JPS582518B2 - 電話用変換器 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 一般的に中央アマチュア受話器と呼ばれる通常の二極受
話器のような変換器の一般的構造は、米国特許第３４３
９１３０号に示されている。

該特許においては、電磁構体は一般に管状断面のフレー
ム内に着座する絶縁性端子ブロツク上に組立てられる。

上記特許に示すような構造体においては、磁極片は端子
ブロック内に固定され、磁極チップを整合させかつアマ
チュア・ダイアフラム構体に結合するためにブロックに
関して精密に離間するように精密工具によって研削され
る。

通常の形式の空隙の調整については米国特許第３５４２
９７４号にも示されている。

この発明は、電話用変換器の磁石・磁極片構体に対する
改良された構造に関するものである。

この発明の電磁駆動構体は同一のＴ字形磁極部材のクロ
スバ一間に配置された棒状永久磁石を含む。

Ｔ字形磁極片の脚部はそれぞれのコイルボビンにある開
口と構体のカップ状容器のベースにある溝孔とを通って
突出する。

磁極部材の脚部の末端は所望の平担度と整合を有する磁
極面または磁極チップになっている。

磁極面は空隙を隔てて被駆動体のダイヤフラムのアマチ
ュアと対面しており、その結果得られる変換器の音響特
性は主として磁極面の適正な整合および配置ならびに対
面するアマチュアと磁極面の間隔によって決定される。

本発明はさらに、電磁駆動構体と被駆動構体間に所望の
空隙を経済的に形成するための改良構造体に係るもので
ある。

本発明の構造体はカップ状容器の形態の端子ブロックを
与える。

カップ状容器の空洞部はコイル、磁極片および永久磁石
のドロップイン組立を可能にする整合した間隔および配
置のリブを有する。

リブは磁極片をそれらの磁極チップがカップ状容器の底
部をなす円板状ベースの溝孔から自由に突出するように
整合させる。

これらの磁極面を磁性体板と磁気的に係合するように置
くことにより、上記のようにリブで規正された正確なチ
ップの配置および整合が保持され、簡単で経済的な方法
で組立工程の一部心して精密に行なわれる。

カップ状容器がコンパウンドで充填される間係合を保持
することにより、磁極而チップは共通平面内で整合した
状態で恒久的に固定される。

カップ状容器に関する磁極チップの位置はカップ状容器
のベースと合致する共通平面内、ベース上方の平面内ま
たはカツプベース下方の平面内にありうる。

かくして、磁極チップの平面はカップベースの平面に平
行なまたは合致した平面内にあることになる。

この方法により、磁極チップを研削して相互間およびカ
ツプベースとの平行関係を保証する必要性が完全に解消
される。

したがって、本発明の一目的は、簡単かつ経済的に組立
・調整される電話用変換器を提供することである。

本発明の別の目的は、電話用変換器の磁気部品をドロツ
プイン式に受入れて調整、整合を簡易にしかつ得られた
磁気アセンブリを一体的に固着した構造体を提供するこ
とである。

