JPS5824845Y2 - びんキヤリア - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、二本のびんをその首部において支承し、並行
状に保持して持運び可能にすると共に、びん相互の直接
的衝合を回避して破損を防止するようにしたプラスチッ
クで成形されるびんキャリアに関する。

既に、複数のびんをその首部で支承し、吊下げ式に持運
べるようにしたびんキャリアについては、例えば米国特
許第３００３８０５号、同号３６３３９６２号或は特開
昭５２−１５２３９７号公報等によって公知である。

これら従来のびんキャリアはプラスチックを素材とした
ものであり、そのいずれもプラスチックの弾力性、復元
性を利用してびんの首部を支承し、保持する構造をなし
ているが、ここにおいて共通していることはいずれも保
持部をびんの首部の外径に等しいか幾分小径な環状乃至
は溝形状に形成して、びんに装着する場合この保持部を
押開いて嵌め付け、嵌め付けたあと、素材の復元力で首
部を締付は支承する構造をなしていることである。

この従来型のびんキャリアは上記保持部をびんの首部に
装着した状態でびんを吊下げ持運べる必要があることか
ら多分に剛性をもたせてあり、従って装着の際、相当強
い力を加えないとびんの首部に嵌め付けることができず
、また逆に引き抜く場合には、持運びの際に不測にびん
が脱落しないように配慮されであることから、更に強い
力で引き抜かないと脱れないようになっている。

一般にこの種びんキャリアはびんの工場出荷の際、梱包
されるびんに予じめ装着して使用されることが多く、実
際には機械的に装着作業が行われる。

そのため、装着時の力は蒸捏問題にならないが、引き抜
きは消費者が腕力で行うことになるため、上記の如く強
１／弓１き抜き力を要請されることは実際の使用におい
て極めて不便である。

本考案は、この様な点に鑑み、装着時はもとより、取脱
す場合にも従来のびんキャリアの如く大きな力を要する
ことなく脱すことができ、且つ着脱に際して損傷するこ
となく再使用を可能にしたびんキャリアを提供すること
にある。

また、本考案は保持する二本のびんの間にセパレータを
介挿することによってびん相互の衝突を回避し、その破
損を有効に防止するようにしたびんキャリアを提供する
ことにある。

そして更に本考案はびんキャリアを構成するキャリア主
体、保持部、脚、セパレータの各部を略同一平面上に揃
うように形成して、プラスチックによる成形を容易にし
たびんキャリアを提供することにある。

図面は本考案に係るびんキャリアの一例を示したもので
、以下この図面に基づき本考案を説明すると、第１図は
びんキャリアの平面図、第２図は有半を中央で断面とし
た正面図、第３図は底面図である。

ここに示されたびんキャリアは横長長方形の板状をなす
キャリア主体１の左右側辺に弧状に彎曲した一対の腕２
，２からなる保持部３，３を備えると共に、この左右の
側縁の各中央部から外方に向けて脚４，４を延設し、各
脚の先端部に断面円弧状をなすセパレータ５，５を脚に
対しＴ字状をなすように設けである。

上記保持部３，３はそれぞれ対をなす腕２，２をキャリ
ア主体の側縁隅部６から派生するように設け、この対の
腕２，２によって構成される保持部が湾形をなすように
しである。

そして、相対向した腕２．２の先端相互は間隔７をおい
てその本体部分の彎曲方向とは逆の弧状をなすよう屈曲
させて係合片８，８とし、更にこの保合片の各先端部に
短い円柱状をなす駒９，９を一体に設けである。

尚、上記腕２．２は主体１の前後の縁の下面に沿って突
設するノブ１０．１０を延長させて腕の基端部から長さ
の途中までを補強し、腰を強くして長さの途中から先端
に亙っては柔軟性をもたせである。

一方、主体１の左右側縁中央部から延設される脚４，４
は夫々主体１を挾んで背向方向に突き出し、前記腕２，
２の先端間によって形成される間隔７を通して外方に突
き出し、その各先端部に設けられる両セパレータ５，５
を平行に揃えた形に対向させるようにしである。

この脚４，４は主体１の左右側縁に接続する基端部を肉
薄に形成してヒンジ部１１を設けると共に、このヒンジ
部から先端方向に向う短い区間の肉厚をヒンジ部１１よ
り僅かに厚く形成して柔軟部分１２とし、上記ヒンジ部
を基点にして主体１に対して脚４の折曲りを自由にする
と共に、柔軟部分１２をして自由に屈曲で゛きるように
しである。

上記構成に係るびんキャリアは適度の剛性と柔軟性を併
せもった熱可塑性の合成樹脂を材料として第１図乃至第
３図に示した如くキャリア主体１を中央にして各一対の
腕２，２からなる保持部３，３及び脚４，４を左右対称
状に配置し、且つ一つの面に揃うようにして一体に成形
される。

