JPS582625B2 - ドロップアウト位置マ−キング装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はビデオテープ等の磁気テープに存在する磁気的
欠陥箇所、すなわちドロップアウト箇所を磁気的に明示
するドロップアウト位置マーキング装置に関する。

ビデオテープ上にドロップアウトが存在すると、映像品
質の低下を招くから、ドロップアウト位置を検知し、そ
の原因物の解析を行なう必要がある。

このドロップアウトを検知するため、従来は磁気テープ
にマグネクイト磁性粉などを付着させて磁気パターンを
出す所謂「磁気現像」を行ない、マグネタイト磁性粉の
付着していない部分をド田ンプアウトとじて検知し、そ
の原因物の解析を行なっていた。

一方ドロップアウト位置でビデオ信号が一定時間途切れ
ることを検知してドロップアウトの検知を行ないドロッ
プアウトの数を計数するドロツプアウトカウンクが市販
されている。

しかし、このドロツプアウトカウンクで計数されたドロ
ップアウトと、前述の磁気現像法で検知されたドロップ
アウトを１対１に対応させることは非常に困難である。

これを解決する方法として、磁気テープにおけるドロッ
プアウト部分の直後のビデオ信号記録を磁気的に消去す
ることにより、故意に大きな疑似ドロップアウト部分を
つくり、ドロップアウト部分に磁気的なマーカを施す機
能をもったドロツプアウトカウンタが実用に供されてい
る。

しかしながらこの方式では、ビデオ信号の再生中ビデオ
ヘッドに磁気的マーカ記録用の信号を加えるため、記録
、再生回路を一部改造したビデオ・テープ・レコーダを
必要とし、コストが高くなるという欠点がある。

本発明は、北記のような改造を施した特殊なビデオ・デ
ープ・レコーダを使用することなく、通常のビデオ・テ
ープ・レコーダを使用してドロップアウトの位置を磁気
的に明示し、これを磁気現像によって明示されたドロッ
プアウトと１対１の関係に対応させることを可能にした
マーキング装置を提供することを目的とする。

以下実施例たる添付図而を参照し、本発明の内容を詳説
する。

第１図はヘリカルスキャン型ビデオテープの走査方式の
説明図である。

図において、１はヘリカルスキャン型ビデオテープであ
り、矢印Ｐ１方向に走行する。

２は映像トラックであり、ビデオテープ１上に斜めに並
べてある。

３は音声トラックであり、ビデオテープ１の一端に一定
幅で形成されている。

４はビデオヘッドである。

該ビデオヘッド４は通常２個設けられ、映像トラック２
上を矢印Ｐ２方向に走査する。

５は音声ヘッドであり、前記音声トラック３に対応して
配置してある。

６はビデオヘッド切換信号である。

ｌ１は映像トラック２の長手方向における投影長さ、ｌ
２は映像トラックの終端より音声ヘッド５までの長さを
示す。

今、映像トラック２の始端ａ点から終端ｂ点までをｎ等
分（ｎ−０，１，２，・・・・・・）し、ｂ点からａ点
に向って（０＋１＋２＋・・・・・・ｎ）の如く等分点
を定めるものとする。

ｂ点からｋ番目の等分点までの、磁気テープ走方向Ｐ１
の距離Ｘを求めると、 となる。

ここでビデオヘッド４とビデオテープ１との間の、走行
方向Ｐ１の相対速度を■とすると、ｋ番目の等分点が、
ｂ点まで移動するのに要する時間ｔ１は またｂ点が音声ヘッド５上にくるまでに要する時間ｔ２
は となる。

