JPS5841747B2 - インク・ジエツト・プリンタ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明はインク・ジェットによる記録手段の分野に属
し、特に磁気的なインク・ジェット・プリンタ乃至その
動作方式に関する発明である。

従来周知のこの種の記録装置では、はぼ均一な寸法及び
間隔のインク滴がその初期的軌道（径路）上をプリント
媒体（用紙等）に向って連続的な流れになり投射される
。

文字や数字のドツト・マトリクスが、この流れから個々
のインク滴を選択的に取捨し媒体上にプリントすべきイ
ンク滴を制御して分散させることにより形成される。

所望の文字を作るようにインク滴を分散（放射）させる
ことは、ジェット発生記録装置とプリント媒体との間の
相対移動の方向と直角の方向に同期的に行なわれる。

インク滴の、その流れからの選択的除去は、それが媒体
に向って動いている間に短時間の選択的応力の印加によ
って行なわれる。

この応力はインク滴の流れ及び分散方向に直角である。

応力をうけたインク滴は第２の軌道に乗り、媒体以前で
インク滴を捕えるインク滴捕捉器に導かれる。

インク滴選定時の１問題は、成る１１つのインク滴への
応力印加が隣のインク滴にも多少は働きかける点である
。

隣にあるインク滴がプリントされるべきものだったとし
たら、選択応力はこれを当初の軌道から同様に偏向させ
るが、その理由は、磁性インク滴等のように外界制御可
能なインク滴に働く選択応力の発生は派生効果を伴うか
らである。

この派生（周辺）効果は、プリント速度及び文字捺印密
度の向上のためインク滴が比較的近接している時に特に
強い。

制御を外れた周辺効果の悪い点はプリント用のインク滴
が不用のインク滴の軌道に近接するよう曲げられて不用
のインク滴の捕捉器の所での除去が困難になることであ
る。

更に、プリントするには２個又はそれ以上のプリントイ
ンク滴が続いて、不用のインク滴の後に来ることがある
が、この時先端のインク滴と後尾のインク滴が周辺効果
で偏向され、中間のインク滴は大体偏向されない。

その結果は、連続するインク滴群が個々側々の軌道を通
ることである。

これは、媒体上に不規則に曲った文字をプリントする結
果になる。

この周辺派生効果を除くため種々の考案がされて来た。

例えばＩＢＭ−ＴＤＢ誌 １９７５−５゜３５５６〜３
５５７頁のＷ、 Ｔ、 Ｐｉｍｂｌｅｙによる「Ｍａｇ
ｎｅｔｉｃ Ｔｒａｎｓｄｕｃｅｒ ｗｉｔｈ ５ｈｕ
ｎｔｓｆｏｒ Ｍａｇｎｅｔｉｃ Ｉｎｋ Ｊ ｅｔ
Ｒｅｃｏｒｄｅｒ Ｊ 、同誌１９７６−２，３１２１
〜３１２２頁のり、 Ｃ。

ＬｏとＪ、Ｗ、 Ｍｉｔｃｈｅｌ ｌによる「Ｍｏｄｉ
ｆｉｅｄＳｅｌｅｃｔｏｒ ｆｏｒ Ｍａｇｎｅｔｉｃ
Ｉｎｋ Ｊｅｔ Ｐｒ−１ｎｔ ｉｎｇ Ｊをみられ
たい。

このような派生効果補償装置は、周辺シールドや周辺抑
止装置を用いている。

これらも特に磁気インク・プリントの応用分野によって
は有効であるが、付加的な磁気的構成を用いるのが常に
可能で又望ましいとは限らない。

この種補償装置は装置の密度を上昇し干渉の問題を引き
おこしかねない。

本発明は、インク滴の選別に当って周辺効果を補償する
如く改良されたインク・ジェット・プリンタの提供、派
生周辺応力の除去抑制のために付加的構成を用いる必要
のない周辺補償を用いるインク・ジェット・プリンタの
提供、及び周辺派生磁界補償を有するインク・ジェット
・プリンタの提供を目的とする。

これらの目的は、プリント用のインク滴が、プリント用
でないインク滴の捕捉器による除去に影響されて、受け
る偏向を補償する別の偏向応力を加えることにより達成
される。

