JPS5832875Y2

JPS5832875Y2 - 内面クランプ装置

Info

Publication number: JPS5832875Y2
Application number: JP1979166157U
Authority: JP
Inventors: 弘登坂
Original assignee: 株式会社新潟鐵工所
Priority date: 1979-12-03
Filing date: 1979-12-03
Publication date: 1983-07-21
Also published as: JPS5687293U

Description

【考案の詳細な説明】この考案は、鋼管等の管の継手部の溶接加工に用いられ
る固定治具としての内面クランプ装置に関するものであ
る。

第１図において、従来例を述べる。

ハウジング１の周壁には、周線上に配列されて放射方向
に張出し得るようにした複数のプランジャ２が、軸線に
沿う２箇所に対称状に設けられると共に、各プランジャ
２の頂部には、締付ボルト３によりクランプ爪４が固定
されていて、同爪４の上面は、継手溶接される管Ｗの内
壁に当接する摩擦弧面に成形されている。

しかして、各列のプランジャ２は、ハウジング１０両側
に取付けられたエアシリンダ５のピストン６の移動によ
り、リンク板７を介して放射方向に移動され、これによ
りプランジャ２が拡径移動し得るように形成されている
。

しかして、このクランプ装置が溶接加工に用いられる場
合には、プランジャ２を引込ませた状態（図ａ）で、管
Ｗ内孔の継手部Ａに挿入され、その後、一方のシリンダ
５に圧縮空気が送られて一方列のプランジャ爪４を管Ｗ
の内壁に圧縮させ、次で他方列のプランジャ爪４が、同
様にして他方の管Ｗの内壁に圧締され、このようにして
両管Ｗの芯合せを行った（図ｂ）後、溶接作業を実施す
るようにしたものである。

ところで、炭素鋼の鋼管のように、空気に触れる状態で
溶接加工を行っても良好な加工性が得られる特性を持っ
た管の継手溶接の場合には、上述したクランプ装置を用
いてそのま〜溶接作業を実施し得るが、しかし、ステン
レス・クロームモリブデン鋼・チタン等の炭素鋼以外の
合金鋼の鋼管の溶接加工では、溶接部分が大気中の酸素
に触れると、材質に変化が生じて良好な加工性が得られ
ない特性があることから、溶接中には継手部Ａを大気か
ら遮断することが必要であり、従って、上述したクラン
プ装置をそのま工単純に使用しただけでは、合金鋼等の
溶接は困難である。

このため、従来合金鋼等の管の継手溶接を行う場合には
、アルゴン、窒素、ヘリウム等の不活性ガスを、クラン
プ装置挿入後の管Ｗ内に封入したり、あるいは、挿入後
のクランプ装置の両側傍を、伺らかの方法で遮断した上
で継手部Ａの内空に不活性ガスを送気することによりバ
ンクシールドを行っていたが、このような手段では、バ
ンクシールド作業のために多大な手間と時間を要するば
かりでなく、管Ｗ内全体に不活性ガスを充満させる必要
があるためシールドガスの消費量が大きいことからその
費用も高くつくなどの欠点があった。

なお、継手部Ａ外側の溶接部分のシールド方法は、トー
チの先端を局部的に気流カーテンにより容易に大気から
遮断し得ることから、特に問題はない。

本考案は、上記欠点を解消するためになされたものであ
って、すなわち、本考案の目的は、特に人手を用いるこ
となく継手部のみをバンクシールドし得るようにした内
面クランプ装置を提供することにある。

以下、図示の一実施例に基づいて本考案を説明する。

実施例のクランプ装置では、第２図ないし第４図に示す
ように、密閉円筒型のノ・シリンダ１０の周壁の複数箇
所（図示では、６箇所）Ｋ１放射方向に立上った段部１
０ａが形成されると共に、ハウジング１０の図面左右側
端面には、夫々シリンダ１１が一体に取付ゆられており
、かつ各シリンダ１１の端面は、フランジ１２で閉塞さ
れている。

