JPS5831557B2 - 核燃料集合体の貯蔵モジユ−ル - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は核燃料集合体を液体プール中に貯蔵するための
貯蔵モジュールに関する。

既知のタイプの原子炉においては、炉心を構成するため
複数個の各別に引出し得る燃料集合体を適切に配置１ル
で自立した核***反応を行い得る配列体としている。

か＼る引出し可能な燃料集合体それぞれは、適当な核燃
料物質、例えば酸化ウランまたは酸化プルトニウムまた
はこれら双方を含有する細長い被覆燃料要素または棒を
上部および下部タイプレート間で互に離間して支持した
配列体をもって構成される。

このタイプの代表的な燃料集合体は、例えば米国特許第
３６８９３５８号に記載されている。

燃料要素又は燃料棒は米国特許第３３７８４５８号に示
されている。

発電用原子炉に関する情報は、例えはＭ、Ｍ、エルーワ
キル「原子力発電工学」マグロウヒル社刊（Ｍ、Ｍ、Ｅ
Ａ−Ｗａｋｉｌ、Ｎｕｃｌｅａｒ ＰｃｗｅｒＥｎｇｉ
ｎｅｅｒ ｉｎｇ”、 ＭｃＧｒａｗ−Ｈｉｌｌｌｌ
Ｂｏｏｋ Ｃｏｍｐａｎｙ。

Ｉｎｃ、）、１９６２年に見出される。

運転を持続するために、典型的には原子炉に定期的に燃
料を装入する。

即ち、原子炉を定期的に停止し、一部の燃料集合体を炉
心から取出し、新しい燃料集合体と取替える。

炉心から取出された照射ずみまたは使用ずみ燃料集合体
は、放射能の崩壊および熱放散のために不確定な長期間
の間、そして再処理または他の処理のために他に移動で
きるまで貯蔵しておく必要がある。

このような燃料集合体を水充満貯蔵プール内の十分な深
さに貯蔵して放射線遮蔽を行うことはよく知られている
。

この場合水は冷却材としても作用する。

過去においては燃料集合体をループ内で互に大きく離間
して臨界配列となる恐れをなくしている。

この結果燃料集合体の密度および貯蔵能力が低くなり、
このことは現在の貯蔵需要に照して適切でない。

貯蔵プール内の燃料集合体間の実質的間隔を小さくする
ために、種々の貯蔵ラックおよび貯蔵装置が提案されて
いる。

米国特許第４０１０３７５号に使用ずみ核燃料集合体の
貯蔵用ラックが開示されている。

このラックは燃料集合体を収容する貯蔵セルの配列体よ
りなり、中性子吸収材料が組込まれた壁を有する水充満
包囲体よりなる毒物質箱を上記セル間に介在させる。

毒物質箱は中性子トラップとして機能する。

貯蔵セルと毒物質箱とを適切に配列し、各毒物質箱を少
くとも１つの貯蔵セルにすぐ隣接させ、かつ隣接貯蔵セ
ルを各セルの少くとも１側面で接触させる。

米国特許第３８５９５３３号に記載された燃料集合体の
貯蔵装置ははゾ正方形格子の支持グリッドおよび断面か
はゾ正方形の複数個の管を具え、容管に１つの燃料要素
を収容するようになっている。