この補償偏向応力は、除去作業の後のインク滴すべてが
同じ軌道を通るような形に与えられる。

この補償偏向応力は、不用のインク滴を除くよう偏向す
る選択装置により印加される。

補償をするため、派生応力と同じ位の大きさの補償応力
を発生するように選択装置が動作される。

実施例では本発明が磁性インク等の外界により制御でき
るインクを用いるインク・ジェット・プリンタに関して
実施される。

インク滴を偏向する磁界を発生する磁気選別装置は、コ
アと付勢用コイルからなっている。

このコイルは不用のインク滴を選別するのに一方の付勢
レベル、そしてこの選別装置の派生磁界に影響されたプ
リント用インク滴に補償応力を与えるために第２のレベ
ルになるよう動作させられる。

制御装置が、成るプリント用インク滴の不用インク滴に
対する位置関係に応じて、この選別装置を選別又は補償
のレベルにし、すべてのインク滴が選別装置の後で同じ
軌道を通るようにする。

この方法なら、磁気選別装置の構成は比較的簡単で済む
。

派生磁界抑制に特別付加される磁気的構造は必要なく、
ジェット・プリンク全体を簡素にできる。

第１図に示すように、磁気インク・ジェット・プリンタ
はノズル１０を有し、磁性液体等の外界制御可能インク
の定常流が、ポンプ１２に接続されているインク供給源
１１から、圧力をうけて流出する。

米国特許第３８０５２７２号等がこの好例である。

インク滴１３は変換器１４によりインク流から作られる
が、これはピエゾ電気又は磁歪素子等であり、ノズル１
０を、同時クロック１６の制御下に動作するインク滴周
波発生器１５により予定の周波数で振動させる。

インク滴１３は形成後、当初の軌道に沿って動き、選別
装置１７を通るが、これが動作する各インク滴に偏向応
力が与えられ当初の軌道から偏向し媒体１９の近くにあ
るインク滴捕捉器１８に向う通路に曲げられる。

本願実施例では、選別器１７は磁気コア１７とコイル２
１のある磁気選別器で、コイル２１にはデー・夕信号か
ら及びクロック１６に接続されている補償源２２からの
電気信号が接続されている。

選別器１７は、種々の形式でよく、例えば前記の米国特
許第３９７９７９７号やＩＢＭ−ＴＤＢ１９７５−９，
１０５３〜１０５４頁等記載の形でもよい。

いずれにしろ、コア２０はコイル２１が付勢された時に
、各インク滴１３がその通路近くに出来た磁界を通る時
に磁気的な力をうけるものになるよう設計される。

そこで、データ信号源からコイル２１に電流が印加され
ると、コア２０に対し揃う位置に来たインク滴１３は、
コア２０で出来る磁界により一時的に磁化し偏向力を受
は当初の径路から外れ捕捉器１８に至る軌道に移る。

プリントに使う即ち、プリント用インク滴は、不用の即
ち選定されたインク滴と同じく垂直偏向装置２３により
垂直方向に分散される。

垂直偏向装置２３は同期クロック１６に接続されたラス
タ信号発生器２４からのラスタ走査信号により周期的に
付勢される。

この程度迄のプリンタは既に知られている。

これらの動作形態は上記その他の文献に示されている。

ノズル１０から飛行する時のインク滴１３の相対的接近
性と、選別装置１７の付勢時の磁界の派生効果及び区域
の相当広いことにより、コア２０と直接的に揃っていず
選別されるインク滴と隣り合っているインク滴も、部分
的な偏向力をうけるが、この力を以下において派生力と
も呼び、これはインク滴を当初の軌道から外す効果をも
つ。

部分的偏向力をうけたインク滴が不用のインク滴なら問
題は起らない。

しかし、若しこれがプリント用インク滴だと、印字の質
が悪影響をうける。

派生力の影響は第３図をみるとよく判る。

インク滴１３ａ−１３ｃは不用のインク滴でコイル２１
の付勢により波形３０で示すように時間Ｔ。

−Ｔ３において選別される。

インク滴１３ｈ−１３ｊも不用インク滴で波形３０のＴ
７から始まる期間にコイル２１の付勢により選別される
。

インク滴１３ｄ−１３ｇはプリント用インク滴で波形３
０のＴ３Ｔ７期間にコイル２１が付勢されず、流れから
除去されない。

インク滴１３Ｃ，１３ｈは不用インク滴の完全偏向位置
にある。

不用インク滴１３ａ。１３ｂ 、１３ｉ ｊ １３ｊは
、全偏向力と派生偏向力との和をうける位置にあり、こ
れはこれらインク滴を不用インク滴１３Ｃ，１３ｈより
も強く当初の軌道（点線３１にて示す）から偏向させて
いる。

