JPS5832401Y2 - 電気車制御装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、電気車制御装置の保護回路に関するものであ
る。

従来周知の電気車制御装置は、第１図に示すように起動
時にチョツパ１、転流失敗保護回路６等が短絡故障して
いないかを起動保護回路２により確認し、異常がなげれ
ば起動回路３を導通にし、前進用又は後進用電磁開閉器
４又は５の励磁コイル４ａ又は５ａを励磁させていた。

尚、チョツパ１が動作中に転流失敗した場合は、転流失
敗保護回路６が動作し、起動回路３を遮断させ前進又は
後進用電磁開閉器４又は５の励磁コイル４ａ又は５ａの
励磁を切り主回路を開放し電気車を安全に停止させてい
た。

ところが、上述した従来の構成のものにおいては、起動
回路３が短絡故障をしている場合、車両の走行には何ら
変化がない為、運転者には起動回路３が短絡故障してい
ることは確認できず、そのまま使用することになる。

この様に起動回路３が短絡故障の状態で使用していて、
もしチョツパ１が短絡故障した場合、正常状態時には起
動保護回路２が働き起動回路３が動作できない為、前進
又は後進用電磁開閉器４又は５が動作せず車両は発進不
能となるはずのものが、起動回路３が短絡故障している
為、起動保護回路２に関係なく、前進又は後進用電磁開
閉器４又は５が動作し、車両は全速状態にて急発進し非
常に危険な状態となる。

又、走行中にチョツパ１が転流失敗し、制御不能となっ
た場合、転流失敗保護回路６が動作するが、起動回路３
は短絡故障している為遮断できず、暴走状態となる等の
欠点があった。

本考案は、上記の欠点を解消するために、起動保護回路
に起動回路の短絡故障の有無も検出させるか、又は、起
動保護回路動作生別の手段にて起動回路の短絡故障を検
出し、前後進切換用電磁開閉器の励磁コイルを同時に励
磁し、前後進切換用電磁開閉器を常開接点側に投入する
ことにより、車両を起動させず運転者に起動回路の短絡
故障を知らせ、二次故障による暴走等の危険状態を未然
に防止することを目的とするものである。

以下本考案装置の第１実施例を第２図について説明する
。

まず可動接点ａ１固固定点ｂ−ｃ１中立接点ｄよりなる
起動スイッチ１２を固定接点す又はＣ側に投入すれば、
記載されていない公知の定電圧電源Ｖｃｃが作動し起動
保護回路２が動作し、公知のチョツパ１及びトランジス
タ３ａｘバリスタ３ｂよりなる起動回路３が短絡故障し
ていないかをダイオード２ｇ 、２ｈを介して検査する
。

前記チョツパ１及び起動回路３が短絡故障していなげれ
ば、抵抗２ｍ、２ｅを介してコンデンサ２ｆは充電され
プログラマブルユニジャンクショントランジスタ（商品
名であり以下ＰＵＴと記す）２ａのアノード電圧が、抵
抗２ｉ、２ｂにより決定されているゲート電圧よりも高
くなるとＰＵＴ２ａは導通となり起動回路３のトランジ
スタ３ａのベースに電流を供給する。

尚、電流不足を補う為、抵抗２１よりも電流供給を行う
。

ＰＵＴ２ａ導通によりトランジスタ３ａが導通にされ、
前後進切換用電磁開閉器４（励磁コイル４ａｓ可動接点
ａ１、常開接点ｂ１、常閉接点ｃ１を有する）、電磁開
閉器５（励磁コイル５ａ１可動接点ａ２、常開接点ｂ２
、常閉接点ｃ２を有する）の励磁コイル４ａ又は５ａを
励磁して電磁開閉器４又は５を常開接点側に投入させる
。

そして、前記チョツパ、１に電圧が印加された時点より
チョツパ１をオン、オフさせる為の公知のゲート回路１
０が作動しチョツパ１を制御することにより電気車走行
用の電動機７に電力供給を行う。

前記起動スイツチ１２を中立接点ｄにもどせば、リセツ
ト回路８に電源電圧が印加され、トランジスタ８ａが導
通になりＰＵＴ２ａを遮断させ起動保護回路２をリセツ
トすると共に起動回路３のトランジスタ３ａを遮断し、
前後進切換用電磁開閉器４又は５の励磁コイル４ａ又は
５ａが消勢されることにより、前記電磁開閉器４及び５
の可動接点ａ１．ａ２を常閉接点Ｃ□、ｃ２側にもどし
て主回路を切る。

もし、起動スイッチ１２を作動した時にチヨツパ１が短
絡故障している場合には、前述のごとく起動保護回路２
のＰＵＴ２ａを導通にさせたいため起動回路３は作動せ
ず、電磁開閉器４又はｂを作動不能とさせ、電動機７に
電力供給させない為暴走等の危険状態から保護できる。