管をグリッドに対して所定位置に保つために保持装置を
設ける。

容管の壁を中性子吸収材料で被覆する。

各保持装置は、隣接する管の壁を離間関係で支持してこ
れら壁間に隙間をつくるように配置する。

隙間には中性子吸収材料の層を入れる。貯蔵ラックおよ
び装置に使用する構成部品も提案されている。

米国特許第４００６３６２号に平担な側壁を有する断面
長方形のはゾ管状のシュラウドが開示されている。

この側壁は断面長方形の内管および外管を互に離間して
その間にはゾ均一な空間を画成した構造である。

シュラウドの４側面において、アルミニウムー炭化硼素
材料を上記空間にサンドインチ状に配置し、これにより
同空間をはゾ充填する。

シュラウド壁に外方突出部または凸部を形成することに
より内管、外管および中間層を相互連結する。

ドイツ連邦共和国特許出願第２６０４８６３号（１９７
６年９月２３日公開）に、複数個の核***性物質用に安
全かつ空間節約型貯蔵装置が記載されている。

中性子吸収遮蔽、減速材充填隙間およびもう１つの中性
子吸収遮蔽によって各物質を隣接の物質から隔離する。

この装置は、１つの物質を囲む遮蔽すべてが、所定の最
小中性子減速距離を規定するスペーサにより互に連結さ
れたことに特徴がある。

製造が廉価で、最小数の構成部品よりなり、組立が簡単
で、かつ貯蔵密度が最大である核燃料集合体を貯蔵する
貯蔵ラックを提供することが依然として望まれている。

従って本発明の目的は、所定の空間内に貯蔵し得る燃料
集合体の数を最大とする一方、構造に用いられる材料の
量を最小とする核燃料集合体用の貯蔵モジュールを提供
することにある。

本発明の貯蔵モジュールまたはラックは貯蔵管の配列体
を具える。

容管は単一の燃料集合体の貯蔵セルを形成する寸法とな
っている。

管をチェツカー盤模様に配列し、隣接する管をその隅部
に沿って互に固着して、４つの隣接する管の外壁がもう
１つの、即ち中間の貯蔵セルの内壁を形成するようにし
、かくして燃料集合体貯蔵セル位置毎に１つの管を設け
る必要をなくす。

即ち、所定数の貯蔵管を用いて、は９２倍の数の燃料集
合体貯蔵セルが得られる。

各貯蔵管には個々の基礎部分があり、当該基礎部分は他
の管の基礎部分から分離されていて、冷却液が貯蔵セル
を経て垂直に流れるようにし、かつ燃料集合体を貯蔵セ
ル内に支持するように設計されている。

当該基礎部分は、中間貯蔵セル内に配置された別個の燃
料集合体支持板をも支持する。

各貯蔵管には個々の燃料集合体支持用基礎部分があり、
当該基礎部分は、中間貯蔵セル内の別個の燃料集合体支
持板をも支持するので適当な数の管と支持板を使って、
利用できる貯蔵プールの空間に合う大きさのモジュール
に組み立てることができ、しかも燃料集合体を支持する
のに、全ての貯蔵セルに共通な特定寸法の基礎板を製作
する必要がないし、特定寸法の共通基礎板にしなければ
ならない制限がない。

貯蔵された燃料集合体の配列体を確実に臨界未満に維持
するために、容管の壁それぞれに中性子吸収材料の層を
設ける。

次に本発明を図面に従って説明する。

第１図および第２図に示す貯蔵モジュール２０は、断面
かはゾ矩形（本例では正方形）である貯蔵管２２の配列
体を具える。

管２２をチェッカー盤模様に配列し、その衝合隅部を例
えば溶接により互に回置し、好ましくは山形材２４で補
強する。

従ってこれらの管２２は複数個の燃料集合体貯蔵セル２
６を形成し、一方隣接する４つの管２２の各辺に囲まれ
る空間は複数個の中間貯蔵セル２６′を形成する。

外周の管２２のうち隣接する２つの間の間隙を閉止板２
８で閉止して周縁部中間貯蔵セルを画成する。

閉止板２８の内面に１対の離間した細長い垂直配向シム
板２９を固着して周縁部中間貯蔵セルの実効横断寸法を
小さくすることができ、これにより周縁部中間貯蔵セル
の大きさを他の貯蔵セルとはゾ等しくする。

管２２の配列体を、第１図および第２図に示すように、
周縁レール３０および交差レール３０′および３０“よ
りなる基礎レール装置に固着する。

貯蔵管２２を第３図に詳細に示す。

貯蔵管２２は複合壁またはサンドイッチ部分３２を有し
、このサンドイッチ部分は内壁３４と外壁３６との間に
炭化硼素−アルミニウム母材のような中性子吸収材料の
層３７をはさみこんで形成される。

