JPS5843584Y2 - 防虫剤包装袋 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は箪笥、衣装箱等内に収納して衣類等の防虫を行
なわせるようにした防虫剤包装袋の改良に関するもので
ある。

近年、箪笥、衣装箱等の隅部に載置して使用される防虫
剤包装袋が提案され実施されている。

しかしながら、この種の防虫剤包装袋は包装袋全体が、
不織布、和紙等の通気性フィルムにて形成されているた
め、通気面積が広過ぎ、包装されている防虫剤の昇華放
散速度が速く、持続性に難点があるのが現状である。

一方、包装袋に小幅の通気部を設けることにより、通気
面積を狭小化し、内容物の揮散速度若しくは放散速度を
緩慢にしたものとして実公昭４４１７０２４号公報及び
実開昭５３−１４８７０９号公報に記載の考案が提案さ
れている。

しかし、これらの公報に記載の通気部は包装袋の製造時
に画一的に形成されるものであるため、使用時期（例え
ば夏、冬）が相違したり、或いは使用場所が夫々相違す
るにも拘わらずに統て一様の通気量を有するようになっ
ており、このため、使用時期、使用場所によっては内容
物の放散が供給過多になったり、或いは供給過少になっ
たりして効率が悪かった。

本考案は上記実情に鑑みてなされたもので、使用に際し
、使用時期、使用場所等の相違に相応して防虫剤の外部
への昇華放散速度を自在に調節でき、もって、防虫剤の
最適な昇華放散速度が得られ、良好な持続性が得られる
ようにした防虫剤包装袋を提供することを目的としてい
る。

上記目的を達成するため本考案は、柱状に形成した防虫
剤を包装する防虫剤包装袋において、前記包装装本体を
ガス不透過性フィルムにて形成すると共にこの包装装本
体に複数個のスリットを設け、これら各スリットを通気
性フィルムにて覆う一方、この各通気性フィルムの上面
にガス不透過性の剥離紙を貼着し、必要に応じて上記複
数のスノットのうちから所望数のスリットに貼着されて
いる剥離紙を剥離し、適宜数のスリットを通気状態にさ
せることにより、包装袋全体としての通気量を調節でき
るようにしたことを特徴としている。

次に本考案の一実施例を図面を参照して説明する。

本考案に使用される防虫剤１はパラジクロールベンゼン
、ナフタリン、樟脳等の昇華性防虫剤であり、三角柱等
の柱状に成形されている。

この防虫剤１は、包装装本体２で被装されている。

この包装装本体２は透明なガス不透過性フイルム、例え
ば内面に熱可塑性合成樹脂膜を有するセロファン紙等を
材料として熱溶着、貼着等にて略三角柱状に形威されて
いる。

この包装装本体２は複数のスリット３・・・・・・を有
している。

このスリット３は、上記防虫剤１を外部へ昇華放散させ
るためのものであり、図面では各面の長手方向に形威さ
れている。

このスリット３は通気性フィルム４にて覆われ、昇華し
た防虫剤１が外部へ放散できるようになっている。

この通気性フィルム４としては例えば合成樹脂繊維又は
他の繊維との合成繊維よりなる不織布がある。

この通気性フィルム４は、上記スリット３周辺の包装装
本体２に熱溶着されている。

そして、この通気性フィルム４の上面には剥離紙５が貼
着されている。

この剥離紙５はガス不透過性フィルムにて形威されてお
り、上記スリット３を閉塞している。

この剥離紙５の長さ方向には所定間隔毎に切断部６が設
けられて所望長さ分だけ切断して剥離できるようになっ
ている。

しかして、このように構成された防虫剤包装袋では、防
虫剤昇華放散用スリット３を覆っている通気性フィルム
４上面に貼着されている剥離紙５を剥離することにより
、このスリット３から通気性フィルム４を介して防虫剤
１は外部へ昇華放散することになる。

このとき、複数個設けられているスリット３・・・・・
・のうちから所望数のスリット３の剥離紙５を選択して
剥離し、適宜数のスリット３の通気状態にさせることで
装本体２全体としての通気量が調節でき、この装本体２
から昇華放散する防虫剤１の昇華放散速度か１在に調節
できる。

又、上記剥離紙５をスリット３から剥離する際、この剥
離紙５の長さ方向に設けられている切断部６において所
望長さに切断して剥離するようにすれば一層細かく通気
量の調節ができる。

尚、本考案において、包装装本体２の形態、包装手段、
工程、並びにガス不透過性フィルムの種類は問わない。

又スリット３の数、大きさ、長さは必要に応じて自由に
設定される。

さらに、実施例ではスノット３を覆う通気性フィルム４
として不織布単体を用いたが、和紙、洋紙を用いて接合
面にガス不透過性合成樹脂フィルムをラミネートしても
よく、さらに、不織布に合成樹脂フィルムをラミネート
してもよい。

或は通気性フィルム４としては、ガス透過性フィルム単
体であってもよく、不透過性フィルムに通気孔を形威し
たちでもよいことは勿論である。

又、通気性フィルム４を接着剤にて装本体２に貼着して
もよいものである。

以上説明したように本考案によれば、柱状に成形された
防虫剤を包装する防虫剤包装袋において、包装装本体を
ガス不透過性フィルムにて形威し、この包装装本体に防
虫剤の昇華放散用スリットを複数個設け、このスリット
を通気性フィルムにて覆うと共にこの各通気性フィルム
上面に剥離紙を貼着し、使用時にはこの剥離紙を剥離す
ることで所望数のスリットを通気状態にさせて防虫剤を
外部へ昇華放散させるようになっているので、剥離紙を
剥離するスリットの数を所望数個選択することで包装袋
全体としての通気量が自在に調節でき、従って、防虫剤
の外部への昇華放散速度が調節できることになり、防虫
剤の良好なる持続性が確保されるという利点を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す斜視図、第２図は第１
図のＩＩ −ＩＩ線断面図である。 １・・・・・・防虫剤、２・・・・・・包装装本体、３
・・・・・・スリット、４・・・・・・通気性フィルム
、５・・・・・・剥離紙。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 柱状に成形した防虫剤を包装する防虫剤包装袋において
   、前記包装装本体をガス不透過性フィルムにて形成する
   と共にこの包装装本体に複数個のスリットを設け、これ
   ら各スリットを通気性フィルムにて覆う一方、この各通
   気性フィルムの上面にガス不透過性の剥離紙を貼着した
   ことを特徴とする防虫剤包装袋。