JPS5839225B2 - 高力アルミニウム合金導体の製造法 - Google Patents

高力アルミニウム合金導体の製造法

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JPS5839225B2
JPS5839225B2 JP54153908A JP15390879A JPS5839225B2 JP S5839225 B2 JPS5839225 B2 JP S5839225B2 JP 54153908 A JP54153908 A JP 54153908A JP 15390879 A JP15390879 A JP 15390879A JP S5839225 B2 JPS5839225 B2 JP S5839225B2
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欽也 小川
仁志 柳瀬
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はAl−Mg−8i系のアルミニウム合金導体の
製造法、更に詳しくは該合金の溶体化処理を省略して連
続鋳造圧延により低コストで経済的に有利に製造しうる
高導電率、高強度で特に伸線加工性及び曲げ加工性に優
れたアルミニウム合金導体を製造する方法に関するもの
である。
近年導電材料としてAA−Mg−Si系合金の需要が急
速に増大しているが、この合金は通常イ号アルミニウム
合金として一般に知られているものである。
イ号アルミニウム合金は熱処理合金であるため、その製
造工程は鋳造−熱間加工−溶体化処理一常温時効一伸線
加工−安定化処理という一連の工程が必要であり、特に
熱処理工程が多いため製造コストが高くつくという欠点
がある。
一方上記の如く鋳造した鋳塊を再加熱して熱間圧延を行
う展延法に代り、最近では連続鋳造圧延法が採用され、
生産性の向上が図られている。
しかしこの方法でも圧延後の荒引線を溶体化処理一時効
−伸線加工−安定化処理するという熱処理工程を必要と
し製造コストの十分な低減は期待できない。
そこで溶体化処理工程を省略する対策として連続圧延機
により鋳塊を圧延する工程で焼入れを行い、鋳造時に強
制固溶したMg、Sxをできるだけ析出させないで荒引
線とする方法が提案されている。
しかしこの方法では鋳造時に非平衡状態で晶出したMg
2 S iはそのま\荒引線にまでもちこされると共
に圧延中の冷却速度を速くしても圧延中の加工歪により
晶出物のまわりにMg2Siが凝縮してしまい、従来法
により熱間圧延後溶体化処理したアルミニウム合金導体
に比べてその特性が不安定であり、又材質も不均質なた
め伸線工程中での断線が多く非能率であり、更に導体の
曲げ加工性も悪いために架線工事に支障を来たすなどの
問題がある。
本発明はか\る点に鑑み種々研究を行った結果、Al−
Mg−Si系合金においてM、9とSiの添加量を適切
に選ひ、更にこれらにFe、Cuを共存せしめることに
より連続鋳造圧延法により製造コストを低減せしめ、か
つ連続鋳造圧延する際にその製造条件として圧延温度等
を規定することにより導電率、強度及び伸線加工性、曲
げ加工性の優れた導体の得られることを見出し、本発明
法に至ったものである。
しかして本発明におけるアルミニウム合金をMg0.3
〜1.2 wt%、Si O,3〜1.0wt%、Fe
O,10−0,80wt%、Cu O,005〜0.2
wt%、残Alとその不純物からなる合金組成と限定し
た理由は次の通りである。
MgとSiは強度を向上させるための元素であり、その
添加量がMg、Si共に夫々0.3%未満では効果が少
なく、得られる導体の強度は低い。
又Mgは1.2%、Siは1.0%を夫々超えて添加す
ると導電率が低くなり、かつ鋳塊中のM、9とSiの析
出量が多くなって溶体化の効果が得られず、伸線加工性
、曲げ加工性及び耐疲労強度が大巾に低下するからであ
る。
一方Feは導電率をあまり下げることなく強度を向上さ
せる元素であり、強度向上に伴う伸びの低下も少ない。
Feはo、io%未満では強度向上の効果が少なく、O
,SO%より多く添加してもより一層の強度向上の効果
はみられず導電率及び伸びも低下し鋳造時に粗大な晶出
