JPS5836962A - 水硬性耐火断熱組成物およびこれよりなるプレモ−ルド品 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は水硬性セメントを結合剤とした水硬性耐火断熱
組成物およびこれよりなるプレモールド品に関するもの
である。

さらに詳しくいえば、水硬性セメントを結合剤として用
い、従来、その使用上の障害となっていた熱特性を改善
し、高強度でかつ、容積委定性に優れた水硬性耐火断熱
組成物およびこれよりなるプレモールド品に関するもの
である。

キャスタブル耐火物は、築炉技術の簡便性、施工の汎用
性、省力化等の利点を有し、各種の工業窯炉に広く使用
されている。一般にこのようなキャスタブル耐火物は、
基本的に耐熱骨材と結合剤より構成され、結合剤として
は早期強度の発現、更に耐熱性等の利点から、一般にア
ルミナセメントが広く用いられていた。

しかしながら、アルミナセメントは低温領域において結
晶変態に伴う著しい強度の劣化が生ずる等の欠点があり
、更に非常に高価であるため汎用には不向きであった。

そこで本発明者等は、このような欠点をもつアルミナセ
メントを使用することなく、一般の土木建築用コンクリ
ートの結合剤として用いられている水硬性セメントを用
いることに着目した。

しかし、水硬性セメントは　３（，０・Ｓ、Ｏｚ２α０
・Ｓ、ＯＺ　　を主成分として含有している。

そして、これらの成分は、水和反応によって珪酸カルシ
ウム等の水和物と共にフリーの水酸化カルシウムを多量
に遊離する。この水酸化カルシウムｉｔ　空気中の炭酸
ガスと反応し、炭酸カルシウムを生成する。この反応は
、温度の上昇とともにその速度が増大し、この反応によ
り生成した炭酸カルシウムは６００℃以上で脱炭酸反応
を起して酸化カルシウムを生成する。又一方では、水酸
化カルシウムは４５０℃以上の温度で脱水反応により酸
化カルシウムを生成する。このようにして生成した酸化
カルシウムは冷却されるに従って、空気中の水分と反応
して水酸化カルシウムを生成する。これらの化学的変化
は、同時に著しい物理的変化を招来するものであり、水
酸化カルシウムの炭酸化によって生成した炭酸カルシウ
ムは比重が大きく、その粒子の周辺に間隙が形成され、
組成的に弱化して強度の劣化を来たす。又、酸化カルシ
ウムの水和により比重の小さい水酸化カルシウムを生成
し、膨張さらには亀裂現象を伴い組織の弱化による強度
の劣化を招来する。水硬性セメントに見られるこれらの
欠点は耐熱用組成物の結合剤として適用する場合の大き
な障害となっている。

そこで、本発明者等は、水硬性セメントのこれらの欠点
を改善し、安価でしかも高強度、容積安定性の優れた水
硬性耐火断熱組成物を得る目的で研究を重ねた。水硬性
セメント例えばポルトランドセメントの上記の如き欠点
はその水和反応により生成する遊離水酸化カルシウムに
あり、これを捕捉し、水酸化カルシウムの前記のような
悪影（を防ぐ着想は公知であった。その方法として、従
来コンクリート分野においては、数々の混和剤、例えば
可溶白土、フライアッシェ、高炉水滓等を添加して行っ
ていた。しかしながら、これらの混和剤はいずれも長期
的に徐々に反応して行くタイプのものであって、反応速
度が極めて遅く、コンクリートにおいては使用できると
しても、施工から昇温で使用されるまでの期間が短いこ
とを要求される耐熱分野においては、満足されるもので
はなかった。

そこで、本発明者等は更に研究を続け、水酸化カルシウ
ムとの反応性の向上という観点から、シリカ粒子の表面
活性及び粒度に着目し、種々検討した結果超微粒状無定
形シリカが著しい効果のあることを見い出した。そして
、水硬性セメン）５０〜９５重量部に対し、この超微粒
状無定形シリカを５〜５０部の使用が最も有効であるこ
とを見い出し本発明を完成した。

本発明に使用する水硬性セメントとしては普通ポルトラ
ンドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、早強ポル
トランドセメント、低熱ポルトランドセメント、耐硫酸
塩ポルトランドセメント、高酸化鉄型ポルトランドセメ
ント、白色ポルトランドセメント、高炉セメント、フラ
イアッシニセメントのいずれものでもよい。又超微粒状
無定形シリカは一次粒子として０．１μ〜３μの無定形
シリカが好適であり、水硬性セメント５０〜９５重量部
に対し、５〜５０重量部の範囲で使用され、好ましくは
１０〜３０重量部である。そして５重量部未満ではその
効果が小さく又４０重量部を越えると効果は変らないが
、焼成収縮が大となり容積安定性が劣下する。

