JPS5837967Y2 - ペンジユラム型ウエ−チング装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、粗紡機或は精紡機のドラフト装置に設けられ
るベンシュラム型つエーチング装置に関し、詳細にはド
ラフト装置に供給されるスライバー若しくは粗糸の繊維
を付着堆積させずかつ風綿の堆積を防止できるように構
成したものである。

前記したような紡機のドラフト装置には、加圧装置とし
てペンシュラム型のウエーチング装置が採用されている
。

そしてこれらのウエーチング装置は一般に２錘分のトッ
プローラ群を支持して、ボットムローラ群に加圧保持し
、その取り付けはローラスタンドに固設したロッキング
シャフトに揺動可能でかつ加圧したとき係止されるよう
に構成される。

例えば第１図はリング精紡機に設けたベンシュラム型つ
エーチング装置の１例を示し、該ウエーチング装置１は
ローラスタンド２の後部側に取り付けたロッキングシャ
フト６に取り付けられ、そのアーム７にトップローラ３
’、４’、５’がそれぞれサドル８を介して弾発的に支
持される。

一方アーム７はロッキングシャフト６に固定的に取り付
けたフレーム１２′に揺動自在に枢支されると共に加圧
した状態（図示）で揺動が係止されるように構成され、
その係止保持位置で前記トップローラ３’、４’、 ５
’群がそれぞれボットムローラ３，４゜５群に個々のサ
ドル８の枢支部側に設けた加圧ばねで加圧される。

そしてトップローラ芯をボットムローラ群から離脱させ
るときは、ハンドルレバー９を矢印Ａ方向に回動操作し
てアームの係止を開放するように構成される。

またムレーヨ１２′の両側板１２．１２は小形判の厚紙
で形成され、その後面側（図面で右側）をそれぞれ内側
に折り曲げると共にその折り曲げ端縁の適当部分を溶接
結合１３シて構成され、該フレーム１２′にアーム７お
よびレバー９が枢支される。

またフレーム１２′はこれを貫通するように取り付けた
固定板１０にボルト１１を螺装してロッキングシャフト
６の平面切削部に当接し、固定板１０をロッキングシャ
フト６から遠ざかるように移動させて位置固定する。

ところでこのように形成されるフレーム１２′は、一体
成形が困難であるため前記したように２板の両側板１２
．１２で形成されるが、その接合部は第２図で示すよう
に部分溶接されており、他の部には隙間１４が形成され
ている。

一方ドラフト装置に供給される前記スライバー若しくは
組糸は、ロッキングシャフト６の上を通るが、供給位置
によっては前記フレーム１２′の後端面に接触すること
があり、特に精紡機においては粗糸篠巻の取付位置によ
って接触することが多い。

そのため該フレーム１２′の接触部は平滑に仕上げる必
要がある。

また前記隙間１４は、全面にわたって溶接しかつ平面に
仕上げることが望まれるが、成形維持の点、製造コスト
の点から、わざわざ隙間を残しており、この隙間部に繊
維が引掛り次第堆積がはじまり、フレーム１２′内に侵
入することさえある。

またこれらの付着繊維のみならず風綿もこの隙間１４に
掛って次第に堆積する。

そしてこれらの付着繊維はトラベリングクリーナによる
吹払いでは到底除去することができず手掃除に頼る以外
にない。

本考案はこれらに着目してなされたもので、前記フレー
ム１２′の後面側に簡単に取り付は得られ、しかも前記
隙間１４を塞ぎかつ端縁部を覆うようなカバーを考案し
て、既設のウエーチング装置には勿論のこと、新製造つ
エーチングにも適用して繊維付着を防止できるウエーチ
ング装置を安価に提供しようとするものである。

しかしてこのような本考案とは、前記フレーム１２′の
後面側に両側板の上下開放端縁に係合してフレーム１２
′の後面および両側面の一部を覆うようなカバーを取り
付けて構成したものである。

以上本考案を図面に基づいて詳細に説明するが図は具体
的な実施の一例を示すもので、本考案はこれらの図示例
に限定されず前記および後述する記載の趣旨に徴して形
状を変更したり、或は取り付けを変更しても同様に実施
することができる。

