JPS5835301Y2

JPS5835301Y2 - 気体浄化装置

Info

Publication number: JPS5835301Y2
Application number: JP1981001058U
Authority: JP
Inventors: 節男黒木
Original assignee: 黒木節男
Priority date: 1981-01-08
Filing date: 1981-01-08
Publication date: 1983-08-09
Also published as: JPS56106823U

Description

【考案の詳細な説明】この考案は気体浄化装置に係り、気体、特に空気中の塵
埃を確実に捕集してその浄化を図るもので、家庭或は工
場等の室内に設置、使用するに好適な気体浄化装置に関
するものである。

従来、家庭或は工場等において、空気中の塵埃を除去し
、新鮮な空気として再生させる気体浄化装置は種々のも
のが提供されている。

それらは概ね、各種繊維等から成る平板状のフィルター
をケーシング内部に配設し、該フィルターにファン等に
て空気を強制送風することで塵埃を捕集するものである
。

ところが、これらにあっては、強制的に供給される空気
が比較的早い速度でフィルターを通過するため、塵埃の
捕集効率が低く、完全な浄化作用が期待できない欠陥が
ある。

加えて、構造が複雑で、修理、保守等が面倒であり、ま
た、装置自体も大型で占有スペースが大きい等の不都合
を生じている。

これを改善すべく提案された実開昭５０−３４１８４号
公報によるバッグフィルターは、フユーム捕集用ではあ
るも、ブロアーが装置された器台上に立設された支持枠
内に、長方形板状の捕獲フィルターを円筒状に曲げて収
容して戊る構造であって、該フィルタ−１ｉ１個である
から、実質的な捕集面積はそれほど広くはなく、効率の
よい捕集効果を期待することはできないものである。

また、実開昭５０−３８８７１号公報によるバッグフィ
ルタは、塵埃捕集用の多数の布筒をフィルタユニットの
中に集束状態で空気浄化通路中に配置して成る構造であ
るも、前記布筒のフィルタユニットへの装着は、ユニッ
トの上下壁板に筒状に突成されている支持孔内に嵌合さ
せ、かつ布筒自身の端部をベルト止めすることによるか
ら、極めて面倒であるばかりでなく、布筒を損傷させる
虞れもあった。

更に、米国特許第３７０８９６５号明細書によるガスフ
ィルタは、粒状の濾過材が封入された浸透性ある筒体の
上下をキャップにて封栓すると共に、下部キャップにネ
ジ部を突設形成して成るも、所定位置へのネジ込み固定
は面倒である欠点があった。

そこでこの考案は、叙上の点に鑑み案出されたもので、
その目的は、筒状の多数のフィルターを集束配設して、
浄化するべく供給される気体との接触面積を大きくし、
また、フィルターを通過する気体の速度を遅くすること
によって、気体中の塵埃の捕集効率を向上させ、しかも
、運転のためのエネルギー消費量が少ないようにすると
共に、汚染後のフィルターの交換容易性、セット時の支
持安定性、確実性を図り、取扱いの簡易性を得ることが
できるようにした気体浄化装置を提供するにある。

即ち、この考案の要旨は、静電樹脂加工を施した交換可
能な筒状のフィルターを網筒に同心円状に内装すると共
に、フィルターの一端開口に当接されて該開口を気密閉
塞する中実蓋体と、フィルターの他端開口に当接されて
該開口を経て内部に連通させる吸入口を設け、外周面に
稍先細なテーパ一部を形成した中空蓋体とを網筒開口両
端に着脱自在に配し、かつそれらの蓋体夫々の外周に形
成した段部には網筒開口両端が外嵌支持されて成る浄化
チューブを多数形威し、該浄化チューブを、夫々の気密
閉蓋した端部が同一方向に位置するように互いの軸心を
平行にして、外周に送気網を有する蓋枠内で、浄化チュ
ーブ上部を支持すべく、中実蓋体上面に当接して蓋枠を
閉蓋している着脱自在な天蓋と、同じく下部を支持すべ
く、中空蓋体を嵌入させるテーパー状部分を有する運気
口が開穿されたバッキングとを介して集束配設し、各浄
化チューブの前記中空蓋体から各浄化チューブ内へ、塵
埃混入気体が強制送風で供給され、前記フィルターによ
り塵埃濾過された後、浄化チューブ外側面より浄化され
た気体が前記送気網を経て蓋枠周囲から拡散されるよう
にしたことに存するものであって、以下、図面を参照し
てこの考案の一実施例を説明すると次の通りである。