しかして、段部１０ａの左右２箇所には、プランジャ１
３の軸１４が貫通しており、しかしてプランジャ１３は
、軸１４と、長さ微調整用のボルト１５によって軸１４
の上端に固定された厚板型のヘッド１６とにより形成さ
れている。

このプランジャ１３は、シリンダ１１内のピストン１７
の軸１８の先端に固設された円板形のブツシャ１９と間
に、リンク板２０を介してピン３２．２１によって接続
されており、これにより、シリンダ１１内に圧縮空気が
送気されると、プランジャ１３は放射方向に拡径移動す
るよ５Ｋｔｘつている。

次に、ハウジング１０の外周の左右側端部には、隔板を
構成するつば形のリング２２が外嵌、固着されており、
また、各プランジャヘッド１６の外側端面には、２本の
取付ボルト２３により管径にあわせた扇形のシャッタ２
４（第５図、第６図参照）カ固定されていて、各シャッ
タ２４は、リング２２の外側に重合している。

隔板を構成するこのシャッタ２４は、両端が斜めに切削
されたシリコンゴム材等の耐熱弾性材で形成された遮蔽
板２５と、同遮蔽板２５の中間の大部に重合接着された
金属性の当板２６とで形成されていて、各シャッタ２４
間の接続部は、プランジャ１３が引込んだ縮径状態（第
２図ａ）では、第１図ａＫ示すように、一方のシャッタ
２４が他方のシャッタ２４の外側に乗り上げており、ま
た、プランジャ１３が突出した拡径状態（第２図ｂ）で
は、第７図ｂＫ示すように、両シャンタ２４の遮蔽板２
５は密に連続し、これにより、シャッタ２４は、リング
２２と共に隔板を構成して、ヘッド１６の側周とハウジ
ング１０の外周との間を閉塞している。

なお、ハウジング１０の段部１０ａ間の外周面は、第４
図に示すように、シリンダ１１０周面に連続している。

そのほか、段部１０ａの１箇所には、ガスノズル２７が
固定されると共に、このノズル２７に接合されたガス供
給管２８は外部に引出されており、しかして供給管２８
には、外部からアルゴンガスが送気される。

また、フランジ１２の斜下部の各ブラケット２９には、
滑走ローラ３０が軸支されていて、装置全体は、断面が
湾曲して凹入した受板上を滑走し得るようになっている
。

次に、このように構成された実施例のクランプ装置の作
動について説明する。

この装置が管の継手溶接加工に使用される場合には、溶
接すべき管Ｗの管径にあわせて扇形シャッタ２４を取付
ポル）２３により各プランジャヘッド１６の外側端面に
固着し、第２図ａＫ示すプランジャ１３の縮径状態にさ
れた後、溶接すべき管Ｗの継手部Ａ（第２図ｂ）Ｋ挿入
されるが、装置が管Ｗの底面上を滑走ロー２３０によっ
て滑走し得るので、その挿入操作は容易である。

その後、１方のシリンダ１１に動圧を通気して、１方の
列のフランシャヘッド１６を片側の管ＷＫ圧締させ、次
で同様にして他方の列のプランジャヘッド１６を他側の
管Ｗに圧締させれば、第２図ｂ１および第７図ｂＫ示す
ように、両管Ｗの軸線は確実かつ精密に芯合せされると
共に、継手部Ａの内側には、両側の隔板２２．２４と、
・・クランプ１０の外周にかこまれた小容積の環状の閉
塞空間３１が形成される。

従って、供給管２８にアルゴンを送気して、ノズル２７
から同空間３１内にアルゴンを放出させれば、継手部Ａ
の内側はアルゴンガスによってバンクシールドされる。

なお、継手部Ａのわずかな隙間からガスが逃げるが、ア
ルゴンの供給圧をわずかに正圧に保たせおくので、空間
３１に外気が流入する虞れはな（、また、アルゴンガス
の消費量もわずかで済む。

