JPS5845260Y2 - 断熱容器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は主として魚釣時における釣魚や飲食物などを氷
と共に収容して低温に維持するごとくした断熱容器に関
する。

一般にこの種の断熱容器は、外罐と内鑵との間に発泡ス
チロールの如き断熱材を充填して、断熱を計るべくして
いるが、この断熱材による断熱効果は充分ではなく、釣
魚や飲食物などの収容物を長期間に亙って低温に維持す
ることができず、しかも重量が比較的重く、かつ製作が
煩雑で手間を要し、製作コストが高くなるなどの問題が
あった。

そこで本考案はこのような問題点を解決すべく考案した
もので、その目的は製作が簡単でコストダウンを計るこ
とができながら、断熱効果が高く長時間に亙って釣魚や
飲食物などの収容物を低温に維持することができ、しか
も非常に軽く取扱いや運搬に便利な断熱容器を提供する
にある。

即ち、本考案は、上面が開放する容器本体と、該本体に
開閉可能に取付けた蓋体とから成る容器であって、この
容器本体の囲壁をブロー成形により内板と外板とを備え
た密閉中空状に形成すると共に、前記内板と外板との少
なくとも一方に、他方に向かう多数の支柱を形成し、か
つ前記本体内中空部の空気を吸引して真空としたことを
特徴とするものである。

以下本考案の実施例を図面に基づいて説明する。

図において１は上面が開口する容器本体、２は容器本体
１の開口部を閉鎖すべく該本体１の上部に開閉可能に取
付けた蓋体であって、前記容器本体１の囲壁をブロー成
形により密閉中空状に形成すると共に、該囲壁の中空部
内空気を抽気口３１より吸引して真空とする。

尚この抽気口３１は抽気接栓３などで密閉するのである
。

しかして前記容器本体１の囲壁は、内板１１と外板１２
とにより一体的にかつ密閉中空状に形成すると共に、前
記内板１１と外板１２との少くとも一方に、他方に向う
多数の支柱を形成するものである。

図面に示したものは、この外板１２が部分的に内板１１
に近接するごとく該外板１２に多数の内向きに凹曲する
凹曲部１３・・・・・・を形成すると共に、この各凹曲
部１３・・・・・・により前記容器本体１の中空部内に
多数の互に連通ずる区画室１４・・・・・・を形成し、
この各区画室１４・・・・・・の真空により前記容器本
体１における囲壁での断熱を計り、前記各凹曲部１３・
・・・・・により囲壁での補強を計るべく威すのである
。

そして、１５は、前記凹曲部１３・・・・・・と共に前
記支柱を構成するもので、各凹曲部１３・・・・・・の
頂部に形成した膨出突起であって、該突起１５・・・・
・・により前記容器本体１における囲壁内申空部を真空
にする場合、前記内板１１が内側に撓み、各凹曲部１３
・・・・・・に接当することを防止する。

また図中１６は化粧用外側板である。

一方前記蓋体２も容器本体１と同様ブロー成形により密
閉中空状に形成すると共に、この蓋体２の中空部内空気
を抽気口４１より吸引して真空とし、かつ抽気後この抽
気口４１を栓４などで密閉するのである。

しかして前記蓋体２は内板２１と外板２２とにより一体
的にかつ密閉中空状に形成するもので、この内板２１が
部分的に外板２２に近接するごとく該内板２１に多数の
内向きに凹曲する凹曲部２３・・・・・・を形成すると
共に、この各凹曲部２３・・・・・・により前記蓋体２
内中空部に多数の互に連通ずる区画室２４・・・・・・
を形成し、この各区画室２４・・・・・・の真空により
蓋体２での断熱を計り、前記各凹曲部２３・・・・・・
により蓋体２での補強を計るべく威すのである。

尚図中２５・・・・・・は各凹曲部２３・・・・・・の
頂部に形成した突起、５はリング状パツキンである。

本考案の断熱容器によれば、内板、外板には、内、外板
内部の真空圧と外部の大気圧との圧力差により、互いに
近づく方向に大なる荷重がか・るけれども、これら内板
と外板之は、ともに十分に薄肉にしても、これら内、外
板間に設ける支柱により、相互に所定間隔に確実に支持
されることになり、従って、全体に強固かつ軽量にでき
、取扱いや運搬に便利なものにでき、それでいて、内、
外板間が真空のため、大なる断熱機能をもたせられるの
であり、しかも、前記内、外板及び支柱をブロー成形に
より一体に形成するので、容器本体の部品製造が容易で
、かつ全体に部品点数少なく、組立工数を低減でき、き
わめて経済的になし得るのである。

尚本考案は第３図に示す如く、容器本体１を内鑵１ａと
外線１ｂとから構成すると共に、この内外線１ａ、ｌｂ
を既述実施例と同様ブロー成形により密閉中空状に形成
し、かつ前記支柱としてこの内鑵１ａの凹曲部１３ａ・
・・・・・に外線１ｂの区画室１４ｂ・・・・・・が、
外線１ｂの凹曲部１３ｂ・・・・・・に内鑵１ａの区画
室１４ ａが対応するごとく内外線１ａ、ｌｂを互に嵌
合させて、断熱及び補強をより一層高めるべく威しても
よく、また蓋体２においてもこれと同様に構成してもよ
い。

また同第３図に示す如く蓋体２の各凹曲部２３・・・・
・・内に発泡ポリウレタンや発泡ポリスチレンの如き断
熱材を充填してもよく、また既述実施例において、容器
本体１の各凹曲部１３・・・・・・内に同様に断熱材を
充填してもよい。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すもので、第１図はその一部
切欠斜視図、第２図は同縦断面図、第３図は別の実施例
を示す一部切欠正面図である。 １・・・・・・容器本体、１１・・・・・・内板、１２
・・・・・・外板、２・・・・・・蓋体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上面が開放する容器本体と、該本体に開閉可能に取付け
   た蓋体とから成る容器であって、この容器本体の囲壁を
   ブロー成形により内板と外板とを備えた密閉中空状に形
   成すると共に、前記内板と外板との少なくとも一方に、
   他方に向かう多数の支柱を形成し、かつ、前記本体内中
   空部の空気を吸引して真空としたことを特徴とする断熱
   容器。