図に於いて、円筒状に形成された通気性のあるフィルタ
ー１には静電樹脂加工が施されている。

この種のフィルター１は、空気の通過によって表面に静
電気を発生し、空気中の微細な塵埃を静電吸着するもの
である。

該フィルター１を内装する合成樹脂或は金属製の通気可
能な網筒２がある。

網筒２に内装されたフィルター１の、軸心方向一端を閉
蓋する気密性のある着脱自在な中実蓋体３と、他端に嵌
着される円筒状の気密性のある中空蓋体４とがある。

該中空蓋体４の内部は、浄化される空気の吸入口５とし
て機能し、一方、外周面に形成した稍先細なテーパ一部
４Ｂにて後述するバッキング２４に嵌入支持されるもの
としである。

これら、フィルター１、網筒２、中実蓋体３、中空蓋体
４により、浄化チューブ１０が形成されるもので、具体
的には、中実蓋体３、中空蓋体４夫々を、網筒２に内装
したフィルター１の開口に当接させ、かつ、それらの蓋
体３，４夫々の外周に形成した段部３Ａ、４Ａに網筒２
開口両端が外嵌支持されるようにすることで形成される
。

この浄化チューブ１０は多数形成されて、夫々の軸心を
平行にして集束配設し、かつ、夫々の気密閉蓋した端部
が同一方向に位置するようにして蓋枠２０内に配装され
る。

即ち、第３図に示すような、外周に送気網２５を有して
いる閉蓋された外形略円柱状の蓋枠２０内で、前記中実
蓋体３上面に当接して蓋枠２０を閉蓋することで浄化チ
ューブ１０上部を支持する天蓋４０と、中空蓋体４を嵌
入させるテーパ一部分２３Ａを有する通気口２３が開穿
されていて、浄化チューブ１０下部を支持するバッキン
グ２４とを介して、更には別な支持手段２１．２２も介
して配装されるものである。

このようにして、浄化チューブ１０群を集束配設する蓋
枠２０と、浄化する空気を取入れる吸気殻体３０と、基
枠２０上部を閉蓋する天蓋４０とから、全体が円柱状を
呈するように形成される。

蓋枠２０は、上部に嵌着される嵌着環２１．浄化チュー
ブ１０群の位置決めに供するため、集束形態に対応して
穿設された透孔を有する適数の略円盤状の中央保持板２
２、浄化チューブ１０の吸入口５に連通ずる通気口２３
を多数穿設した気密性のあるバッキング２４及び浄化チ
ューブ１０群を包囲すべく外周に位置する通気可能な送
気網２５から成るものである。

蓋枠２０の下方には、浄化する空気を取入れる前記吸気
殻体３０がある。

該吸気殻体３０は、内部に送風機の如き送風手段３１を
有し、周壁に設けられた吸気口３２から空気を吸入して
、前記パッキング２４の多数の通気口２３から浄化チュ
ーブ１０群へ送風する。

送風手段３１は外部に設けてもよく、その構造等も図示
例に限定されるものではない。

蓋枠２０上部には、ここに止着される円盤状の前記天蓋
４０がある。

該天蓋４０は、前記嵌着環２１に螺着固定されており、
着脱自在になっている。

第４図に示す例にあっては、基枠２０内において、浄化
チューブ１０群は十面略格子状に集束配設されているが
、放射状に設置してもよく、また、これらに限ることな
く多数ランダムに集束するも自由である。

尚、図中符号３３は、通気口２３から吸気された気体を
各浄化チューブ１０へ案内されるための案内筒である。

次に、この使用を説明すると、先ず浄化される空気が、
送風手段３１の運転により吸気口３２から吸込まれ、通
気口２３及び吸入口５を経て浄化チューブ１０群へ強制
的に供給される。

すると、浄化チューブ１０は、夫々その上端が前記中実
蓋体３にて閉塞されているため、空気は、フィルター１
及び網筒２を通過して、浄化チューブ１０外側面から排
出され、更に送気網２５から蓋枠２０の四方へ分散して
放出される。