図面第５図と第６図は上記構成されたびんキャリアによ
り２本のびんＡ、Ａを支承した使用状態を示す説明図で
、次にこれら図面を基に使用の実際を説明すると、この
びんキャリアの装着は先ず湾形をなす保持部３の腕２，
２の先端を押し開いて間隔７を開き、この腕２，２の間
にびんＡの首部ａを割込ませ、首部ａが保持部３の中央
に収ったところで素材の復元力で間隔７を戻し、次に両
腕２゜２の先端部に設けた係合片８，８同志を捩り合せ
て係合させびんの首部ａを結束状に抱持し、その装着を
行うのである。

その作業は左右の保持部について行い、それぞれの保持
部３，３にびんの首部ａを抱持することによって二本の
びんＡ、Ａを図示するように並列状に連結する。

なお、この装着に当って前記脚４，４は保持部３にびん
の首部ａを割込ませるときに、その各ヒンジ部１１及び
柔軟部分１２を基点に下方に折曲げて垂下させ、それぞ
れの先端部に備えたセパレータ５，５をびんの胴部に添
わせて並列状に連結されるびんＡ、Ａの間に介挿させる
ことになる。

従って、本考案のびんキャリアによれば、びんに対する
装着は保持部の対の腕２，２の間にびんの首部を収めて
その先端相互の保合片８，８を捩り合せて係合させ結束
することによって行えるため、従来のこの種びんキャリ
アにみられるような強い力で保持部を押開き割込ませる
必要がなく極めて楽に行えると同時に、脱す場合には保
合片８，８の捩り合せを戻せばよく、シかもその作業は
親指と人差指によって行えることから、従来のものの様
に強い力で引抜く必要がなく極めて容易に行うことがで
き、またこの着脱に際し損傷されることがないため再使
用が可能である。

ところで、腕２，２の係合は係合片８，８の掛は合せに
よるため、腕自体の締め付は力は殆んど影響しておらず
、従って腕には保持に際し締付けのためのバネ性、剛性
を特別配慮する必要がないが、先端部の保合片８，８に
は内容物が入ったびんを吊下げられるだけの保合保持力
が必要となる。

そのため前記実施例では腕木体を含む係合片８の断面を
正四角形断面にして係合したとき相互の引掛りを良好な
らしめると共に、その先端部分に駒９を設けて引掛りを
確保し不測の衝撃を受けても脱れないようにしである。

なお、保持部を構成する上記対の腕２，２は係合したと
き、びんの首部ａの外径にほぼ等しい環を形成できる長
さにしてその外周面に密着させ、これによって首部が自
由に抜出すのを阻止するようにしである。

また、本考案のびんキャリアは両保持部に抱持されたび
ん相互の間にセパレータを介挿して直接的衝合を回避す
ることから、衝突によるびんの破損を有効に防止するこ
とができ、安全に持運べることができる。

また、本考案のびんキャリアは前述の様にキャリア主体
を中央に同一平面に揃うように形成されることから、プ
ラスチックによる成形が容易であり、低廉に提供できる
利点がある。

尚、前記実施例ではキャリア主体に対して二本の脚を用
意したが、いずれか一方を省略しても、びん相互の間に
は一つのセパレータが介挿するため直接的衝合を回避す
ることができるので前記した効果を損うことはない。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示したもので、第１図は平面
図、第２図は有半を中央で断面とした正面図、第３図は
底面図、第４図は第２図矢符方向から観たセパレータの
側面図、第５図は使用状態を示す有半を断面とした正面
図、第６図は同上の平面図である。 １はびんキャリア、２は腕、３は保持部、４は脚、５は
セパレータ、７は腕先端間の間隔、８は保合片、９は駒
、１１はヒンジ部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 略板状をなすキャリア主体と、キャリア主体の左右側縁
   から側方に向けて延設される夫々相対向する一対の腕か
   らなる保持部と、上記キャリア主体の左右側縁部から上
   記対をなす腕の間を通して延設される脚と、脚の端部に
   設けられるセパレータとを略同一平面上に揃うように一
   体に成形すると共に、上記保持部は対をなす各腕の先端
   を背向方向に屈曲させて係合片を構成し、また脚は基端
   部を肉薄にしてヒンジ部を設け、びんの保持に際しこの
   ヒンジ部を基点に垂下し脚端のセパレータをびんの胴部
   に当接せしめる一方、上記保持部の相対向する腕をびん
   の首部に捲付けその係合片相互を捩り掛は合せてびんを
   保持するように構成したことを特徴とするびんキャリア
   。