物が生成して伸線加工性、曲げ加工性、及び耐疲労特性
が大巾に低下することによる。
CuもFeと同様に強度を向上させるために添加するも
のであり、0.005%未満ではその効果が認められず
、0.1%より多いと耐疲労特性、曲げ加工性及び耐食
性が悪くなってしまうことによる。
上記のように各元素を本発明で規定する組成範囲内で含
むアルミニウム合金は新たな溶体化処理及び常温時効処
理をすることなく、連続鋳造圧延法によって優れた性能
の導体を得ることを可能にするものである。
即ち本発明アルミニウム合金導体の製造法は、上記の本
発明のアルミニウム合金導体の組成範囲として規定され
たアルミニウム合金を連続鋳造圧延法によってアルミニ
ウム合金導体に製造する場合に、連続的に得られた上記
アルミニウム合金の鋳塊を引続き圧延するに際し、40
.O〜550’Cの温度範囲内でしかも圧延中の素材の
温度変化が±1.0%/sec以内になるよう圧延温度
を制御しなから減面加工度が40%以上になるよう熱間
圧延し、熱間圧延後急冷してから370’C以下の温間
圧延および/または冷間圧延で引続き20%以上減面加
工して圧延終了時の温度が300〜80°Cになるよう
にすることを特徴とするものであるが、このように連続
鋳造する際に圧延温度等を上記のように規定したのは次
の理由によるものである。
先ず連続的に得られる鋳塊を引続き圧延するに際して4
00〜550℃の熱間圧延で40%以上の減面加工を行
うのは凝固時に非平衡状態で晶出したMg、Siを溶体
化し又圧延中の析出を防ぐためである。
即ち圧延温度が400℃未満であると圧延中にMg 、
S iが析出してしまうため圧延温度は400°C以
上、好ましくは450’C以上、更に好ましくは480
〜550℃で圧延すると圧延中の析出を防ぎ、又凝固時
に晶出したMg2Si相溶体化を行うことができる。
しかし550’Cより高くなるとMg2Siの溶体化に
は有利であるが、圧延中に鋳塊割れを起こし易くなり良
質な圧延材が得られない。
又40%以上減面加工するのは鋳造組織を破壊し鋳塊中
のMji 、S I t F eなとの晶出物を微細に
分散させ、均質な圧延組織にすると共にこれによってM
g25l晶出物の圧延中の溶体化を容易にするためであ
る。
そのためには40%以上減面加工することが必要であり
、これが40%未満では圧延組織の均質化及びM、!7
2Siの溶体化には加工度が不十分となる。
又熱間圧延中の素材の温度変化が±1.O℃/sec以
内になるよう圧延温度を制御しながら圧延するのは急激
な温度変化を防ぐことにより均質な熱間加工組織として
伸線加工性及び曲げ加工性を向上させるためである。
即ち圧延中の素材の温度変化が±1.0℃/ secよ
り太きいと素材の外周部と中心部で温度分布に差を生じ
均質な熱間加工組織が得られないからである。
こ\で温度変化が+1.0℃/secより大きい場合は
温度上昇が激しいため、外周部は中心部より温度が高く
なり、中心部に比較して粒界が脆弱化して圧延中に割れ
が生じ易くなる。
従って導体の表面品質が悪くなり伸線中での断線回数が
増加し曲げ加工性も悪くなる。
又温度変化が−1,0’c/secより大きい場合は、
外周部の温度降下が激しいため中心部の方が外周部より
温度が高くなって圧延中に中心部に亀裂あるいはボイド
を生じ易くなり、伸線した場合には中心部の欠陥に基く
カップ状の破断(カッピンク)による断線が多くなり導
体の曲げ加工性も悪くなってしまう。
従って均一な熱間加工組織を得るためには圧延中の素材
の温度変化を±1°C/sec以内に制御する必要があ
り、好ましくは±0.8℃/ sec以内に制御すると
より一層良好な熱間加工組織とすることができる。
次に熱間圧延後、370℃以下に急冷するのは、その後
の圧延工程で粗大なMg2Si相が析出し強度が低下す
るのを防ぐためで370℃より高いと粗大なMg28i
相が析出して導体の強度更には伸線加工性、曲げ加工性
、耐疲労特性をも低下させてしまう。
次に370’C以下の温度で圧延を開始し20%以上減
面加工して300〜80℃で圧延を終了するようにした
のは微細な析出物(G、 P、相、中間相、微細な安定
相)を形成していわゆる析出硬化または加工硬化を付加