フィルター１は、空気の通過によって静電気を発生し、
空気中の塵埃等を静電吸着するため、空気は確実に浄化
されて送気網２５から外部に供給されることとなる。

このとき、実施例のように、浄化チューブ１０を、中央
保持板２２を緩挿するようにして蓋枠２０上部からの抜
脱を可能とすれば、着脱自在な前記中実蓋体３と相俟ち
、網筒２の清掃、交換等に一層便利である。

また、送気網２５は、蓋枠２０の外周面の一部分にのみ
形成してもよく、そうすることで、浄化された空気の送
出方向を適宜選択することができる。

したがって、この考案によれば、静電樹脂加工を施した
交換可能な筒状のフィルター１を網筒２に同心円状に内
装すると共に、フィルター１の一端開口に当接されて該
開口を気密閉蓋する中実蓋体３と、フィルター１の他端
開口に当接されて該開口を経て内部に連通させる吸入口
５を設けた中空蓋体４とを網筒２開口両端に着脱自在に
配し、がつそれらの蓋体３，４夫々の外周に形成した段
部３Ａ、４Ａには網筒２開口両端が外嵌支持されて戊る
浄化チューブ１０を形成したから、前記中実蓋体３を網
筒２からはずして抜出すだけで、使用済の汚染されたフ
ィルター１を簡便に交換、更には清掃することができる
。

しかも、網筒２に内装したフィルター１は、浄化チュー
ブ１０自体がその蓋体３．４によって上下が支持される
ことと相俟ち直立状態が維持されるばかりでなく、フィ
ルター１の開口両端は蓋体３，４夫々によって当接され
るから確実にセットされたものとなる。

しかも、浄化チューブ１０自体は、その端部に配された
蓋体３，４の段部３Ａ、４Ａに網筒２開口両端が外嵌支
持していることで内部のフィルター１が充分に保護され
、そのため、取扱いも簡易なものとなっている。

また、多数形成された浄化チューブ１０を、夫々の気密
閉蓋した端部が同一方向に位置するように互いの軸心を
平行にして集束配設し、各浄化チューブ１０の吸入口５
を設けた前記中空蓋体４がら各浄化チューブ１０内へ、
塵埃混入気体が強制送風で供給され、前記フィルター１
により塵埃濾過された後、浄化チューブ１０外側面より
浄化された気体が排出されるようにしたから、気体は、
浄化チューブ１０の軸心に対して直角方向に流動し、か
つ、多数の浄化チューブ１０に分散されて処理され、各
別にフィルター１を通過して基枠２０外部に達するから
、単体の濾過構造に比して一層顕著な浄化作用を期待す
ることができる。

特に、浄化チューブ１０は、その上部が中実蓋体３上面
に当接して蓋枠２０を閉蓋している着脱自在な天蓋４０
によって、また、下部が中空蓋体４を嵌入させるテーパ
ー状部分２３Ｂを有する通気口２３が開穿されたバッキ
ング２４によって夫々支持されることで基枠２０内に配
装されており、そのため、浄化チューブ１０自体の取外
し、セットは、天蓋４０の着脱により、更には中空蓋体
４をバッキング２４に嵌入するとき、テーパ一部４Ｂと
テーパ一部分２３Ａとの位置合せが容易であること、立
脚支持状態の維持が安定していることで極めて能率よく
スムーズに行なうことができるものである。

加えて、フィルター１の総面積も大きく、広範囲に亙っ
て塵埃を捕集するので、目詰り等を生じる心配も全くな
い。

即ち、この考案における蓋枠２０の内側面に密接させる
如く配装した同じサイズの単一の円筒形状のフィルター
から成る浄化装置と、多数の浄化チューブ１０を集束さ
せて成るこの考案浄化装置とを比較してみると、例えば
単一の円筒形状のフィルターの直径を４０ｃｍとすれ
ば、この考案の場合は、直径４ｃｍの浄化チューブ１０
が少なくとも４０本は上記同一直径の蓋枠２０内に配装
できるので、この考案装置による濾過機能は、前記単一
の円筒フィルターから戒る浄化装置に比し、４π×４０
×円筒の高さ／４０π×円筒の高さ＝４倍となり、極め
て著しい浄化能力が得られるものである。