機械的安定性と剛性を与えるために、サンドイッチ部分
３２に複数個の垂直方向に離間し、外向きに変形された
部分または凸部３８を形成するのが好適である。

か＼る複合管の構造およびその製造方法の詳細は米国特
許第４００６３６２号に開示されている。

各貯蔵管２２は２つの異なるタイプの基礎部分のうち一
方、即ち第３，４Ａおよび４Ｂ図に示す長い基礎４０ま
たは短い基礎４０′を有する。

これらの基部は鋳造物とするのが好適であり、基礎を管
の外壁３６に溶接などにより固着する。

各基礎４０または４０′は支持板４２を有し、支持板４
２には燃料集合体のノーズ部を受は入れる寸法の中心開
口４３をあけ、これにより燃料集合体を貯蔵管内に支持
する。

ほかに支持板４２に複数個の孔４４をあけて貯蔵管を通
過する冷却液の流れを促進する。

貯蔵管２２に嵌着された長い基礎４０を基礎レール３０
、３０’および３０“上に配置しこれらに固着する（
第２図参照）。

貯蔵管中に冷却液を流すために、長い基礎４０に比較的
大きい側部開口または孔４６を形成する。

短い基礎４０′は貯蔵管２２に嵌着するだけで、基礎レ
ール上には配置しない。

第２図に示すように、モジュールの周縁部に位置する基
礎４０間の空間は下部閉止板４Ｔで閉止される。

各基礎４０または４０′に外方に延びる突出部４８を形
成する。

これら突出部に、中間貯蔵セル２６′内で、燃料集合体
支持板５０または５０′を溶接などにより固着する。

支持板５０および５０′は中間貯蔵セルを経ての冷却液
の流れを促進するために、第５Ａ図および第５Ｂ図に示
すようにその隅部を切除する。

さらに燃料集合体のノーズ部を受は入れる寸法の面取り
中心開口または孔４３′を支持板５０および５０′それ
ぞれにあけ、これにより燃料集合体を中間貯蔵セル内に
支持する。

（なお、第３図に燃料集合体のノーズ部５１を破線で示
しである。

）第１図から明らかなように、周縁部中間貯蔵セルには
支持板５０′を用い、残りの中間貯蔵セルには支持板５
０を用いる。

燃料集合体の挿入および取出しに伴って生じる恐れのあ
る損傷から管２２を保護するために、管２２の頂部端に
はｙＵ字形の保護案内部材５２を設ける。

案内部材５２を管２２の外壁３６の頂部端にまたがらせ
これに固着する。

冷却液がモジュール２０の下側に、それから貯蔵セルを
通って下方へ流れるようにするためには、モジュール２
０を冷却液プールの床より上方に支持しなければならな
い。

支持基台には特に地震対策を考慮して種々の構造のもの
を選択できる。

第６図に示すように、モジュール２０を冷却液（例えば
水）のプール５４に沈める。

プール５４はステンレス鋼ライナ５９を内張すした側壁
５６および床５８により形成される。

（モジュールレール３０ 、３０’および３０“に固着
された）垂直支柱６０、水平桁６２および筋かい６４を
含むトラス構体によりモジュール２０を床５８の上方に
支持する。

