JPS583699B2 - アカゴノコキユウヤシンゾウキノウカンシヨウデンキヨククミタテタテトソノヨウホウ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は赤子ないし新生児の看護に関し、特に赤子の呼
吸や心臓機能の監視において用いる新規な電極組立体お
よびその用法に関する。

赤子の看護において、多くの場合保育器治療と関連して
、赤子の呼吸や心臓機能を連続的に監視することがしば
しば必要とされる。

呼吸やＥＣＧ監視の従来の方法では、粘着性電極が使わ
れていた。

この型式の実用されている電極の典型的なものが、米国
特許第３，７１３，４３５号に述べられている。

この型式の電極は周囲に可撓材料のディスクを備えた中
央雄スナップ・ファスナ組立体である。

このスナップ・ファスナ組立体の雄要素は監視器械の導
線の接続端子となる。

雄スナップ・ファスナ組立体の両側は導体ペーストまた
は電解質ゲルの容器となる。

可撓ディスクの面には感圧粘着剤が着けられ、これによ
って電解質ゲルと肌の接触を保つ。

操作の場合、保育器内に仰臥させた赤子の胸部に普通３
個のそのような電極が着けられる。

このような電極は確実性の高い監視を可能にはするが、
その確実性を確保するためには監視する大人に非常な注
意が要求される。

よく知られているごとく、導体ペーストまたは電解質ゲ
ルは肌を刺激し、また肌をむれさす性質をもっている。

同様に、感圧粘着剤の着いた肌部分が痛かめくなったり
、ただれたりすることは多い。

このような作用は大人には直ぐ苦痛として解かるが、新
生児や赤子の場合問題はもつと大きい。

特に治療中の赤子にＸ線透視を行なう場合、そのような
欠点の影響は大きい。

赤子の胸部に着けられる電極は何等かの金属成分を含む
ものであるから、Ｘ線透視のときには、そのような金属
によるＸ線像の障害をなくすため、その度にそれら３個
の電極を赤子の肌から取外し、そしてＸ線透視の済んだ
後にまた取付けなければならない。

この電極の取外しと再取付けは赤子の繊維な肌をさらに
刺激する。

そこで、Ｘ線透視における電極のゲルおよび粘着剤と肌
との直接接触に伴なう欠点をなくし、電極の取外し再取
付けを容易にすることのできる信頼性のある電極システ
ムが要望されるのである。

本発明の目的は、従来技術の欠点を無くし、上記要望を
充たす、赤子の呼吸や心臓機能監視において使用するた
めの信頼性の高い電極システムおよびその使用法を提供
することである。

本発明のこの目的は、保育器内に置かれる赤子の体重に
より赤子の背の肌と可及的最大に接触保持される寸法と
配置をもった、炭素粉末を含有する塩化ポリビニルで構
成される複数個の可撓シート形電極によって達せられる
。

可撓シート形電極は広い接触面積がとれるので電気低抗
を小さくできるため、導体ペーストまたは電解質ゲルを
使用せずに信頼性の高い電気接続を可能にする。

また接続面を赤子の背とすることは多くの利点をもつ。

第１に、それは保育器内の赤子の正常な姿勢で常に別の
もと触れている肌面を利用できる。

従って例えば腰部のような通常接触のない肌面はいつも
開放されている。

第２に、赤子の体重のために幾分かの加圧接触ができる
。

第３に、背中全面に延びる非金属電極の使用により、Ｅ
ＣＧ器械の金属導線を電極の周縁に接続できるから、Ｘ
線透視のじゃまになる金属が胴部分にくることがない。

導体ペーストまたは電解質ゲルの必要をなくす可撓シー
ト形電極は従来にも、例えば１９３４年９月１８日付ル
ーバンの特許第１，９７３，９１１号で紹介されている
。

ルーバンの特許の単一電極は肌への取付けのための粘着
剤を備えるもので、そのような粘着剤は肌を刺激するか
ら特に赤子に対しては適当でない。

粘着剤を使わないで可撓シート形電極を肌に着ける方式
も提供されている。

例えば、１９６２年３月２０日付ブローナーの米国特許
第３，０２５，８５７号に記載の電気治療装置では複数
個の可撓シートの形電極の幾つかがストラップを備え、
このストラップを治療台の可撓壁に結合することにより
患者が治療台に固定されるとともに電極が上向きの肌面
に着けられる。

ブローナーのこの装置は電極による電気刺激によって患
者の筋肉を選択的に収縮させるものである。

別の特殊な用例が１９７０年１０月２０日付ロマンの米
国特許第３，５３４，７２７号にある。

ロマンの発明は患者に運動させておいて監視するのを目
的にしている。

このために複数個の可撓シート形電極が堅く装着される
弾性衣服によって肌に接触させられる。

１９７０年１１月２５日付ボルダツクの米国特許第３，
７２０，２０９号においては、複数個の可撓シート形電
極が平らな可撓板様ベースの上面に装架され、このベー
ス上に装架した電極を患者と治療台の間においてＥＣＧ
を行なうものとしている。

