JPS582690B2 - 電気掃除機のフイルタ装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は電気掃除機のフィルタ装置に係り、吸引された
空気流をフィルタによって周縁に拡げ空気流の一部を集
塵部の内面に沿って還流させ、塵埃を集塵部に堆積させ
るようにしたフィルタ装置に関する。

従来のこの種掃除機のフィルタ装置は目の粗い通気部を
有する網状の一次フィルタと、この一次フィルタの吸込
面側と反対面側に配設したポリウレタンフオー・ムなど
の多孔質肉厚の二次フィルタと、この三次フィルタの吸
込面側と反対面側に配設した目の細かい布材の三次フィ
ルタとにて構成されており、一次フィルタにて粗塵を捕
捉し、この一次フィルタを通過した細塵を二次フィルタ
、三次フィルタにて捕捉する構成が採られているがこの
構成では二次フィルタ、三次フィルタにて細塵の大半を
捕捉しているため捕捉した塵埃はフィルタの支持体内で
二次フィルタの吸込面に吸着され、二次フィルタは目詰
りが生じ易く、吸塵量を大きくするためにはフィルタの
ｐ過面積を増大し、または二次フィルタの肉厚を厚くし
て体積を増大させ、或はフィルタ装置を電気掃除機全体
の大きさに対し大きくするなどの方法が必要となり、フ
ィルタ装置のコストアップになり、しかも掃除機全体の
小型軽量化の要請により集塵部の容積が縮小され、集塵
部の容積を保持するには集塵部を大形化しなくてはなら
ず、掃除機全体が大型となる欠点を有している。

本発明は上記点に鑑みなされたもので、通気性を有する
肉厚のフィルタ部材の吸込面側に布状フィルタ部材を添
着してこの布状フィルタ部材の吸込面側に当った空気流
の一部を布状フィルタ部材の吸込面に沿って周縁に拡げ
、集塵部の内面に沿って吸込側に還流させ、塵埃を集塵
部に堆積させるようにしたフィルタ装置において、前記
肉厚フィルタ部材の吸込面と布状フィルタ部材との間に
実質的に空間を形成し、吸引された空気流の流速の変化
にともなって布状フィルタ部材を振動させこの布状フィ
ルタ部材に附着した塵埃を払い落とし、布状フィルタ部
材の目詰りを防止し、肉厚フィルタ部材、この肉厚フィ
ルタ部材の吸込面と反対面に配設した主フィルタとによ
る塵埃の捕捉量を低減させ、フィルタ装置を大型化する
ことなく使用し易く、例えば保形性に優れた炉紙など洗
浄に適していないフィルタ部材を主フィルタとして使用
しても主フィルタにて捕捉する塵埃量が少なく、頻繁な
除塵によって損傷、破損のおそれがなく、フィルタ装置
の除塵操作を短時間毎に行うことなく連続的に使用でき
、耐久性に優れた電気掃除機ノフィルタ装置を提供する
ものである。

本発明は、電気掃除機本体の集塵部に吸込口に対向して
配設され通気性を有する板状肉厚フィルタ部材とこの肉
厚フィルタ部材の吸込面側に添着した布状フィルタ部材
とからなり、前記肉厚フィルタ部材の吸込面を多数の凹
凸を有する凹凸面に形成し、この肉厚フィルタ部材の凹
凸面の突部に布状フィルタ部材を添着し、前記肉厚フィ
ルタ部材の凹凸面の凹部とこの凹部に対向する前記布状
フィルタ部材との間に空間を形成し、前記布状フィルタ
部材は伸縮可能な布状材で形成し、この布状フィルタ部
材の前記肉厚フィルタ部材の凹部に対向する部分を振動
部としてなるものである。

次に本発明の一実施例の構造を図面について説明する。

１は電気掃除機本体で、電動側ケース２と、この電動側
ケース２の開口部に着脱自在に結合される集塵側ケース
３とにて構成され、この電動側ケース２の前面部の下縁
に上向きの係止部４が形成され、上部にはクラノプ係止
孔５が形成され、集塵側ケース３の開口部下部には前記
係止部４に係脱自在に係合される係合部７が下向きに形
成され、上部には前記係止孔５に係脱自在に係止される
クランプ鉤体８が設けられている。

また前記電動側ケース２の前面には通気部９を有する支
持壁面１０の内側にゴムなどにて成型された防振支持体
１１が設けられ、この防振支持体１１に形成した前記通
気部９に連通ずる通気路１２に電動送風機１３の吸込側
が連通されるように電動送風機１３の前部が防振支持体
１１に嵌合支持されている。