して高強度で高導電率の導体を得るため更には常温時効
処理を省略しても高強度の導体が得られるようにするた
めである。
ここで圧延開始温度が370℃より高温の場合、あるい
は圧延終了温度が300℃より高い場合には粗大なMj
i 2 S を相が析出して強度が低下し伸線加工性、
曲げ加工性が悪くなってしまう。
又圧延終了温度が80℃未満の場合、析出あるいはG。
P、相の形成が不十分であり、1週間程度室温時効しな
いと高強度が得られないため、製造日数がか\す、経済
的でない。
又こ\で20%以上減同加工するのはMfl 、 Ci
の析出を促進するため及び/または加工硬化による強度
を向上させるためであり、これが20%未満では析出不
十分のためおよび/または加工硬化が少ないため、強度
、導電率が共に低くなってしまうからである。
この圧延工程で温間圧延のみを行う場合に370〜20
0℃の温度範囲より20%以上減面加工して圧延終了時
の温度が300〜150℃になるようにするのは、圧延
中に微細なM、F2Si相を均一に析出させることによ
り析出硬化を利用して導電率、引張強さとも優れた性能
を得るためである。
こ\で圧延終了温度が250〜150℃になるように圧
延すると加工硬化が付加され一層強度の高いものが得ら
れるので有利である。
又20%以上減面加工するのは圧延中に転位を多数発生
させ、微細なMg2Si相を均一に多量に析出させるた
めであり、これが20%未満では析出が不十分となるか
らである。
又上記において圧延開始温度が370〜200℃、圧延
終了時の温度が300〜150℃としたのは微細なM、
92Si相を析出させるためであり、こ\で開始温度が
370℃より高い場合或いは圧延終了温度が300℃よ
り高い場合にはMg2Si相が粗大となり、好ましくな
い。
又圧延開始温度が200℃より低いときあるいは圧延終
了温度が150℃より低いときはMg2Si相の析出が
不十分で析出硬化は現われない。
他方上記の圧延工程で冷間圧延のみを行う場合に200
℃以下の温度で20%以上減面加工して圧延終了時の温
度が200〜80℃になるようにするのはMf! t
S sを固溶状態のま\低温で圧延し、加工歪によりG
、 P、相(母結晶格子上に局所的に集合した一種の偏
析状態で析出相になる前の状態””Guir++er
−Prestone zone )の形成を促進し、G
、P、相による硬化と加工硬化を利用したもので硬度の
高いものが得られる。
こ\で加工度が20%未満ではG、 P、相の形成が少
なく、かつ加工硬化も小さいのでその効果は殆んど得ら
れない。
200〜80℃で圧延するのは加工硬化をより一層大き
くし、又G、 P、相の形成を容易にするためでその結
果従来行われていた圧延後の常温時効工程を省略できる
こ\で圧延終了温度が80℃より低い場合には加工硬化
は大きくなるが、温度が低いためG、 P。
相の形成が遅れ、従来の製造法と同様圧延後、1週間程
度の室温時効をしないと高い強度が得られない。
又前出の圧延工程で温間圧延と冷間圧延の双方を行う場
合に370〜200℃の温間圧延で20%以上減面加工
して圧延後の温度が30−0〜150℃になるようにす
るのは、前述のように析出硬化により高導電率、高強度
のものを得るためであり、これを更に連続的に200℃
以下の冷間圧延で20%以上減面加工して圧延終了時の
温度が200〜80℃になるように圧延するのは、上記
のように析出硬化により微細に析出したMg2Si相が
加工硬化能を増大させたものを更に低温圧延することに
よって一層加工硬化量を太きくして強度の向上を図るた
めである。
以上の如く本発明法によってA7− Mg−S i 系
合金導体を製造すると従来法に比較して熱処理及び時効
工程が省略されるため製造コストが低減されると共に高
強度、高導電率で伸線加工性、曲げ加工性の優れた導体
を得ることができる。
尚本発明の実施において、連続鋳造後の圧延条件の中、
480〜5308Cの範囲内で圧延中の素材の温度変化
が±0.8°C/ sec以内になるようにして60〜
90%減面加工後、320〜250’Cの温間圧延で4
0%以上減面加工することおよびこれを更に冷間圧延す
る場合には150〜100℃で60〜80%程度減面加
工することは、夫々一層優れた性能を与えることができ
