へ取り付けられた状態に於て、該検出器の入力軸２
３と前記検出ローラの回転軸２０とは適当なカップリン
グ２４を介し連結されている。

２５は上記の検出信号ａが入力される表示盤であって、
該信号の電気量をディジタル表示する計測値表示窓２６
と、設定した素材供給量の下限値をディジタル表示する
設定値表示窓２７とが備えられ、前記ハウジング１１の
近傍もしくは図示しない圧造成形機の操作盤等へ設置さ
れるものとする。

然して計測値表示窓２６の表示数値は、圧造成形機内で
素材切断が行なわれたとき零復帰させられるものとし、
曾た設定値表示窓２Ｔの表示値は、手動操作で自由に変
更でき、且つその表示された数値に相当する回転量だけ
前記の供給ロール２゜３を回転させるべく、該各ロール
の駆動源が制御されるものとする。

更にこの表示盤２５には、計測値が設定値よりも不足す
るときだけ非常信号すを出力し得るような機能が備えら
れているものとし、且つこの信号すの出力端は、供給量
不足を報知するためのランプないしブザー等からなる報
知器２８に接続され、必要に応じては圧造成形機の非常
停止回路２９をもこの信号すで動作させるべく該回路へ
も接続されるものとする。

３０は前記可動アーム１６をバネ１８に抗して上昇させ
るための手動−・ンドルで、該アームの先端に取り付け
られ、ハウジング１１の窓３１から外部へ突出している
。

３２は素材通路１３内における開所１５の位置に長尺素
材４が存在しないときの可動アーム１６の過剰な下降を
検出する手段として採用されたリミットスイッチであっ
て、該アーム先端の押しネジ３３の下方に設けられ、３
４は上記スイッチ３２を保護するための止めネジであっ
て、ノ・ウシフグ１１内における段部３５の上方に於て
上記アーム１６に取り付けられている。

なお上記リミットスイッチ３２が動作させられたとき該
スイッチから出力される検出信号Ｃは、供給されるべき
長尺素材４の終了を意味するものであるから、そのスイ
ッチ３２は、素材終了を報知するためのランプないしブ
ザー等からなる報知器３６に接続され、必要に応じては
前記した圧造成形機の非常停止回路２９をもこの信号Ｃ
で動作させるべく該回路へも接続されるものとする。

上記した構成に於て、いｌ素材通路１３に長尺素材４が
通され、これの先端は素材供給ロール２゜３間を経て圧
造成形機内の素材ストッパーに当たっているものとする
。

この状態に於て、機内で長尺素材４の先端部分が切断さ
れ、次の圧造段階へ移されると、まず表示盤２５の計測
値表示窓２６に表示された数値が零復帰し、次いで素材
供給ロール２，３が矢印口、へ方向へ回転して、長尺素
材４を矢印イ方向へ移動せしめる。

なお素材供給ロール２，３の１回の回転量は、表示盤２
５の設定値表示窓２１へ表示された数値にもとづいて制
御され、図例では、少なくとも１５４．２０ＷｒＩｒＬ
の長さだけは長尺素材４を移動させるべく、該各ロール
が回転することになる。

然して長尺素材４の外周面には、素材通路１３の開所１
５に於て、検出ローラ１９が弾力的に圧接させられてい
る。

従って長尺素材４が長さ方向へ移動すると、検出ロー２
１９も追従回転して、前者の移動量を、これに相当した
回転量に変換せしめる。

するとこの回転量が、回転軸２０からカップリング２４
を介して回転量検出器２２へ伝えられるため、該検出器
からは、その回転量、即ち長尺素材４の長さ方向への実
際の移動量を内容とした検出信号ａが出力され、且つこ
の信号ａは表示盤２５へ入力されて、これの計測値表示
窓２６に、該信号の内容をディジタル表示せしめる。

このようにして長尺素材４の圧造成形機内への供給が完
了したとき、計測値表示窓２６に表示された数値が、設
定値表示窓２７に表示された数値に等しいか或はそれ以
上、例えば図示の如＜ １５４゜５２ｗｍ＋であるなら
ば、機内では長尺素材４の先端部分が切断され、計測値
表示窓２６の表示数値も再び零に復帰させられる。

これに対して計測値表示窓２６に表示された数値が設定
値表示窓２７に表示された数値よりも不足するならば、
このとき表示盤２５から出力される非常信号すによって
、供給量不足報知器２８が動作させられ、必要に応じて
は圧造成形機の非常停止回路２９が動作させられること
になる。

なお素材供給量の上限値は、圧造成形機内の素材ストッ
パーの位置によって確実に規制されるため、長尺素材４
の実際の供給量がその上限値を超える虞れはない。

一方、上記のようにして圧造成形機へ間歇的に供給され
る長尺素材４が終了に近づき、その末端が素材通路１３
の開所１５附近を通過すると、検出ロー２１９の圧接す
る相手がなくなるため、可動アーム１６はバネ１８で押
されて更に下降し、過剰下降検出手段としてのリミット
スイッチ３２を動作させる。

従って、長尺素材４の終了時には、そのスイッチ３２か
ら出力される検出信号Ｃによって素材終了報知器３６が
動作させられ、必要に応じては圧造成形機の非常停止回
路２９が動作させられることになる。