本発明は以上の様に水硬性セメント５０〜９５重量部、
超微粒状無定形シリカ５〜５０重量部よりなる混合物１
０〜９９重量部と断熱性材料１−９０重量部よりなる安
価にして早期耐熱強度を有する水硬性耐火断熱組成物お
よびこれよりなるプレモールド品であるが、その使用場
所、条件等により断熱性の利点を保持してかつ強度がさ
らに向上したもの、あるいは、コスト面から一低価格品
が要求される場合には、セメントを有効に利用するため
にセメントを一次粒子の状態まで十分に分散させれば少
量でより以上の強度を保有させることができる。

分散剤としてはアルキルスル哉ン酸のアルカリ金属塩ま
たはアンモニウム塩、アルキルアリルスルホン酸のアル
カリ金属塩またはアンモニウム塩等が特に好適である。

分散剤の添加量はセメント５０〜９５重量部に対し、０
．１〜３重量蔀の範囲である。０．１重量部未満ではセ
メントの分散性と減水性が悪く、３重量部を越えると分
散剤の種類によって分散性と減水性を低下するかまた、
効果は変わらないが品質面に悪影響を及ぼす０本発明に
おいて、分散剤を添加することによって、水硬性セメン
トを均一に分散させるため、セメント量を少量に抑える
ことができるとともに、その減水効果で水のセメント比
を下げることによりマトリックス部の耐熱性、容積安定
性ならびに高強度化が図られる。また、この分散剤は共
存する超微粒状無定形シリカを高度に分散化し、セメン
ト粒子のキャリヤーとなりセメントのより一層の分散化
、減水化の副次的効果も得られる。

本発明に使用する断熱性材料としては、断熱レンガ粉砕
品、中空アルミナ、軽量シャモット、パーミキニライト
、パーライト、シリカバルーン、アッシェバルーン、ガ
ラスバルーン、シラスバルーン、有機質天然繊維、無機
質天然繊維、有機質天然繊維、セラミックファイバー、
ガラスファイバー、鉱４ファイバー、カーボンファイバ
ー、炭化珪素ファイバー及び軽量コンクリートに用いら
れる人工軽量骨材としてのｌ１１１張頁岩、Ｗ張粘土、
膨張スレート、焼成フライアッシェ、天体軽量骨材とし
ての火山れきおよびその加工品、副産軽量骨材としての
膨張スラグおよび・それらの加工品等を使用することが
できる。この断熱性材料と前記水硬性セメント、超微粒
状無定形シリカの混合物との配合比は目的とする水硬性
耐火断熱組成物の強度、断熱性、耐火性によっ又適宜選
択出来る。

もちろん分散剤を併用するときは、上記混合物に分散剤
を添加含有させる。配合比としては、断熱性材料１−９
０重量部に対して混合物は１０〜９９重量部である。本
発明組成物は、上記の水硬性セメント、超微粒状無定形
シリカ、分散剤、断熱性材料の他に膨張性効果をもたら
すために収縮防止剤、又乾燥時の耐爆裂性向上のために
発熱材として金属アルミニウム、金属シリコン等を入れ
ることもできる。

本発明の水硬性耐火断熱組成物の施工方法は、本発明の
組成・物に適量の水を加え、従来のコンクリート、キャ
スタブルと同様に自然流動流し込み、振動流し込み、振
動成形、吹付、圧入、こて塗り、投射、ラミング等によ
り施工することができる。

本発明の組成物は上記の様な直接施工法ではなく、プレ
モールド品を得ることができる。このプレモールド品の
成形方法は、前記本１発明の水硬性耐火断熱組成物に適
量の水を加え、従来のコンクリート、キャスタブルと同
様に自然流動流し込み、振動流し込み、振動成形、吹付
、圧入、こて塗り、投射、ラミング等の適宜な手段で、
所定の形状と大きさの型枠に充填する。また、パイプ形
状の場合は、高速度で回転させて、遠心力による成形も
可能である。硬化後、脱枠してプレモールド品とする。

かくして得られたプレモールド品は養生を行い製品とす
るが、本発明の組成物を用いたプレモールド品は、自然
養生によっても遊離石灰が超微粒状シリカによって捕捉
されるので、蒸気、オートクレーブ等による養生を用い
る必要がなく、プレモールド品として適している。また
、本組成物を適量の水と混練して押し出し成形ならびに
、プレス成形して造形後に、自然養生、蒸気養生ならび
に加熱乾燥して、いわゆる不焼成レンガとしても利用で
きる。