有利である。
また本発明特許請求の範囲第1項、第2項及び第3項に
規定する荒引線を140〜240℃で1〜10時間加熱
処理するか又は/及び減面率70%以上の伸線加工し、
更にはこれを100〜200°Cで1〜20時間焼戻し
処理することにより、一層優れた性能を与えることがで
きるものである。
次に本発明を実施例により更に詳細に説明する。
以下に単に%とあるはいずれもwt%である。
実施例 CI) 主に99.85〜99.70%の電気用アルミニウム地
金を溶解し、これにAl−25%Si母合金、A7−6
%Fe母合金、Al−50%Cu母合金およびMg単体
を用いて各組成のAl−Mg−8i系合金を溶製後、ベ
ルト・アンド・ホイール型の連続鋳造機により断面積2
,000mmの鋳塊を連続的に鋳造した。
又Fe含有量の少ない合金については99.95%Al
地金を用い、各元素とも添加量については配合値から地
金中に不純物として含まれる量を差引いた分だけ添加し
た。
この鋳塊を引続き連続的に圧延するに際して各圧延スタ
ンド間に加熱及び冷却装置を装備しかつ圧延温度を自由
に制御できる連続圧延機を用いて各種温度条件で圧延し
て荒引線を製造した。
これらの荒引線のうち加熱処理するものを除いて他はす
べて圧延終了後室温で時効することなく直ちに性能を測
定した。
第1表に化学組成と圧延条件および荒引線の性能(引張
強さ、導電率)を示した。
実施例/161〜11は本発明法で製造したもので導電
率は55%lAC3以上、引張強さは26.2kg/m
t?を以上と優れた性能を有している。
A6.12〜27に比較例を示した。
A12〜15は圧延条件あるいは荒引線の熱処理条件は
本発明法に従って製造したものであるが、合金組成が本
発明のものと異り、/1612はM、9が少なく、Si
が過剰であり、/l613はMgが過剰でFeが不足し
ている。
414はFeが過剰でCuが不足しており、A615は
Cuが過剰となっている。
このように合金組成が、本発明のものと異っていると実
施例/161〜11のように導電率と引張強さの2特性
が共に優れた荒引線を得ることはできない。
次に/1616〜27は合金組成は本発明で規定した範
囲内にあるが、本発明法とは圧延条件が異った例である
A616は熱間圧延終了温度が400°C以下であり、
又圧延中の素材の温度変化も±1.O℃/see以内で
ないため強度が低い。
/161.7は熱間圧延開始および終了温度が400°
C以下であるため強度が低い。
/1618は熱間圧延での加工率が40%以下であるた
め強度が不十分である。
A19は温間圧延開始温度が370°C以上であり、/
l620は温間圧延終了温度が、aoo°c以上であり
、又/1621は温間圧延での加工率が20%以下であ
るためいずれも強度が低い。
/W;22は低温圧延した際の圧延終了温度が80℃よ
り低いため常温時効によるG: p、相の形成が不十分
で圧延終了直後では強度は低い。
/1623は低温圧延での加工率が低いため強度が低い
/l624は荒引線を熱処理する際の温度が100°C
と低いため実施例/161〜11に比較して特に性能の
向上がなく従って熱処理によるメリットがないことから
不経済である。
逆に篤25は熱処理温度が250°Cと高過ぎるため、
又426は加熱時間が長過ぎるためいずれも強度が低下
してしまう。
A27は加熱時間が0.5時間と短か過ぎるため篤24
の場合と同様熱処理した効果が顕著でなく経済的ではな
い。
又従来法として従来から行われている連続鋳造圧延法、
展延法および押出法によF′)荒引網G’F紀のように
して製造した。
従来の連続鋳造圧延法としては断面積2000maの鋳
塊を450℃より圧延開始し、圧延中での温度制御をす
ることなく94.3%減面加工した後、200℃で圧延
を終了した。
父展延法としては50X50X500mmの鋳塊を45
0℃で2時間加熱後、熱間圧延により95.4%加工し
、押出法の場合には断面積962.5−の鋳塊を450
℃で2時間加熱後、熱間押出により94.2%減面加工
した。
これらのものについても第1表に428〜30として示
した。
又428の試料を従来の製造法に従って520°Cで2
時間溶体化処理後、水冷したものをA31としで、又こ
