JPS583027Y2 - 携帯用冷蔵庫 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は携帯用冷蔵庫に関し、蓋体内におけるコンデ
ンサー及びエバポレーターに渦巻状延設構造を与えるこ
とにより、蓋体内空間を有効に利用し、全体を小型化し
併せて均一な冷却効果を得るようにしたものである。

近年、所謂レジャーが盛んになると共に携帯用の冷蔵庫
が多く利用されるようになってきた。

これらの携帯用冷蔵庫は一般に、成形された樹脂からな
る函体とその上部開口部を閉塞する蓋体とから形成され
ており、コンプレッサーから送り出されたフレオンガス
などの冷却媒体をコンデンサーで一旦液化した後函体内
の冷蔵室に露出されたエバポレーター内に導いてこ＼で
気化させてその際の気化熱吸収によって冷蔵室内を冷却
した後冷却媒体を再びコンプレッサーに戻すような構造
を有している。

即ち、コンプレッサーとコンデンサーとエバポレーター
〇三者を主な要素とする冷却系統が一種の閉回路を形成
している。

コンプレッサーやコンデンサーは、函体の徊壁内に設け
てもよいが、冷蔵庫自体の小型化、外観上の美観などか
ら、最近これらの要素を蓋体内に組込むことが提案され
ている。

即ち、蓋体を中空状に構成してその内部にコンプレッサ
ーを設け、蓋体の上面内側に近接してコンデンサーを設
け、蓋体の下面に露出してエバポレーターを設けた構造
である。

ところでこのように冷却ユニットの主な要素でアルコン
デンサーとコンプレッサーとエバポレーターとを上下３
段に蓋体内に設けるとなると蓋体の厚さが犬となり、全
体として大型化することになる。

又、蓋体の中央部に投入口などのための空間もとりにく
くなる場合がある。

更にエバポレーターの配置如何では、冷却効果に偏りが
出てくることもある。

この考案は上記のような不都合を避けようとするもので
あって、コンデンサーとエバポレーターに、蓋体の４側
縁に沿って延設された２重以上の渦巻状構造を与えたも
のである。

以下図面によって更に詳細にこの考案について説明する
。

１ず第１〜３図によって、この考案を応用した携帯用冷
蔵庫の概略構成を説明する。

即ち冷蔵庫は、冷蔵すべき物、例えば魚などを入れるた
めの函体２とその上部開口部を閉塞するための蓋体１と
からなっており、蓋体１は更に上蓋１０と底蓋２０と冷
蔵すべき物を函体２に投入する投入口を閉塞する栓３と
から成っている。

以上記述した各部分は成形された樹脂で形成された樹脂
で形成されている。

上蓋１０と底蓋２０とは周縁部において一体に接合され
ており、底蓋２０の函体２との当接面にはパツキンなど
のシール材４がとりつけられて函体２内の冷気を保持し
ている。

底蓋２０内には、その底壁上適宜空間をおいて底壁と平
行に支板２１が固定されており、この支板２１と底壁と
の間には成形された断熱材２２が介設されている。

底蓋２０の底壁下面にはその４縁に沿って周溝２３が形
成されており、との周溝２３内にはエバポレーター２４
が挿設されている。

このエバポレーター２４は連続したパイプ構造であって
、吸熱効果を高めるため、その長手方向に走る羽根状の
フィンを上下に有している。

支板２１上にはコンプレッサー１１が固定されており、
更にこのコンプレッサー１１０頭部を囲繞するような配
置で、上蓋１０の天井壁に近接してコンデンサー１２が
設けられている。

このコンデンサー１２も上記したエバポレーター２４と
同様の連続したパイプ構造であって、放熱効果を高める
ため、その長手方向に走る羽根状のフィンを上下に有し
ている。

第２図において、１点鎖線で示すのはコンデンサー１２
の経路であり、２点鎖線で示すのはエバポレーター２４
の経路である。

第２．３図に示すように、コンデンサー１２はコンプレ
ッサー１１から出る送流パイプ１６に上流端を接続して
コンプレッサー１１０頭部を方形の渦巻状に多重に囲繞
する如くして走行し、その下流端に訃いて同じく支板２
１上に固定された乾燥器１３に接続されている。