第３図は第１図に示した装置に本考案を適用した一部側
面図、第４図はカバーの見取図、第５図は本考案の他の
実施例を示す一部破断側面図、第６図は第４図の切断線
ＩＶ−ＩＶに沿う断面図、第７図は第５図の後面図であ
る。

これらの図において本考案の要部を構成するカバー１５
は、合成樹脂材の一体品で形成し、前記フレーム１２′
の後面に沿う外壁１９と、その両側縁の内側に形成した
側壁１６．１６で形成され、外壁１９の上端および下端
はそれぞれ折り曲げた上端壁１７および下端壁１８を形
成し、それぞれの端壁先端には内側に突出した係合部を
形成することが推奨される（第４図）。

そして該側壁１６．１６は互いに先端側を内側に傾斜し
てフレーム１２′に抱着されることが好ましい（第６図
）。

そして前記上端壁１７および下端壁１８は、それぞれフ
レーム１２′の後面側折り曲げ端縁の上端および下端に
掛合するように構成する。

即ちフレーム１２′の両側板１２．１２は第１図に示し
たように折り曲げ端縁が材料厚さ分だけ外周に広がって
形成されるので、それぞれ上側および下側に段部２０
、２０を形成し、前記端壁１７，１８はこの段部に係合
するのに好都合である。

そして取り付けに際しては、上下いずれか一方の端壁を
係合して他端壁側をフレーム１２′側に押圧することに
よって確実に取り付けることができる。

なお前記取り付は用ボルト１１が長く形成されたり、ロ
ッキングシャフト６に形成される平面切削部が浅いとき
は、ボトル１１の頭が、第５図で破断して示すように、
フレーム１２′の後側面より突出することがあり、前記
カバー１５の外壁１９がこれに邪魔されることがある。

そのため前記カバー１５の外壁１９にはボルト退避凹部
１９′を形成しておくこともあり、このように形成した
ものはボルト頭が突出しないものにも適用できる。

本考案ペンシュラム型つエーチング装置は、このように
形成したカバーを、その取付支持部のフレームに取り付
けて構成したから、フレームの後側面に形成される隙間
を塞ぐことができ、その近傍に堆積する繊維を全くなく
することができる。

またフレームの端縁部も円滑な曲面で形成されるので繊
維の引掛りを防ぐことができ、トラベリングクリーナの
走行によって常時清浄に保持することができる。

なお該カバー１５は安価に製造することができると共に
フレームの仕上程度を下げることができて安価なウエー
チング装置を提供することができる。

等の利益が享受できる。

【図面の簡単な説明】

第１図はベンシュラム型つエーチング装置の説明図で、
ドラフト装置を切断して示す側面図、第２図は第１図の
右側の一部を示す後面図、第３図は本考案を適用した一
部側面図、第４図はカバーの見取図で要部は破断して示
す。 第５図は本考案の他の実施例を示す一部破断側面図、第
６図は第４図の切断線■■−Ｉ■の断面図、第７図は第
５図の右側を示す後面図である。 １・・・・・・ウエーチング装置、６・・・・・・ロッ
キングシャフト、７・・・・・・アーム、８・・・・・
・サドル、９・・・・・・レバー１０・・・・・・固定
板、１１・・・・・・ボルト、１２・・・・・・側板、
１３・・・・・・溶接、１４・・・・・・隙間、１５・
・・・・・カバー、１６・・・・・・側壁、１７゜１８
・・・・・・端壁、１９・・・・・・外壁、２０・・・
・・・段部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 紡機のドラフト装置に設けられるベンシュラム型つエー
   チング装置であって、その揺動アームの枢支係止保持支
   持部がローラスタンドに設けられたロッキングシャフト
   に取り付けられ且つ該支持部が２枚の両側板からなり互
   いの後面側端を内側に折曲げて間をおいて隙間を形成し
   たフレーム内に構成されたものにおいて、該フレームの
   後面側に該後面側並びに両側板の後縁側を抱持して覆う
   ようなカバーを取り付けると共に該カバーはその上下端
   壁の内側に係合部を形成して前記フレームの後端面側上
   下折り曲端縁に係合する様に設けて構成したことを特徴
   とするベンシュラム型つエーチング装置。