プリント用インク滴１３ｄｓ １３ｇは、不用インク滴
１３ｃ、１３ｈが全偏向力をうけた際の派生偏向力にさ
らされていた。

不用インク滴１３ｃ１３ｈから更に遠くにあったプリン
ト用インク滴１３ｅ 、１３ｆは前後の不用インク滴の
全偏向時の派生力からは両方同程度に殆んど影響をうけ
ないか、又はうけてもごくわずかである。

従って、プリント用インク滴１３ｄ、１３ｇは垂直偏向
装置２３（第１図）の動作により偏向された際にプリン
ト用インク滴１３ ｅ 、１３ ｆに対し不整合となり
、印刷された際歪みを起す。

この問題に対する明白な一解決法は、インク滴を互いに
派生力で相対的に影響されないように引きはなすことで
ある。

しかし、０．１５２４ｍｍの厚さの磁気コアが選別装置
１７に用いられ、インク滴が中心間隔０．３０４８１ｍ
にあるとして、選別されたインク滴の隣のインク滴は選
別されたインク滴の２０％の偏向力をうける。

２０％の派生力をうけたインク滴に与えられる偏向力を
表わす式は次式である。

Ｄ −ＡＩ ＋０．２ＡＩ、−、＋０．２ＡＩ、＋１Ｊ 但し、Ｄ は５番目のインク滴の偏向角をラジアンで示
し、Ａは比例定数、■、は５番目のインク滴が選別装置
にある時に１７ ｆの期間に加えられる平均電流、工
−１は先行するインク滴が選別装置にあった時及び■Ｊ
＋１は後続するインク滴が選別装置にあった時に１７ｆ
の期間に加えられる選別装置の平均電流である。

上式を用いて、種々のインク滴パターンでの、インクう
けで最大１．０１６ｍｍ偏向させるための偏向角が表１
に与えられる。

表１はプリント用インク滴において０．２７９４關の範
囲に亘る偏向を示し、これは明らかに受は入れがたい誤
差である。

更にプリント用と選別されたインク滴との最少差は０．
４５７２ｍｍである。

前記の如く、本発明はプリント用インク滴を正しく整え
、選別装置の派生力によるインク滴位置付はエラーを除
く簡単な手段を提供する。

その第１の実施例は基本的に、第１図の例でプリント用
インク滴を飛行路（軌道）上に揃える補償力を与えるこ
とを含んでいる。

補償力はコイル２１に補供電流を与えることによって得
られ、中間的なプリント用インク滴１３ ｅ 、ｉ ３
ｆを先端及び後続のプリント用インク滴１３ｄ 、１
３ｇとを整合させる。

これは第４図をみると、判り易く、ここに波形３２はコ
イル２１が時間Ｔ３ Ｔ３−５には去勢され、Ｔ３−
５ Ｔ６．５には補償電流■３により部分的に付勢さ
れることを示している。

又、時間Ｔ６．５ ’ｒ７にもコイル２１は去勢され
る。

■８はインク滴１３ｅ 、１３ｆがコア２０・と一致し
ている時にコイル２１を付勢する。

■８の大きさは、選定電流■８が先行及び後続する不用
インク滴１３ｃｔ１３ｈに加えられる時に発生っ、二派
生力によりプリント用インク滴１３ｃｔ ｔ １３ｇが
偏向される量と同量だけインク滴１３ ｅ ｔ １３
ｆを偏向するような値に選ばれる。