従って、この状態で次工程の初層溶接作業を実施すれば
、良好な加工性が得られるほか、上記バンクシールドの
ためには、殆んど人手を要せず、また、ガス費用も安価
ですむ。

以上述べたように、本考案に係る内面クランプ装置によ
れば、溶接管継手部の内側に、シャッタとリングとの隔
板作用で得られた小容積の命塞空間が形成されると共に
、同空間内に不活性ガスを封入させるノズルを設けたた
め従来のように管内全体に不活性ガスを充満させる必要
がなくその小容積の閉塞空間にのみ不活性ガスを供給す
ればよく、従って不活性ガスが小容量ですみ、不活性ガ
スを供給する時間も短縮出来る。

さらに、シャッタは弾性材により形成され、シャッタ同
志及びシャッタとリングの重合により閉塞空間を形成し
たので、シャッタとリングとの重り合いによるわずかな
隙間、シャッタ同志の重り合いによるわずかな隙間から
不活性ガスを逃がしており、閉塞空間内の不活性ガスに
よる置換が必然的に行たわれて、左右の管を密着させて
溶接加工を行なわせる場合でもバンクシールが確実とな
る。

またさまざまな管径の管の溶接に際しても、上記シャッ
タとリング及びシャッタ同志の重合の範囲で閉塞空間を
維持させることが出来、この重合の範囲を越える場合に
は、着脱自在とされる扇形シャッタを長いものに取り代
えることにより極めて簡単に対処出来る。

また管の出入口全体を密封する必要もないためその準備
のために人手や時間を要することなく、従って、自動溶
接加工における加工能力を低下させることがな（、継手
溶接加工の作業性と省力化を高める効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図ａは、従来のクランプ装置の断面図、第１図すは
、第１図ａの作動図、第２図ａは、本考案の一実施例を
示す内面クランプ装置の断面図、第２図すは、第２図ａ
の作動図、第３図は、第２図ａの■−■線における側断
面図、第４図は、第２図と異なる切断線における〕・ク
ランプの断面図、第５図は、シャッタの平面図、第６図
は、第５図のＶＩ−ＶＩ線におげろ側断面図、第７図ａ
は、第３図の矢視■におけるシャッタの外縁図、第７図
すは、第７図ａの作動図である。Ａ・・・・・・継手部、Ｗ・・・・・・管、１０・・・
・・・ノ・クランプ、１３・・・・・・プランジャ、１
６・・・・・・プランジャヘッド、２２．２４・・・・
・・隔板を構成するリングおよびシャッタ、２７・・・
・・・ガスノズル、２８・・・・・・供給パイ六３１・
・・・・・閉塞空間。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

鋼管等の管の継手部の内孔に挿脱自在に形成された密閉
円筒型ハウジングの周壁に、周線上に配列さえて放射方
向に張出し得るようにした複数のプランジャを、ハウジ
ング軸線に沿う左右２か所に対称状に設けると共に、上
記プランジャを拡径移動させて、上記左右のプランジャ
ヘッドを、継手部両側の左右の容管の内周面に圧縮させ
ることにより、上記両管を芯合せ状態にしてクランプ結
合させ得るようにした内面クランプ装置において、上記
左右の各プランジャヘッドの外側端面には、上記管の内
壁に略沿った形状の扇形の耐熱弾性材よりなるシャンク
が着脱自在に固定され、この各シャッタは、上記プラン
ジャが縮径移動された位置においては隣接する各シャッ
タの対向端部どうじが重合される長さとされ、また上記
左右の各シャッタと対接される上記ハウジングの左右２
か所の外周には、上記各シャッタの内周裾縁と重合され
るリングが突設され、上記左右の各シャッタとリングに
より形成された左右の隔板により、継手部周縁の内側に
閉塞空間を形成させると共に、該閉塞空間に、外部から
導かれた不活性ガスの供給パイプを開口させたことを特
徴とするクランプ装置。