れを200℃で8時間熱処理したものを/1632とし
て示した。
第1表に示したように従来法で製造したものは何れも強
度が低く、溶体化処理した431は室温で7日間程時効
しても導電率46.o%I A、 CS 。
引張強さ22.1 ky/vu?t、これを熱処理した
涜31でも導電率は54.6%lAC3と高いが、引張
強さが24゜2kg/my?tで実施例/161〜11
に示したものより低い。
実施例 (II) 第1表に示したような条件で製造した荒引線を伸線加工
した場合及び伸線後焼戻し処理した場合の実施例および
比較例について説明するが、これは本発明の特許請求の
範囲第1項、第2項及び第3項に規定する荒引線を伸線
加工する場合および伸線後、焼戻し処理する場合に相当
する。
第2表は第1表と同様の方法で荒引線を製造した後、直
ちに減面加工度で92.5〜60.4%伸線加工しある
いは更に80〜230℃で0.5〜30時間熱処理した
ときの導体の性能を測定したもので製造条件と引張強さ
、伸び、導電率、曲げ加工性を示した。
尚曲げ加工性は試料の長手方向に沿って90度の角度の
ある金具ではさみ、90度に曲げてこれを1回とし更に
元の状態に戻したときを1回とし次に反対方向に90度
曲げてこれを1回としこれらを繰返し行ったときの断線
するまでの回数を試験数者20個平均で求めた。
又荒引線を3.5關φまで伸線加工した場合の伸線量1
0トン当りの断線回数を求め伸線加工性として表示した
実施例/1633〜41は本発明の特許請求の範囲第1
項に規定する荒引線を伸線加工して製造したもので導電
率は54%lAC3以上、引張強さ33、1 kg/w
aft以上、曲げ性は5回以上、伸線加工性も0回/ト
ンと高い性能が得られた。
又442,43は特許請求の範囲第21項に規定する荒
引線を伸線加工して製造し、A44,45は特許請求の
範囲第31項に規定する荒引線を伸線加工して製造し、
/1646〜48は特許請求の範囲第1,2項および第
3・項に規定する荒引線に加熱処理を加えた後伸線加工
して製造したもので、いずれもより高い性能が得られて
おり、又/1649〜54は特許請求の範囲の第・1項
、2項及び・3項に規定する荒引線を加熱処理するか又
は加熱処理することなく伸線加工と焼戻処理を行なって
製造したものでより一層高い性能が得られている。
次に/46.55〜90に比較例を示す。
A55〜66は各合金元素が本発明で規定する量より過
剰あるいは不足している例で圧延条件等は本発明の特許
請求の範囲第1項、2項及び3項で規定する方法で製造
し、これを伸線加工したものであるが、実施例A633
〜54に示したような優れた性能は得られない。
このように合金組成が本発明で規定する範囲外である場
合は高い性能は得られず、これに伸線後の熱処理を行な
っても優れた性能は得られない。
次に合金組成は本発明で規定する範囲内にあるが、圧延
条件等が異る場合の例をA67〜90に示す。
A667と/1670は熱間圧延開始温度が高過ぎるた
め伸線加工性が悪く、/l668および/f6:69は
熱間圧延温度が低いため強度が低い。
又A71.72は圧延中の素材の温度変化が±1°C/
secより大きいため曲げ加工性および伸線加工率が
低い。
磨73は熱間圧延加工率が低いために強度が低く、扁7
4,75は温間圧延温度が高過ぎるために、又476お
よびA78は温間および低温での圧延終了温度が低過ぎ
るためいずれも強度が低い。
、4677および屑79は温間圧延加工率が低いため強
度が低い。
A80は温間圧延温度が高過ぎるため強度が低い。
尚/1681は温間および冷間での各圧延加工率は20
%より低いが、双方を合計すると230℃より連続して
温間〜冷間圧延を開始し31,4%減面加工して150
℃で圧延終了したことになり、特許請求の範囲第11項
に規定する方法に含まれ、従って実施例A33〜54と
同等の性能が得られている。
次にA82は荒引線の熱処理温度が高過ぎるために、又
A685は上記の加熱時間が長過ぎるために、いずれも
強度が低くなっている。
A83.84は加熱温度が低いかあるいは加熱時間が短
か過ぎるため熱処理した効果は顕著でなく経済的に有利
ではない。
/16.86は伸線加工度が小さいため強度が低く、4
