JPS5836585Y2 - 床下吊下げ式燃料タンクの配管構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は車両の床下吊下げ式燃料タンクの配管構造、特
にブリーザチューブの配管構造に関するものである。

車両の燃料タンクには燃料油面を大気圧に保って燃料注
入時の噴き返しを防ぐためにブリーザチューブが装着さ
れている。

このブリーザチューブはその性質上、燃料タンクの上方
部に装着されており、床下吊下げ式燃料タンクにおいて
ブリーザチューブを車体側面に導出する場合には、従来
一般にはフロアサイドメンバの下方より導出している。

即ち第１図において、１はフロア、２はこれを支持する
フロアサイドメンバ、３はフロア１の下方に装備された
床下吊下げ式燃料タンク、４は燃料のインレットチュー
ブ、５は上記ブリーザチューブであって、該ブリーザチ
ューブ５は燃料満タン液面より上部に開口し一端がタン
クの上側壁面に装着されフロアサイドメンバ２の下方を
通り上昇してインレットチューブ４の開口部に他端が連
結されている。

タンク３の底面高さは、路面Ｅ上の障害物との衝突を避
けるに必要な高さが要求され、該タンク３の上部に設け
たブリーザチューブ５よりも更に上位にあるフロアサイ
ドメンバ２およびこれに支持されたフロア１は必然的に
高い位置となり、従って室内およびトランク内スペース
は狭くなる。

本考案は、上記の問題点を解決することを目的とするも
ので、床下吊下げ式燃料タンクのブリーザチューブをフ
ロアサイドメンバに貫通せしめて車体側面に導出せしめ
、かつフロアサイドメンバの配管部とこれに対向するホ
イールハウスインチとを補強板により結合した配管構造
としたものであって、ブリーザチューブをフロアサイド
メンバに貫設したことによりフロアを従来よりも低位置
として室内むよびトランク内のスペースを広くすること
を可能とし、また補強板によりフロアサイドメンバにお
けるブリーザチューブ配管部の強度を高く維持せしめ得
るのである。

以下、本考案の実施例を第２図ないし第４図により説明
する。

第２図に概略図示するように、フロア１の下部には床下
吊下げ式燃料タンク３が装着されており、その上部壁に
は満タン時の燃料油面よりも上位に開口するブリーザチ
ューブ５の一端が取付けられている。

該チューブ５はタンク３の側面上部に位置しフロア１を
支持するフロアサイドメンバ２の壁面を貫通するととも
に、該メンバ２の側面にあるホイールハウスインナパネ
ル６を貫通し、上方へ延在して他端がブリーザチューブ
５の下方に配したインレットチューブ４の先端開口部内
に開口している。

第３図に示す如くフロアサイドメンバ２のタンク寄りの
内側壁２１には配管挿通孔２１１が穿設されている。

またこれと対向するフロアサイドメンバ２の外側壁２１
の上部は凹部２２１を形成している。

凹部２２１の凹部幅はブリーザチューブ挿通作業を容易
ならしめるため配管挿通孔２１１の径よりも大きくしで
ある。

フロア１の側端に溶接固着されたホイールハウスインナ
パネル６には上記四部２２１と対向する部分に配管取出
し孔６１が穿設されている。

フロアサイドメンバ外側壁２１における上記凹部２２１
が設けられた部分とこれに対向するホイールハウスイン
ナパネル６の下端部とは補強板７を介して溶接連結され
てしる。

そして、上記配管挿通孔２１１、凹部２２１および配管
取出し孔６１には上記ブリーザチューブ５が挿通されて
いる。

なお、上記補強板７の幅は凹部２２１の幅とほぼ同じで
、フロアサイドメンバ２１の外側壁の内面および凹部２
２１の下縁の７ランジに溶接され、端部がフロアサイド
メンバ２１とホイールハウスインナパネル６との間を隙
間を仕切り先端がホイールハウスインナパネル６に溶接
されている。

これにより凹部２２１筐わりの剛性を強化するとともに
凹部２２１を外部から遮断している。

な＄−オた、ブリーザチューブ５と配管取出し孔６１間
にはグロメット６２を介設し、該グロメット６２はブリ
ーザチューブ５の損傷を防ぐとともにホイールハウスイ
ンナパネル６との衝撃を吸収する。

第４図に示す如くブリーザチューブ５は４個の部材によ
り横取されている。

第１の部材５１は金属パイプで予めタンク３の土壁に装
着されている。

第２の部材５２も金属パイプで上記配管挿通孔２１１、
切欠き部２２１、配管取出し孔６１に挿通され、その一
端と上記第１の部材５１の一端とはゴムパイプの第３の
部材５３により連結されている。

この連結作業はフロア１に設けたサービスホール１１に
より行なわれる。

第４の部材５４は一端が第２の部材５２の他端に連結さ
れ、湾曲してその他端はインレットチューブ４の開口端
上部に連結され、該開口端内に開口している。

上記第２の部材５２は係止具５２１によりフロア１に固
定されている。

上記の如く本考案は床下吊下げ式燃料タンクにおいて、
ブリーザチューブをフロアサイドメンバを貫通せしめる
配管構造としたことにより、従来の如くブリーザチュー
ブをフロアサイドメンバの下方を横断せしめたものに比
し室内お−よびトランク内のスペースを広く確保するこ
とが可能である。

筐た、本考案ではフロアサイドメンバにブリーザチュー
ブ挿通用の孔および凹部が形成されるが、凹部はその全
幅にわたって補強板で強化され、かつ補強板はホイール
ハウスインナパネルと結合されているので、孔および凹
部付近は却って剛性が高められる。

従って筐たフロアサイドメンバの剛性を低下させること
なく凹所幅を広く形成することができブリーザチューブ
挿通作業を容易にする。

かつオた、補強板によってフロアサイドメンバをホイー
ルハウスインナパネルとの間の隙間が仕切られるので、
泥や水が凹部を通じてフロアサイドメンバ内に浸入する
ことも防止されるのである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の床下吊下げ式燃料タンクの配管構造断面
概略図である。 第２図ないし第４図は本考案の床下吊下げ式燃料タンク
の配管構造実施例を示し、第２図は断面概略図、第３図
は第２図のＡ部の拡大断面図、第４図は平面図である。 １・・・・・・フロア、２・・・・・・フロアサイドメ
ンバ２１１・・・・・・配管挿通孔、２２１・・・・・
・凹部、３・・・・・・タンク、４・・・・・・インレ
ットチューブ、５・・・・・・ブリーザチューブ、６・
・・・・・ホイールハウスインナパネル、６１・・・・
・・配管取出し孔、７・・・・・・補強板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 車両の床下吊下げ式燃料タンクの側面上部に位置するフ
   ロアサイドメンバのタンク寄り内側壁に配管挿通孔を穿
   設するとともにこれに対向する外側壁の上部に凹部を形
   威し、上記フロアサイドメンバの側方に位置するホイー
   ルハウスインチパネルに配管取出し孔を穿設し、かつフ
   ロアサイドメンバの上記凹部の下縁とこれに対向するホ
   イールハウスインチパネルとの間を凹部の幅とほぼ合致
   する幅の補強板により連結し、上記燃料タンクに装着し
   たブリーザチューブを上記配管挿通孔、凹部および配管
   取出し孔に挿通してその先端を車体側面部へ導出せしめ
   たことを特徴とする床下吊下げ式燃料タンクの配管構造
   。