赤子の看護における前述したような特殊な必要条件を充
たすため、本発明は単に複数個の可撓シート形電極を使
用するだけでなく、それら電極との組合せにおいて、特
に赤子には必要な粘着剤を用いない取付け構体を提供す
る。

本発明の取付け構体とその機能は、治療台に結合される
ストラップも、堅く装着される弾性衣服も、平らな板様
ベースも用いないという点で、先々挙げた従来の取付け
構体とその原理を全く異にする。

それら従来の構体もそれぞれの特殊用途に応じた利点を
もっているが、赤子の治療で用いるには不適当なのであ
る。

大人に電気ショック療法を施す場合に、患者をストラッ
プで治療台に固定するのは必要であるが、赤子には望ま
しくない。

同様に弾性衣服の装着も赤子には適当でない。

また大人ならＥＣＧ検査の長い時間平らなベース上にじ
っとしているであろうが、これは赤子には期待できない
。

本発明の原理によれば、赤子をストラップで保育器に固
定したり、きつい弾性衣服を装着させたり、また長時間
じっとさせておくことなしに、複数個の可撓シート形電
極を赤子の背に粘着剤を用いないで確実に長時間接触さ
せておくことのできる取付け構体が提供される。

この取付け構体は、好適には約６．３５ｍｍ（１／４´
´）厚の微小開ポア泡立ちポリウレタン・シートのよう
な柔かい折曲げ可能な材料のパッドで構成され、このパ
ッドは約１１４．３ｍｍ（４１／２″）×１１４．３ｍ
ｍの背受け区域とこの背受け区域から外方に収束する部
分を備える。

背受け区域にはこれのほぼ全面に複数個の可撓シート形
電極が取付けられる。

収束部分は、赤子の胴の両側に取付けられたとき、赤子
の腋窩の下を通り胸郭の下縁に沿って延びる。

好適にはパッド材料と一体に作られる柔かい折曲げ可能
な迅速結合一切離しストラップが収束部分に付けられ、
それらストラップにより収束部分は赤子の両脇に保持さ
れ、またこれによって電極担持背受け区域が赤子の背に
対し保持される。

柔かい折曲げ可能のストラップは腹部の上方の胸部を横
断して延び、腹部の呼吸運動を全く押えることのない柔
かい折曲げ可能な留め具によって留められる。

本発明の他の目的は、使い捨て式の清潔で、また構造や
簡単で経済的な、赤子の長期間の監視のための信頼性の
高い電極組立体を提供することである。

本発明のこれらの長所は、本発明による好適な実施態様
を示す添付図面を参照にする以下の説明によってより明
瞭になろう。

第１図ないし第４図において、全体的に１０で示す本発
明の使い捨て電極組立体は、赤子または新生児の呼吸や
心臓機能の監視において使用するのに特に適したもので
ある。

第３図で最もよく解かるように、電極組立体１０は約１
１４．３ｍｍ（４−１／２″）×１１４．３ｍｍの赤子
の背を受ける区域１４を有する、柔かい折曲げ可能な不
導体材料のシート用パツド１２を備える。

導体粒子含有プラスチック材料の複数個の個別な可撓シ
ート形電極１６、１８，２０、２２がパツド１２と面−
面係合して背受け区域のほぼ全体に延在するように取付
けられる。

パツド１２はまた、背受け区域１４の両側から外方に収
束する一体部分２４を備え、この収束部分は赤子の両脇
に保持されたとき腋下において胸郭下縁に沿って延びる
。

収束部分２４は１対の一体ストラップ２６によって赤子
の両脇に保持される。

ストラップ２６には、これを赤子の胸部周囲に保持する
ためのベルクロ・ファスナ・ストリップ２８，３０が備
えられている。

第１図ないし第４図の実施例において、パッド１２はま
た、赤子の背が背受け区域１４に当てられた状態におい
て赤子の頭部の方に向い且つこれを越えて区域１４から
外方に延びる赤子の頭受けおよび端子担持部分３２を備
える。

電極組立体１０はまた、各電極１６，１８，２０，２２
を監視器機の導線と切離し自在に電気接続させるための
端子装備を備える。

第１図ないし第４図の実施例で、端子装備は、各電極１
６，１８，２０，２２と一体であり且つこれの縁から延
びるストリップ３４，３６，３８，４０を備える。

これらストリップはそれぞれ、パツド１２の孔４２，４
４，４６，４８を通って延び、パッドの外面と面一面係
合するように固定され、そして部分３２の方へ平行にな
って延びている。