更にこの補償電流ＩＢは、それからインク滴１３ｄ、１
３ｇに対し発生する派生力がほぼ無視できる位の値にさ
れている。

こうして、インク滴１３ｄ−１３ｇは同−置型軌道上に
揃えられ、そのため印刷媒体１９上の文字を歪ませずに
まっすぐプリントできる。

下式は偏向の補正をするため加えられる補償電流を制御
する関係を示す。

（１）プリントインク滴に隣接するプリントインク滴 ＤＰＰ＝ＡＩＢ＋ ０．２ＡＩＢ＋０．２ＡＩ、＝１．
４ＡＩＢ（２）片方（１個）の不用インク滴と隣接する
プリントインク滴 ＤＰ８＝Ａ（ＩＢ／２）＋０．２ＡＩ８＋０．２ＡＩ８
＝０．２ＡＩ ＋０．７ＡＩ （３）２個の不用インク滴に隣接するプリントインク滴 ＤＳＳ＝Ａ（０）＋０．２ＡＩ８＋０．２ＡＩ８＝０．
４ＡＩ８若し、Ｉ ＝０．２８５７Ｉ８ならば、ＤＰＰ
＝ＤＰｓ＝Ｄｓｓ＝０．４ＡＩｓ 下記の表出が諸インク滴パターンについての偏向値を与
える。

表出及び前述の変更を示す式から判るように、すべての
プリント用インク滴は同量の偏向をうけ派生によるイン
ク滴のずれによるエラーは除かれた。

選別されたインク滴とプリント用インク滴との間の最少
の隔たりは、表Ｉに示された補償しない場合とほぼ同じ
（特定の例で０．４８２６ｉｇ）である。

第２図において、データ信号及び派生補償電力源が詳し
く示されている。

シフト・レジスタ３３は、プリントするインク滴（Ｊ）
と、その前のインク滴（Ｊ−１）と、その後のインク滴
（Ｊ＋１）について情報を得るため用いられる。

この入力には（例えば図示してない文字発生器等から）
データが与えられ、これがインク滴発生器１５の周波数
で動いている同期クロック１６からの信号でステップさ
れる。

