JPS5833981Y2 - 軽便かみそり - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は軽便かみそりに関するものである。

従来の軽便かみそりにおいては、刃台に剃刀を固定した
状態でそれらがホルダ内の定位置に収容固定され、常に
剃刀がホルダの前端開口部より突出した状態にある。

従って、この軽便かみそりを包装紙等により覆って販売
する際、前記の突出した剃刀により包装紙が切れたり、
あるいは使用者が包装紙を取り除いて使用する際に指等
を径孔をしたりする危険があった。

それに対し常時剃刀をホルダの前端開口部から没入させ
ておき、使用時には剃刀を突出させるように構成し、前
記刃台とホルダの土壁及び下壁との摩擦力によって前記
剃刀が突出した状態に保持することも考えられる。

しかし摩擦力によって刃台を保持すると、使用者が髭を
剃っているうちに剃刀がホルダの前端開口部から没入し
てしまうことがあった。

この考案の目的はこのような欠点を解消し、常時剃刀を
ホルダの前端開口部から没入させておき、使用時には剃
刀を突出させ、剃刀を突出させた後はこの剃刀が後戻り
しないように構成することにより、前記包装紙や指等を
切る危険がなく安全で、皮膚に強く押圧しても剃刀が没
入しない軽便かみそりを提供することにある。

以下この考案の軽便かみそりを具体化した一実施例を第
１図〜第７図に従って説明すると、１は柄部２とその上
方に側面形はぼ横Ｕ字状に形成され前端開口部３ａ及び
一対の側方開口部３ｂを有する収容部４とより構成した
ホルダであって、収容部４の後端中央部には孔部５が設
けられている。

６は収容部４内に前後方向へ移動可能に収容された刃台
であって、その上面には嵌合突起７及び一対の保合突起
８，９が設けられ、常にはホルダ１の上壁及び下壁との
摩擦力によって収容部４内の後方位置に挟着保持されて
いる。

１０は刃台６の嵌合突起７及び係合突起８，９に嵌合孔
１１及び透孔１２，１３を嵌合して、刃台６の上面に固
定された剃刀であって、常にはホルダ１の前端開口部３
ａから没入するように収容部４内に収納されている。

１４は刃台６の後端中央部に突設された手動操作部であ
って、前記ホルダ１の孔部５より突出し、刃台６を収容
部４内の後方位置から前方へ移動させるようになってい
る。

１５．１６はホルダ１の収容部４の土壁内面に突設され
た一対の規制部であって、剃刀１０を後方位置から前方
に移動させ、剃刀１０が一定量突出した状態において、
前記刃台６の係合突起８，９にそれぞれ当接係合し、刃
台６の前方への移動を阻止するようになっている。

１７はホルダ１の両側方開口部３ｂから両側へ若干突出
するように、刃台６の両側に形成された弾性を有する係
止部であって、第４図に示すように刃台６が収容部４内
の後方位置に配置されている場合には、この係止部１７
の先端部がホルダ１の後端間がり部１８の後方に位置し
、第５図に示すように刃台６が前記規制部１５．１６に
て規制される前方位置まで移動された場合には、この係
止部１７の先端部が前記間がり部１６の内面に係合して
、刃台６及び剃刀１０の後方への移動を阻止するように
なっている。

前記のように構成された軽便かみそりについて次に作用
を説明する。

さて、この軽便かみそりは第１図及び第６図に示すよう
に、ホルダ１の上壁及び下壁との摩擦力によって、常に
は刃台６が収容部４内の後方位置に挟着保持され、剃刀
１０が収容部４の前端開口部３ａから没入した状態にあ
る。

従って、この軽便かみそりを包装紙等により覆って販売
する際、前記剃刀により包装紙が切れたり、あるいは使
用者が包装紙を取除いて使用する際に指等に径孔したり
する危険はない。

そして、この軽便かみそりを使用する際には、ホルダ１
の後方に突出している手動操作部１４を押すと、刃台６
及び剃刀１０がホルダ１内の後方位置から前方に移動さ
れ、第２図及び第７図に示すように剃刀１０がホルダ１
の前端開口部３ａから一定量突出した状態で、刃台６上
の係合突起８，９がホルダ１の規制部１５．１６にそれ
ぞれ当接係合して、刃台６の前方移動が阻止される。

このとき、刃台６両側の係止部１７が自体の弾性に抗し
てホルダ１の後端間がり部１８を乗り越えてその内面に
係合するため、刃台６が前方位置から後方へ押し戻され
ることはなく、前記ホルダ１の前端開口部３ａから突出
した剃刀１０により、安定した状態で髭をそることがで
きる。

次にこの考案の別の実施例を第８図及び第９図に従って
説明すると、この実施例においては、ホルダ１の土壁内
面に一対の係合凹部１９が形成されていて、それらの係
合凹部が刃台６の前方位置を規制するための規制部とな
っており、刃台６の上面に突設された一対の係合突起８
，９が刃台６の後方移動を阻止するための係止部となっ
ている。