モジュール支持基台の他の例を第２図に示す。

ここでは■形材６６のような一連のビーム上にモジュー
ル２０を支持する。

■形材のウェブに穴６８をあけて冷却液の流通を促進す
る。

モジュール支持構造のさらに他の例を第７図に示す。

ここでは（例えば短く切ったパイプ部分よりなる）一連
の脚柱７０の上端をモジュールレール３０に固着する一
方、下端にキャップ板７２を取付ける。

キャップ板７２によりモジュールをプール床に支持する
ための接触面を得る。

本発明のモジュールの特定実施例においては、モジュー
ルを貯蔵セル１３Ｘ１３個を並べた正方形配列体とし、
これにより１６９個の燃料集合体を貯蔵する。

モジュールの構成部品を製造するための材料はそれが置
かれる環境にふされしいものを選択しなければならない
。

一般にステンレス鋼は耐食性および耐放射線損傷性が優
れているので好適な材料である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の貯蔵モジュールを、支持レールが見え
るように一部切除して示す平面図、第２図はモジュール
支持基台の一例を合わせ示した貯蔵モジュールの等角投
影図、第３図は２つの隣接する貯蔵管を一部切除して示
す立面図、第４Ａ図および第４Ｂ図は貯蔵管の糸部分を
示す等角投影図、第５Ａ図および第５Ｂ図は燃料集合体
支持板を示す等角投影図、第６図はモジュール支持基台
構造を示す立面図および第７図は他のモジュール支持基
台構造を示す立面図である。 ２０・・・・・・貯蔵モジュール、２２・・・・・・管
、２４・・・・・・山形材、２６・・・・・・燃料集合
体貯蔵セル、２６′・・・・・・中間貯蔵セル、２８・
・・・・・閉止板、３０・・・・・・レール、３２・・
・・・・複合部分、３４・・・・・・内壁、３６・・・
・・・外壁、３７・・・・・・中性子吸収材料層、４０
，４０’・・・・・・基礎、４２・・・・・・支持板、
４３，４３’・・・・・開口、４４・・・・・・孔、４
６・・・・・・孔、５０・・・・・・支持板、５２・・
・・・・保護ガイド、５４・・・・・・冷却液プール。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 核燃料集合体を液体プール中に貯蔵するための貯蔵
   モジュールであって、（ａ）断面かはゾ矩形の管をチェ
   ッカー盤模様に配列して配列体を形成し、隣接する管を
   その隣接隅部に沿って互に固着し、容管には、管中に液
   体を流通させるとともに管内に燃料集合体を支持する個
   々の基礎部分があり、該基礎部分は他の管の基礎部分か
   ら分離していて、（ｂ）上記管で占有されていない空間
   には各々個々の燃料集合体支持板を配置するとともに隣
   接管の基礎部分によって支持し、そして（ｃ）上記配列
   体の周縁部の管と管の間の間隙に閉止板を掛けるために
   、閉止板を周縁部の隣り合う管の間に固着した、前記配
   列体、燃料集合体支持板及び閉止板の組合せを有する貯
   蔵モジュール。 ２ 管の断面をはゾ正方形とした特許請求の範囲第１項
   記載の貯蔵モジュール。 ３ モジュールの下に液体を流通させ得る支持基台でモ
   ジュールをプール内に支持した特許請求の範囲第１項記
   載の貯蔵モジュール。 ４ 支持基台およびプール床間の摩擦のみによりモジュ
   ールをプール内での横方向移動に対して制止した特許請
   求の範囲第３項記載の貯蔵モジュール０ ５ 複合部分の内壁および外壁をステンレス鋼でつくる
   、特許請求の範囲第１項記載の貯蔵モジュール。 ６ 隣接管に溶接した山形材により隣接管を互に固着し
   た特許請求の範囲第１項記載の貯蔵モジュール。 ７ 容管の基礎部分および各管間の支持板に燃料集合体
   のノーズ部を収容する中心開口を形成した特許請求の範
   囲第１項記載の貯蔵モジュール。 ８ 管の上端にはｙＵ字形の保護案内部材を設けた特許
   請求の範囲第１項記載の貯蔵モジュール。 ９ 複数個のレールを所定の管の下方に配置し、上記所
   定の管の基礎部分を延長して上記レールに固着しかつ基
   礎部分に管中に液体を流通させるための開口を設けた特
   許請求の範囲第１項記載の貯蔵モジュール。 １０支持手段をレールに固着した特許請求の範囲第９項
   記載の貯蔵モジュール。