データはシフト・レジスタ中をＪ＋１からＪへ、Ｊから
Ｊ−１へと動く。

Ｊ＋１゜Ｊ、Ｊ−１、での正のレベルをデータのプリン
ト時刻とする。

ＤＯＡ（差動オペ・アンプ）４２とトランジスタ３４．
３５が、Ｖ１＝Ｖ２になるよう電圧迫すい形式に接続さ
れている。

選別装置のコイル２１の電流Ｉ８はＶ２／ＲＦ・即ち■
１／ＲＦとなる。

トランジスタ３６は共通ベース形式で接続され、トラン
ジスタ３５からのミラー効果を除き改善されたバンド巾
容量を与える。

トランジスタ３７はトランジスタ３６の飽和を抑えコイ
ル２１の誘導効果による変動性を改善する。

トランジスタ３７は又、コイル２１での電流のＯからＩ
８への変化時に１インク滴期間しか付勢されず、トラン
ジスタ３６の消費電力削減にも用いられている。

前記の如く３個のインク滴の枠組でみるように論理的構
成がされている。

インク滴１３ａ。１３ｂ、１３ｃは第１の枠で、すべて
不用即ち選別されるインク滴である。

そこで、シフト・レジスタ３３の出力、Ｊ＋１．Ｊ、Ｊ
−１は負である。

正のＡＮＤゲート３８の出力は負である。

インバータ３９の出力は正でトランジスタ４１は導通し
ていない。

インバータ４０の出力は負荷されてないコレクタなので
■１は、ｖＲＥＦ・（Ｒ３／（Ｒ１＋Ｒ２＋Ｒ３））に
設定される。

従ってコイル２１中の電流は■１／ＲＦ＝■ＲＦ、ＦＲ
３／ＲＦ（Ｒ１＋Ｒ２＋Ｒ３）である。

抵抗Ｒ１，Ｒ２゜Ｒ３，ＲＦの値とｖＲＥＦの選定によ
り、コイル２１の選定電流値がきまる。

次のクロック・サイクルにレジスタ３３の状態はプリン
ト（Ｊ＋１）。

不用（Ｊ）、不用（Ｊ−１）となる。

インバータ回路３９，４０は同じ状態で選定電流も同じ
ままである。

次のクロック・サイクルには、プリント（Ｊ＋１）、プ
リント（Ｊ）、不用（Ｊ−１）となる。

ここで、インバータ４０の出力はＯになり、ゲ−）３Ｂ
の出力は負で、インバータ３９の出力が正でトランジス
タ４１がオフのままなので■１はＯになっている。

■２も０になるので、コイル２１の電流はＯになる。

、そこで、インク滴１３ｄ（第３図）はプリントされる
。

次のクロック・サイクルにレジスタ３３はインク滴１３
ｄ、１３ｅ。

１３ｆについてプリント（Ｊ＋１）、プリント（Ｊ）、
プリント（Ｊ−１）とするようにされる。

この状態でレジスタ３３のＪ＋１．Ｊ、Ｊ−１のライン
は正である。

ゲート３８の出力は正で、インバータ３９の出力は負で
ある。

そこでトランジスタ４１は導通し、電流源となる。

この時インバータ４０の出力はＯである。

トランジスタ４１からの電流値は下式で示される。

但し、ＶＢ、＝）ランジスタ４１のベース・エミッタ電
圧降下。

■３は■ＲＦ、Ｆと分圧抵抗Ｒ７とＲ８によりきまる。

ここで、電圧ｖ１はＯボルトから式ＩＢＩＡＳ（Ｒ２Ｒ
３／（Ｒ２＋Ｒ３））にて示される電圧になる。

これは、コイル２１に、式■ ／ＡＳ ＲＦ）・（Ｒ２Ｒ３／（Ｒ２＋Ｒ３））にて示される値
の電流ＩＢを発生させる。

分圧抵抗Ｒ７とＲ８の電圧を調節し、■ を適当に
選定すれＩＡＳ ば、正しい選別装置バイアス電流が設定される。

第３図のインク滴パターンについて続けて行けば、図示
の電流波形の作られることが判る。

図示において本発明は、派生磁界で部分的に偏向された
プリント用インク滴においてプリント用インク滴を一線
上に揃えるよう補償力を加えることを示しているが、本
発明は補償力を逆方向に加えることにより派生効果を補
償するように実施することもできる。

そこでプリント用インク滴１３ ｄ 、１３ ｇは派生
偏向を相殺した補償力を持っておりプリント用インク飽
１３ ｅ 、１３ ｆは補償力を受けない筈である。

そこで、インク滴１３ｄ１３ｇは当初のライン３１上の
プリント軌道上に一列に揃う筈である。

これを行なうには、補償力を加える方向を第１図と逆に
すればよい。

これは、第２の選別素子２５（データ信号源２２から適
当に付勢できる）を与え、これにより選別装置１７によ
る選別力の反対方向に補償力を加えるか、ＩＢＭ−ＴＤ
Ｂ 、１９７５−９．１０５−３〜１−０５４頁に示す
ような２個の選別器構成にしてもよい。

本発明の応用は上に説明した磁気インク・ジェット・プ
リンタには限らない。

他のプリンタ装置やその他の装置でも、電磁的な、機械
的な、流体的な、又は気流による等の伺らかの派生効果
を有する装置を同様方法にて補償することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明を適用できるインク・ジェット・プリン
タの図、第２図は本発明のインク滴選別装置の回路図、
第３図は本発明に従わない選別時のインク滴の流れ図、
第４図は本発明に従った選別時のインク滴の流れ図であ
る。 １０・・・・・・ノズル、１１・・・・・・インク源、
１３・・・・・・インク滴、１４・・・・・・変換器、
１７・・・・・・選別装置、２０・・・・・・コア、２
１・・・・・・コイル。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 被印刷媒体に向までインク滴の連続した流れを発生
   する装置と、上記インク滴の流れのうちで印刷用インク
   滴を上記媒体に付着させると共に印刷に不用なインク滴
   を除くために制御信号を受けた際インク滴を選゛別的に
   不用インク滴捕捉器に向けて偏向する応力を印加する選
   別装置と、上記不用インク滴に対し第１の応力を印加し
   上記捕捉器に向う径路に指向するよう上記選別装置を動
   作させる制御信号並びに上記第１の応力の印加により不
   用インク滴の前又は後にある印刷用インク滴に派生的に
   付与される派生的偏向応力を補償した大きさの第２の応
   力を印刷用インク滴に印加し印刷用インク滴を同一の径
   路に指向するよう上記選別装置を動作させる制御信号を
   上記選別装置に供給する制御装置とを含むインク・ジェ
   ット・プリンタ。