またこの電動送風機１３の後部はコード１｝−ル収納部
１４を形成ずる仕切壁１５にゴムなどにて成型された防
振支持体１６を介して支持され、この電動送虱機１３の
吐出側は排虱路１７を介して電動側ケース２の背面に形
成した排気孔１８に連通されている。

また前記コードリール収納部１４にはコードリール１９
が回転支軸２０にてゼンマイばね２６に巻取り方向に附
勢されて回転自在に軸支嬉τＧ）る。

また前記電動側ケース２の両側には車輪２１が軸架され
ている。

また電動側ケース２の上部に把手部２２が形成されてい
る。

次に前記集塵側ケース３の前面には床刷子などの吸込口
体を接続したホースを接続する吸込口２３が形成され、
この吸込口２３の開口端は内方に突出されている。

またこの集塵側ケース３の後面開口部にフィルタ装置２
４が設けられている。

このフィルタ装置２４はフィルタ支持体２５の前部に設
けた−次フィルタ２７と主フィルタとなる二次フィルタ
２８とにて構成されている。

このフィルタ装置２４のフィルタ支持体２５の周縁には
パッキング２９が嵌着されている。

このパッキング２９には前記集塵側ケース３の内周面に
密接される突縁３０と前記電動側ゲース２の支持壁面１
０に密接される突縁３１とが形成されている。

また前記一次フィルタ２７は発泡ポリウレタンフォーム
など板状肉厚の通気性を有する多孔質フィルタ部材３３
と、このフィルタ部材３３の前面吸込面側に添着した布
状フィルタ部材３４とにて構成されている。

また前記一次フィルタ２７の肉厚多孔質のフィルタ部材
３３は第２図に示すようにその吸込面側は多数の凹凸に
よる凹凸面３５に形成され、この凹凸面３５の突部３６
に前記布状フィルタ部材３４を当着、接着、或は熔着な
どで添着し、肉厚フィルタ部材３３の凹凸面３５の凹部
３７とこの凹部３７に対向する布状フィルタ部材３４と
の間に空間３８を形成し、この凹部３７に対向する空間
３８に臨ませられている布状フィルタ部材３４の部分に
は緩く弛ませられた振動部３９が形成されている。

なお前記布状フィルタ部材３４はポリアミド、ポリエス
テル、ポリプロピレンなどの繊維で比較的毛羽だちの少
ない平滑面状の材質が好ましい。

またこの布状フィルタ部材３４は伸縮可能な布状材すな
わち織成または編成によって伸縮可能な布状材、または
伸縮可能なゴム状繊維にて織成または編成によって伸縮
可能とした布状材にて形成することが効果的で、例えば
１・リコットが好適である。

さらに前記主フィルタの二次フィルタ２８はメッシュの
細かい通気性を有する布材にて形成されている。

また前記二次フィルタ２８はコットンリンターパルプな
どを主成分とする炉紙などのような多数の繊維で層を形
成し、断面山形状に交互に屈曲したフィルタ部材にて形
成することもできる。

そして前記フィルタ支持体２５の前面開口縁部４０に係
止縁４１が形成され、この係止縁４１にフィルタ支持体
２５に嵌合した前記一次フィルタ２７の吸込面側の外縁
部を圧縮して一次フィルタ２７の表面が吸込面側に突部
となるように支持され、また二次フィルタ２８はフィル
タ支持体２５に気密に嵌合固着されている。

また集塵側ケース３の上部には把手４２が形成され、下
面には自在輪４３が設けられている。

そして前記フィルタ装置２４を集塵側ケース３の背面開
口部より嵌合して集塵側ケース３の内側集塵部４４に保
持し、一次フィルタ２７を前記吸込口２３の開口端に対
向させる。

次にこの実施例の作用について説明する。

電動送風機１３の駆動で吸込口２３より吸引された空気
は集塵部４４に流入し、流断面積を徐々に拡げながら−
次フィルタ２７の吸込面より吸込まれ、−次フィルタ２
７を経て瀘過され、さらに二次フィルタ２８を瀘過され
て通過し、電動送風機１３を経て排気孔１８より電動側
ケース２より外方に排出される。

また一次フィルタ２７の布状フィルタ部材３４に当った
空気流の一部はこの布状フィルタ部材３４の表面抵抗す
なわち通気抵抗によって周縁に拡がり（第２図、第３図
Ａ線）、集塵部４４の内面に沿って吸込面側に還流され
、塵埃は集塵部４４に堆積される。

また前記一次フィルタ部材２７の外縁部は圧縮され、一
次フィルタ２７の吸込面側の表面が突出されているため
、この突出されている表面に沿って流れる空気流の一部
は周縁への拡がりが効率よく、空気流の吸込面側への還
流が円滑に行われる。