その他にも、製鉄業界において、高炉関係で基礎、シャ
フト部、防熱板、環状管、鋳床、樋カバー、鉱滓処理場
の床、隔壁、熱風炉関係で基礎、送風支管、熱風管、コ
ークス炉関係で基礎、本体煙道、ドア、コークヮーフド
ライクエンチングのクーリングチャンバー、コークス炉
上、コークガイド車、転炉ｒＩＲ係で防熱板、ＣＯＧダ
クト、その他の関係で造塊場作業床、湯道レンガ固定、
インゴット台車、ｃｃａｉ；礎、加熱炉、均熱炉、焼鈍
炉等の熱処理炉の基礎、内張り、外張り、煙道、煙突、
圧延場の作業床、更に非鉄、化学関係の同様の場所、セ
メント、セラミックス業界、更には焼却炉、原子炉、ロ
ケット発射台等にも用いることができる。また、従来セ
メントが使用されている建造物の基礎、壁等に使用され
る。その他１３００℃以下での使用場所に適宜使用する
ことができる。

次に本発明の実施例をあげて、本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるも
のではない。

実施例１ 普通ポルトランドセメント８５重量部、無定形シリカ１
５重量部を混合し、これを混合物（Ａ）とする。これに
骨材として軽量シャモット　（表１参照）バーミキュラ
イトを用い、水と混練して本発明組成物を製造した。そ
の組成成分の割合は表２の通りである。なお比較例とし
て前記混合物（Ａ）の代すにアルミナセメントを用いた
組成物を製造した。

表１　軽量シャモットの説明 化学組成 表２　組成物の割合を示す表 上記の本発明組成物および比較例の曲げ強さ、圧縮強さ
、嵩比重、線変化率を測定しその値を表３に示す。

上記の本発明組成物および比較例について熱処理後の外
観と圧縮強さ、を表５に示す。

表５ 実施例３ 普通ポルトランドセメン）９０重量部、無定形シリカ１
０重量部を混合し、これを混合物（Ｃ）とする。これに
骨材として軽量シャモット（表６参照）を５　ｍ　／　
ｍ〜０を用いて、更に有機質繊繰を添加して、水と混練
して、本発明組成物を製造した。

その組成成分の割合は表７の通りである。

表６　軽量シャモットの説明 化学組成 表７ 上記の組成物の嵩比重、熱伝導率、曲げ強さ、圧縮強さ
を測定し、その値を表８に示す。

表８ 実施例４ 普通ポルトランドセメント８５・重量部、無定形シリカ
１５重量部を混合し、これに骨材として軽量シャモット
　（表１参照）バーミキュライトを用い、上記混合物３
５重量％、軽量シ中モッ）５５重量％、バーミキュライ
ト１０重量％に水４５重量％を混線し、これを１０００
　Ｘ　１０００　Ｘ　３００■の枠組に流し込み、ブロ
ックを形成させた。これを室温で７日養生してプレモー
ルド品とした。このものは８００℃で２０時間加熱して
も全く１裂は生じなかった。

特許出願人　　黒　崎　窯　業　株式会社代理人　伊東
寸志 （ほか１名） 手続補正書 昭和５７年ｌＯ月り日 特許庁長官　若杉　和夫殿 １、事件の表示 昭和５６年　特許願　第１２７９０５号２、発明の名称 水硬性耐火断熱組成物およびこれよりなるプレモールド
品３、補正をする者 事件との関係　　特許出願人 住所 ４、代理人 ５、補正命令の日付　　　　昭和　　年　　月　　日（
１）明細書２頁１６行、４頁４行、５頁１行「等」を削
除。

（２）同２頁加行ｒｓ、ｏｚＪの次に「および」を挿入
。

（３）同５頁１５行「・・・いずれ」の次に「の」を挿
入。

（４）同５頁２０行「４０」を「（資）」と訂正。

（５）　　同６頁１８行「セメント」を「水硬性セメン
ト」と訂正。

（６）　　同７頁１〜２行「分散剤・・・また、」を削
除。

（７）同８頁２０行、９頁７行「流し」を「鋳」と訂正
。

（８）同９頁４行「ことが」を「ことも」に訂正。

（９）　　同９頁１５行、２０行「自然」を「気乾」と
訂正。

Ｑｌ　　同１０頁７行「コークワーフ」の次に「、」を
挿入。

（１１）　　同１２頁表２中の「ｗｔ％」を削除。

（１２）　　同１２頁表２．１４頁表４．１７頁表７の
下部に下記語句を挿入。

「（表中の数値は部である。）」 （１３）　　同１８頁５行（２箇所）、６行「重量％」
を「重量部」と訂正。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 （υ　水硬性セメン）５０〜９５重量部、超微粒状無定
   形シリカ５〜卯重量部よりなる混合物１０〜弱重量部と
   断熱性材料ｌ−（資）重量部よりなることを特徴とする
   水硬性耐火断熱Ｍ酸物。 （２）上記混合物に分散剤として０．１〜３重量部を加
   える特許請求の範囲第１項記戦の水硬性耐火断熱組成物
   。 （３）水硬性セメント５０〜９５重量部、超微粒状無定
   形シリカ５〜５０重量部よりな４混合物１０〜９９重量
   部と断熱性材料１−９０部よりなる水硬性耐火断熱組成
   物よりなるプレモールド品。