更に、多数の浄化チューブ１０は、外周に送気網２５を
有している閉蓋された蓋枠２０内で配設され、また、こ
れ１０により浄化された気体が送気網２５を経て蓋枠２
０周囲から拡散されるようにしたから、浄化チューブ１
０の網筒１から送気網２５に至る過程で、強制送風で供
給された気体の速度の低下が期待され、ために、各フィ
ルター１における塵埃の捕集効率は大きく向上し、確実
な浄化作用を発揮するのである。

一方、従来から、この種気体浄化装置には、第１に、室
内の空気を浄化するためには、比較的多量の空気を装置
に循環させることが必要となり、したがって、消費電力
が大きくなること、第２に、消費電力は風量と風圧とに
比例すること、第３に、風圧は圧力損失（摩擦損失）に
比例し、また、これに関連して送風機用モータの容量が
決定されるので、圧力損失の大きい装置は電力消費量が
大きく、省エネルギー面で不利であること、第４に、圧
力損失は、可能な限り速やかに外部に気体が拡散するよ
うにした方がはるかに少なくなり、しかも風圧を小さく
できるから極めて効率的であること、第５に、フィルタ
ーの塵埃捕集効率は、フィルター通過速度が遅い程高く
、同時に電力消費量も小さいこと、等の技術的条件が明
らかにされている。

しかるに、この考案によれば、フィルター１から直ちに
外部に気体が排出されるから、風圧をそれだけ小さくで
き、電力消費量が少なくなり、経済的効果が極めて大き
くなるとの前記第４の条件を満足できるものである。

また、多数の浄化チューブ１０を集束配設する多管式で
あるから、気体の通過速度及びフィルター１通過時の風
圧（風力損失）を小さくでき、したがって、電力消費量
を極めて少なくするとの前記第５の条件を満足できるも
のである。

即ち、この考案によれば、浄化能力が大きいことは勿論
のこと、運転のためのエネルギー消費が極めて小さぐ、
省エネルギーに寄与する点は大きいものがある。

以上述べたように、この考案は、浄化チューブを多数集
束配設して分散処理を行なうことで確実な浄化作用を約
束し、その構成も簡単であることから保守、点検、修理
等も極めて簡単であり、一般家庭、工場等において広く
汎用し得る等、極めて優れた種々の効果を奏するもので
ある。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の一実施例を示すもので、第１図は浄化
チューブの分解斜視図、第２図はその中央縦断面図、第
３図は全体構造の一部切欠正面図、第４図は同じく平面
図である。１・・・・・・フィルター、２・・・・・・網筒、３・
・・・・・中実蓋体、３Ａ・・・・・・段部、４・・・
・・・中空蓋体、４Ａ・・・・・・段部、４Ｂ・・・・
・・テーパ一部、５・・・・・・吸入口、１０・・・・
・・浄化チューブ、２０・・・・・・蓋枠、２１・・・
・・・嵌着環、２２・・・・・・中央保持板、２３・・
・・・・通気口、２３Ａ・・・・・・テーパ一部分、２
４・・・・・・バッキング、２５・・・・・・送気網、
３０・・・・・・吸気殻体、３１・・・・・・送風手段
、３２・・・・・・吸気口、３３・・・・・・案内筒、
４０・・・・・・天蓋。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

静電樹脂加工を施した交換可能な筒状のフィルターを網
筒に同心円状に内装すると共に、フィルターの一端開口
に当接されて該開口を気密閉塞する中実蓋体と、フィル
ターの他端開口に当接されて該開口を経て内部に連通さ
せる吸入口を設け、外周面に稍先細なテーパ一部を形成
した中空蓋体とを網筒開口両端に着脱自在に配し、かつ
それらの蓋体夫々の外周に形成した段部には網筒開口両
端が外嵌支持されて成る浄化チューブを多数形威し、該
浄化チューブを、夫々の気密閉蓋した端部が同一方向に
位置するように互いの軸心を平行にして、外周に送気網
を有する器枠内で、浄化チューブ上部を支持すべく、中
実蓋体上面に当接して器枠を閉蓋している着脱自在な天
蓋と、同トく下部を支持すべく、中空蓋体を嵌入させる
テーパー状部分を有する通気口が開穿されたバッキング
とを介して集束配設し、各浄化チューブの前記中空蓋体
から各浄化チューブ内へ、塵埃混入気体が強制送風で供
給され、前記フィルターにより塵埃濾過された後、浄化
チューブ外側面より浄化された気体が前記送気網を経て
器枠周囲から拡散されるようにしたことを特徴とする気
体浄化装置。