そして電気掃除機本休１の吸込口２３に図示しないホー
スを接続した床刷子などの吸込口体の移動で吸込空気流
の変化が生じると、この空気流の変化が一次フィルタ２
７の布状フィルタ部材３４に伝達したときに布状フィル
タ部材３４と肉厚フィルタ部材３３の凹凸面３５の四部
３７との間に空間３８が形成されているため、布状フィ
ルタ部材３４の凹部３７に対向する振動部３９の部分が
第２図鎖線で示すように振動され、布状フィルタ部材３
４に附着した塵埃をその衝撃で払い落とし、布状フィル
タ部材３４より払い落とされた塵埃は布状フィルタ部材
３４の吸込面に沿って拡がる空気流で集塵部４４の内面
に沿って還流される。

また布状フィルタ部材３４を伸縮町能な布状材を用いる
ことにより空気流の変化で布状フィルタ部材３４の凹部
３７に対向する部分の振動部３９の振動の振幅が大きく
なり、布状フィルタ部材３４の除塵効果が高められる。

また布状フィルタ部材３４は第３図に示すように肉厚フ
ィルタ部材３３の凹凸面３５に対向する・部分の振動部
３９に加熱などの適宜の手段でしわ状のひだ部４５を形
成し、布状フィルタ部材３４が空気圧によって振動する
際にひだ部４５が伸びたり縮んだりすることにより除塵
効果を高めることもできる。

本発明によれば、肉厚フィルタ部材の多数の凹凸を有す
る凹凸面の吸込面の突部に伸縮可能な布状フィルタ部材
を添着し、この布状フィルタ部材の前記肉厚フィルタ部
材の凹部に対向する部分を振動部としたので、布状フィ
ルタ部材の表面抵抗νすなわち通気抵抗が大きく、布状
フィルタ部材の吸込面側に当った空気流の一部はその吸
込面に沿って周縁に拡がり、フィルタ装置を装着した集
塵部の内面に沿って流れる空気流が生じ、また塵埃を吸
込む床刷子などの移動により吸込量が変化されると、吸
込空気流に変化が生じ、この空気流の変化で吸込口に対
向する布状フィルタ部材は肉厚フィルタ部材の空間に対
向する部分が振動され、この振動は布状フィルタ部材は
伸縮可能なため、振動部の振動の振幅が大きく、布状フ
ィルタ部材に大きな衝撃を与え、布状フィルタ部材に附
着した塵埃を振動の衝撃で払い取られ、この払い取られ
た塵埃は、布状フィルタ部材の吸込面の周縁に拡がり、
集塵部の内面に沿って還流される空気流によって慣性で
運ばれて集塵部に堆積され、布状．フィルタ部材の目詰
りが少なく、連続して多量の塵埃を捕捉でき、布状フィ
ルタ部材に附着した塵埃の除去効果が高められるととも
に肉厚多孔質のフィルタ部材の目詰りを少なくでき、肉
厚フィルタ部材の肉厚を厚くする必要もなく、小型で集
塵，部の容積を狭めることなく、集塵部の容積を有効に
利用できる。

さらにポリウレタンフォームなどの肉厚フィルタ部材に
比して布状フィルタ部材は染色の耐変色性に優れ、引張
り強度も数段優れており、耐久性が向上され、商品性が
良いものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の−実施例を示すフィルタ装置を用いた
電気掃除機の断面図、第２図は同」一フィルタ装置のー
・部の拡大断面図、第３図は他の実施例を示すフィルタ
装置の一部の拡大断面図である。 ３３・・・・・・肉厚フィルタ部材、３４・・・・・・
布状フィルタ部材、３５・・・・・一凹凸面、３Ｙ・・
・・・・凹部、３８・・・・・・空間、４５・・・・・
・ひだ部。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 電気掃除機本体の集塵部に吸込口に対向して配設さ
   れ通気性を有する板状肉厚フィルタ部材と、この肉厚フ
   ィルタ部材の吸込面側に添着した布状フィルタ部材とか
   らなり、前記肉厚フィルタ部材の吸込面を多数の凹凸を
   有する凹凸面に形成し、ここの肉厚フィルタ部材の凹凸
   面の突部に布状フィルタ部材を添着し、前記肉厚フィル
   タ部材の凹凸面の凹部とこの凹部に対向する前記布状フ
   ィルタ部材との間に空間を形成し、前記布状フィルタ部
   材は伸縮可能な布状材で形成し、この布状フィルタ部材
   の前記肉厚フィルタ部材の凹部に対向する部分を振動部
   としたことを特徴とする電気掃除機のフィルタ装置。 ２ 肉厚フィルタ部材の凹凸面の凹部に対向して布状フ
   ィルタ部材にしわ状ひた部を形成したことを特徴とする
   特許請求の範囲第１項記載の電気掃除機のフィルタ装置
   。