JPS5836711Y2 - ブラウン管用包装体 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はブラウン管用包装体に関し、ブラウン管の輸
送および保管を破損なく良好な状態で行なえるようにし
たものである。

従来におけるブラウン管完成品の輸送および保管にはバ
ッキングケースが使用されているが、ブラウン管の形状
は包装し難い形態を有しているため、バッキングケース
内に段ボール紙等を組んで、できるだけ揺動しないよう
に梱包していた。

またブラウン管の映像側となるフェースプレートの部分
にスポンジ等の緩衝材を当てがい、その保護をはかつて
いた。

しかしながら上記梱包は非常に面倒なほか、ブラウン管
に沿い難く安定性を欠くため、輸送その他の取扱い上振
動等によってブラウン管は揺動して破損し易い欠点があ
った。

そこで、この考案においては上記従来の欠点および不便
を解消してブラウン管包装に適した包装体を得るもので
あり、その構成については、ブラウン管高さの士風下の
厚さにした合成樹脂のほぼ平板状をなす発泡体によって
形成された包装体を対称的に上下１組にして組合せてな
り、各包装体には少なくともブラウン管の本体部を収納
できる四部を複数形威し、該複数の凹部は少なくとも１
組の千鳥状に配設された粗列からなり、さらに千鳥状位
置の凹部は相互で背中合せに形成されていて背後中心の
共通する左右位置には相互で一体になった突き合せ用の
補強突部を設け、上下の包装体間にブラウン管を挟装状
態で収納するとき補強突部が上下から互に突き合い、他
部分は包装体間に空隙を形成するようにしたことを特徴
としている。

次いで、この考案の実施態様について図を参照しながら
以下に例示する。

１は全体が合成樹脂の発泡体例えば発泡ポリスチレンに
てブラウン管高さの士風下の厚さにしたほぼ平板状をな
すよう形成されたブラウン管用の包装体であり、該包装
体１は対称的に上下の２個を１組にして両者間にブラウ
ン管１０が挟装されるように組合せられる。

２は包装体１に形成した複数の凹部であって、ブラウン
管１０の少なくとも本体部１１を嵌入できるように彎曲
形成されていて、少なくとも１組の千鳥状に配設された
粗列からなっており、千鳥状位置の凹部２と２は相互で
背中合せに形成されている。

また第１図では上記粗列が１組ずつの包装体を２組に合
せた場合、第２図では粗列が包装体１に２組形成されて
いる場合を例示しており、１組列において凹部２が４個
ずつの場合を示しているが、種々の個数（但し複数）で
実施できる。

３は背中合せになった凹部２，２の背後中心より左右位
置の共通する部分に設けた突き合せ用の補強突部であり
、千鳥状位置の相互で一体にして共用できるようにして
いる。

そしてこの補強突部３は上下の包装体１，１間にブラウ
ン管１０を挟装状態で収納するとき上下から互に突き合
い、他部分の包装体１，１間に空隙を形成できるように
している。

なお、図中の４，４′は凹部２の底面に形成した穴部で
あり、凹部２に収納されるブラウン管１０の本体部１１
との間に空間をつくるためのもので、ブラウン管収納時
に押圧される空気逃げ用に適するほか、バッキングケー
ス等の外箱２０内へ収納されたとき、外部からの衝撃が
包装体１を通じ本体部１１へ波及する面積を空間分だけ
外して少なくシ、一層緩衝効果を良くしている。

５は包装体１の全形を方形になるように設けた余剰部分
であるが、別に形成して実施することもできる。

上記の包装体１を形成する合成樹脂の発泡体としては、
発泡ポリスチレンのほか、エチレン単独重合体、エチレ
ン−酢酸ビニルの如きエチレン共重合体、プロピレン単
独重合体等のポリオレフィン系樹脂、またはポリオレフ
ィン系樹脂とポリスチレン系樹脂とが少なくとも一部グ
ラフト結合した発泡粒子を加熱膨張させた発泡体例えば
ポリエチレン粒子を核にしてスチレンモノマーを核に吸
収させてこの核内でスチレンモノマーを重合させること
によりポリエチレンにグラフト結合した発泡粒子をさら
に発泡剤を加えたものを加熱膨張させ、上記粒子を互に
融着した発泡体が荷重負荷によるクリープ変形の度合が
小さいことと、高い衝撃吸収性の点でも好適である。