端子装備はまた、ストリップ３４，３６，３８，４０の
自由端部とパッド部分に固定される雄スナップ・ファス
ナ要素５０，５２，５４，５６を備える。

パツド１２は任意の柔かい折曲げ可能な非導体材料で構
成されてよいが、好適には約６．３５ｍｍ（１／４″）
厚の徴細開ポアのポリウレタンで作られるポア寸法は１
００ＰＰＩが好適である。

背受け区域１４の寸法は１１４．３ｍｍ（４−１／２″
）角以外であっても勿論よく、基本的には電気接触面を
可及的に太きくし、従って電気低抗を最小にすることで
あるが、この一方において、赤子に触れる面を可及的に
小さくすることも望まれるのである。

この点との関連において、区域１４の寸法は１０１．６
ｍｍ（４″）×７６．２ｍｍ（３″）も好適である。

従って「約」としたのは、正確な１１４．３ｍｍ（４−
１／４″）×１１４．３ｍｍより幾分大なり小なりを含
む寸法を含むことである。

さらに、収束部分２４の機能を十全にするためには、背
への寸法よりは背幅寸法の変動がより細かく考慮される
べきであろう。

電極は任意の電導体可撓材料で作られるが、好適な材料
は炭素粉含有塩化ポリビニルである。

ストラップ２６を留めるものとしてベルクロ・ファスナ
２８，３０が好適であるが、それ以外のファスナ要素を
用いてもよい。

同じように端子としての金属の雄スナップ・ファスナは
好適であるが、単純なワイヤのような他の型式の端子も
用いられよう。

電極は薄く、好適には０．７６２ｍｍ（０．０３０イン
チ）厚とされる。

電極の形状と個数は必要に応じ任意に変えられようが、
好適には、背受け区域１４に可及的に広く、少なくとも
その５０％を占めるだけの寸法であることが望ましい。

図示の好適な実施例においては、背受け区域１４の約７
０％を占めるように４個のほぼ正方形の電極〔例えば、
１１４．３ｍｍ（４１／２″）×１１４．３ｍｍ（４１
／２″）の背受け区域に対しては５０．８ｍｍ（２″）
×４９．２ｍｍ（１１５／１６″）の電極、１０１．６
ｍｍ（４″）×８８．９ｍｍ（３１／２″）の背受け区
域に対しては３８．１ｍｍ（１１／２″）×３８．１ｍ
ｍ（１１／２″）の電極〕が用いられている。

これまでの説明における「柔かい折曲げ可能なパッド」
および「可撓シート形電極」なる語は、図示の実施態様
にのみ限定されるものでなく、その他の構造も含まれる
ことは理解されるべきである。

例えばそのようなパッドおよび電極は、電導性系（例え
ば炭素含有樹脂または金属被覆系）を背受け区域に織込
むようにして織製または編製した織物で作ることもでき
る。

またその他の構成も当該技術者には直ぐ思い浮ばれよう
。

本発明の方法によれば、最初、電極組立体１０は第１図
に示すように全体的に平らにして、パツド１２の外面を
保育器の上面に係合させ、そして電極１６、１８，２０
、２２のある面を上向きに、保育器の上面に置かれる。

次に監視器械の導線がスナップ・ファスナ端子要素５０
，５２，５４，５６に接続される。

それから赤子が、その背を電極１６，１８，２０，２２
上に、そして頭をパッド部分３２上になるようにして、
保育器内に置かれる。

次いでストラツプ２６が赤子の胸に回わされ、そしてベ
ルクロ・ファスナ２８、３０が留められる。

第２図は組立体１０がこうして赤子に取付けられた状態
を示す。

要約すると本発明の方法は、複数個の全体的に同面の可
撓シート形電極を赤子の背肌に可撓的に係合させ、赤子
の腋窩と胸郭下縁間の両脇に軽い可撓的圧力を加えるこ
とにより赤子の背肌と電極間の前記肌係合を保持し、該
肌係合により監視装置へ送られる電気信号のための回路
全作るものである。