第１図には、電話用変換器に使用するのに適応したタイ
プの変換器の電磁駆動構体１０が示されている。

構体１０はカップ状容器１２を具備し、この中に電磁コ
イル１４、磁極部材１６および永久磁石１８が挿入され
ている。

キャップ２０はカップ状容器をカバーするように保持さ
れている。

カップ状容器１２の内部は電気部品および構体をカプセ
ル化するに適したポツティング（Ｐｏｔｔｉｎｇ）コン
パウンドで充填されている。

カップ状容器１２は第３〜５図に詳細に示されている。

カップ状容器はすぐれた寸法安定性を有する適当なプラ
スチック材料で成形することができる。

使用しうる典型的材料は商標名Ｎｏｒｙｌとして市販さ
れているものである。

カップ状容器１２は円筒形側壁３０を有し、この外壁は
その高さの中間点で段部を有しその下方には外ねじ付セ
クション３２が設けられている。

カップ状容器１２は本質的に中空であって円筒形内部空
洞３４を有し、空洞の底部は側壁と一体のカップのベー
ス３６で固定されている。

ベースはカップ空洞とベース下方の凹部４０とを連通さ
せるために２個の離間した長方形溝孔３８を有する。

第３図に示すように、カップは側壁３０の上面に対向ね
じ受けソケット５０を有する。

これについては後で説明する。

カップ空洞３４は一般に円筒形であり、対になった対向
する直立したリブを有し、前述した挿入部品用のドロッ
プイン用ネスト（ｎｅｓｔ）を形成している。

２対の離間したリブ５２は２個の電磁コイル１４を受入
れて配置するための部分側壁を形成している。

ソケット５０の壁もまたコイルをベース３６上またはベ
ース３６上に置かれたガスケットまたはスペーサ５４上
に配置する役割をする。

リブ５２はそれらの内端に長方形に切欠いた段部５６を
有し、この上にＴ字形磁極部材１６の水平腕６０を支持
するようになっている。

第８図から明らかなように磁極部材の水平腕６０は磁極
チツプ６２を中心として対称的であり、磁極チップは水
平腕が切欠いた段部５６上に支持されるときベースの溝
孔３８を貫通するような大きさを有している。

磁極部材１６は電話用変換器に通常使用される適当なニ
ッケル合金から作られる。

永久磁石１８は電磁コイル１４のボビンの頂部上で磁極
部材の水平腕間に挿入され、リブ６４が磁石１８の位置
ぎめをする役割をする。

このように、空洞３４はスペーサ５４、電磁コイル１４
、磁極部材１６および永久磁石１８をドロップイン挿入
により空洞内に適正に配置するのに適応した形状のリブ
５２，６４を有する。

前述したように、磁極部材がカップ状容器のベースの溝
孔３８を貫通すると、磁極部材の水平腕６０がリブ５２
の切欠いた段部５６上に支持される。

磁極チツプ６２は好適には側壁３０の底面により画定さ
れる平面７０の下方に突出し、磁極面７２が平面７０に
本質的に平行になるようにすべきである。

電磁コイル磁極片および磁石がカップ状容器内に組付け
された後、カップ状容器は磁気的に保持できるような材
料の金属板（磁性体板）７４上に置かれ、カップは平面
７０に沿って配置される。

磁極チツプ６２は磁性体板７４の表面と係合し、磁性体
板７４に強く吸着される。

かくして、磁極チップはそれらの磁極面７２が平面７０
に平行になるようにして保持される。

図示のように、磁極面は平面７０と一致する。

所望ならば、磁極面はシムまたはスペーサを使用して平
面７０の上方に保持することもでき、またはカップ状容
器側壁を適当なスペーサ上に置くことによって平面７０
より下方の平面に保持することもできる。

組立上の簡易性および便利さのために、図示のように磁
極面７２を平面７０内に置く方法が採用された。

この方法によりカップ状容器を磁性体板７４上に直接に
置くことができ、スペーサなどを配置する必要がない。

カップ状容器が磁性体板７４に置かれ、磁極面７２が磁
性体板に吸着されると、磁極部材の水平腕６０は切欠い
た段部５６およびコイルボビン上方に立上る。

永久磁石および磁極部材の水平腕は磁性体板７４によっ
て完結された磁気回路中に保持されかつ定位置に強固に
保持される。

ついでキャップ２０が取付けられてカップ状容器の空洞
３４をカバーする。

第２，１０，１１図に示すように、キャップ２０は長方
形カバー８２および段付円形フランジ８４を有し、フラ
ンジ８４は端子ねじソケット５０用の対向半円形カット
アウト８８を備えている。

