JPS5833474B2 - 伸縮継手の取付装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は主として復水器、その他の類似機能を有する熱
交換器に使用される伸縮継手の取付装置に関するもので
ある。

従来のこの種伸縮継手３は第１図に示すように、その両
端部がタービン基礎１１に据付けられたタービンケーシ
ング１および復水器胴体４にそれぞれ結合され、タービ
ン運転時にケーシング１の昇温による熱膨張を吸収して
機器の変形を防止する作用をしている。

前記タービン１内にはタービンロータ２が内蔵され、一
方、復水器胴体４内には冷却水の入口室６と出口室７お
よび管板５に取付けられた冷却管８が内蔵されている。

ボイラなどにより供給された蒸気１１ａはタービンロー
タ２を駆動して仕事をした後に、復水器胴体４内の冷却
管８の周囲を流通し、その冷却管８内を流通する冷却水
１２と熱交換して復水１３となり、復水管９を経て復水
ポンプ１０によりボイラへ給水として給送される。

上記のような復水器、特に低容器（７５ＫＷ以下）ター
ビンの復水器りは、第２図に示すような伸縮接手が使用
されている。

すなわちタービン運転中における熱膨張による垂直方向
および横方向の伸縮量の少ない復水器では、その胴体４
とタービンケーシング１はシール溶接１４を介して不さ
び鋼製伸縮継手１５により結合されている。

このような伸縮継手１５を大容量（７５に’以上）ター
ビンの復水器に使用すれば、所要の伸縮量を吸収するこ
とか不可能である。

このため大容量タービンの復水器では、第３図に示すよ
うなラバーベルト製伸縮継手１６が使用され、その一端
１６ａをタービンケーシング１および押え板１７にそれ
ぞれ設けた円弧溝２１ａ。

２１ｂに挿入すると共に、タービンケーシング１と押え
板１７の間に締付は金具２０を介在させ、締付ボルト１
８およびナツト１９により押え板１７を締付けてタービ
ンケーシング１に一体に結合されている。

これと同様にして伸縮接手１６の他端１６ｂも押え板１
７により復水器胴体４に一体に結合されている。

このような構造では各部品の製作誤差を考慮すると、平
行に押圧することが困難であるため、押え板１７は常に
傾き量γだけ傾斜して伸縮継手１６の端部１６ａ、１６
ｂを押圧するので、締付は力ｆは図示のように部分的に
集中して作用する。

このため伸縮継手１６は変形した状態で締付けられるか
ら、均等な圧縮力で取付けることができない恐れがある
。

したがって伸縮継手１６の寿命を縮めるのはもちろんタ
ービン発電機の正常な運転を妨げる一原因となっている
。

また組立の際にトルク管理を行いながらナツト１９によ
り押え板１７を締付けるため、均等な締付力かえられな
いばかりでなく、多大の工数を要する。

本発明は上記にかんがみ泣等な締付は力を付与し、かつ
組立調整の容易な伸縮接手の取付装置を提供することを
目的とするもので、伸縮継手の両端をタービンケーシン
グおよび復水器胴体にそれぞれ押圧するための押え板を
締付ける締付ボルトの両側または反伸縮継手側に調整ボ
ルトを設け、この調整ボルトによりタービンケーシング
および復水器胴体と押え板との間の締付間隔を調整する
ようにしたものである。

以下本発明の実施例を図面を参照して説明する。

第４図において、１は円弧溝２ａを有するタービンケー
シング、４は円弧溝２１ｂを有する復水器胴体、１６は
両端に球面部１６ａを設けたラバーベルト製伸縮継手、
１７は円弧溝２１ｂを有する押え板、１８は押え板１７
を貫通してタービンケーシング−にねじ込まれた締付ボ
ルト、１９は締付ボルト１８にねじ込まれたナツト、２
２は締付ボルト１８の両側において押え板１７に取付け
られた調整ボルト、２３は調理ボルト２２にねじ込まれ
たロックナツトである。

上記構造からなる本実施例を組立てる場合には、まず伸
縮継手１６の両球面部１６ａをタービンケーシング−お
よび復水器胴体４の円弧溝２１ａにそれぞれ挿入し、つ
いで各押え板１７の円弧溝２１ｂを前記球面部１６ａに
係合させ、締付ボルト１８とナツト１９により各押え板
１７をタービンケーシング１および復水器胴体４にそれ
ぞれ取付けて伸縮継手１６の球面部１６ａを締付ける。

この場合、タービンケーシング−および復水器胴体４と
押え板１７の間隔Ｔ′は伸縮接手１６のＴ−Ｔ’ 厚さＴに対し、取付けによる圧縮量（）を通常１５〜２
０φとした値であり、しかも前記間隔Ｔ′は調整ボルト
２２により簡単に調整することができる。

このように間隔Ｔ′を調整した後にロックナツト２３に
より調整ボルト２２を固定する。

本実施例では締付ボルト１８の両側に調整ボルト２２お
よびロックナツト２３をそれぞれ設けたので、伸縮継手
１６へ付与する圧縮力ｆを接合部全体にわたり均等に作
用させることができる。

上記実施例のように調整ボルト２２を締付ボルト１８の
両側に設ける代りに、第５図に示すように調整ボルト２
２を締付ボルト１８の反伸縮接手側にのみ設けると共に
、調整ボルト２２にロックナツト２３をねじ込むように
構成してもよい。

このような構造では伸縮継手１６に均等な圧縮力ｆを与
える、すなわち常に一定の間隔Ｔ′をうるためには、締
付ボルト１８およびナツト１９により押え板１７を締付
ける場合に、その締付は力を管理しながら締付ける必要
がある。

以上説明したように、本発明によれば伸縮継手端部の取
付部の圧縮力を均等にすることができるので、伸縮継手
の寿命を延長させ、ひいては運転中のトラブルを防止す
ることができる。

またタービンケーシングおよび復水器胴体と押え板との
間の締付は間隔の調整をきわめて容易に行うことができ
、同時に押え板の締付けを規定の締付力で行うことがで
きるため、現地での組立工数を大幅に低減することがで
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図は蒸気タービンの概略系統図、第２図および第３
図は従来の伸縮継手の取付装置を示す断面図、第４図お
よび第５図は本発明の伸縮継手の取付装置を示す断面図
である。 １・・・タービンケーシング、４・・・復水器胴体、１
６・・・ラバーベルト製伸縮継手、１７・・・押え板、
１８・・・締付ボルト、２２・・・調整ボルト。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 伸縮継手の一端をタービンケーシングに、他端を復
   水器胴体に押え板および締付ボルトを介してそれぞれ結
   合してなる取付装置において、前記締付ボルトの両側ま
   たは反伸縮継手側に調整ボルトを設け、この調整ボルト
   によりタービンケーシングおよび復水器胴体と押え板と
   の間の締付間隔を調整するようにしたことを特徴とする
   伸縮接手の取付装置。