87〜90は伸線後の焼戻し条件が本発明法と異ってお
り、不経済であるのみならず性能の低下するものがある
このように本発明で規定する条件から外れるといずれも
優れた性能は得られず、例えば合金組成あるいは熱間圧
延条件等が本発明と異る場合に熱間圧延以後の温間〜冷
間圧延条件、荒引線の熱処理条件、伸線条件、焼戻し条
件等を如何に組合せても本発明法で製造したもの程、経
済的有利に高性能の導体を製造することはできない。
次に従来法として第1表の従来例/16:28〜32に
示した連続鋳造圧延法、展延法、押出法等で製造した荒
引線を84.0%伸線加工し、あるいは更に焼戻し処理
したときの製造条件および導体性能を第2表A91〜9
7に示した。
従来の連続鋳造圧延法、展延法および押出法で製造した
A91〜93は引張強さが極めて低い。
又/1694の溶体化処理材は導電率が低く、これを焼
戻し処理したA695も本発明法で製造したものより性
能が若干低く、しかも特に溶体化処理によるコスト高を
考慮すると経済的な面からしても著しく不利となる。
この荒引線を加熱処理したA96あるいは97も性能お
よび経済的な面で劣っている。
以上説明したように本発明に規定する組成範囲内のA
I −Mg −S i系合金を本発明で規定する条件に
従って製造することにより経済的有利に強度、導電率、
曲げ加工性、伸線加工性の優れた導体を得ることができ
る。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 I Mji 0.3〜1.2wt%、Si 0.3〜
    1.0wt%、Fe O,10=0.8wt%、Cu
    O,005〜0.2wt%、残Alとその不純物とから
    なる合金素材を連続的に鋳造し、得られた鋳塊を引続き
    圧延するに際して、400〜550℃の温度範囲内でか
    つ圧延中の素材の温度変化が±1.0℃/ sec以内
    になるよう圧延温度を制御しながら減面加工度が40%
    以上になるように熱間圧延し、熱間圧延後急冷してから
    370〜200℃の温間圧延で引続き20%以上減面加
    工して圧延終了時の温度が300〜150°Cになるよ
    うにして連続鋳造圧延法により荒引線を製造することを
    特徴とする高力アルミニウム合金導体の製造法。 2 Mg0.3〜1.2wt%、Si O,3〜1.
    0 wt%、Fe O,10〜0.80wt%、Cu
    O,005〜0.2wt%、残Alとその不純物とから
    なる合金素材を連続的に鋳造し、得られた鋳塊を引続き
    圧延するに際して、400〜550℃の温度範囲内でか
    つ圧延中の素材の温度変化が±1.0°C/sec以内
    になるよう圧延温度を制御しなから減面加工度が40%
    以上になるように熱間圧延し、熱間圧延後急冷してから
    200℃以下の冷間圧延で引続き20%以上減面加工し
    て圧延終了時の温度が200〜80度になるようにして
    連続鋳造圧延法により荒引線を製造することを特徴とす
    る高力アルミニウム合金導体の製造法。 3 ME 0.3〜1.2wt%、Si O,3〜1
    .0wt%、Fe O,10−0,80wt%、Cu
    O,005〜0.2 wt%、残A7とその不純物とか
    らなる合金素材を連続的に鋳造し、得られた鋳塊を引続
    き圧延するに際して、400〜550℃の温度範囲内で
    かつ圧延中の素材の温度変化が±1.0°C/sec以
    内になるよう圧延温度を制御しなから減面加工度が40
    %以上になるように熱間圧延し、熱間圧延後急冷してか
    ら370〜200℃の温間圧延と、これに連続して20
    0℃以下の冷間圧延を行ない、温間圧延で20%以上減
    面加工して圧延終了時の温度が300〜150℃になる
    ようにし、又冷間圧延で20%以上減面加工して圧延終
    了時の温度が200〜80℃になるようにして連続鋳造
    圧延法により荒引線を製造することを特徴とする高力ア
    ルミニウム合金導体の製造法。
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