この乾燥器１３から出たキャピラリーチューブ１４は後
述する還流パイプ１５を数回巻回し、更に支板２１を貫
通して下方に延びて、底蓋２０の底壁下に設けられたエ
バポレーター２４の上流端に接続されている。

エバポレーター２４の下流端は上記還流パイプ１５の下
端（上流端）に接続している。

還流パイプ１５は支板２１を貫通して上方に延設され、
支板２１上に出てから大きく迂回してコンプレッサー１
１に接続する。

以上の構成において、フレオンガスなどの冷却媒体は、
コンプレッサー１１において圧縮されて送流パイプ１６
を経て上部のコンデンサー１２に送り込１れ、こ＼を通
過する間に凝縮、液化される。

この際、熱が放出されるが、コンデンサー１２が上蓋１
０の天井壁に近接して設けられているので、この熱は天
井壁を通って大気中に放出される。

又、断熱材２２が使われているので、函体２の内部には
全んど伝わらない。

コンデンサー１２で液化した冷却媒体（フレオン）は乾
燥器１３を経てキャピラリーチューブ１４によって下方
に導かれ、函体２内に露出するエバポレーター２４内に
導入されてこ＼を通過する間に再び気化し、その際函体
２内部から多量の熱を吸収して冷却作用を行う。

エバポレーター２４で気化されたフレオンガスはその下
流端において還流パイプ１５に入り、上方に導かれてコ
ンプレッサー１１に戻る。

ところでこの考案においては、以上の構成において、特
に第２，３図から明らかなように、コンデンサー１２を
してコンプレッサー１１０頭部の高さにおいて上蓋１０
の４側縁に沿って２重以上の渦巻状構造をとらせると共
に、エバポレーター２４をして同様に底蓋２０の４側縁
に沿って２重以上の渦巻状構造をとらせるようにしたも
のである。

図示の例ではコンデンサー１２の渦巻構造の最も内周側
をコンプレッサー１１に接続し、最も外周側をキャピラ
リーチューブ１４に接続したが、必要に応じてこの逆の
接続としてもよい。

又、エバポレーター２４の渦巻構造の最も内周側をキャ
ピラリーチューブ１４に接続し、最も外周側を還流パイ
プに接続したが、必要に応じてこの逆の接続としてもよ
い。

この考案によれば、コンデンサー及びエバポレーターを
蓋体の４側縁に沿って延設された２重以上の渦巻状構造
としたので蓋体中央部に空間的余裕が生じ、こ＼に被冷
蔵物の栓付投入口を形成することが可能となったので、
被冷蔵物の投入にいちいち蓋体を開ける必要がなくなる
。

又、コンデンサーがコンプレッサーを周繞する構造のた
め、前者を後者の頭部の高さ迄低く配置できるので、蓋
体の厚さが小さくなり、冷蔵庫をそれだけ小型化するこ
とができる。

特にエバポレーターの渦巻構造が蓋体の全周に及んでい
るのでその冷房室に対する冷却効果が均一となる。

【図面の簡単な説明】 第１図はこの考案の携帯用冷蔵庫の構造の概略を示す一
部断面側面図、第２図はその一部省略平面図、第３図は
その一部を拡大して示した一部断面側面図である。 １・・・・・・蓋体、１４・・・・・・キャピラリーチ
ューブ、２・・・・・・函体、１５・・・・・・還流パ
イプ、３・・・・・・栓、１６・・・・・・送流バイブ
、４・・・・・・シール材、２０・・・・・・底蓋、１
０・・・・・・上蓋、２１・・・・・・支板、１１・・
・・・・コンプレッサー、２２・・・・・・断熱材、１
２・・・・・・コンデンサー、２３・・・・・・周溝、
１３・・・・・・乾燥器、２４・・・・・・エバポレー
ター。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 上蓋１０と底蓋２０とによって囲１れた箱形の蓋体１の
   底蓋が函体２の上部開口部を閉塞し、蓋体１内にはコン
   プレッサー１１が設けられるとともに上蓋に近接してコ
   ンデンサー１２が設けられており、底蓋の函体に面する
   側に露出してエバポレーター２４が設けられている形式
   であって、コンデンサーとエバポレーターとが共に、蓋
   体の内側４側縁に沿って延設された２重以上の渦巻構造
   を有してる ことを特徴とする携帯用冷蔵庫。