JPS582377B2 - デンキエイドウソウチニオケル シジタイノセンシヨク ダツシヨクソウチ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は電気泳動装置における支持体の染色・脱色装置
に関するものである。

電気泳動法において血清たん白の臨床検査を行なう場合
、セルローズアセテート紙等よりなる支持体上に被検体
である血清を塗布した後、泳動箱内にて通電し、これに
よって形成された分画像を比色定量するものである。

この場合泳動を行なった被検体は染色液にて染色し、更
に脱色液にて脱色することによって、被検体のみ染色し
、支持体のそれ以外の部分は完全に脱色した上で比色定
量するものである。

そして従来はこの染色や脱色の工程をも含めて電気泳動
法の各工程はそのすべてが手作業にて行なっていた。

このために極めて非能率的であった。

上述のような理由から最近電気泳動法における各工程を
自動化するための開発が行なわれている。

この電気泳動法における自動化のうち染色、脱色の両工
程は、電気泳動箱において通電を終了した支持体を適宜
な搬送機構を用いて順次染色液および脱色液中に漬け次
の工程へ移動させることによって可能であるが、支持体
を夫々の液に漬けるために液中に送り込む際や、又染色
を終了した支持体を次の工程へ移勤させる場合には、支
持体を液中を移動させなければならず、支持体の性質上
実際には困難な作業である。

本発明は以上の点に鑑み、搬送機構によって支持体を所
定の位置に移動させ停止せしめた後に、染色液を入れた
染色槽又は染色液を入れた脱色槽を支持体が位置してい
る所定の位置に移動させて支持体を液中に漬けるように
した電気泳動装置における支持体の染色および脱色装置
を提供するものである。

以下図面にもとづき本発明の詳細な内容を説明すると、
第１図および第２図において、１は支持柱２，２′・・
・・・・に対し上下動し得るように支持されている上下
動台、３は上下動台の下面に接している偏心盤でモータ
ー４によって回動される。

したが一ってこの偏心盤の回動により上下動台１の下面
に接する面が上下するので、上下動台１は上下動する。

５はカバー、６はカバー５の適宜位置に固定された上限
スイッチ、７は同じく下限スイッチである。

又１０はシャフト１１に沿って図面横方向に移動し得る
ように構成された移動台、１２は染色液槽、１３は脱色
液槽でこれらの槽は図面に一部示されているような適宜
構造の支持部材によって移動台１０の一定位置に位置す
るように支持されている。

１４はモーター１５によって１駆動される脱色槽揺動機
構、１６は移動台１０の一方の辺に沿ってこれに固定さ
れたラック、１７はラツク１６と噛み合うピニオン、１
８はピニオン１７を回転させるモーター、１９はマイク
ロスイッチである。

したがってモーター１８の回転によって移動台１０はシ
ャフト１１に沿った方向に移動させられる。

２０は支持体の搬送機構で、２１は第２図に示すように
カバー５の先端部５ａに支持されている二枚の取付板、
２３，２４，２５，２６および２７は上記取付板２１に
回動自在に取付けられた夫々の軸により固定された駆動
ローラー、２３’，２４’，２５’，２６’および２７
′はいずれも同様に保持された夫々の被動ローラーでこ
れらの各ローラーは駆動ローラー２３，２４……の夫々
の軸に固定されたギヤーとこれに掛けられたチェン等の
適宜連結手段（図示されてない）によって同時に回転し
得るように互に連結されている。

そしてこれら連結手段例えばチエンを適宜駆動手段を用
いて運転せしめ、これによって各ローラーは同時に回転
されるようになっている。

又２９は蓋２８の下面に固定されたマイクロスイッチで
ある。

次に以上説明した構造の本発明染色、脱色装置の作用に
ついて説明する。

まず上下動台１を下げて染色液槽１２および脱色液槽１
３を搬送機構２０より下方に位置せしめる。

ここで染色および脱色の工程の前の工程である電気泳動
が完了すると、適宜な搬送手段によって支持体が電気泳
動箱外に送り出される。

これと共に適宜駆動手段によって前述のように各ローラ
ー２３，２４，……を同時に回転させれば、電気泳動箱
より送り出された支持体３０は、第２図の最も右側に配
置された駆動ローラー２３および被動ローラー２３′に
よつて本発明の装置内に送り込まれ、順次他の各ローラ
ー２４．２４’，……によって進められる。