上記したこの考案によるブラウン管用包装体の使用につ
いては、対称的な上下２個を１組にして使用するもので
、各包装体１に形成しである凹部２．２間士が上下に対
向し合うようにして凹部２，２内にブラウン管１０の少
ないとも本体部１１を嵌入して収納せしめ、凹部２，２
間にブラウン管１０が挟装された状態で包装されるもの
で、各包装体１の補強突部３，３が」二下から互に突き
合い、他部分は包装体１，１間に空隙を形成できるので
、ブラウン管１０へ直接に外部衝撃が伝わるのを緩和し
て緩衝性を高めると共にブラウン管の把持性を良くし、
バッキングケース等の外箱内への収納安定性も高くなる
。

また上記空隙にて外部からブラウン管を視認することが
でき、検品等にも至便となる。

しかも挟装時の上記空隙だけでなく、対称的な上下１組
の包装体も、ブラウン管の÷以下の厚さにしたほぼ平板
状をなすものゆえ、一層軽量包装に貢献できることとな
る。

さらにこの考案では各包装体１の複数の凹部２．２が少
なくとも１組の千鳥状に配設された粗列からなり、千鳥
状位置の凹部２と２は相互で背中合せになるよう形成さ
れているから、１組の千鳥状粗列のものを複数用いて組
合せ使用する場合さらに各包装体に複数の千鳥状粗列を
形成したものを使用する何れの場合でも少ないスペース
を有効に利用でき、バッキングケース等の外箱２０へ収
納する梱包スペースの縮少化にも役立つものである。

なお、この考案の包装体はブラウン管の完成品のみでな
く、ブラウン管製造用の漏斗状をなす素材バルブの場合
にも完成品と殆ど変りなく包装使用できる。

以上のようなこの考案によるブラウン管用包装体の使用
によれば、輸送およびその他の取扱いの上でもブラウン
管の揺動を防止するのに好適な状態での包装となり、合
成樹脂の発泡体特有の緩衝性とも相まって被包装物のブ
ラウン管の破損防止に適する等優れた実用的効果を発揮
し得る。

【図面の簡単な説明】

図はこの考案の実施態様を例示するものであり、第１図
は包装体の一方を示す斜視図、第２図は変更例の包装体
の一方を示す斜視図、第３図は前回の包装体の平面図、
第４図は前回ＩＶ＝ＩＶ線位置での上下包装体について
のブラウン管収納時の断面図、第５図は第３図■−Ｖ線
位置での上下包装体についてのブラウン管収納時の断面
図である。 １・・・・・・包装体、２・・・・・・凹部、３・・曲
補強突部、４゜４′・・・・・・穴部、１０・・・・・
・ブラウン管、１１・・間ブラウン管本体部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. １．ブラウン管高さの士風下の厚さにした合成樹脂のほ
   ぼ平板状をなす発泡体によって形成された包装体を対称
   的に上下１組にして組合せてなり、各包装体には少なく
   ともブラウン管の本体部を収納できる凹部を複数形威し
   、該複数の凹部は少なくとも１組の千鳥状に配設された
   粗列がらなり、さらに千鳥状位置の凹部は相互で背中合
   せに形成されていて背後中心の共通する左右位置には相
   互で一体になった突き合せ用の補強突部を設け、上下の
   包装体間にブラウン管を挟装状態で収納するとき補強突
   部が上下から互に突い合い、他部分は包装体間に空隙を
   形成するよう構成したことを特徴とするブラウン管用包
   装体。 ２、複数の凹部は千鳥状に配設された粗列が包装体に複
   数列形成されてなる上記実用新案登録請求の範囲第１項
   記載のブラウン管用包装体。 ３、全体が発泡ポリスチレンにて形成されている上記実
   用新案登録請求の範囲第１項記載のブラウン管用包装体
   。