したがって映像トラック２上のｋ点が音声ヘッド５上に
くるまでに要する時間ｔはとなる。

上記（１）において、ｌ１，ｌ２およびＶはビデオ・テ
ープ・レコーダによって定まる定数でありまたｎは任意
定数である。

したがって上式（１）は定数０１，Ｃ２を使用して ｔ＝Ｃ，・ｋ＋Ｃ２ ・・・・・・（２）として表現で
きる。

ｋ点をドロップアウト部分に対応させたとすると上式の
ｋはドロップアウト検知時のビデオヘッド位置が与えら
れれば自と定まるものである。

本発明はドロップアウト検知信号と、そのときのビデオ
ヘッド位置信号とをマイクロコンピュータに入力して式
（２）の演算処理を行ない、マイクロコンピュータから
音声ヘッド５に対して、ドロップアウト検知時から時間
ｔだけ遅延されたマーキング信号を与えることにより、
ドロップアウト部分の真上または真下にある音声トラッ
ク３上に磁気的マーカを付すものである。

第２図は本発明に係るマーキング装置の具体的な実施例
におけるブロック図を示している。

図において１はビデオ・テープ・レコーダ、８はドロッ
プアウト検出器、９はビデオ・テープ・レコーダ７から
与えられるビデオヘッド切換信号６によってトリガされ
るビデオヘッド位置検出器である。

該ビデオヘッド位置検出器９は、たとえばビデオヘッド
切換信号６の入力、すなわちビデオヘッド４がａ点に達
した瞬間に数“ｎ■をセットし、ビデオヘッド４がｂ点
に向うに従って順次減算されてｂ点でカウント“０■と
なるようなカウンタを使用して構成することができる。

このようなカウンタを使用して前記ビデオヘッド位置検
出器９を構成した場合は、その出力たるビデオヘッド位
置信号は、式（２）の“ｋ■を表わすこととなる。

なおビデオヘッド位置信号はたとえば４ビツトの信号と
して出力する。

１０はドロップアウト検出器８から与えられたドロップ
アウト信号を所要のパルス幅に成形する波形成形回路、
１１はマイクロコンピュータ、１２は該マイクロコンピ
ュータ１１から与えられる信号を、音声トラック３上に
記録するのに適した所要のパルス幅に成形するための波
形成形回路を示している。

次に動作について説明する。

ビデオヘッド４が映像トラック２の始端ａ点に達した瞬
間に、ビデオ・テープ・レコーダ７からビデオヘッド切
換信号６が出力される。

このビデオヘッド切換信号６はビデオヘッド位置検出器
９に与えられ、これを起動させる。

ビデオヘッド位置検出器９を前述の如き減算カウンクで
構成した場合は、ビデオヘツド切換信号６の入力と同時
に数″ｎ■がセットされ、ビデオヘッド４が映像トラッ
ク２上を矢印Ｐ２方向に走査移動するのにつれて、その
位置に対応して減算された位置信号が出力される。

ビデオヘッド４が映像トラック２上に生じたドロツプア
ウト部を走査すると、そのビデオ信号が瞬間的に途切れ
る。

ビデオ信号が途切れた瞬間にドロップアウト検出器８が
動作し、ドロップアウト信号が出力される。

ドロップアウト信号は波形成形回路１０で所要のパルス
幅に成形された後、コンピュータ１１に入力される。

コンピュータ１１においては、ドロップアウト信号入力
時のビデオヘッド位置信号から式（２）の演算処理を行
ない、式（２）で表わされたｔ時間後にマーキング信号
を出力する。

マーキング信号は波形成形回路１２によって所要のパル
ス幅に成形され、音声ヘッド５に入力される。

これによって音声ヘッド５から音声トラック３に対して
磁気記録が施される訳であるが、前述する如く、ｔ時間
はドロップアウト部が音声ヘッド５の真上または真下に
くる時間であるから、第３図に示す如く音声ヘッド５に
よって音声トラック３上に記録された磁気的マーカＣは
、ドロップアウト部ｄの真上または真下に位置すること
になる。

したがって磁気的マーカＣの延長上に必ずドロップアウ
ト部ｄが存在することとなるから、ドロップアウト部ｄ
を目視的に見つけ出すのも非常に容易になる。

次に第４図に示したプログラムフローチャートを参照し
、本発明に係るドロップアウト位置マーキング装置の動
作を更に具体的に説明する。

プログラムがスタートすると、コンピュータ１１（第２
図）に用意された１０個の１６ビットのメモリにＦＦＦ
Ｆ１６を書き込み、これによってメモリの全てをイニシ
ャライズする。