なお、このようにして長尺素材４が終了したときは、手
動−・ンドル３０で可動アーム１６をバネ１８に抗し上
昇させ、検出ローラ１９を開所１５の上方へ遠ざけなが
ら、新たなる長尺素材の先端を素材導入口１４から素材
通路１３へ挿入して素材供給ロー２２，３間に通した後
、この素材の外周面へ再び検出ローラ１９を圧接させる
べく、可動アーム１６をバネ１８で下降させれば良い。

以上のような本考案によれば、次のような効果が期待で
きる。

（１）１ず回転量検出器に連結された検出ローラは、回
動昇降可能な可動アームで支持され、該アームを附勢す
るバネ圧で長尺素材の外周面へ常時弾力的に圧接させら
れているため、その素材の移動量に従い忠実に追従回転
し、従って素材移動量即ち圧造成形機への各回ごとにお
ける実際の素材供給量を容易且つ確実に検出する。

（２）回転量検出器の計測値は、設定された下限値と共
に表示盤へ表示されるので、実際の素材供給量が上記の
下限値以上であるか否かを常時監視可能ならしめ得て、
その確認を容易にする。

（３）可動アームには、これに対向するリミットスイッ
チが用意され、素材末端が通り過ぎたときの該アームの
過剰な下降に応動するため、供給中の素材の終了を遅滞
なく検出できる。

（４）素材供給量が不足なとき表示盤から出力される非
常信号すと、供給素材終了時にリミットスイッチから出
力される検出信号Ｃは、夫々の報知器を動作させ、必要
に応じては圧造成形機の非常停止回路をも動作させ得る
ので、作業員が該成形機から離れていても、供給量の不
足および供給素材の終了を直ちに認知させることができ
、延いては供給量不足に伴う不良な圧造威形品の発生を
未然に回避でき、且つまた供給素材終了に伴う上記成形
機のいわゆる空運転をも防止できる。

（５）然も−・ウジングにはその下部を貫通する素材通
路が設けられ、該通路途中の開所からだけ長尺素材の外
周面の一部分を・・ウジング内部空間内へ露呈させるよ
うにしであるため、新たな素材供給に際し該素材の先端
を素材導入口から素材通路へ挿入するとき、その先端を
−・ウジング内の検出ローラを初めとする各部材へ不用
意に激突させる虞がなく、挿入された素材外周面への検
出ローラの圧接だげを可能にする。

従って最も狂いを生じ易い回転量検出器は、上記した素
材先端が激突する虞から完全に保護される。

（６）加えて可動アームには、ハウジングの外部へ突出
する手動−・ンドルが備えられているため、新たな長尺
素材の供給開始時を含め随時に、検出ローラの上記素材
への圧接をそのハンドルで解除でき、従って特に、新た
な素材供給時における該素材先端の素材通路への挿入を
容易にする。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示す一部欠截側面図、第２図
は第１図のＩ−Ｉ線よりみた断面図である。 ２．３・・・・・・素材供給ロール、４・・・・・・長
尺素材、１１・・・・・・−・ウジング、１２・・・・
・・内部空間、１３・・・・・・素材通路、１５・・・
・・・開所、１６・・・・・・可動アーム、１Ｔ・・・
・・・支軸、１８・・・・・・バネ、１９・・・・・・
検出ローラ、２０・・・・・・回転軸、２２・・・・・
・回転量検出器、２３・・・・・・入力軸、２４・・・
・・・カップリング、２５・・・・・・表示盤、２６・
・・・・・計測値表示窓、２７・・・・・・設定値表示
窓、２８，３６・・・・・・報知器、２９・・・・・・
非常停止回路、３０・・・・・・手動−・ンドル、３１
・・・・・・窓、３２・・・・・・す□ットスイツチ、
ａ・・・・・・素材移動量検出信号、ｂ・・・・・・供
給量不足の非常信号、Ｃ・・・・・・素材終了検出信号
。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 長尺素材が素材供給ロールで所要長さずつ間歇的に供給
   される圧造成形機に於て、上記素材供給ロールの手前へ
   設置されたー・ウジングの下部には、上記の素材供給ロ
   ールに向かう長尺素材を通過させる素材通路と、該通路
   の途中を上記・・ウジングの内部空間へ通ぜしめる開所
   とが設けられると共に、上記の内部空間内には、外部へ
   突出する手動−・ンドルを備えた可動アームが該空間内
   で回動昇降自在に枢支され、且つこの可動アームには、
   上記長尺素材の長さ方向への移動量を回転量に変換して
   検出する検出ローラと、該ローラの回転量を電気的な検
   出信号に変換して出力する回転量検出器とが、前者の検
   出ロー２は前記開所の上方へ、後者の回転量検出器は該
   開所から離れた個所へ夫夫位置させるようにして備えら
   れると共に、該アームは上記の開所から内部空間内に露
   呈する長尺素材の外周面へ上記の検出ローラを圧接させ
   る方向にバネで附勢されており、更に上記の回転量検出
   器から出力された素材移動量検出信号が入力される表示
   盤には、該信号に基づいた計測値の表示窓と素材供給量
   設定値の表示窓とが備えられると共に、上記の可動アー
   ムと対向する位置には、前記素材通路の開所に長尺素材
   が存在しないときの該アームの過剰な下降に応動するり
   □ットスイッチが設けられており、上記表示盤における
   計測値が設定値よシネ足したことを示す非常信号の出力
   端と素材終了検出信号を出力する上記リミットスイッチ
   とは、少なくとも夫々の報知器へ接続されていることを
   特徴とする圧造成形機の素材供給量検出装置。