支持体３０の先端がマイクロスイッチ２９の接片２９ａ
を押した時にこのマイクロスイッチ２９の働らきによっ
て、駆動手段の運転を停止せしめる。

即ち各駆動ローラー２３，２４，２５，……も停止され
るので支持体３０はその位置で停止される。

これと同時にモーター４が回転し、これにつれて偏心盤
３は回動されしたがって上下動台１は支持柱２，２′…
に沿って次第に上昇する。

この上下動台１の上昇により移動台１０の上面が上限ス
イッチ６の位置に達した時、この上限スイッチ６の働ら
きによってモーター４は停止され、この位置で上下動台
１は停止した状態で保持される。

この時移動台１０を染色液槽１２が丁度搬送機構２０の
真下に来るようにすれば第１図又は第２図より明らかな
ように、搬送機構２０の各ローラー２３，２３′，……
の大部分は染色液槽１２（図面では脱色液槽１２内に位
置する場合が示してあるが全く同様である）の染色液中
に漬かるので、これらローラーによって保持されている
支持体３０は染色液にて染色される。

一定時間染色後タイマーの働らき等によって再びモータ
ー４を回転させて上下動台を下降させる。

この下降によってこの上下動台１が下限スイッチ７を働
らかせると、モーター４は再度停止される。

これと同時にモーター１８が回転し、前述のように移動
台１０はシャフト１１に沿って移動する。

これによって今まで搬送機構２０の下に位置していた染
色液槽１２は他に移され、これに代わって脱色液槽１３
が搬送機構２０の下に来るようになる。

このように脱色液槽１３が丁度搬送機構２０の真下に来
た時マイクロスイッチの働らきによりモーター１５の回
転が停止され、一方モーター４が回転を始める。

このモーター４の回転により前述と同様に上下動台１が
上昇し、搬送機構２０によって保持されている支持体が
脱色液に漬かるまで上昇した所で上限スイッチ６の働ら
きにより停止する。

更にモーター１５の回転により揺動機構１４が作動し脱
色液槽１３は第２図に符号Ａにて示す軸を中心に揺動さ
れる。

このようにして一定時間脱色作用が行なわれた後染色液
にてよごされた脱色液は適宜手段によって除去されると
共に新たな脱色液が脱色液槽内に注入され同様に脱色作
業がくりかえされる。

このような脱色作業が５回程くり返し行なわれ支持体の
血清の存在する部分以外の部分が完全に脱色されると、
再びモーター４の回転によって上下動台１は下限スイッ
チ７のある所定の位置まで下降する。

更に駆動装置の働らきにより各ローラー２３，２４，…
…は回転され支持体３０は次の工程へと移される。

この支持体の移動と同時に又は支持体が移動し終えた後
に、モーター１８の駆動によって移動台１０は第１図に
おいて左方向に移動し、搬送機構の下に染色液槽が位置
するところまで移動したところで移動台１０の左端がス
イッチ１９を働かせ、このスイッチ１９の働らきによっ
て停止する。

ここまでの各動作が繰返されることによつて電気泳動を
終えた各支持体は順次染色、脱色の工程をすませ次の乾
燥透明化の工程へと自動的に進められる。

以上説明したように本発明の染色、脱色装置は、染色液
槽および脱色液槽が交互に搬送機構の位置に移動しこの
搬送機構により保持されている支持体を上記染色液槽又
は脱色液槽中の染色液又は脱色液に漬けるようにしてあ
るので、支持体が液中を移動することがないので、この
工程への支持体の移動やこの工程から他の工程への移動
が容易に行ない得るものであり、移動中に支持を破損す
る等の恐れはない。

したがってこの染色、脱色の工程力相動的に能率的に行
なわれると共に確実に行ない得るものである。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図は本発明染色、脱色装置の全体の構
造を示す図である。 １０……上下動台、１２……染色液槽、１３……脱色液
槽、２０……搬送機構、３０……支持体。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 電気泳動を終了した支持体を搬送すると共に定位置
   に保持するための搬送機構と、染色液槽と脱色液槽とを
   水平方向に移動させる移動台と、上記染色液槽と脱色液
   槽とを上記移動台に配置したまま移動台を上下動させる
   ための機構とを備え、上記移動台の水平方向への移動と
   上下方向の移動とによって、上記定位置に保持された支
   持体を染色および脱色液に漬けて染色及び脱色作業を行
   なうようにした竃気泳動装置における支持体の染色・脱
   色装置。