フランジ部分８４は端子９２の水平端子チップ９０を受
入れるための４個の溝孔８６を不する。

コイルボビンからのワイヤが通常の方法で任意の中間段
隔において端子チップに接続される。

キャップはカップの頂部上に取付けられ、端子９２は水
平チップ９０がスロット８６を貫通するようにしてキャ
ップ上に取付けられる。

ついで充填用コンパウンドがキャップの開口９６からカ
ップ状容器の空洞３４に導入される。

電気または電子部品用に適した任意の空気乾燥形ポツテ
イングコンパウンドたとえはエポキシが開口９６から空
洞３４内に注入または他の方法で導入される。

コンパウンドが硬化するとき、磁気回路（磁気プレート
に引付けられた磁極面を含む）は不変でありかつ磁気プ
レートに相対的な磁極面の位置も一定に保たれる。

充填コンパウンドが硬化したとき、電磁駆動構体は磁性
体板から除去され、磁極面は平面７０に平行な平面また
は平面７０と一致する平面内に維持される。

第６，７図には、電磁駆動構体１０がさらに結合される
ダイアフラム／容器構体の２つの形態が示されている。

第６図では、容器構体１１０は同心管状セクション１１
２，１１４，１１６からなりかつ内ねじ付セクション１
２０を有する非磁性外側容器１１１を含む。

ディスクアマチュア１２２はセクション１２０に隣接す
る位置にダイアフラム１２４によって保持されている。

保護スクリーンまたは多孔グリッド１３０がアマチュア
をその露出側から覆うために使用される。

ダイアフラムとグリッドはグリッドの外周上に下部セク
ションの端縁をクリンプまたはスエージするような通常
の手段によって定位置に保持される。

あるいは、ダイアフラムは段付セクション１１４，１１
６間の肩部１３２によって保持され、それによりクリン
プを必要としないでダイアフラムの軸方向内方移動を阻
止することができる。

いずれの形態においても、カップ状容器１２の側壁３０
のねじ付セクション３２がハウジング１１１の内側の雌
ねじ付セクション１２０に挿入螺合され、磁極面７２と
アマチュア１２２間の空隙が所望レベルになるまで締付
けられる。

この調整は、電磁駆動構体が螺合によってダイアフラム
／容器構体に挿入されるとき、適当な計器上の変換器の
音響出力を監視して所望応答レベルに達するまで接近さ
せることによって行なわれる。

この応答レベルに達したならば、ねじにあらかじめ施さ
れた接着剤が硬化させられ、空隙は所望レベルに設定さ
れる。

この時点において、変換器の特定の用途においてもし必
要であれば端子ねじ９４とバリスタが組込まれる。

第７図では、通常の電話の送受器に使用するために設計
された、別の形態の受話器のような変換器の容器１４０
が使用されている。

容器の円筒形外壁１４２は中間円弧状ウエブ１４４と同
じ直径を有する。

ねじ付内孔１４６は外壁から離間され、第６図の受話器
容器について前述したように、電磁駆動構体１０のねじ
付セクション３２と螺合する大きさを有する。

第６図と第７図の両実施態様において、磁極面およびア
マチュアの位置はそれぞれの構体内に該構体またはモジ
ュールの構成部材によって軸方向に移動しないように保
持される。