次に起動スイッチ１２を操作した時に起動回路３が短絡
故障している場合には、前述のごとくコンデンサ２ｆが
充電されない為、起動保護回路２のＰＵＴ２ａを導通に
させない。

また抵抗２１と抵抗２ｄの接続点の電位はＰＵＴ２ａが
遮断状態である為、抵抗２１と抵抗２ｄの抵抗値によっ
て決定され、この電圧はツェナーダイオード９ｂのンエ
ナー電圧よりもはるかに大きい為、トランジスタ９ｃは
導通する。

（ＰＵＴ２ａが４４時には、抵抗２１と抵抗２ｄの接続
点の電位は、ツェナーダイオード９ｂのンエナー電圧よ
りも小さい為トランジスタ９ｃは遮断する。

）そして、起動回路３が短絡故障している為トランジス
タ９ｊも導通しておりリードスイッチ励磁コイル９ｈが
励磁されリードスイッチ９１は閉放する。

すなわち、起動保護回路２のＰＵＴ２ａが遮断していて
起動回路３が短絡状態であると起動回路故障検出回路９
によりリードスイッチ９１を投入させ励磁コイル４ａ及
び５ａを共に励磁し、電磁開閉器４及び５を共に常開接
点ｂ１．ｂ２側に投入することにより車両を動作不能に
し、運転者に起動回路の短絡故障を知らせ二次故障によ
る危険を防止する。

なお、２ｃ 、８ｂ、８ｃ、９ａ、９ｇ、９ｋ。

９１は抵抗、３ｂはサージ吸収用のバリスタ、２ｊ、２
に、９ｄ、９ｅはダイオード、９ｆ、９ｊはトランジス
タ、７ａはフィールド巻線、７ｂはアーマチュア、１１
は直流電源、１３はフライホイールダイオードである。

次に第２実施例を示す第３図について説明する。

前述のごとく、起動保護回路２は正常時にも抵抗２ ｍ
ｔ ２ ｅ ％ コンデンサ２ｆ等により決定される
一定の遅延時間後ＫＰＵＴ２ａがオンして起動回路３を
動作させる。

又、該遅延時間よりも短かい時間のみ出力電圧を発生す
る時限回路１５を有し、該時限回路１５に出力電圧が発
生している間において起動回路３が短絡していれば、ゲ
ートパルスを発生するパルス回路１４すなわち発光ダイ
オード１５ｇの出力によりホトトランジスタ１４ｄが作
動し、コンデンサ１４ａの充電電圧が上昇し、ＰＵＴ１
４ｈＫよりゲートパルスを発生するパルス回路１ｊＫよ
り、双方向性３端子サイリスタ（商品名であり、以下ト
ライアツクと呼ぶ）１４ｇを点弧する。

かくして、第２図実施例と同等の効果を発揮することが
できる。

尚、１５ａ＝ １５ｃｍ１５ｄ 、１５ｆ −１４ｃ。

１４ｅ、１４ｆは抵抗、１５ｂ 、 １４ａはコンデン
サ、１５ｈはダイオード、１５ｇは発光ダイオード、１
５ｅはコンパレータ、１４ｂはパルストランス、１４ｄ
はホトトランジスタ、８ ｄ ＋ ８ ｅはダイオード
であ・す、その他は第２図と同等である。

以上述べたように本考案においては、起動保護回路又は
起動保護回路動作中に別手段にて起動回路の短絡故障の
有無を検出させ、起動回路が短絡故障していれば、前進
及び後進用電磁開閉器の励磁コイルを同時に励磁し、前
進及び後進用電磁開閉器を共に常開接点側に投入させる
ことにより車両を起動させず、運転者に起動回路の短絡
故障を知らせ、二次故障による暴走等の危険状態を未然
に防止するという優れた効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来装置の電気回路図、第２図および第３図は
本考案装置の第１および第２実施例を示す電気回路図で
ある。 １・・・・・・電力変換器となる特にチョツパ、３・・
・・・・起動回路、４，５・・・・・・前後進切換用電
磁開閉器、４ａ、５ａ・・・・・・励磁コイル、７・・
・出直流電動機、１１・・・・・・直流電源。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 直流電源より前後進切換用電磁開閉器及び電力交換器を
   介して直流電動機に電力を供給する電気車制御装置にお
   いて、前記前後進切換用電磁開閉器の励磁コイルと該励
   磁コイル制御用の起動回路を有し、該起動回路が短絡故
   障時には、前記前後進切換用電磁開閉器の励磁コイルを
   共に励磁させることを特徴とする電気車制御装置。