次にＯ〜９番地まであるメモリ番地をＯ番地に指定し、
ドロップアウト信号の有無を調べる。

ドロップアウト信号があれば、ＦＦＦＦ１６の番地があ
ることを条件に、 （ビデオヘッド位置）ＸＣ１＋Ｃ２ ・・・・・・（
３）で表わされる数をメモリに書き込む。

次にメモリの内容を調べ、メモリの内容がＦＦＦＦ１６
でなければ、メモリ内容から数１を引く。

数１を引いた結果がＯであればマーキング信号を出力す
ると同時に、メモリにＦＦＦＦ１６を書き込む。

一方メモリ内容がＦＦＦＦ１６であればスキツプして次
のサイクルに入る。

またメモリ内容がＦＦＦＦ１６でない場合において、メ
モリ内容から数１を引いた結果が０でなければ、メモリ
番地が９番地になるまでメモリ番地を１番地づつ増加さ
せ、ドロップアウト信号の有無の走査から始まる一連の
サイクルを繰返し行なう。

メモリ番地が９番地になれば、再びＯ番地を指定し、同
様の操作を行なう。

以上のようにしてコンピュータ１１がこのループを１回
まわる時間をｔｅとすると、ドロップアウト信号を検出
してからおよそ、 ｛（ビデオヘッド位置）Ｃ１＋０２｝ｔｅたけ時間的に
遅延されたマーキング信号が出力される。

そこで定数０１，Ｃ２の値を適切に選ぶことにより、第
３図に示すようにドロップアウトｄの真上あるいは真下
の音声トラック３上に磁気的マーカを付することかでき
る。

以上詳説する如く、本発明はビデオテープにおける磁気
的欠陥箇所を前記ビデオテープ上に示す装置において、
ビデオ・テープ・レコーダとコンピュータの共働により
前記磁気的欠陥箇所検出時の前記ビデオテープ上におけ
るビデオヘッド位置が音声ヘッドの真上または真下にく
る遅延時間をとって前記音声ヘッドにマーキング信号を
与え、それによって前記磁気的欠陥箇所の真上または真
下に位置する音声トラック上に磁気的マーカを記録する
ことを特徴とするから、次のような効果がある。

（１）音声トラック上に記録された磁気的マーカの延長
上に必ずドロップアウト部が存在するからドロップアウ
ト部と磁気的マーカが１対１の関係を有することとなり
、ドロップアウト部の検知、解析がきわめて容易になる
。

（２）通常のビデオ・テープ・レコーダをそのまま使用
し得るから、コストを引き下げることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はヘリカルスキャン型ビデオテープの走査説明図
、第２図は本発明に係るドロップアウト位置マーキング
装置のブロック図、第３図は本発明に係るドロップアウ
ト位置マーキング装置によって磁気的マーカを付された
ビデオテープの説明図、第４図は同じくそのプログラム
フローチャートをそれぞれ示している。 １・・・・・・ヘリカルスキャン型ビデオテープ、２・
・・・・・映像トラック、３・・・・・・音声トラック
、４・・・・・・ビデオヘッド、５・・・・・・音声ヘ
ッド、６・・・・・・ビデオヘツド切換信号、７・・・
・・・ビデオ・テープ・レコーダ、８・・・・・・ドロ
ップアウト検出器、１１・・・・・・コンピュータ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ ビデオテープにおける磁気的欠陥箇所を前記ビデオ
   テープ上に示すドロップアウト位置マ−キング装置にお
   いて、ビデオテーブ・レコーダとコンピュータの共働に
   より、前記磁気的欠陥箇所検出時における前記ビデオテ
   ープ上のビデオヘッド位置が音声ヘッドの真上または真
   下にくる遅延時間をおいて前記音声ヘッドにマーキング
   信号を与え、それによって前記磁気的欠陥箇所の真上ま
   たは真丁に位置する音声トラック上に磁気的マーカを記
   録することを特徴とするドロップアウト位置マーキング
   装置。