ねじ調整によって空隙が設定される。

ねじに施された接着剤が両者を固着し、それにより空隙
を所望値に永久的に固定する。

上述した構造の使用により、電磁駆動構体はカップ状容
器のネスト部材に適合したドロップイン部品を使用して
容易に完成することができる。

電磁駆動構体は磁気的に適正な整合および位置に保持さ
れ、後調整および／または組立後の研削を必要としない
。

構体の整合が磁気的に保持されることにより、整合およ
び位置が設定固定される。

固定位置は、カップ状容器に充填され、磁極面位置が磁
気的に保持されているときに硬化させられた充填コンパ
ウンドによって保持される。

完成した電磁駆動構体は、前述したように空隙を調整し
ながら、容器構体（被駆動構体）と螺合され、それによ
り変換器が完成する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の変換器における電磁駆動構体の１実施
例の一部破除した平面図である。 第２図は第１図の２−２線断面図である。 第３図は第１図のカップ状容器の平面図である。 第４図は第３図のカップ状容器の半分を断面で示した側
面図である。 第５図は第３，４図のカップ状容器の底面図である。 第６図は第１，２図の電磁駆動構体と共に使用可能なダ
イアフラム構体の第１のタイプの断面側面図である。 第７図は第２のタイプのダイアフラム構体の断面側面図
である。 第８図は第１，２図に示した磁極部材の側面図である。 第９図は第８図の磁極部材の平面図である。 第１０図は第１，２図に示したキャップの一部断面で示
した側面図である。 第１１図は第１０図のキャップの平面図である。 １０・・・・・・電磁駆動構体、１２・・・・・・カッ
プ状容器、１４・・・・・・電磁コイル、１６・・・・
・・磁極部材、１８・・・・・・永久磁石、２０・・・
・・・キャップ、３０・・・・・・側壁、３２・・・・
・・ねじ付セクション、３４・・・・・・空洞、３６・
・・・・・・・・カップのベース、３８・・・・・・溝
孔、５０・・・・・・ソケット、５２・・・・・・リブ
、５６・・・・・・段部、６０・・・・・・磁極部材の
水平腕、６２・・・・・・磁極部材チップ、６４・・・
・・・リブ、７０・・・・・・平面、７２・・・・・・
磁極面、７４・・・・・・磁性体板、９０・・・・・・
端子チップ、９２・・・・・・端子、１２２・・・・・
・アマチュア、１２４・・・・・・ダイアフラム、１３
０・・・・・・保護スクリーン。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 電磁駆動構体とそれと協同して磁気的に駆動される
   被駆動構体とより成り、前記電磁駆動構体は、円筒状の
   側壁と円板状のベースとを有する一体のカップ状容器と
   、水平腕と垂直脚とをそれぞれ有する１対のＴ字状磁極
   部材と、前記カップ状容器の円板状ベース上に置かれて
   前記磁極部材をそれぞれ囲んでいる電磁コイルと、前記
   Ｔ字状磁極部材の水平腕間にそれ等に吸着して配置され
   た永久磁石とを具備し、前記Ｔ字状磁極部材の垂直脚は
   前記カップ状容器のベースに設けられた溝孔と整合し、
   各磁極部材の垂直脚のチップは上記ベースの溝孔を貫通
   して突出しており、電磁駆動構体の組立時に前記ベース
   の溝孔に前記磁極部材を受入れて保持するために前記カ
   ップ状容器の内部に横方向に配置された位置規制部材が
   設けられて前記磁極部材の横方向の移動およびベース方
   向への移動を阻止しており、前記カップ状容器のベース
   と平行の平面に前記磁極部材のチップを位置させた状態
   で前記カップ状容器内に前記磁極部材を恒久的に固定す
   る手段が設けられ、さらにカップ状容器は前記磁極部材
   のチップを前記被駆動構体により保持されたダイヤフラ
   ムの中央のディスクアマチュアと平行な平面に位置させ
   るために前記被駆動構体に対向した前記カップ状容器の
   ベースに設けられた前記ディスクアマチュアと平行な平
   面を規制する手段と、その規制された平面と平行にディ
   スクアマチュアが位置する状態で前記被駆動構体と電磁
   駆動構体とを結合する手段とを具備していることを特徴
   とする電話用変換器。 ２ 前記電磁コイルの横方向の移動に対してカップ状容
   器のベース上で位置を規制するためにカップ状容器中に
   さらに別の位置規制部材が設けられている特許請求の範
   囲第１項記載の電話用変換器。 ３ 前記被駆動構体と結合する側と反対側でカップ状容
   器上にドーム状のカバーが設けられ、該カバーには前記
   カップ状容器中へ硬化コンパウンドを充填するための開
   口を備えている特許請求の範囲第１項記載の電話用変換
   器。 ４ 電磁駆動構体と磁気被駆動構体との結合手段が前記
   カップ状容器の円筒状側壁の外周に設けられたねじと被
   駆動構体の円筒状壁に設けられたそれと螺合する雌ねじ
   とより成っている特許請求の範囲第３項記載の電話用変
   換器。