従って第８図に示すように刃台６がホルダ１の収容部４
内の後方位置にあって、剃刀１０がホルダ１の前端開口
部３ａから没入している時には、係合突起８，９が係合
凹部１９の後方にあり、手動操作部１４を押して刃台６
が後方位置から前方へ移動された時には、第９図に示す
ように剃刀１０がホルダ１の前端開口部３ａから一定量
突出された状態で係合突起８，９が係合凹部１９に係合
し、刃台６及び剃刀１０は収容部４内の前方位置におい
て前方及び後方のいずれかの方向へも移動しないように
保持される。

このようにすれば前記実施例のように刃台６の両側に係
止部を設けなくて済み、構成を簡単化することができる
。

以上詳述したようにこの考案は少なくとも前端縁に開口
部を有するホルダ内に、剃刀を固定した刃台を前後方向
へ移動可能に装着して、常には剃刀がホルダの前端開口
部から没入するように刃台をホルダ内の後方位置に配置
し、ホルダには、刃台を後方位置から前方に移動させた
とき、刃台の一部と係合して、剃刀がホルダの開口部か
ら一定量突出した状態で刃台の前方への移動を規制する
ための規制部を設け、刃台には、それが前記規制部にて
規制される前方位置まで移動されたとき、前記ホルダの
一部と係合して、同刃台の後方への移動を阻止する係止
部を設けたことにより、軽便かみそりを包装紙等により
覆って販売する際、前記の突出した剃刀により包装紙が
切れたり、あるいは使用者等が包装紙を取除いて使用す
る際に指等に径孔をしたりする危険がなく、安全に取扱
うことができ、また使用時に皮膚に強く押圧しても突出
した剃刀がホルダの前端開口部に没入しないという優れ
た効果を奏する。

なおこの考案は上記実施例に限定されるものではなく、
次のように変更することも可能である。

（１）刃台の後端に手動操作部を設けないで、刃台の両
側突出部を挟圧するようにして刃台を移動させるように
すること。

（２）刃台の上面に手動操作部を設けるとともに、収容
部の土壁に手動操作部を外方へ突出させるための孔部を
設け、刃台をホルダの収容部上面において移動操作でき
るように構成すること。

（３）収容部の土壁を下方へ打ち抜いて突片を形成し、
その突片を規制部とすること。

（４）第８図及び第９図の実施例において保合四部を礼
状にしてこれに係合突起が嵌合するように構成すること
。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案を具体化した軽便かみそりにおいて剃
刀を収納した状態を示す斜視図、第２図は同じく剃刀を
突出させた状態を示す斜視図、第３図は同じく分解斜視
図、第４図、第５図はそれぞれ第１図、第２図における
拡大平面図、第６図、第７図はそれぞれ第１図、第２図
における部分拡大断面図、第８図は別の実施例の剃刀を
収納した状態を示す部分拡大断面図、第９図は同じく剃
刀を突出させた状態を示す部分拡大断面図。 ホルダ・・・・・・１、収容部・・・・・・４、刃台・
・・・・・６、係止突起・・・・・・８，９、剃刀・・
・・・・１０、手動操作部・・・・・・１４、規制部・
・・・・・１５，１６、係止部・・・・・・１７、曲が
り部・・・・・・１８、係合凹部・・・・・・１９゜

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 少なくとも前端縁に開口部を有するホルダ内に、剃
   刀を固定した刃台を前後方向へ移動可能に装着して、常
   には剃刀がホルダの前端開口部から没入するように刃台
   をホルダ内の後方位置に配置し、ホルダには、刃台を後
   方位置から前方に移動させたとき、刃台の一部と係合し
   て、剃刀がホルダの開口部から一定量突出した状態で刃
   台の前方への移動を規制するための規制部を設け、刃台
   には、それが前記規制部にて規制される前方位置まで移
   動されたとき、前記ホルダの一部と係合して、同刃台の
   後方への移動を阻止する係止部を設けたことを特徴とす
   る軽便かみそり。 ２ ホルダは側面形はぼＵ字状に形成されていて、両側
   方にも開口されていることを特徴とする実用新案登録請
   求の範囲第１項に記載の軽便かみそり。 ３ 刃台はホルダ後部を貫通して外方に突出する手動操
   作部を有していることを特徴とする実用新案登録請求の
   範囲第１項に記載の軽便かみそり。 ４ 規制部は刃台の外面に設けられた係合突起と係合す
   るようにホルダの内面に突設されていることを特徴とす
   る実用新案登録請求の範囲第１項に記載の軽便かみそり
   。 ５ 係止部はホルダの両側開口部より突出し、同開口部
   の曲がり部内面に係合するように、刃台の両側に設けら
   れていることを特徴とする実用新案登録請求の範囲第２
   項に記載の軽便かみそり。 ６ 規制部はホルダ内面に設けられた保合凸部であり、
   係止部は刃台の外面に設けられた前記係合突起であり、
   同係合凹部及び係合突起が互いに係合することにより、
   ホルダに対する刃台の前後動が阻止されるようになって
   いることを特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項な
   いし第３項のいずれかに記載の軽便かみそり。