この監視装置は、該回路によって送られる電気信号によ
って赤子の呼吸機能やＥＣＧの表示ができる任意の周知
の構造のものである。

普通電極との肌係合は乾燥状態で行なわれるが、背肌を
係合させる前に電極の肌係合面に少量（１滴または数滴
）の水を着けてもよい。

この水はどんな刺激も与えないために殺菌処理された水
が好適である。

図示の４電極組立体において、それら電極の内の１個、
例えば電極２２が接地電極になることは理解されよう。

普通他の３個の電極の内２個だけが、接地電極とともに
、１回の操作において用いられる。

４個の電極は、３つの操作組合せができる。

すなわち、接地電極は常に２２として、電極１６と１８
、１８と２０、１６と２０である。

本発明の電極組立体１０の使用により捕えられる電気信
号は呼吸機能または心臓機能ないしはその両方の監視の
ために利用できる。

周知の方式によれば、呼吸監視に適した信号は呼吸によ
る胸腔の電気低抗であり、ＥＣＧ監視に適した信号は心
臓の鼓動によって起る電気信号である。

この各信号の型式に適した回路というのも周知である。

頭受けおよび端子担持パツド部分３２を備えることは監
視器械の導線に接続される端子を赤子から離間させて設
けられるという利点をもつ。

この構成によれば、器械の導線を赤子から離しておくこ
とができ、そしてＸ線透視の障害になる金属材料は組立
体１０内にないから、組立体１０を赤子に取付けたまま
Ｘ線透視を行なえる。

しかしパツド１２から部分３２を省略することも本発明
の範囲である。

第５図と第６図はこの変化形を示す。

この変化形は第１図ないし第４図の実施例からパッド部
分３２およびこれに付帯する端子型式が無くされるだけ
であるから、第５図と第６図において、第１実施例の諸
要素に対応する要素の番号はダッシュを付して示す。

そこで電極組立体１０′の電極１６’，１８’，２０’
，２２’は端子装備として、パッドの収束側部分２４と
面一面係合して固定される、一体３角部分５８，６０、
６２６４を備える。

これら端子電極部分はそれぞれこれに固定取付けられる
小さなスナップ・ファスナ要素６６、６８，７０、７２
を備える。

第６図で解かるように、パッド１２′は各スナップ・フ
ァスナ要素の近くに孔７４が設けられ、そこに導線接続
部が挿入される。

この実施例において、パッドの電極側の各スナップ・フ
ァスナ要素の外面に、金属−赤子肌接触を避けるため電
気絶縁が設けられる。

このような絶縁は、絶縁テープ、またはプラスチック被
覆（第６図）等によって形成されよう。

本発明の目的はこうして十全且つ効果的に達せられるの
であるが、ここに挙げた特定の実施態様は本発明の機能
および構造の原理を例示するだけのものであって、本発
明の原理から外れないでなお多くの変化形が可能である
のは認められなければならない。

【図面の簡単な説明】

第１図は赤子に取付けられる本発明の電極組立体の斜視
図、第２図は赤子に取付けられた電極組立体の斜視図、
第３図は平らに置かれた電極組立体の平面図、第４図は
第３図の４−４線断面図、第５図は本発明による変化形
電極組立体の平面図、第６図は第５図の６−６線断面図
である。 １０・・・・・・電極組立体、１２・・・・・・パッド
、１４・・・・・・背受け区域、１６、１８，２０、２
２・・・・・・電極、２４・・・・・・収束部分、２６
・・・・・・ストラップ、２８，３０・・・・・・ベル
クロ・ファスナ、３２・・・・・・頭受けおよび端子担
持部分、３４，３６，３８，４０・・・・・・端子装備
ストリップ、４２，４４，４６、４８・・・・・・孔、
５０，５２，５４、５６・・・・・・端子スナップ・フ
ァスナ、５８，６０，６２，６４・・・・・・電極３角
部分、６６，６８，７０，７２・・・・・・端子スナッ
プ・ファスナ、７４・・・・・・孔。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 赤子の呼吸や心臓機能の監視において用いられる使
   い捨て電極組立体において、約１１４．３×１１４．３
   ｍｍの赤子の背受け区域および該背受け区域の両側にあ
   ってそこから外方に収束し且つ赤子の胴の両脇に着けら
   れたとき全体的に赤子の腋窩の下において胸郭の下縁に
   沿って延びる部分を有する柔かい折曲げ可能な非導体材
   料のシート様パッド、該パッドの背受け区域に当てられ
   た赤子の背の肌に密着するよう該背受け区域の実質的に
   全体に延びる複数個の可撓シート形電極、該収束部分の
   中心線に設けられ赤子の胸郭に回わされるための柔かい
   折曲げ可能な材料のストラップ、赤子が正常背支持位置
   からいずれかの側に動いたりあるいは前部支持位置へ動
   かされたとき該可撓シート形電極と赤子の背との間に相
   対的面一面動きが無く該電極が赤子の背の肌との接触を
   維持されるように赤子の胴の両脇に対し該収束部分を保
   持するべく赤子の胸郭に回わされた該ストラップを取外
   し可能且つ可調節的に留める装備、および該電極を監視
   器械の導線に切離し可能に電気接続するための端子装備
   を備える電極組立体。